あらすじ
中学生、高校生のうちに一度は読んでおきたい
6人の文豪たちの最後の傑作
なぜ彼らが文豪と呼ばれるのかがわかる名作小説アンソロジー
《収録作品》
芥川 龍之介『歯車』
太宰 治『グッド・バイ』
梶井 基次郎『のんきな患者』
中島 敦『李陵』
夢野 久作『女抗主』
泉 鏡花『縷紅新草』
生涯を読み解く個人年表、代表作紹介、人物相関図、ゆかりの地など
文豪たちの仕事と人物像がわかるガイドも充実。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
表紙や作者の紹介ページで使われるイラストがとても美しい。適度に服装、髪型は本人の雰囲気を残しつつ、完璧に美化されていてイラストレーターの腕の良さにたまげる。
文豪たちの最後の作品を集めた本で、まとめて読むとその文豪らしさがよく感じられて良い。
芥川の「歯車」 私も偏頭痛持ちだからこの現象(閃輝暗点)よくわかる!と共感するとともに、精神病になりやすい家系の人なんじゃないかと邪推してしまった。
太宰の「グッド・バイ」 女性関係の華やかな作者の理想の別れ方を描こうとして、結末までいかなかったのは収集つかなかったのかな、と思った。
梶井「のんきな患者」 若い頃から結核を患ってたから、今回の主人公も病気。よく作品を作り続けたと思うし、結核患者を描かせたらリアリティがピカイチだよね。
中島の「李陵」 平時に読むと、また中国の故事みたいな話を書いてるな。言葉遣いも難しいし、タネがあるんだろうなくらいしか思わないが。
今回少し仕事で辛い時に読んだので、祖国を離れ、善戦したのに家族を皆殺しにされた李陵の苦しみと比べれば、私の悩みなんて大したことないではないかと励まされた。
泉鏡花 「縷紅新草」 ちょうど泉鏡花題材の朗読劇を観た直後に読んだ。その作品も男性(泉鏡花)と若い女性の会話劇だったので全力で演者だった櫻井孝宏さんの声を思い出しながら読んだ。
Posted by ブクログ
文豪たちの遺作を集めた本。
太宰治のグッドバイ、初めて読んだけど続きがめちゃくちゃ気になる…!!!
各作家の作品のあらすじ紹介がわかりやすくて、面白そうで、読んでみたいのをたくさん見つけられた。
名作系にハードルの高さを感じていたけど、作家のあらすじや経歴をみて、だいぶハードルが下がった。
夢野久作知らなかった!女坑主は読み終えたあと「あの時のあのセリフはどういう意味?」ってなって読み返してしまった。
読んでみて良かった。自分の読める小説が広がりそう。
Posted by ブクログ
文豪6名の最後を飾った作品を集めたもの。同じような趣旨で、デビュー作代表作を集めた「文豪誕生」も読んで出版社の策にとても共感している。
表装は今風というかアニメタッチな文豪が1人、芥川だろうかと想像する。
登場する6名の文豪、初めましての方もいて、読書の門扉が少し開けた気がする。
それでも好きになったかと言うとそこまでではないが、この点が点と合って線になっていくんだろうなと思う。
特に芥川龍之介はこの作品でちょっと興味をもった。そして梶井基次郎は檸檬の他に機会があって良かったと思う。
文豪死すも文豪誕生も、名前は知っているけどそこまでじゃないと言う人にはぴったり。機会があったら読んでみると良いとおススメできるものだ。