【感想・ネタバレ】太宰治全集(10)のレビュー

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Posted by ブクログ

もの思う葦、碧眼托鉢、古典龍頭蛇尾、悶悶日記、走ラヌ名馬、思案の敗北、創作余談、一日の労苦、当選の日、正直ノオト、困惑の弁、心の王者、酒ぎらい、作家の像、弱者の糧、金銭の話、芸術ぎらい、織田君の死、わが半生を語る、かくめい、如是我聞などエッセイ、アフォリズムを収録。
革財布は芝浜か。一日の約束は雪の夜の話に出てきたな。
最後の如是我聞における志賀批判が物凄い勢いでした。すげえ時代だ。

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2009年10月10日

Posted by ブクログ

太宰治全集の最終巻で、太宰治の名前で発表されたあらゆる随想が収録されている。

年代順に並べられているため、一人の作家がいかにして生きてきたかがとてもよくわかる。

太宰治は、自分の生きづらさ、格好悪さ、ダサさと向き合い、ひたすら見つめ続けた作家だと思う。そして、そうすることで生を肯定しようとしたのではないか。太宰を読んでいて時々居た堪れない気持ちになるのは、あまりにも率直に彼自身の弱さが描かれているからだ。

随筆の中でたびたび「実直」という言葉が出てくる。弱さに対して正直であり続けること。その先に真実があると信じていたのではないかと思う。

このような彼の信念は、戦前から戦時中に確立されていったように思う。戦後の文章になると偏屈な印象が強くなるのは、自分の弱さに鈍感なまま上手く立ち回る人々が目につくようになったからではないか。

私は作家でも芸術家でもない普通の人間なので、「上手く立ち回って」生きていかざるをえない。でもそれが上手くいかなかったとき、太宰治のことを思い出せるというのは、幸福なことだと思う。

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2017年11月02日

Posted by ブクログ

小説というよりエッセイなのかな?
太宰の考え方がずっと繰り返し綴られていて、最初から最後まで、それはあまり変化せず、ただし、太宰の首を少しずつ絞めていったのか…というよりは、この人、この世では生きづらかっただろうなぁとしみじみ感じた。
悲鳴のような文章だから、ちょっと読むのがしんどかった。

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2017年10月07日

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