太宰治のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ文豪・太宰治の二次創作。
聖書を読んでユダに感情移入してしまい、昂った気持ちのまま勢いよく書いたような作品。
初めは「可愛さ余って憎さ百倍」なヤンデレ展開ですが、終盤「商人として主を売った」とユダが自身が悪人であることを自覚する流れが、羅生門みたいで好きです。
最初、挿絵の意味がよく分からなかったですが、小羊(羊小屋で誕生)、小鳥(イエスの棘を抜く前のコマドリ?)、銀貨30枚と狐(罪のイメージ)など、聖書などでイメージが定着している動物が描かれているのかなと思いました。
全部の意味はわからなかったですが、聖書読んでる人なら理解できるのかも?
あと、ユダの足が鳥なところも謎です。
聖書って解 -
Posted by ブクログ
この冬、津軽鉄道のストーブ列車に乗りに行く。
太宰治さんがいた弘前に泊まり、五所川原から金木に行く。
高校生の頃、太宰治さんの作品は覚えるほど読んだ。
でも流石にあれから40年ほど経ったからか、どんな作品だったか、記憶が怪しい作品も多い。
しかし、あの頃は、間違いなく太宰治さんの愛読者の一人だったと思う。
あの頃の自分なら、「場所やないやろ」と言って、青森なんかに行くことを、多分少し馬鹿にしただろうな、と思う。
それでも、50半ばの自分は、なんとなく気になって、行くことにして、行く以上はちょっと改めて「事前学習」して行こうか、と思って読んでみた。前回読んでから35年は経ってると思う。
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Posted by ブクログ
太宰治はこんな文も書いたのか、乙女そのものだと驚愕した。自分も周囲もなんだかわからないけれど醜く見えていやらしいと思ってしまったり、さっきまで憎くて仕方がない感情がどこかにいってやっぱり好きだと思ってみたり、いきものにですら優劣をつけて自分の感情を大きく汚す感じ。たたみかけるような女生徒の心情の流れに身を任せていると、「あ、自分もこうだったかも」と思えてくる。浮き沈みのおおきな得体の知れない感情に翻弄されつつ自分の【ほんとうのきもち】には気が付かない、辿り着けない。
まだまだ子どもなのだ。
イラストの今井キラ氏がまた文に彩りを添えている。美麗で耽美なイラストがとても良い。本棚に一冊あると素敵だ -
Posted by ブクログ
なぜ太宰があんなに自虐的に、卑屈に育ったのか、すこし分かる気がした。
育ての母、女中たけに影響を受けた性格により、豪族の家の生まれでも、どこか平民気風が抜けずに兄弟とは折り合いが悪く、それがいつも自分のせいのように感じている。
自分は気品がなく、粗野でがらっぱちだという。
太宰治の文章は、いつもどこか女々しくて、自己内省が激しく、怒りの刃はいつも自分に向けられている。
優しい人なのだ、と思う。
「津軽」の最後、たけとの再会で、涙がはらはら出てくるのは、やっぱり太宰が優しい人で、社会の不条理さえも自分のうちに抱え込んでしまう、そんな太宰の最期を思うから、それで泣けてくるのだと思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ太宰治が故郷・津軽を3週間旅をした話。
今まで読んだ作品の中で、1・2位を争うくらい好き作品。
松尾芭蕉の行脚掟(あんぎゃのおきて)を、独自の解釈で破ってお酒を飲むところ、また
「他の短を挙げて、己が長を顕すことなかれ。
人を誹りておのれに誇るは甚だいやし。」
の掟を破り、「芭蕉だって、他門の俳諧の悪口は、チクチク言ったに違いない。」と、某五十代作家(志賀直哉だと言われている)の悪口を言うシーンは、太宰治の卑屈さとユーモアある性格が現れていて笑った。
また津軽の歴史や寺社仏閣、その土地柄の人たちの性格・風土について知ることができたのも良かった。
津軽へ行く機会があったら、必ずこの本を