【感想・ネタバレ】猫とあほんだらのレビュー

あらすじ

突如として引っ越しをしようと思ってしまった。雨の降る日に物件を見に行くと玄関の庇の下に小さな2頭の子猫が震えていた。漸く見つけた家にまず自宅の4頭が引っ越し、それから試行錯誤の末に一冬かかって仕事場にいる6頭のための新住居が完成して、一つ屋根の下で暮らせるように。人気シリーズ第3弾。

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Posted by ブクログ

芥川賞作家・町田康氏による猫との日々を描いたシリーズエッセイの第三巻です。町田氏夫妻との猫とのふれあいがふんだんに描かれており、彼らを見て「猫はいいなぁ。」と思った次第です。




芥川賞作家、町田康氏による猫エッセイの第三弾です。今回、ここに書かれているのは町田夫妻が伊豆に新居を構えるところから始まっています。

その際に見ていた物件の庇の下で震えている二匹の仔猫を拾って、彼らを世話しながら物件を探すという微笑ましいというのか、なんというのか…。という場面で、そのときの写真も収録されていますが、それが理屈ぬきにかわいいので、僕は思わず身もだえしてしまいました。

彼らはのちにシャンティーとパンクと名づけられて、「シャンパン」兄妹として町田家の家族の一員として暮らしているそうです。そして、町田夫妻が新しく住むことになった家には町田康氏夫妻が以前から家で飼っている猫のほかにボランティアから預かった猫たちもいて彼らを新しい新居に運ぶ通称「小股の跳躍作戦」が展開されることとなり…。

『家人』や『家の者』と称される奥様と共同で気難しい猫たちを何とかなだめすかしてケージに入れる姿と、奥様のしっかりした姿と町田氏とのコントラストが読んでいて笑いを誘うものであるのと同時に、彼らを気難しくした虐待や放棄などの原因を考えると、少し憂鬱になってしまいました。

そして彼らはウィルスなどに感染していることが多く、かねてから町田氏の家で飼っている猫とは一緒に暮らせないのだそうです。

しかし、新居に移ってからも猫たちのキュートでパンクな姿は健在で、すくすくと育っている姿もあり、後半で成長したシャンティーやパンク。そして、かねてから町田家にいる奈奈やエルの姿も確認することができてずっとこのシリーズを読んできた自分としては、どこかほっとするものを覚えたのでした。

※追記
本書は2014年7月15日、講談社より『猫とあほんだら (講談社文庫 ま 46-12)』として文庫化されました。

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2025年03月23日

Posted by ブクログ

歌手もやっているらしい町田康。
語り口が軽妙で面白く、普通なら流してしまいそうな場面も筆舌を尽くして語るのがいい。
言葉が溢れ出てくる人間なんだろうな。

その生き方はなんとも向こう見ずというか破天荒というか「それで良いんですか!?」と聞きたくなる。
猫を東京の仕事場と自宅で2箇所に飼っているのに急に伊豆に引っ越して猫の世話のために東京に通う羽目になるなどおのずから大変な目に遭っているのが凄すぎる。
私だったら想像しただけで心が折れてしまう。

ーーーー
「君は何食わぬ顔が上手だなあ。ひょっとして学生時代、何食わぬ部に所属していた?」

ネコ「私は世界の滅亡を願っている」

「市中引き回しのうえ磔獄門みたいなことにはならないだろうけれども、ロビー引き回しのうえ割増料金くらいのことにはなるかもしれず、」

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2021年01月18日

Posted by ブクログ

初っ端から笑いが溢れる作品だった。帯にあるとおり捨て猫を保護したことによるドタバタが、まさに「いつもどおり」なのであり、本作はそんな2匹シャンティーとパンクを主役に進行するのである。我が家の猫も、捨てられていたところを保護した時に、猫風邪をひいて目のあたりが化膿しており、家人の介護で事なきを得たことを思い出した。本作では、また一匹の猫シャアとの永遠の別れも描かれているが、とてもさばさばとした描かれ方で、何となく拍子抜けした感がある。足元で先住猫と戯れる白とびブチの走るさまを見。

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2017年08月29日

Posted by ブクログ

前の2冊と比べてだいぶ平和やった。
じっとしとっても勝手にねこが寄ってくるなんて…なんてすてきな環境なの!!

