あらすじ
頭のなかに雨が降る。
小説という名の異世界。
町田康の九つの世界に溺れる一冊。
犯人当てミステリー
背筋も凍るホラーサスペンス
異世界ファンタジー
お伽話の現代語訳
果ては美少年BLまで――
名手が演じる小説一人九役!
【内容紹介】
狭い部屋で暮らす男のもとへやって来た、白い謎の生き物。
機嫌がよいときはころころ転がって過ごしているが、
機嫌が悪くなると、糞尿を垂れ流し、嘔吐し、ひどい声で喚き立てる。
だが、ある日を境に、生き物はどんどん可愛くなり、
男の人生もみるみる好転し――(「エゲバムヤジ」)。
短篇の快楽に満ちた作品集。
【収録作品】
エゲバムヤジ
山羊経
文久二年閏八月の怪異
百万円もらった男
付喪神
ずぶ濡れの邦彦
記憶の盆おどり
狭虫と芳信
少年の改良
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
はじめて読んだ町田康作品。
文体が独特。
短編どれも面白かった。
特に気に入ったのが『付喪神』。
さるかに合戦のようなお伽噺のようなファンタジー。
クセになる。
他の町田作品も読んでみたい。
Posted by ブクログ
ミルクティー飲みたい やつは変えてないよ。さんがお勧めしていた作家さんなので、手に取りました。
絡んだものが絡んだまま、なにかそこから察して感じて!というような書き方で、オチはここだったのかな。そもそもオチはないのかな?と読み終わった後に考えていました。
最初の短編、「エゲバムヤジ」がとても気に入って何回も読みました。
題名になっている「記憶の盆踊り」。これも面白く、もしかして主人公は死んでる?と予感させる終わり方。幽霊になったら、なにもかもがぼんやりとしか思い出せないのかな?などと、あちら側からみたこっちの世界に想いを馳せました。
少し異色で面白い作家さんで気に入りました。他の本も読んでみよう!
Posted by ブクログ
出てすぐに買ったのに積読にしてしまっていた
ようやっと読み終えた
付喪神が好き
町田康、文章のリズムがいいよなぁ
会話劇もおもしろくて笑っちゃう
Posted by ブクログ
これは何かの暗喩なのか?とか、作者による○○論なのか?みたいなお話も、特に深く考えずに(考えないようにして)不条理ナンセンス作品だなーくらいの気持ちで気軽に読みました
面白かった!
個人的には本なんて読んでて本人が楽しければそれでいいじゃんと、ただそれだけ思っているのだけど、こういった町田康のような作品を読んで、んで深く立ち入った巻末解説を読んでしまうと表面でしか楽しめていない自分がもったいないなとも思ってしまう(笑
例えば『文久二年閏八月の怪異』
自分は「もしも時代劇の主人公がハードボイルド小説の登場人物だったら~」みたいなノリを楽しんで読んでいただけなのだけど、巻末解説を読んだら、過去作からの引用やらなんやらを盛り込んで、細かい描写についてのあれこれへの論を展開していて、素直に「ほあー、すごいなぁ」と感心してしまって
お気に入り……というか、印象に残った作品は
『文久二年閏八月の怪異』
『ずぶ濡れの邦彦』
『狭虫と信彦』
失礼な言い方かもしれないけど『ずぶ濡れの邦彦』は普通にいい話でちょっとじーんとしてしまった