町田康のレビュー一覧

  • 権現の踊り子

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    ネタバレ

    たまに町田氏の描く作品が文学なのかただの悪ふざけの言葉の羅列なのかわからなくなることがあるが、やはりこの短篇集を読んで、これは文学なのだと思った。

    地獄から出られそうで出られない、もがけばもがくほど深海にはまりこんでゆく、そこもまた、日常。
    この理不尽さが不快過ぎてたまに読むのが辛い。特に「ふくみ笑い」の胸糞の悪さ!

    『ゼリーのような感触がして酸と便が混ざったような匂いがしたのも、目の前が白くなったのも一瞬、その一瞬の間に俺は、こんなことになったのも俺がみんなに対してエゴイスティックに振る舞い、仕舞には傷害や殺人をしたからだ。みんな自業自得だ、と思おうとした。俺は納得して死にたかったのだ。

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    2018年09月09日
  • 実録・外道の条件

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    よくわからない。よくわからないけど町田さん。
    地獄のボランティアの話は、オリンピックのボランティア募集の話を思い起こさせる。

    マーチダさん。

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    2018年09月03日
  • 日本霊異記/今昔物語/宇治拾遺物語/発心集

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    「日本霊異記」(伊藤比呂美訳)

    訳者あとがきで、伊藤比呂美さんはこの書に惚れ込んだ理由をこう記す。「なにしろエロい。グロい。生き死にの基本に立ち戻ったような話ばかりである。しかしそこには信仰がある。今のわれわれが持て余しているような我なんてない。とても清々しい。しかも文章が素朴で直裁で、飾りなんか全くない。性や性行いについても否定もためらいも隠し立てもない。素朴で素直で単純で正直で明るく猟奇的である。」(469p)

    何しろ雄略天皇のセックスをたまたま見た小姓に向かい、天皇は場を取り繕うために「雷神を連れて来い」という話もある(15p)。これが、​奈良県飛鳥の里に今もある「雷の岡」​の謂れだ

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    2018年08月25日
  • ギケイキ 千年の流転

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    ネタバレ

     義経記の現代語訳、というか町田康版。義経が千年の時を経て、幽霊なのかはたまたそのへんに魂が揺蕩ってるのだろうか、現代の視点から一人称で語る室町時代。とにかく古典なんて絶対読めない無知な私でもスイスイ読めたのは、いきなりハルク・ホーガンとハルク判官から始まるその突拍子のなさと独特のグルーヴ感のおかげである。

     全4巻を予定しているらしいが、1巻だけでも内容が濃い。義経の出生→鞍馬寺→平氏打倒を決意し奥州へ→退屈になり京都へ戻り→弁慶と出会い→ともに兄頼朝の元へ、というのが大まかなストーリー。ここからは軍記物語らしくなっていくのだろうか。

     ところで、木曽義仲は板東さんですか?町田康の天才ぷ

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    2018年08月18日
  • 浄土

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    まあ、分からない。
    分かったら、じゃあどうだっていう感じでもあるが。
    ただ、一つひとつの文章は、とてもよく分かる。
    心理学の本?ってくらいに、自己とはなんぞというエッセンスが散りばめられている。
    だからどうだっていうね。

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    2018年07月20日
  • パンク侍、斬られて候

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    序盤はど正論の応酬。後半はそんなど正論をうるせえ!とひっくり返すような超展開。時代小説ってそんな風に書いていいんだ!と度肝を抜かれる作品でした。
    他の作品も読んでみたいけど、再読はお腹いっぱいでしばらくいいかな………

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    2018年07月09日
  • パンク侍、斬られて候

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    映画化の話を知ってから読んだこともあり、予めクドカン脚本での映画化を前提に書かれたのでは、と思うほど映像が想像できる。

    全然違うんだけど、なぜかロードス島戦記を思い出した。

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    2018年07月01日
  • パンク侍、斬られて候

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    高橋源一郎の解説が見事すぎて、今度の映画化も若干楽しみにしているがこの内容を映像にすることが本当にできるのだろうかとも思う。監督は少し酷ではある。観に行って確認してみたい。

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    2018年06月27日
  • ギケイキ 千年の流転

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    義経とか弁慶の話をあまり掘り下げて読んだことがないので、町田康の手によって生まれ変わった本作で触れてみることに。本一巻では、二人が出逢うまでの少年期が中心に描かれている。”こんなん、無敵やん”っていう義経の早業をはじめ、荒唐無稽な場面も頻出するけど、徹底的に遊び心を盛り込むことで、完全なエンタメ作品として生まれ変わっている印象。崩れ過ぎてて読みづらく感じるところもありはするけど、逆にここまでいききっているからこそ、スイスイ読めるってのはメリット。

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    2018年06月19日
  • パンク侍、斬られて候

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    読めなかった。クドイ。しかしライブに通ったら読めた。町田康の語り口に慣れたのか、何も考えず、腹を振っている自分がいた。

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    2018年06月03日
  • 男性作家が選ぶ太宰治

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    女性作家が選んだものとはまた違う感覚の作品も多く、未読作品が多かったのでとても楽しめた。餐応夫人がすき。この作家さんはこういう作品を選ぶんだなぁ…って部分でも楽しめてなんだかお得。

