町田康のレビュー一覧

  • ギケイキ③ 不滅の滅び

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    この3巻目で終わりかと思っていたらまだ4巻目が出る予定なんですね〜、嬉しい。
    前2作よりも泣けるシーンが多くて。
    あと、家臣の1人が主の義経を逃すために体張って戦うところと、そして彼の死に様が凄まじい。
    そして美しく賢い静御前の最期。
    この3巻目、余韻がすごい。


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    2024年03月30日
  • ギケイキ2 奈落への飛翔

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    ギケイキ2巻目。頼朝との再会から確執への流れがメインのストーリーなので、1巻目の千年の流転よりも読んでいて苦しい。
    どうしても義経側に立って読んでしまうので、梶原景時にムカついてしゃーない。
    んで、壇ノ浦の合戦が見どころとして語られると完全に思っていたのに!なんと自慢になるから言わない、だと!オモロイやないかい!!
    個人的には合戦時の卑屈な景時の様子と義経の勇ましいさまを見たかったのはあるけど。
    前巻から続くファッションの説明、ちょっとしつこいなーと思ってきたん私だけ?斬新やしええねんけど、毎回想像するの楽しいっちゃ楽しいけど、先に進むのにタイムラグあんねんそこで。
    義経の内面、というか町田康

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    2024年03月28日
  • ギケイキ 千年の流転

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    本家の義経記は読んだことないけど
    こちらの本は、過去から来た?まだ生きてる?義経が自ら自分の人生を語りながら進んでゆく形式。
    源氏の本家で都育ちのボンボンらしい語りの義経が可愛らしい。彼を取り巻く関東の武士や寺社関係者たちの語り口や、ものの考え方との対比も細やかに書かれており、読んでいて楽しい。当時の人たちも、当たり前だが現代の私達と同じように置かれている立場によって右往左往したり、上から目線の人もいればその逆に、上司にペコペコな人もいたんやなと改めて思う。
    3巻に渡る長い小説で、まだ1巻目。
    勢いと面白さでグイグイ読ませてくれる。
    最後のページまでダレることなく読めるのは間違いなく町田康の才

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    2024年03月28日
  • 子どもお悩み相談会 作家7人の迷回答

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    文章には人柄が出るということがわかった。それぞれの作者(何人かの本は読んだことがあるけど)の素性は一切わからないけど、質問に答えていく回答文自体が自己紹介をしているようだった。
    そして、私が普段よく思っていることが、忠実に言語化されていて勝手に爽快な自分を味わった。


    個人的には、「人と人とが関係を結ぶときは、もしかしたら美点によってかもしれない。けれどその関係を深めていくのは、美点ではなく欠点なのではなかろうか。また、私たちが人間くささを感じるのは、どういうわけだか美点ではなく欠点である。」

    「私は今現在『早めに終わらせ、夏休み最後まで何度も見直す派』なのだが、もちろんそんなことは言わな

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    2024年03月18日
  • しらふで生きる 大酒飲みの決断

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    面白かった。
    好きなバンドのボーカルの方が町田康さんが好きというのをどこかで見かけたので、初めて町田康さんの本を読んだ。

    小説を読むのが基本的に苦手で(これは小説といっていいのか?エッセイ??)、小説を楽しく読み切るという成功体験をした記憶がないので読む前まで不安だったけど杞憂に終わってよかった。
    ずっと面白かった。

    「自分を普通以下のアホと思う(意訳)」からの、「自分を客観視できている自覚から、他人を見下すことがある(意訳)」という部分でめちゃくちゃ耳が痛かった。
    私そういうとこめっちゃあるぞ…。

    何より学術書以外のものを楽しく読めるんだという発見が嬉しくて楽しかった。

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    2024年03月07日
  • 入門 山頭火

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    前半の少し謙虚?遠慮がち無い町田康の語りからはじまり、途中からだんだん山頭火考察に熱がこもってゆく。後半はまるで山頭火が町田康に乗り移ったかのよう。熱い!そしてパンク!
    山頭火の人生観のなかに自分と同じものを見てしまう。その結論に至るまでの、町田康の世の中に対する、ちょっと捻くれた(でも私はとても正直だと思う!真っ直ぐで気持ちいい!)見方や物言いに私自身がハッとさせられ、自分のことをぐさっと言われている気がして。むちゃくちゃ突き刺さってきた。

    恐ろしく粗暴な語り口と、自由な文体とこれぞ生けるパンクな町田語りにどっぷり浸かっていると、いつもやけどなんか元気もらえる。
    口の悪い兄貴、でもちゃんと

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    2024年03月06日
  • ギケイキ③ 不滅の滅び

