町田康のレビュー一覧

  • 入門 山頭火

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    分け入つても分けいつても青い山
    の句と前書きから山頭火を読んでいく。

    町田康の文章の矛盾の描き方が滅茶苦茶すきだ。
    矛盾が煮詰まって煮詰まって主人公が自分自身というものに疲れ切る。その後の現実世界のやりとりのパキッとした場面。癖になる…。


    私へ:政治的な立ち位置などはあまり描かれていなかったので釣られて他の本を読むときは注意したほうがいいかもしれない。思った感じと違うと思われる。

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    2025年01月19日
  • くっすん大黒

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    初めて町田作品に触れましたが、思ったより砕けた口調と次々切り替わる展開に読む手が止まらず面白かったです。
    この作品の場面の切り替えの早さと次々思いがけないことが起こるドタバタ感が、最近観た映画「お引越し」の感じを彷彿とさせられました。

    個人的にタイトルが結構好き

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    2025年01月08日
  • くっすん大黒

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     町田康さんて何者? パンクロッカー、俳優、詩人、小説家、大学特任教授…、更に芥川賞を始め、多くの文学賞を受賞してますね。『告白』に衝撃を受け、デビュー作の本書を手にしました。
     作風や文体はもちろん、『告白』の主人公に似た「あかんやないか」的な登場人物まで、共通点と言うか原点を見た気がします。太宰に通ずる?

     表題作は、怠惰で仕事を辞め、妻にも出て行かれた楠木正行が主人公。部屋にある無用の置物・大黒様、これが不安定で自立困難…。楠木はこれを捨てようと行動(梶井基次郎の『檸檬』?)しますが、登場する人物たちもほぼダメな人たちばかりです。
     終盤の友人のセリフ「楠木だけに"くっすん&

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    2024年11月30日
  • 告白

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    思弁とその表出。言語以外での思考。葛城ドールの行方と記憶の重ね合わせ。
    この小説ほど人間を描き出している小説は滅多にお目にかかれない。
    熊太郎の支離滅裂な思考と行動に一貫するものは自己保身とプライド。熊太郎を反面教師にするのも一つの読み方だが、私はこれを大いに許容し、肯定したい。人間らしさについて考えさせられる本だった。

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    2024年11月30日
  • 100万分の1回のねこ

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    どれも読み応えあり!
    特に気になった作品について
    少しだけメモ↓

    「ある古本屋の妻の話」
    曖昧なままグレーなまま
    それでも日々
    何とか誤魔化しつつ
    前に向かって進んでいく

    「博士とねこ」
    短いながらもぴりりとした作品
    佐野洋子さんのエッセンスが
    1番効いてる気がする

    「虎白カップル譚」
    谷川俊太郎さんの作品
    最後の一文がぐっとくる

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    2024年11月23日
  • 夫婦茶碗

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    中篇2作。
    表題作より、『人間の屑』の方が作者の筆が生きていて、作中の人間が滑稽ながらも愛おしい。
    癖のある独特の文体も、慣れるとスラスラ頭に入る。また、意外と推敲と計算をしている人なのではないかと思う。

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    2024年10月24日
  • 夫婦茶碗

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    文体がなんか前のを少しいじったぐらいかなーと思って読み進めていくが、全然そんなことない、と思う。そんなことよりも水を飲むようにして文章がどんどん入ってくる。んで、マジックリアリズムというのかちょっと現実的でないことが不意に起きて、(例えば頭皮が垂れてきて口の中に入るとか)気づいた時にはってな感じ。何も考えずに、一筆書きのようにビャァーッて書いたような文章で、癖になる。これは適当に書いてできる代物ではない、はず。
    意外とここまで細かく丁寧に描写している小説はないのではないかと思うほどに、細かい、と思いきやいつのまにか場面が変わっていたりなど、とにかく他の作家とは視点が違う。描くポイントが完全に違

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    2024年10月06日
  • 100万分の1回のねこ

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    唯野未歩子さんのあにいもうと
    なんかすごく不気味で怖くて不思議な話。
    全部の話にそれぞれの作家さん感がでてて
    すごく楽しめた一冊
    読めば読むほど、絵本をもう一回読みたくなる。
    大人になって読む絵本ってまた違う意味を持つよね。

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    2024年10月03日
  • くっすん大黒

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    元バンドマンのキャリアを持つ異色の作者による、クレバーなデビュー作。
    物語の展開、掛け合いなどシュールなお笑いが上手で純粋に面白い。
    癖のある語り口と作調は正に野坂昭如のよう。
    チャラついているように見えて、しっかり文学をやっていて満足できた。

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    2024年10月02日
  • ギケイキ③ 不滅の滅び

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    冷房の壊れた老朽化施設で、夏の暑さに耐えること1ヶ月余り。帰宅後は爆睡の毎日だったが、突如ほたえたくなる衝動と共に読み飛ばす。

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    2024年09月24日
  • 宇治拾遺物語

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    わらしべ長者、こぶとりじいさん…まさかここで数十年ぶりに出会うとは。久しぶりの町田康節にやられましたわ〜。

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    2024年08月15日
  • 宇治拾遺物語

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    なんというか、聞いた話などを書き残しているものだから、内容が雑誌に載っている小話の連作、という感じだった。
    なので、何か学びになるとか、含蓄があるとかということはあまりなくて、むしろただそれを楽しむ、という雰囲気のもの。

