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Posted by ブクログ
町田康の短編集。
『犬死』
冴えない作家が謎の占い師ジョワンナ先生に会いに行く話。
『どぶさらえ』
町会でシカトされたあげくどぶさらえを任された男がビバカッパ!と叫ぶ話。
『あぱぱ踊り』
陰気な倉庫街で出会った両脇に踊る女2人を従え自分の“凄さ”に酔いしれる男。
そんな男の“凄さ”の化けの皮を剥がすべくエケメという謎の店に行く話。
『本音街』
誰もみな本音しか言わない街、本音街。建前なしの清清しい話。
『ギャオスの話』
突然東京に現われて大都市を混乱に落としいれ、棲みついてしまったギャオスの話。
大怪獣を手なずける方法を偶然見つけ、日本人はギャオスを抱えて生きていく。
『一言主の神』
幼武尊(わかたけるのみこと)の前に突然現われた一言主の神の話。
一言主が口に出した単語は森ビルだろうが渋谷のギャルだろうがなんだろうが時代を越えて現われる。
そんな一言主が最後に発した言葉は「ボンベイサファイア」だった。
『自分の群像』
OL方原位多子と位多子が世話係をするボンクラな後輩温夫の話。
説明するのが難しい話ばかり。
というよりも説明したらつまらなくなる。
めちゃくちゃな展開や文章に読みながら何度も笑った。
特に好きだったのが『あぱぱ踊り』『どぶさらえ』『ギャオスの話』『一言主の神』『自分の群像』。
そうなんですほとんど全部好きなんです。
Posted by ブクログ
とにかくもう延々と悪い夢を見続けているような気分になる短編集。
どうしようもないボンクラがボンクラなりに日常生活を這い回っている最中に遭遇する不条理。あああ。救われない。←のような、這い回り方を丹念に見せる町田作品も好きですが、『浄土』収録作品はどちらかと云うと「不条理」側に重きが置かれているような。圧倒的不条理。
迫り来る大迷惑に対策を講じる訳でもなく、ひたすら「くんな。こっちくんな」と祈るものの結局蹂躙されまくる群集の一員であるなあ、私は。
なんて嘆息するのも束の間、徹底的に受身なくせに内心ではそれを良しとせず、お茶を濁す事で自我を守るのに必死な輩が、他の誰かにとっての「不条理」になるのだよ、みたいな事を最後の最後に思い知らされてしまって赤面すること頻り。
本当に、人間の厭な側面を突き付けるのに長けている作家さんだなあと思います。
「一言主の神」が大好き。
町田節で語られる古代日本の破天荒ぶり、相性抜群です。
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