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    「義経記」全ハ巻のうち、巻五と巻六をカバー。
    次の「ギケイキ4」でおそらく完結。

    義経の吉野山逃避行とその忠臣佐藤忠信の活躍、静御前の白拍子の舞がハイライト。

    そもそもが「口承文学」なのだから、テキストよりもリズムやビート、グルーブ感がキモ。
    町田の「新訳」それを現代に伝えようという果敢な試みといえる。

    楽しめる人は楽しめるけど、このノリについてこれない人は「ふざけるのも大概にしろ!」と怒るのかも…。

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    2024年03月06日
  • くっすん大黒

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    面白え。二編目の「河原アバラ」は大笑いしながら読んだ。なんだろなーこの世界観。支離滅裂で捨て鉢な危うさとシュールなおかしみのバランスが最高だなあ。めちゃくちゃ文章うまい。

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    2024年03月03日
  • 入門 山頭火

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     山頭火。旭川発の美味しい塩ラーメンのことではない。「分け入つても分け入つても青い山」で有名な俳人の種田山頭火のことである。そんな山頭火の生涯を楽しく辿り語ったのが町田康氏による『入門山頭火』。本書の執筆2週間前から山頭火の勉強を始めたというから驚きである。お金に困りながら放浪し、酒も絶てずに俳句を作り続けた山頭火。著者自身だったらこう行動するのに、と余計な文を入れながら現代に照らし合わせた解釈もあって、愉快に読み進められる。町田節炸裂。こういうスタンスの伝記もいいものである。

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    2024年02月29日
  • きれぎれ

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    な、なんだこの小説。文章がめちゃくちゃ面白いだけで内容なんにもないぞ。でもなんかかなり強烈な印象を残してくな。こんな異様に体言止めの多い文章ってか小説は初めて読んだ。この文章は俺の知ってる散文の範囲をギリギリ超えてる。散文の可能性を破綻しないながらも新しく規定してるようにすら思える。自由奔放で天才的な語彙の選択と唯一無二のリズム感で書かれる文そのものがエンターテイメントだわ。大笑いしちゃうよ。しかし、くんくんに、とか、げっつい、とか聞いたことないよ町田語??まあ、先に読んだエッセイの方が文章も洗練されてて内容も面白かったかな。

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    2024年02月18日
  • ギケイキ③ 不滅の滅び

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    時勢は暴力と言葉で築かれていく。暴力は相手を傷つけることで勝敗、優劣、生死を隔てる。言葉にもその要素はあるが、慈愛や救済、共感へと向かうコミュニケーションの素晴らしさも兼ね備えている。そんな言葉を礎にする政治は、武力を行使する武士や僧侶が己の体裁や自尊心によって保身する愚行録でもある。政(まつりごと)は古今東西さほど変わらぬ人の愚かさを露呈する。もちろんそこで悲観して関心を失ってはいけない。人はその恥部をさらけ出し認めてこそ成長する。とその前にあほらしやと踊り出すかもね。

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    2024年02月12日
  • ふたつの波紋

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    ここまで激しい対談集は初めて(笑)。
    お互いにメンタルが強くないとやってられない。
    古典を現代語訳したお二人の作品を読んでみたいと思いました。
    太宰治についての解釈も面白かった。

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    2024年02月08日
  • ギケイキ③ 不滅の滅び

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    イケイケな意訳の義経記シリーズ3作目。
    毎回、間が空いて出版されるのでどんな場面からの続きなのか忘れ去った状態で読み始めますが、前後のつながりとかどうでもいいくらい面白いです。

    今回は、前半は主に佐藤忠信、中盤は勧修坊、終盤は静の話で展開します。
    義経もたまに登場するものの、ほぼ神の視点からのナレーション役でした。

    よく登場する表現は「えぐい」と「えげつない」。
    頼朝やその家臣の保身と昇進、自分のことしか考えてない心理描写には爆笑です。
    戦中にそんなに喋る?ってぐらい長々と会話したかと思うと、面倒な出来事を人に伝聞するときは「こうこうこうこうこうで」と話をさせたことにして適当に済ますのがジ

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    2024年02月02日
  • 猫にかまけて

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    最初は取っ付き難い文章に思えるけど、町田康節がどんどんクセになってくる。「ちょらちょらと歩く」等の独特な言い回しが大好き。