    町田さんの、『古事記』などで見かけた奇天烈な訳は控えめだったけれど、それでもだいぶ読みやすく楽しく読み通した。

    序文で『宇治大納言物語』の話が出ていたのでそれもぜひ読みたい、と思い検索したが見つけられぶにいたら、どうもそれは散逸し(あるいはそもそも書かれてない?)現代では見つかっていないということが解説にあった。そういう事情も含めて面白い。

    今回200話中30話のみの抜

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    2024年08月14日
  • 入門 山頭火

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    詩人や歌人というのは、文学をやる人たちの中でも、一番不器用で不細工な人が多いような気がする。町田康氏が自身とも重ね合わせながら、時に軽妙に噛み砕いて吐き戻していく様子が、オモロい。

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    2024年08月04日
  • くっすん大黒

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    文体ははじめ苦手かもと思ったけど、引き込まれていった。大黒もいい感じだしストーリー展開も面白い。そして文学的。

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    2024年07月25日
  • 宇治拾遺物語

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    宇治拾遺物語ってこんなんやったんや!有名な瘤とり爺さんや雀の恩返しみたいなもんから、ちん⚪︎んを消してしまう妖術を習う話とか、惚れた女を嫌いになるためにオマルを盗んでくる話とか、和泉式部と寝た坊主がお経を唱えたら道祖神がやってきたとか、女が放屁したので出家を考えたとか、なんか破茶滅茶で、おもろいと云えばおもろい。小中高校生の読書感想文はできたらやめといたほうが(笑)

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    2024年07月21日
  • 人生パンク道場

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    町田さんに人生相談するの?!確かに人生経験豊富そうだけど……ちょっと意外な感じだ。
    とか思いつつ、読んでみると結構いいなあというか、この考え好きだ、と思えるものに出会えてよかった。

    『しらふで生きる』にも通ずる話もあったし、それ以外にも、人ってそういうところがあるよね、と身につまされる話があって、思いの外(失礼)楽しめた。

    どんな質問でも比較的引き延ばして回答していた中、突然、後半の方のお悩みに対して、いいからお前が救ってやれ(意訳)って数行のあっさり回答だったのはなんだか笑ってしまった。

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    2024年07月16日
  • 宇治拾遺物語

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    ネタバレ

    池澤夏樹の日本文学全集、読むつもりはなかったのですが笑、「宇治拾遺物語」はめっちゃ面白い!と言われたので手に取りました。超訳でゲラゲラ笑っていたけれど、これはどこまで創作が入っているんだ、、?とはずっと気になっていました笑

    一番好きなのは一番最初の「道命が和泉式部の家で経を読んだら五条の道祖神が聴きに来た」。史実では道命と和泉式部は関わりがなさそうらしいですが、和泉式部のイメージに付随するエロさ、みたいなところが私は好きでした。和泉式部が好きなのでこれが一番好き!みたいな感じ。
    「そして、ただいい女というだけではなく、そそる女だった。色気のある女だったのである。それもただの色気ではなく、壮絶

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    2024年07月15日
  • 宇治拾遺物語

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    定期的にやってくる日本史学び直したい病の一環で購読。

    日本昔話や芥川龍之介などでお馴染みの話もあれば、日本史で出てきた話など町田康の超訳で読める楽しい一冊。文庫版は町田康のあとがきが二つ載っていてそのどちらも面白い。

    こんな千年以上前の説話がずっと残っていることも驚きだし、この現代語訳がブルースをそのまま自分たちの音楽に作り上げたストーンズやZepみたいだなあなんて思いました。P-Vineで昔出たZeppelin ClassicsとかRolling Stones Classicsを聴いた時のような感覚になりました。

    次は日本霊異記とか今昔物語の現代語訳を読んでみようと思います。

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    2024年06月23日
  • 入門 山頭火

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    町田康が種田山頭火の生涯・人間性を独断と偏見で語る一冊

    それはもう本当に『わしはこう思う』で書かれた一冊
    でも、町田康自身のパンクロッカーとしての経験だったり、酒に溺れていた過去だったりだとかと重ね合わせて語ってくれるので、なるほど!と思わせる説得力があります

    ただ(後半は特に)さすがにこれは好意的に捉えすぎ、山頭火を擁護しすぎでは……ってな部分も見え隠れするので、もうちょい厳しい視点での意見も読んでみたかったかな

    山頭火の生涯を語ってはいるのだけど、没年まで追っているわけではないです
    ので、巻末に掲載された山頭火の略年譜を見ると「ほえー、このあとこんなことしてたんかー」とか「んでこのあ

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    2024年06月03日
  • くっすん大黒

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    ネタバレ

    ただ大黒を捨てるだけの話なのに、併録の『河原のアバラ』含めて、なんだか事態が予測もつかないような面倒ごとに巻き込まれていく。青春小説ではないものの、友人とバカやってふざけたり、騒動に巻き込まれたりっていうのが面白いし、良いなと感じさせられる。

    最初の服屋でアルバイトするくだりはほぼコントである。チャアミイとおばさんの癖の強さ。と思えば上田を追うドキュメンタリー映画の女も癖が強い。うどん屋の天田はま子も癖が強いし、うどん屋のちゃっちゃっちゃがやりがいっていうのは何となく頷ける。作中、うどんの曲作ってるアーティストなんてどうかしてる、みたいなくだりがあるが、町田康自身『犬とチャーハンのすきま』で

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    2024年06月02日