町田康のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「スピンク日記」の続編です。スピンクとキューティーのほかにシードが加わり、ほのぼのかつドタバタな毎日が続いていきます。事件は数多あるのですが、事件の詳細よりもその際の主人ポチの様子などが仔細に語られていて、さすが犬は主人をよく見ているなと思わされます。犬のほうが優れていると言いたいわけではなく、どちらかといえば相対化している印象。スピンクがトレーニングに行くくだりではそれが崩れるかと思いきやそうはならず、ホッと胸をなで下ろしました。犬も人間もほかの生き物たちも、みな精一杯生きている。生きることはただただ素晴らしい。そんな生き物讃歌だと思いました。
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Posted by ブクログ
# 夫婦茶碗
## 夫婦茶碗
働かない、働いてもすぐやめる、どうしようもないダメ人間の話。統合失調症か?と思うほど幻覚のようなわけのわからない描写がよくでてくる。一人称がわたしになったり僕になったりするのは何か意味があるのか。最後の茶柱のシーンで妻のことを気遣っているのかと思わせるが、本文中からはとてもそうは読めない。
## 人間の屑
こちらもダメ人間の話だが、妙に活き活きしている。演劇、バンド、餃子なんでもすぐやめるが、とにかく止まることなく動き続けるところは、その辺のニートなんかよりよっぽどマシに思えてしまう。身ごもった女を置き去りにしたり、覚せい剤に手を出したりは、論外だけど。しかし -
Posted by ブクログ
教科書でお馴染みの帽子を被った童顔の青年とは裏腹に実は喧嘩にからきし弱いタコ八郎のようなどうしようもない酒乱のダダイスト中原中也…しかし詩歌においては斬れ味鋭く言葉を思うがままに操る元祖無頼派の天才であったことは今更言うまでもないだろう。
それゆえ単独で読むにはあまりにも毒気が強過ぎて胃もたれを起こしてしまうのだがダダイズムにルーツを持つ現代のパンクの騎手町田某とコラボすることでそれがいい具体のツマとなってサクサクとそのマインドを堪能することが出来るのが本書の特徴、企画の勝利だろう。
思春期に居眠りしながらも受けた国語授業での衝撃をいい大人になってからまた味わってみるのも良いもんだぜ