町田康のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「諧和会議」
人類が滅亡したのち
動物や昆虫たちが言語を獲得した未来世界で
なぜか猫だけはそれを発さず
他の生き物たちに不審感を与えていた
なんとか猫とコミュニケーションをはかろうとして
生き物たちは頭を悩ませるが
誰を派遣しても、猫から言葉を引き出すことはできなかった
結末は、「パンク侍」と「告白」をミックスした感じ
メタ言語とでも呼ぶべき作者のロマンが提示される
「猫とねずみのともぐらし」
強者が弱者へのルサンチマンを抱えているというのは
それが一種の下克上によって実現した関係性だから、なんだけど
単に両者の思い込みでそうなってる可能性も否定できず
グリム兄弟の時代よりはるかに複雑な
現代社会のことを考えさせられる
「ココア」
酒を飲んだ後、誰かに殴られて昏倒したらしい
気がつくと、猫と人間の立場が逆転した世界に入りごんでいた
そこでは野良人間としての暮らしを余儀なくされ
猫たちに迫害される毎日だった
猫社会は一見文化的に見えて
その実、カジュアルな暴力の普遍に蔓延する野蛮社会であった
かつて人間世界で飼われていたココアは
飼い主だった語り手を守ろうとして闘いに赴くのだが
「猫のエルは」
生まれた直後で「医学的に」死んでいたエルは
しかし奇跡的に生き返った
猫が人智を超えた
「とりあえずこのままいこう」
死んだ犬が生まれ変わって再び飼い主と巡り合う話なんだけど
どういう行き違いか、犬は猫になっていた
猫になって身軽さを得た彼は
だんだんイタズラを覚えていき
頭の中には「ドンパン節」がループするようになって
ともすると、前世の記憶を忘れてしまいそうになるのだった -
購入済み
タイトルの通り家のリフォームに対する内容なのですが、本作はリフォームに対する指南本とかハウツー本とかではなく、あくまでも作者自身が自宅のリフォーム工事を試みた際に発生した様々な出来事を綴っている私小説的なものとなっておりまして、まあこのタイトルですから将来的にリフォームをおこなう参考にしようと思って購入する人はいないでしょうけど、もしその目的でこの本を手にしたとしましたらその内容に面食らうことになるでしょう。最初にリフォームの目的についてそれらしく書かれてはいるのですが、何故かリフォームに関する見取り図というのかそういった図面の資料が一切載せられておらず、取り合えず台所が南北に長いというところくらいは理解出来るのですが、後は怒涛の如くの町田節がいたるところで炸裂しておりまして、いつまで経ってもリフォームの作業が始まらない(物語の3分の2位が経過したところで、ようやく作業開始に至るのですが)という不思議なお話となっております。
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Posted by ブクログ
ネタバレこのころの農民の命の重さが悲しい。親方様に従うのが悲しい。はらはらしながらよんだ。
お爺が粗相をして殺されたシーンが辛かった。足を怪我して手当じゃなく。汚したとして殺された。
最後まで褒美なんて貰えるはずもないものをきたいしてて。辛い。
すきなのはおけい。おけいがこどもが生まれない理由を責められて暇をいただきやす。とあっさりでていつたとこはかっこよかった。素直で働き者でマッぐな正確がとても羨ましい。
ボコ。戦。農民。
巻き込まれてしまうのは弱者。生まれ変わりの考え方が興味深かった。たくさんの人が死んでしまった。死には意味はないかもしれないけど、平和だったら生はまっとうできたのになとおもう。 -
Posted by ブクログ
学生のときに古文をかじっていたから楽しく読めた。勉強していて良かった。
古文を古文のままで理解できない自分としては、現代語訳に頼ったり自分なりに訳したりしながら読むわけだけれど、どうしても型にはまった蓄語訳は分かるのやら分からないやらはっきりとしないと言うことが起こる。そこが楽しむことを目的として古典を読む際の障りとなってしまうので、こういう訳者のカラーが表れている現代語訳は面白い。
古文って行間を読む楽しさが詰まっているのだと分かる。町田康はやりすぎの感もあったが。
自分は森見登美彦、妻は町田康が好きなので、両者の需要が一致した一冊だった。
両作家が現代語訳を手がけた作品の方はまだ買ってないけどもそのうち買うと思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ脳が動く。読むより飛ぶ。その意味で詩的。
言葉の揺らぎによって、小角、未無、ほか人物が狂っているように思える。おかしくみえる。対して糺田の言葉がいわゆる一般的な感覚に近いことで、読み手の拠り所になっている。よって狂った世界に振り回されることになる。巻き込まれる。
とにかく言葉が、思考が飛び回る。軽やかな文体。若くてユカイ。ダイヤモンド。振り切りたいなと思える文章。自分も文章を書きたくなった。
ストーリー。小角が糺田を陥れるために短歌を書いて送りつける。見事罠にハマったので未無に手伝ってもらい、拉致して異世界へ行く。異世界で①短歌を書かせ、②ラーメン屋を出させ、③暗殺をさせようとする。小角の理不尽によって数々の苦難被ることになり、自宅に帰る最後のチャンスである暗殺もうまくいかない。ひいては決闘することになり、錐が頭にぶっ刺さる。なんとか異世界から逃れ、自宅に帰るが、脳が損傷してしまってまともな文章が書けなくなってしまう。それを糺田は笑っている。