太宰治のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
太宰の「斜陽」の書評で太宰の”明るさ”に触れたが、この本を読むと、それがまた屈折したものであると分かり、太宰の複雑な人格になかなか理解が追い付かないことに気づく。
太宰の人格の複雑性の中に、普遍的な共感性があるからこそ、今でも衰えない人気があるのだろうか。
人間、誰しも弱さがあるのだが、それを文章に表現することは難しいし、その恥じらいもある。
太宰は、それを明晰な文章にし、そして赤裸々にできる。
自分自身をこれまでに深く見つめ、考えられるだろうか。表面を繕うこと、社会への適用、への反動。
彼の生い立ちにも拠るところがあると思うのだが、それが特異な才能を生んだのか。
太宰人気の自分にとっての謎 -
Posted by ブクログ
ネタバレ太宰治特有の面白さが滲み出ていた文章で読み進む手を止められなかったが、未完なのが唯一残念。
女たらしな男がこれからどんな風にズタボロになりながら愛人達と別れていくのか、今までも面白かったが物語はこれから…!というところで作品は終わっている。
そこで一つ、この後の展開について私が思うことを書くことにする。
まず、水原ケイ子の兄には絶対殴られるであろう。(太宰治の事だ、ここで殴らないで兄と仲良くする展開になるだろうか…それはきっと、ないだろう。)とメタ発言は置いておいて、あの見返りを常に求めるキヌ子が、報酬も何も提示しない状態で助けてくれる訳などまずないだろう。ケイ子を誑かしていたのはあくま -
Posted by ブクログ
主人公葉蔵は幼少期から「人間」というものが理解できず恐怖の対象だった。
必死に「道化」を演じながらな何とか世間を乗り越えていくも、東京へ上京するのをキッカケに酒、女関係などに溺れていく。
それは徐々にひどくなり、アルコール依存症、薬物中毒そしてついには「人間失格」へと成り果てる。
死とは生とは、本音とは、人とは世とは…苦悩と葛藤を深く問いかけてくる、日本が誇る文豪「太宰治」の渾身の自伝風小説。
太宰が死ぬ一ヶ月前に書いた「人間失格」。
本人の経験もあり、描写が想像を絶するくらい生々しく重みがある。
けれど、暗くて重々しい物語なのになぜだかするりと読めてしまうのは、さすが太宰の手腕としか言いよ -
Posted by ブクログ
難しさ⭐️10!文章ではなかなか読み進めなかったので、中田敦彦YouTubeを見てなんとか読破。衝撃だった文章が「自分はことし、二十七になります。」そんな若さでこんな人生を生きたのかという。最後の写真はどこの場所で撮ったか気になる。人間失格というタイトルから、どういう意味でなぜ失格なのか。その背景がすごくしっくりくる内容。葉蔵の期待等からのすぐにくる残念感と冷静さ。その人間性が全く自分にはない価値観で、とても面白かった。少しでも太宰治の作品に触れることが出来て良かったと思った1冊。(ちなみに同じ本好きの大先輩から、今頑張って読んでると伝えると"暗くなるからやめとけ"と笑いな