太宰治のレビュー一覧

  • 人間失格

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    おどおどしている人を見ると、なぜだろうこれが無性の愛と言うのだろうか、生まれた時からあなたを知っているようなそんな気持ちになる。
    こんな感じの文にとても共感できました。
    私はコミュニティに馴染めてない人や空回りしている人を見るとなんだか愛らしいような、何かしてあげたい気持ちになります。こう言うと上から目線で傲慢に写ってしまうからうまく伝えれないと閉じ込めてた気持ちだったのですが、太宰治が無償の愛と表現していてこれだ!と嬉しくなりました。

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    2026年06月17日
  • 斜陽

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    ネタバレ

    太宰文学の代表作との謂れも高く、気になり手に取った一冊。恋と革命のために生きようとするかず子と、物憂げな「お母様」、そして麻薬中毒に苦しむ弟の直治に、作家の上原。話自体は少し支離滅裂な感じもあるものの、日本語の美しさが全てを上回る。昔の日本文学の言葉の美しさには、時々本当に惚れ惚れとする。

    「私は電燈を消した。夏の月光が洪水のように
    蚊帳の中に満ちあふれた」

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    2026年06月17日
  • 人間失格

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    読書に少しづつ魅了されていた時に出会ってしまった、私にとって薬でも毒でもあるような一冊でした。

    本屋でこの題名を見た時、きっと私はこの本を読まないといけないだろうというような感覚に支配され、気がつけば買ってすぐに読破してしまったのを覚えています。

    普通とは相容れない主人公、葉蔵が人間臭く落ちぶれていくストーリー展開、読者という視点で葉蔵という人間を見ていなければ、きっと同情することも魅力を感じることもなかったでしょう。

    この一冊を読んでしまったが故に同情し、魅了されてしまいました。

    読み終わった後の余韻と、なにかこの本が自分の価値観や世界観に影響を及ぼす恐怖感が今でも鮮明に思い出されま

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    2026年06月17日
  • 津軽(新潮文庫)

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    昭和19年という大戦末期に突入する時代、36歳の太宰治がこの作品を残したということに大きな意味を感じる。『お伽草紙』と同じく大戦の最中に、このように生き、文章を残すことのできたことに自分は太宰治という小説家の真価を見てしまいたくなる。クライマックスの、たけとの再会の場面は本当にぐっとくるし、解説の亀井勝一郎氏が太宰治の本質を本作に見ていることに深く、深く同意する。

    資料に詳しくあたって書かれたが故に注釈が多く読みにくかった点を除いて(それは仕方のないことではあるのから全くいいのだが)、35歳の今の自分にとって太宰治で一番好きな作品かもしれない。

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    2026年06月15日
  • 斜陽

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    「人間は、みな、同じものだ」
    (身分や育ち関係なく自分の力でなりたいものになれるなら)そうであってほしいと思うし、(平等を前提とするなら、努力でどうにもならなければその努力は何だったのかという意味で)そうであってほしくないとも思う

    恋と革命のために、人をいい意味で顧みずに自分のために生きるかず子の姿がかっこいいと思ったが、直治にとっての阿片、上原さんにとっての酒も同じで、生きるために必要なものだった。みんな何かに依存して生きてる

    登場人物みんな魅力的だった

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    2026年06月15日
  • 人間失格 3

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    途中から脚色が炸裂して、太宰治が伊藤潤二の作品へ昇華した。

    最近、小説を再読してたので、原作との違いが楽しめたが、こんなに凄いことになるとは。

    傑作。

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    2026年06月07日
  • 人間失格

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    ネタバレ

    後書きの「神様みたいないい子」という一言がこの本の本質だと思った。過敏な繊細さを隠すための道化、他者を拒絶できない不器用さ。主人公の破滅は愚かさではなく過剰な優しさゆえのものだと思う。古い物語だが、同調圧力が強い現代社会の構造と似ており、人間の本質について考えさせられる作品だった。

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    2026年06月03日
  • 人間失格

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    初めて純文学と呼ばれる作品を読みましたが、非常に面白かった。表現の仕方が面白い。個人的に1番好きなところが、寿司の不味さを訴えかけるように話す部分。もともと読点が多い文章が好きなこともあって、読んでて楽しかった。
    人間として生きづらい、私は人間ではない、と自分を卑下して苦しむ様子が、一周回って人間臭いと感じた。 そんなになっても歳を重ねる彼は、もはや人間でなかった方がまだ救いがあったかもしれない。
    この作品のモデルが太宰治本人であるかは知らないけれど、よく39まで生きてこれたなと思った。

