町田康のレビュー一覧
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ネタバレ町田さんの文章にはよく「例えば」とか「もし」の話でだだだーっと1文が超長い虚構のような名文が出てくるのだが、今回読んだ中の神文↓
『自分はちっとも悪くないのに襟首をつかまれ怒鳴られた猫は、もっと怒って、
「なにが、なにさらすだ。シャアアアアア」と言って怒って全力で抵抗、意外な抵抗にあって虚を衝かれ、呆然としているおっさんの額を引っ搔いて逃走したのである。
おっさんの額がざっくり切れ、鮮血がほとばしった。』
これは町田さんが幼少のころ、とある家の前に憤怒の表情で立っていたおっさんの額にある赤くて太い1本の傷と、玄関から走り出てきた1匹の猫を見て推測した状況を書いたものなんだが、この最後の1 -
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ネタバレ他人のアイディアを勝手に引用し、「センスがいい」日本語を綴っていた糺田両奴に、小角(蘇我臣傍安)の天誅が下される。
「一、短歌を作る。二、ラーメンと餃子の店を開店し人気店にする。三、暗殺」。糺田の文学を根底から破壊するべく、これらのミッションに挑ませる。
「全体としてはよくわかんないけど、けっこう笑えたし、まあいっかー」と言って終わりかけてたけど、解説を読んで再度パラパラと読み返すと、これはなんやすごい作品なんではないかと思えてきた。人間は謙虚に生きなければならない。傲慢であってはならない。あらゆる表現者への警笛とも言える作品。 -
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ネタバレこれ、小説っていうか、実話体験エッセイよね?ホンマにあった話、町田さんが実際に経験しちゃったノンフィクションやろうなあ、きっと。
という感じの、実話モノ、って言ったらいいんでしょうかね。でも、一応、小説の体裁。で、バッチバチおもろいです。
全4編の短編集なのですが、それぞれ、1995年5月~1998年7月、まで、日付が付記してあるので、この時期に、町田さんは、こんなにとんでもねえ目にあってたんだなあ、とか思う次第ですね。ホンマに、ご本人にどれだけ大変だったのか、質問してみたいですね、うんうん。
で、まあ、芸能界という世界には、とんでもねえ外道なかたがたが、たっくさんたっくさんいるんだろう -
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ネタバレ『夫婦茶碗』
働かないと金がない。金がなければ夫婦の会話が成り立たない。会話がなければうるおいがない。高度資本主義の社会では、働かない男は人間ではないとも言えるような世知辛い話である。
主人公の男はある日一発逆転の活路を見出す。ずばりメルヘン執筆。メルヘン業界への参入。メルヘン作家になってこます。小熊のゾルバの冒険物語、構想段階でえらいことになっていき、文字を追うわたしの頭もグラグラしてくる。
夫婦茶碗に茶柱を立ててこます。
『人間の屑』
演劇→パンクロッカー→ニート(愛猫家)→ヒモ→餃子屋(売れない)→うどん屋→ナイトクラブ(アナルインパクト)→港湾労働者→・・・
金に女にドラッ -
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「スピンク日記」の続編です。スピンクとキューティーのほかにシードが加わり、ほのぼのかつドタバタな毎日が続いていきます。事件は数多あるのですが、事件の詳細よりもその際の主人ポチの様子などが仔細に語られていて、さすが犬は主人をよく見ているなと思わされます。犬のほうが優れていると言いたいわけではなく、どちらかといえば相対化している印象。スピンクがトレーニングに行くくだりではそれが崩れるかと思いきやそうはならず、ホッと胸をなで下ろしました。犬も人間もほかの生き物たちも、みな精一杯生きている。生きることはただただ素晴らしい。そんな生き物讃歌だと思いました。