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    2018年03月16日
  • 猫とあほんだら

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    一読して最初の感想「めっちゃネコ増えとる。。。」

    にゃんこエッセイの影響で感情移入度が増したのが原因なのかは分かりませんが、保護猫活動を始められたようで。楽しいけど大変やろなあ。。。

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    2018年02月01日
  • 生の肯定

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    「どつぼ超然」「この世のメドレー」に次ぐシリーズ第3段にして完結編。
    超然と生きるはずだった主人公の「余」は、死に場所を求めて彷徨った挙句、生を肯定する境地に達し、最後に土俗神・龍神沖奈と対決します。
    帯にある「町田文学の最高峰」は言い過ぎとしても(最高峰は誰が何て言っても「告白」です!)、町田ファンには待望の作品には違いない。
    だって、たとえば、次のような文章なんて、今の文学界で町田さんくらいしか書けないしょ。
    「オレオレ詐欺。という。そんなものはもう旧い。これから必要になってくるのは君君詐欺だ。あんた誰ですか。君だよ。俺は君だよ。え? 君って俺なの。そうだよ。君君。君だよ。I am you

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    2018年01月21日
  • バイ貝

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    あとがきにあるように、最後の数行にやられました。なんだ、この読後の爽快感は…!


    資本主義経済に疲弊して、なんだか金銭価値だけで物事が動くことに違和感と少々の吐き気を覚えていた頃、この本に出会いました。

    読みすすめてみると、町田康臭炸裂の面白日記な感じで、パンチの効いたリズミカルな日本語にただただ興ずることができました。しかし、意外なクライマックスに心が打ち震えました…。


    この世のあらゆるものは、実は「一般的等価形態」だけで量れるものではないのだ、と筆者が気づくのとほぼ同時に、その概念がわたしにもストンと腑に落ちる感覚がありました。


    あとがきが素晴らしく、その部分だけでも二度拝読い

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    2018年01月07日
  • 作家と楽しむ古典 古事記 日本霊異記・発心集 竹取物語 宇治拾遺物語 百人一首

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    眠くなってきたので手短に。
    去年、池澤夏樹さん個人編集の「日本文学全集08」を読みました。
    ほかでもない、十数年追いかけている作家、町田康さんの「宇治拾遺物語」が読みたかったから。
    いや、爆笑しました。
    古典を読んでこんなに笑ったのは初めて。
    中学、高校時代に出合っていたら、古典が好きになっていたに違いありません。
    本当は古典って面白いものだと思うんです。
    それを恐らく研究者や学者たちが、無用に格調高いものにしてきたんでしょうなぁ(恨み節)。
    あ、で、本書はその日本文学全集で各作品の新訳を手がけた作家たちによる講義集。
    もちろん、町田康さんの「宇治拾遺物語」の講義も含まれています。
    私は、町田

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    2017年11月19日
  • 走る?

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    14人の新進気鋭の作家たちが、Number Doに寄稿した「走ること」に関する短編集。走る気になる作と、ならない作があるが、作家さんたちがランナーという訳ではないので仕方ない。でも、その著者なりの「走る」ということの考え方がなんとなくわかり面白かった。

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    2017年09月17日
  • ゴランノスポン(新潮文庫)

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    著者の小説、初読み。猫エッセイの文体そのままに、不条理な世界の短編小説が7編収録されていた。表題作「ゴランノスポン」が「ご覧のスポンサーの……」からという解説にショックを受けた。カバーの奈良美智の絵から「ゴランノスノポン」という変な単語が頭の中に何度も出てきてしまった。難しい単語が、ルビもなしにポンポンでてきて、これまた大変だったな。昔読んだ筒井康隆を思い出す。

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    2017年08月30日
  • バイ貝

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    ネタバレ

    日々降り積もる鬱を昇華する為に奮闘する主人公。
    今度こそ「こます」と決意した行動が更なる鬱を生む。
    この負の連鎖に目を覆いたくなる。
    紆余曲折の果てに辿り着いた境地は
    「静かに静かに鬱が降り積もっていた。私はそれをもはや美しいと思うようになっていた。」
    その一文に救われた。
    小さな愉悦を感じ減鬱しようとする行為。主人公は大変にアクティブだ。
    負の連鎖からの脱却のきっかけは、最初から身近に有った事。
    人生ってそんなもんだよね。笑

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    2017年06月30日
  • 日本霊異記/今昔物語/宇治拾遺物語/発心集

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    書評を読んで町田康さんの超訳「宇治拾遺物語」を読みたくて借りました
    なーるほど いいのかってくらいの現代語訳でした
    面白かった
    よく知っている話も
    こういう古文なら高校生にもうけるかなあ
    ≪ 笑いあり エロい話も 昔から ≫

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    2017年06月17日
  • 珍妙な峠

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    読んでいるとどこかに移動した感があるけれど、結局どこにも行っておらず、ならば居心地良く滞在しようと工夫するものの、一向に居心地良く身がおさまらず。毎日に困難が多い。話のあちこちで、同じシーンに出くわしたことがあると思わせる他人事ではない読後感です。

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    2017年05月02日