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    2026年06月01日
  • きりぎりす(新潮文庫)

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    黄金風景
    清々しい読み物だ。「負けた」ことが、気持ちの良いものだ。

    皮膚と心
    最後「そう言われて私は、恥ずかしく思いました」が、わたしも、恥ずかしい気持ちになった。自分の頭のわるさが、わかり、また、皮膚病がサッサと治って、ばかみたいな自分を自覚した、それだけが残ったと思った。

    善蔵を思う
    丁度読んでいた時、自分は失敗したのではないかと苦しい心持ちであった。そうしたら最後、薔薇が偽物でないことが分かり、主人公の心が明るくなるにつれ、わたしの心持ちも明るくなった。「神は、在る。」と見て、ホッとした。間違いでなはないのだ、大丈夫なんだ、と思えた。心が泣いていた。

    きりぎりす
    昔から、お金を持つ

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    2026年05月31日
  • 斜陽

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    母親の死が近づくにつれて
    かず子は新しい自分になっていく。

    母親が生きていることが、没落しても貴族だと思える所でもあり、かず子の自由な人生の縛りになっているとも思いました。
    親の目が黒いうちは...
    なんていうのが、今よりもずっと重んじられていた時代だったのかなと思うと、かず子の人生は母親の逝去によって自由になれたと。

    直治が一番辛かったと私は思いました。
    貴族に批判を持ちながら、自分も貴族で、一般に馴染むことができずに、薬物・酒・女で自分を壊してしまった。
    きっと、染み付いた礼儀や行儀の良さが抜けずに
    肩身の狭い思いをしたんだろうと。
    貴族からは品がない奴と言われたかもしれない
    一般の友

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    2026年06月08日
  • パンドラの匣

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    再読しました。

    そのきっかけは現在放送中のドラマ『月夜行路』でした(小説が出てくるこのドラマ、なかなか面白い)。

    この本は、太宰治の前向きな作品です。
    肺結核の青年が療養生活を送るのですが、日々の生活を友人に綴るという内容です。療養生活を送る仲間のことや助手と呼ばれる女性のことなどなど、主人公の若さならではの見解も多々あります。

    最後には『人の生き方』について書かれています。
    絶望の中での献身のお話が印象的です。

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    2026年05月15日
  • 人間失格

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    太宰治の文章なのか、主人公の葉ちゃんの言葉なのか、慣れるまで時間がかかったが、途中からのめり込んでいく感覚になった。
    そして、密かに、人間失格であろう葉ちゃんに恋をしてしまっているような気分にもなる。
    自分を作り上げ、人間を演じ、人間を怖がり、
    色々な人たちと出会い、それでも、やはり人間失格な葉ちゃん、に、会ってみたいとも思えた。
    太宰治自身と葉ちゃんの手記の混ぜ混ぜしたこの物語に、戸惑いつつ、最後にどう持っていくのか、すごく興味を持ち続けて読み終わりました。
    わたしは、好きな本です。

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    2026年05月06日
  • パンドラの匣

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    ネタバレ

    結核の療養所が舞台なので、最初は暗い話だと思っていた。実際は、善人のキャラクターが数多く登場し、温かい物語であった。

    主人公は繊細さを持ちながらも、多様な人々と共同生活をしながら、制限された中でも関わり合いを通じて、世界の受け取り方が変わっていく。

    終戦直後であることも関係しているかもしれないが、療養所での生活で、1日1日を大切に生きることの意義について考えることができる1冊だと感じた。
    これから小さな出来事に幸せを感じられる人間になりたいなと思った。

    何十年後かに読んだらまた感想が変わる気がする。

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    2026年05月06日
  • お伽草紙(新潮文庫)

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     太宰治作品の中でもダイスキな作品です♡
    特に「カチカチ山」のうさぎさんがスキなのですが、イジワルでしょうかw

     今、NHKAMラジオ「新日曜名作座」で放送しています。
    全6回で、
    第1回 「瘤取り(こぶとり)」
    第2回 「清貧譚(せいひんたん)」
    第3回 「浦島さん」
    第4回「赤い太鼓」
    第5回「竹青(ちくせい)」
    最終回「カチカチ山」
     現在のところ第3回まで放送されています。
    放送後1週間は、らじるらじるで聴くことができます。

