町田康のレビュー一覧
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電車の中など人のいるところでは読めない。
おもしろすぎる。
読むに従って、有名な冒頭、「これも相当昔の話。」と言う部分だけで笑ってしまう。
宇治拾遺物語は、今では古典の教科書の中の作品になってしまったが、昔の人にとっては楽しい娯楽だったのだなと実感できる。
名訳であるし、言葉の持つ力を実感する。
町田康氏は町田町蔵だった頃から知っていたが、作家デビュー当時は卓越した才能がありつつ若さゆえに奇を衒ったところも勿論あり、どう転ぶか、と思っていた。
今唯一無二の作家になっていることを嬉しく感じる。
「正しさ」を金科玉条の価値観とする風潮の中、普通に面白いことしようか、と言う肩の力が抜けた感じが -
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ギケイキ2巻目。頼朝との再会から確執への流れがメインのストーリーなので、1巻目の千年の流転よりも読んでいて苦しい。
どうしても義経側に立って読んでしまうので、梶原景時にムカついてしゃーない。
んで、壇ノ浦の合戦が見どころとして語られると完全に思っていたのに!なんと自慢になるから言わない、だと!オモロイやないかい!!
個人的には合戦時の卑屈な景時の様子と義経の勇ましいさまを見たかったのはあるけど。
前巻から続くファッションの説明、ちょっとしつこいなーと思ってきたん私だけ?斬新やしええねんけど、毎回想像するの楽しいっちゃ楽しいけど、先に進むのにタイムラグあんねんそこで。
義経の内面、というか町田康 -
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本家の義経記は読んだことないけど
こちらの本は、過去から来た?まだ生きてる?義経が自ら自分の人生を語りながら進んでゆく形式。
源氏の本家で都育ちのボンボンらしい語りの義経が可愛らしい。彼を取り巻く関東の武士や寺社関係者たちの語り口や、ものの考え方との対比も細やかに書かれており、読んでいて楽しい。当時の人たちも、当たり前だが現代の私達と同じように置かれている立場によって右往左往したり、上から目線の人もいればその逆に、上司にペコペコな人もいたんやなと改めて思う。
3巻に渡る長い小説で、まだ1巻目。
勢いと面白さでグイグイ読ませてくれる。
最後のページまでダレることなく読めるのは間違いなく町田康の才 -
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文章には人柄が出るということがわかった。それぞれの作者(何人かの本は読んだことがあるけど)の素性は一切わからないけど、質問に答えていく回答文自体が自己紹介をしているようだった。
そして、私が普段よく思っていることが、忠実に言語化されていて勝手に爽快な自分を味わった。
個人的には、「人と人とが関係を結ぶときは、もしかしたら美点によってかもしれない。けれどその関係を深めていくのは、美点ではなく欠点なのではなかろうか。また、私たちが人間くささを感じるのは、どういうわけだか美点ではなく欠点である。」
「私は今現在『早めに終わらせ、夏休み最後まで何度も見直す派』なのだが、もちろんそんなことは言わな -
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面白かった。
好きなバンドのボーカルの方が町田康さんが好きというのをどこかで見かけたので、初めて町田康さんの本を読んだ。
小説を読むのが基本的に苦手で(これは小説といっていいのか?エッセイ??)、小説を楽しく読み切るという成功体験をした記憶がないので読む前まで不安だったけど杞憂に終わってよかった。
ずっと面白かった。
「自分を普通以下のアホと思う(意訳)」からの、「自分を客観視できている自覚から、他人を見下すことがある(意訳)」という部分でめちゃくちゃ耳が痛かった。
私そういうとこめっちゃあるぞ…。
何より学術書以外のものを楽しく読めるんだという発見が嬉しくて楽しかった。 -
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前半の少し謙虚?遠慮がち無い町田康の語りからはじまり、途中からだんだん山頭火考察に熱がこもってゆく。後半はまるで山頭火が町田康に乗り移ったかのよう。熱い!そしてパンク!
山頭火の人生観のなかに自分と同じものを見てしまう。その結論に至るまでの、町田康の世の中に対する、ちょっと捻くれた(でも私はとても正直だと思う!真っ直ぐで気持ちいい!)見方や物言いに私自身がハッとさせられ、自分のことをぐさっと言われている気がして。むちゃくちゃ突き刺さってきた。
恐ろしく粗暴な語り口と、自由な文体とこれぞ生けるパンクな町田語りにどっぷり浸かっていると、いつもやけどなんか元気もらえる。
口の悪い兄貴、でもちゃんと -
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イケイケな意訳の義経記シリーズ3作目。
毎回、間が空いて出版されるのでどんな場面からの続きなのか忘れ去った状態で読み始めますが、前後のつながりとかどうでもいいくらい面白いです。
今回は、前半は主に佐藤忠信、中盤は勧修坊、終盤は静の話で展開します。
義経もたまに登場するものの、ほぼ神の視点からのナレーション役でした。
よく登場する表現は「えぐい」と「えげつない」。
頼朝やその家臣の保身と昇進、自分のことしか考えてない心理描写には爆笑です。
戦中にそんなに喋る?ってぐらい長々と会話したかと思うと、面倒な出来事を人に伝聞するときは「こうこうこうこうこうで」と話をさせたことにして適当に済ますのがジ -
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最初は取っ付き難い文章に思えるけど、町田康節がどんどんクセになってくる。「ちょらちょらと歩く」等の独特な言い回しが大好き。
猫たちに翻弄される町田さんの泣き笑いの日々に、思わず「はは、おもろ」と笑ってしまう。
間に挟まれている写真がまた、良いなぁ。猫達がとても幸せそう。
ヘッケの章は、一緒に暮らしていた先代猫の事を思い出し、悲しくなった。
町田さんはそうは思わないと言うけれど、たとえ少しの期間だとしても、ヘッケは町田さんと奥さんの元で過ごし、愛情を浴びることが出来て幸せだったんじゃないかと思う。
町田さんの猫愛に暖かい気持ちになる一冊。
猫様との時間をもっと大事にしたくなった。 -
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ネタバレ目次
・きれぎれ
・人生の聖
主人公(語り手)の脳内だだ洩れの一人称小説は好きだ。
好きなんだが、好きなはずなんだが。
これには苦戦しました。
SFもファンタジーも好きだけど、マジックリアリズムが苦手。
輪郭のくっきりはっきりした世界の中で突拍子もないことが起こるのは好きだけど、世界の輪郭ごととろとろ掴みどころがなく嘘か真か妄想かわからないまま話が進むのが苦手。
この融通の利かなさがまさしく私なのだと、図らずもこの本から突きつけられてしまったわけだけど、そういうわけで、全く理解できませんでしたとしか言いようがない。
文章のリズムが良いところは好きだ。
けれどそれは、あくまでも黙読している -
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・芸人永野が紹介していたことから手に取ってみた本。
・パンクバンド「INU」のボーカルとして活躍していた
作者。
・夫婦茶碗、人間の屑という2部作。200ページ程の薄
い本であるが読み応えがあった。
・全体を通して、作者の針小棒大に日常の小さなことを洞察する観点が面白い。またそれでいて小さなことを膨らませても本筋にしっかりつながり、その様はさながらDJのような滑らかさであると思った。
・2作とも堕落しきった人間が主人公であり、そこには
自分を客観視できていない人間の面白さ、流される人間の面白さを感じられる。
・思わず声が出る展開や最後にはしっかりウルっとする場面もあり、なかなか良かった。
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