太宰治のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
表紙や作者の紹介ページで使われるイラストがとても美しい。適度に服装、髪型は本人の雰囲気を残しつつ、完璧に美化されていてイラストレーターの腕の良さにたまげる。
文豪たちの最後の作品を集めた本で、まとめて読むとその文豪らしさがよく感じられて良い。
芥川の「歯車」 私も偏頭痛持ちだからこの現象(閃輝暗点)よくわかる!と共感するとともに、精神病になりやすい家系の人なんじゃないかと邪推してしまった。
太宰の「グッド・バイ」 女性関係の華やかな作者の理想の別れ方を描こうとして、結末までいかなかったのは収集つかなかったのかな、と思った。
梶井「のんきな患者」 若い頃から結核を患ってたから、今回の主人公 -
Posted by ブクログ
「太宰治の作品を初めて読んだのは、多分、現代文でやった『羅生門』だと思う。
ロングスリーパーな私にとっては、ほとんど子守唄のような時間だったけれど、なんとなく、太宰治特有の人間のドロドロした部分を描いていたような気がする。
そう思っていたからなのか、今回の作品を太宰治らしくないかも?と思った。
でも、女生徒が毎日、何を思い何を見て何を感じ、悩み傷つき、悶々とひとりで考えているのか。そしてその一連の思考が、私も同じように感じていたことがあったことに懐かしく感じた。
10代だからといって、侮るなかれ。
彼女たち、現代ならば彼らたちは、我々大人より遥かに重く、解決しがたい悩みや葛藤を抱えている。 -
Posted by ブクログ
2025/11/04
p.23
この雑誌にも、「若い女の欠点」という見出しで、いろんな人が書いて在る。読んでいるうちに、自分のことを言われたような気がして恥ずかしい気にもなる。それに書く人、人によって、ふだんばかだと思っている人は、そのとおりに、ばかの感じがするようなことを言っているし、写真で見て、おしゃれの感じのする人は、おしゃれの言葉遣いをしているので、可笑しくて、ときどきくすくす笑いながら読んで行く。宗教家は、すぐに信仰を持ち出すし、教育家は、始めから終りまで恩、恩、と書いてある。政治家は、漢詩を持ち出す。作家は、気取って、おしゃれな言葉を使っている。しょっている。
2025/11/ -
Posted by ブクログ
ネタバレ世界を信じられなかった人間の話。
自分を大罪人のように捉えていて「世間」を酷く恐れているが、これは自分あるいは他者に対する期待値が高いことの裏返しのようにも思え、その価値観の頑なさはある種信仰のようにも見える。自分にも他者にも幻滅し裏切られているように感じられるのは、生来の性質か或いは理想を植え付けるだけして内実は混沌とした世であるからか。
真実の自分は醜く皆を騙していると話すが、マダムから見た「神様みたいないいこ」も一つの真実ではなかったか。
本来人間には失格も合格もないはずだが、その線引きは確かに存在しているように思え、その息苦しさは現代にも通ずる。 -
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ネタバレ## 感想まとめ
太宰は意外と家族のことを想っていたのだなあと思う。
家族を想い、仕事に苦しみ、そして家族との関係に苦しみ、自分を追い詰める。
それが作品にも滲み出る。
太宰治の作品は最近少しずつ読んできているが、『人間失格』の息苦しくて暗い雰囲気から、『富嶽百景』の爽やかな雰囲気まで、色々な作品が書ける素晴らしい作家さんだなと思う。
しかし、素晴らしい作品を生みだせる感性は他人とは違うものがあるからこそだと思うが、それがあるからこそ世間からは浮いてしまって生きづらさがあるはず。
そう思うと、素晴らしい作品を届けてくれる芸術家の皆さんたちの苦労には頭が上がらない。
そしてその作品