    【出演者】は
    竹下景子さんと段田安則さんです。

     ラジオドラマですので、原作本文を青空文庫などで参照しながら聴くと更に楽しいです♡

    【原作】
    太宰治
    【脚

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    2026年05月06日
  • 斜陽

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    読みながら本の角を折ってできたドッグイヤーの数や計り知れず、どの描写、台詞、手紙や遺書、本当に文学の寵児なんだなと納得するしかない素晴らしい描写ばかりで、よくこんなもの書けるなと感動しました。
    家族、恋や不倫、病気、中毒やテーマとして何を書いてるかはっきり際立ってるけど、同じことを太宰治以外の人が書いたらこんなには心打たないんじゃないかと思うくらい感情を剥き出しに書く才能がすごい。とにかく人の様子を美しく文章にする才能がすごい。唯一無二の文章だと思った。
    私が好きなサリンジャー、カポーティ、村上春樹、そして今太宰治加わっちゃいますが、「ストーリー」が面白いとかじゃなくて(いや面白いんだけど)、

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    2026年04月29日
  • きりぎりす(乙女の本棚)

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    愛した人の変貌と失望。震えるほど愛していたのに、裏切られ、変わっていく寂しさが苦しい、切ないラブストーリーだった。

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    2026年04月29日
  • 人間失格

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    ◯人への強烈な不安を描いているのでは
     3つの手記をもとに、葉蔵の人生を描いている。お道化を演じながら3人の女性と過ごし、人間への不審や戸惑いを感じながら生きる葉蔵。人間として生きることに苦しみ、最後は自分で自分に「人間失格」の烙印を押す。葉蔵の苦悩がありありと具体的に語られていて面白い。
     さて、葉蔵の苦悩は痛いほどわかるところが多くあった。例えば、地主の父親が懇意にしている政治家の演説を聞いた人たちが帰りに政治家の演説や父の悪口を言うのに、当の父の前では称賛する場面。このような、「実にあざやかな、それこそ清く明るくほがらかな不信」があることに葉蔵は嫌悪感を感じる。たしかに、まだ自分には、外

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    2026年04月26日
  • 斜陽 人間失格 桜桃 走れメロス 外七篇

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    東京から遠く離れた地方に住み、日頃は仕事でほとんど休みもない私。先日、東京都三鷹市を訪れ、念願だった太宰治の入水◯◯現場とお墓、文学サロンに行けました。
    サロンではボランティアの方から太宰の話をたっくさん伺い、太宰について私なりに学びを深められ、その魅力を改めて感じました。
    それで太宰を読み直すことに。
    私は、人間失格が傑作と思います。
    ダメなダメな、人間として至らない情けない自分を許してもらいたい、肯定したかったんだなぁとすごく伝わってくるからです。
    誰しも欠けたる存在ですよね。許せない面は持っています。その欠けたる部分が苦しくてたまらない時がある。
    でもこの作品の最後の場面のように、誰かに

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    2026年04月25日
  • 斜陽

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    この問題で一ばん苦しんでいるのは私なのです。
    この問題に就いて、何も、ちっとも苦しんでいない傍観者な、帆を醜くだらりと休ませながら、この問題を批判するのは、ナンセンスです。

    人間の生活には、喜んだり怒ったり悲しんだり憎んだり、いろいろの感情があるけれども、けれどもそれは人間の生活のほんの一パーセントを占めているだけの感情で、あとの九十九パーセントは、ただ待って暮らしているのではないでしょうか。
    幸福の足音が、廊下に聞こえるのを今か今かと胸のつぶれる思いで待って、からっぽ。

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    2026年04月25日
  • ろまん燈籠(新潮文庫)

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    表題の「ろまん燈籠」
    五人の兄弟たちで書き継いでいく物語
    性格の違いからなんとも面白い
    物語となっていく
    そして祖父の評価と、勲章
    いい家族です

    そんな物語があれば
    「服装に就いて」は、太宰治の
    人となりがよくわかる
    おしゃれに目覚めて
    かっこよくすごそうとしているのに
    飲み屋のお姉さんに
    兄さん東北でしょうと言われてしまう
    すぐにすべてをかなぐり捨てる
    なんだか笑える
    洋装をして友人に笑われたり
    気に入らない着物を着てしまい
    出かけている間ずっと気になって
    まったく楽しめない
    義理の父の着物を着て出かけると
    必ず豪雨に見舞われる
    妻にまた雨に降られますよと
    言われているのにそのまま出かけて

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    2026年04月20日