町田康のレビュー一覧

  • どつぼ超然

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    ネタバレ

    飄然から超然を目指す著者。俗事を遠ざけ田宮にて超然主義を唱える。人間のエゴ、人間の矛盾に疲れ自ら死にゆく場を求め渉猟する。あてどない逍遥の先にあったものは、しかし、生であった。洗練された美しい文章で人間の深奥を鋭く描く。心が浄化されたような空気にどっぷり浸ることができた。

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    2012年07月06日
  • 浄土

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    初町田康。何の前知識もなく読みました。そしてびっくりした。
    面白い!読みながら何回も笑いました。
    特に「一言主の神様」の「目玉ぽーん」の下り、思わずむせ込んだ。でも一番のお気に入りは「ギャオスの話」。サイコーです。

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    2012年06月20日
  • 実録・外道の条件

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    パンク歌手マーチダ・コーが見舞われた、業界外道どもとの齟齬の数々を活写した、短編小説。

    フィクション。だったらいいな。であってほしいな。じゃないと怖すぎるものな。でも、嗚呼、多分半分以上実話なんだろうな。と、次から次に巻き起こる食い違いすれ違いコミュニケーション不全の嵐に戦慄。
    松尾スズキが解説にて「ぬる~い悪夢」と表現しているのが言いえて妙。

    自分の芸術的センスに自家中毒を起こしているとしか思えないアーティスト外道や、誇大妄想にどっぷり浸かってもはや現実が見えなくなっているプロデューサー外道などなど、とにかく芸能界とは恐ろしい所だべ。んだんだ。

    「地獄のボランティア」における「ボランテ

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    2012年06月20日
  • 真実真正日記

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    帯に騙され、裏表紙の文言にも騙され、結末で初めて騙された事を知り、そして本を閉じた瞬間表紙の写真にぎゃっとなり。凡そこの本の仕掛けの全てを楽しみ尽くした感がある一冊。

    町田康の慟哭エッセイがそのまま小説になったようで、ファンには堪らないのではなかろうか。

    作家・長薗安浩による慧眼の解説も素晴らしく、過去の町田作品を引っ張り出して読んじゃう読んじゃう。

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    2012年06月17日
  • きれぎれ

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    文体について行けず一旦積読。

    暫く置いて、再読。 今度は読めた、しかも面白い。笑いのつぼもかなり好み
    オフィスをオフィースっていうなんか明治、大正っぽい表現とかかなりすき。

    町田さんは、凡人の僕らが記憶できない脳の活動って言うか
    夢とか想像の部分を見たりしてるひとなのかなーって、何冊か読んでると
    より感じます。 それくらい、高速で次々と展開して気づくと元の場所に戻ったりしてる、すんごく集中力のいる小説。 

    あと、100冊くらいほかの本を読んだらもう一度よんでみよ。 楽しみだな

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    2012年08月28日
  • へらへらぼっちゃん

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    町田節を追いながら読んでいくのが心地よい。まだ読者を笑わしたろか精神がわかるような初期町田康の佳作随筆集。

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    2012年05月13日
  • 真実真正日記

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    ノンフィクション風フィクション。
    でも、作中の気持ちは、本当に町田さんが感じたことがあるんじゃないかな?
    と思ってしまった。

    基本悪態ついてるんだけど、
    いいように周りにぶん回されていて面白い。
    独特の言い回しとか、私はこれ好きだね!

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    2012年05月07日
  • 耳そぎ饅頭

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    町田康のうくくなエッセイ。

    偏屈にだけはなりたくないと誓って生きてきたにもかかわらず、パンクに目覚めて爾来、偏屈な急坂を只管、転げ落ちるばかりであったという人生。

    このままではあかん、脱・偏屈と、大嫌いなカラオケを歌い、厭悪する温泉旅行に向かい、忌諱するミュージカルを観劇し、北海道で蟹を喰らい等々、あらゆる試みをするも撃沈。事はちくとも捗捗しくならぬ。

    そんなマーチダさんの当エッセイは、なんだか小説のようにも読めて、僕の中ではかなりお気に入りの作品。

    「自由ってアホだよね。」、「虚ろ飯、うつけ飯」、「俺をなめるな。侮蔑すな。」、「ちゃんとしたいと思ってね。」、「個人の暴れん坊」など傑作

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    2012年04月09日
  • 笛吹川

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    武田信玄ものはいろいろ読んだが、
    この作品は甲斐の国の領民を描いている。
    領民と言っても笛吹川沿いに暮らす最下層の農民たちの
    六代にわたる物語である。
    日常の中に飢えがあり、自然死があり、農民の逞しさあり、
    洪水で家が流される・・・・
    若い時読んだ印象に比べ。、いま再び読んでみると「笛吹川」が問題作、名作と言われる所以が少しはわかる気がした。

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    2012年03月23日
  • 実録・外道の条件

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    『しかしながらみんながみんなエンターテイナーになってしまっては国が立ちゆかないので、子供には家庭で学校で、アリとキリギリスの話をするなどして、ともすればエンターテイナーを目指そうとする子供に、そういう面白おかしい生活は人間としてはおろか、昆虫としても間違っているのだ、という教育を施し、一丸となって、子供のエンターテイナー化を防止してきたのだけれども、それがこのところおかしくなってきた。』

    『確かに木原の話は魅力的である。がんがん宣伝をやってがんがんCDが売れれば、収入もがんがん、みんながんがん、わたしもがんがん、人生が明るく豊かになるに違いないのだけれども、ひとつ問題があるとすれば、木原の話

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    2012年02月16日
  • どつぼ超然

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    もーーーなんなんすか、この人ーーーー!!
    面白いよ!!