    猫たちに翻弄される町田さんの泣き笑いの日々に、思わず「はは、おもろ」と笑ってしまう。
    間に挟まれている写真がまた、良いなぁ。猫達がとても幸せそう。
    ヘッケの章は、一緒に暮らしていた先代猫の事を思い出し、悲しくなった。
    町田さんはそうは思わないと言うけれど、たとえ少しの期間だとしても、ヘッケは町田さんと奥さんの元で過ごし、愛情を浴びることが出来て幸せだったんじゃないかと思う。
    町田さんの猫愛に暖かい気持ちになる一冊。
    猫様との時間をもっと大事にしたくなった。

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    2024年01月30日
  • きれぎれ

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    ネタバレ

    目次
    ・きれぎれ
    ・人生の聖

    主人公(語り手)の脳内だだ洩れの一人称小説は好きだ。
    好きなんだが、好きなはずなんだが。
    これには苦戦しました。

    SFもファンタジーも好きだけど、マジックリアリズムが苦手。
    輪郭のくっきりはっきりした世界の中で突拍子もないことが起こるのは好きだけど、世界の輪郭ごととろとろ掴みどころがなく嘘か真か妄想かわからないまま話が進むのが苦手。
    この融通の利かなさがまさしく私なのだと、図らずもこの本から突きつけられてしまったわけだけど、そういうわけで、全く理解できませんでしたとしか言いようがない。

    文章のリズムが良いところは好きだ。
    けれどそれは、あくまでも黙読している

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    2024年01月28日
  • 夫婦茶碗

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    ・芸人永野が紹介していたことから手に取ってみた本。
    ・パンクバンド「INU」のボーカルとして活躍していた
    作者。
    ・夫婦茶碗、人間の屑という2部作。200ページ程の薄
    い本であるが読み応えがあった。
    ・全体を通して、作者の針小棒大に日常の小さなことを洞察する観点が面白い。またそれでいて小さなことを膨らませても本筋にしっかりつながり、その様はさながらDJのような滑らかさであると思った。

    ・2作とも堕落しきった人間が主人公であり、そこには
    自分を客観視できていない人間の面白さ、流される人間の面白さを感じられる。
    ・思わず声が出る展開や最後にはしっかりウルっとする場面もあり、なかなか良かった。

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    2024年01月28日
  • 口訳 古事記

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    いなばの白うさぎくらいまでの話は子供向けの神話の絵本などでなんとなく知っていたが、それ以降の話も町田さん節の文章のおかげか、楽しく読めた。しかし神様達のお名前がなんと読みにくく覚えにくいことか⁉︎騙したり意地悪したりなんと人間くさいことか⁈ちょいちょい出てくる「いやよー」が好き。

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    2024年01月13日
  • 浄土

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    面白い〜
    本のタイトル、浄土とはよく言うたもんや。
    人に迷惑かけたり悪いことばっかりしてたらええ死に方しませんよ、ていう昔話みたいな短編集やなぁて。
    とにかく出てくる男どもが屑中のクズばかりで腹立つ腹立つ。どれも身近にいそうなムカつく奴のステレオタイプな奴が勢揃いて感じで、読んでるこちらまで過去の迷惑かけられた、嫌な思い出まで思い出してしまいイライラする始末。
    特に最後の自分の群像というお話に出てくる温田という男。具体的に1人の人物と被ってしまい自分でも嫌になるくらい腹たったし。
    でも町田康という人は、すごく優しい人でもあるんだなといつも感じる。どんなに汚くて嫌な人間を登場させても、誰か1人は

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    2024年01月12日
  • 入門 山頭火

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    確かYouTubeで山頭火の解説してたし詳しいんだろうと思ったら、「よく知らない」という出オチでズッコケた。(さっき調べたら本書の元になった連載に絡んだ企画だった)
    「ようわからんけど、こんな感じなんちゃう?」って調子のダラダラした書きっぷりが町田先生らしい。パンク歌手がパンク歌人を語るとあって町蔵時代のパンチラインまで引っ張り出してくるのもミソ。
    私はこれを読んだところで俳句のことは相変わらずよくわからないんだけど、このまま町田先生の小説のキャラクターとして登場しても違和感なさそうだし、令和に転生したらバンド組んでX(Twitter)やらせたら面白いことになりそうな人だという理解をした。

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    2024年01月07日
  • 私の文学史 なぜ俺はこんな人間になったのか?

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    北杜夫作品を笑いながら読んでいたら「そんなの読んだら頭おかしくなる」と親に心配された。というエピソードを取り上げられていましたが、私は町田先生の作品で同じ経験をした人間です。

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    2024年01月07日