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2015年09月29日

Posted by ブクログ

一読して最初の感想「めっちゃネコ増えとる。。。」

にゃんこエッセイの影響で感情移入度が増したのが原因なのかは分かりませんが、保護猫活動を始められたようで。楽しいけど大変やろなあ。。。

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2018年02月01日

Posted by ブクログ

猫エッセイ第3弾。前作につづいてまた増えていく猫、亡くなる猫が登場。

今度は伊豆に猫ともども引っ越し、また新しい猫(パンクとシャンティー)を拾う。

読みやすくてあっという間に読み終わった。

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2016年01月26日

Posted by ブクログ

シャアが死んじゃったところで昨年死んだミルクを思い出して涙が出るかなって思ったけど泣かなかった。悲しさよりも楽しかったことの方がたくさん思い出されたから。ミルクも嫁や子どもには懐いたけど、オイラとは長いこと天敵の関係だった。家の中に野生の動物がいるみたいで緊張感があった(笑)。なぜかオイラのベッドに小便をかけるし。夢に出てこないかな。

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2015年04月21日

Posted by ブクログ

猫好きにはたまらない。うちには6匹猫がいるけど可愛いからという自分のエゴだけで一緒にいるので保護活動をする方はほんとに尊敬します。泣いた泣いた泣いた

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2014年10月30日

Posted by ブクログ

町田康さんの猫ちゃんエッセイ第三弾。
町田さんの自宅と作業部屋で飼っている猫たちのことを綴るエッセイ。

町田さんのクセの強い文章が面白く、「猫にかまけて」「猫のあしあと」と読んできて結構楽しみに読んだ今回。
何故だろう。
今迄面白く読めていたのに、今回は町田さんの文章が鼻について仕方ない。
内容としては、相変わらず多くの猫に囲まれて、呑気そうな町田さんとしっかり者の奥様とのかけ合いもいつも通り、猫との関係や付き合い方も変わっておらず、不愉快な要素はない。
それだのに、何故なのだろう。
読んでいくと、何とも言えずイヤな気持ち。
腹が立つとか読むに耐えないという程ではないのだけれど、うん、やっぱり鼻につくが一番近い表現だろうか。

あれれ、わたし何か心境の変化とかあったかなあ。
心当たりなし。

まあ、このエッセイは今後もつづくとは思うけれど、また気が向いたら読んでみたらいいかという軽い気持ちでいることにしよう。

町田さんのために言うと、町田さんは作家として忙しくされながら、捨て猫などを積極的に保護され、病気の猫とそうでない猫とを混ぜて感染させないために、わざわざ転居して猫用の小屋みたいなものまで拵えるという猫にとって大変ありがたいかただ。
元は捨て猫なので、無理に飼い主都合で可愛がったり抱きしめたりしないという、わたしも多く見習うべき飼い主の鑑とも言えるかたである。

おかしいのはわたしであって町田さんではない。
きっとまたいつか楽しく読める日もやって来るだろう。

猫ちゃんの可愛らしい写真も満載の、猫愛に満ちた一冊。

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2016年03月18日

Posted by ブクログ

うーん 独特の文体で最初は少々読みづらいけれどもリズムにのって読み進む
縁あって拾ってしまった子猫2匹に加えて先住猫がたくさん…
名前と姿が一致しないまま読み終わってしまった…
都内の自宅に4匹 仕事場に6匹 そして移住を考えて物件を見に行った伊豆で生まれたばかりで弱っていた子猫を2匹。。。 大所帯の移住とそれぞれの生態を綴った一冊

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2014年07月23日

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