    十数年ぶりに町田康さんの文章を読んだ感想です。
    「余」の一人勝ち。

    私は本書を病院の待合場所やカフェなど、公共の場所で読んだのですが失敗でした。数ページに数回は声をあげて笑いたくなる箇所が訪れるため、笑いをこらえるのに苦労しました。

    ひとり、心置きなく声をあげて笑うことができる環境で読むことをおすすめします。

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    2012年02月01日
  • 残響―中原中也の詩によせる言葉

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    知っている詩がある。結構たくさんある。
    そうだ、こんな詩を読んで、こんな詩に惹かれていたのだったな、と思う。
    勘違いして覚えていた詩もある。「月夜の浜辺」など、「月夜のボタン」というタイトルだとずっと思っていた。ボタンではなく、浜辺のほうが主役なんだな。

    時空を超えて、2人の言葉が響き合う。セッションのようだ、と言いたいところだけれど、たぶんそんなサッパリした形容は似合わない。
    ごつごつしている。ごつごつが響き合う。
    この世との相容れなさ、身の置き所のなさ、だろうか?

    町田の言葉は古風だし、中原のそれは若々しく、青々しい。どちらが今の人か?と思うほど。

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    2011年12月21日
  • 浄土

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    2011年の本、56冊目。

    町田康を補充。うむ、快感である。

    圧倒的一人称で突き進んでいくスタイルで貫かれているものの、
    それぞれの短編を形作るものは、それぞれ違っていて、
    でも最後はそれっとオチがぶっ飛んでいく、それがそれぞれ面白い。

    短編なので、試みに内容を短くまとめてみる。
    決してふざけないつもりだが、そうとられても仕方がないかもしれない。
    ただまとめようとすると、とてつもなくワケわからなくなってしまうのだ。

    それと、野暮とは思いながら、各短編で述べられてると、
    自分なりに解釈したことを添えたり添えなかったり。


    【犬死】
    ひどいことがうち続くので、豚田笑子の紹介でジョアンナ先

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    2011年11月29日
  • 残響―中原中也の詩によせる言葉

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    中原中也は大好きなんだけど、現代に中也まんまのスタイルで詩を書く人がいたら、中二病と言われるだけだろう。

    実際、中也の詩はじめじめしていて、不必要に暗かったり、そのまんまランボーのパクリのようなこともある。だけど、暴力的なくらい正直で純度が高い。

    その中原中也の詩の数十編に、町田康が呼応する形で、詩を書いた本。どちらもリズムが素晴らしく音楽的で、正しく残響というタイトル通り。

    一見してスタイルは違うが、今の時代に中原中也の詩がはらむものを伝えるには、町田康の、落語のようでなぜか暴力と哀しみが垣間見える詩と組むことは、確かに合っている。

    とりあえず、最後の四行詩に呼応した、町田康の七行詩

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    2011年11月27日
  • つるつるの壺

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    『そしてたぶん自分は、今日も涙で明日も涙。明後日涙で、明明後日うすら笑い。その後のことはようわからん。』

    『拙宅にも猫が二匹いて…、ー 思い切って申し上げると、私としては、これを、匹、と言いたくないのであって、じゃあなんなんだ、と言われても困るのだけれども、うーん。困った。じゃあ、本当の本当の本当の事を言うと、恥を申し上げるようだけれども、言いますと、「私はこれを二人と言いたい」うぐぐぐ。とうとう言ってしまった。』

    『こうしてすべてを告白してしまい、余計な虚栄心を捨ててしまったいま現在、私は大変安らかな気分である。誰に対してでも、堂々と、「拙宅には猫が二人います」と言えそうな心持ちがする。

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    2011年11月11日
  • 残響―中原中也の詩によせる言葉

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    中原中也にアテラレタ。今も昔も変わらない心象風景がある。
    風化しない詩がある。町田康さんの毒気が感じられない程の中原中也の言葉の力。

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    2011年10月25日
  • 真実真正日記

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    日記にある内容のどれが「私」に本当にあったことでどれが妄想なのかもわからない。
    また作家でバンドマンである「私」の日記には、町田康自身の真実がどのくらい含まれているんだろうか。
    でもそれは明らかにする必要はないと私は思う。

    読んでいて舞城王太郎『暗闇の中で子供』の一文を思い出した。

     ある種の真実は、嘘でしか語れないのだ

    めちゃくちゃな出来事を一心に綴った「私」の文章は嘘でかためられているれど、その文章の奥に、何かを訴えてくる真実の存在を確かに感じる。

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    2011年08月22日
  • どつぼ超然

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    日々、頭の中で取り留めもなく考えていることを一字一句そのまま文字に表したら
    こんな感じになっちゃうんじゃないんだろうか。
    所々に時流に乗った単語を入れてくるのはずるい。不意に笑ってしまう!

    脳で遊ぶ
    という言葉がとても気に入ったので
    ネガティブな思考に陥ったら即座に思い出そう。

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    2011年08月06日
  • 浄土

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    素直におもろい。
    一言主のお話に爆笑してしまった。

    原発関連の不穏さがまださめやらぬ現状で、ギャオスの話は
    非常に示唆的に見えた。


    あとがきやるきねえ

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    2011年07月30日
  • どつぼ超然

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    あえて迷いこもうとする迷路のようであり、脱線ぐるぐる自己完結のオンパレードなのである。その様を眺めるのはたいへん愉快。いちいちげらげら。それは突飛だからウケてしまうのではなくて、なんというか親近感、そう思うわーとか何その捻くれ具合わかるわとか、そういうの。現実ってもんはこんな感じだよね、僕も私も。あと「余」と一緒にうだうだ巡らすことによって、はっと気付かされることがあるなあと思った。
    あ、そうだ盗撮婆が気になって眠れない。

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    2011年03月02日