町田康のレビュー一覧
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江戸時代。街道沿いのある茶屋で、牢人が盲目の娘を連れた巡礼の老人を切り捨てた。居合わせた藩士に理由を問われた牢人・掛は、その老人が「腹ふり党」という世を乱す宗教団体の一員であるというのだが……。
映画化もされた時代小説。……時代小説?
裏表紙のあらすじには、「江戸時代」を舞台にした「時代小説」であると明記されているのですが、そこを期待して読むものではないと思いました。
とにかくバンバン出てくる外来語に、荒唐無稽、出鱈目で無茶苦茶なストーリー展開。スパン、と断ち切られるようなラスト。私は今何を読んでるのかと疑問に思いながらも、小説って勢いだけでここまで読ませられるんだなと感心しました。わけが -
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☆3.5 駄目男
中学か高校の頃に読んで感銘を受けたが、内容を忘れ、昔の感想を読んでも意味不明なので再読した。
のべつ幕なしに情景と、主人公の駄目男の語りが入り乱れる。そのリズム感・グルーヴ感に踊らされ、酔ったやうになるのがこの小説の醍醐味だ。決してストーリーで感銘を与へるタイプではない。
芥川賞の銓衡は、池澤夏樹と宮本輝が相変らずだが、石原慎太郎がほめてゐるのは意外な気がしてしまった。選評《それぞれが不気味でおどろおどろしいシークエンスの映画のワイプやオーバラップに似た繋ぎ方は、時間や人間関係を無視し総じて悪夢に似た強いどろどろしたイメイジを造りだし、その技法は未曾有のもので時代の -
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7人の作家によるエッセイアンソロジー。
もともと『考えるマナー』『楽しむマナー』という本の中からエッセイを抜き出して、子どもの悩みや質問に対する回答という形式で再編集されている。
サブタイトルに「迷回答」とあるが、そもそも質問に答えるために書かれた文章ではないため、答えになっていない「迷回答」になるよね、とは思う。
子どもの素朴な質問に対して作家が答えてくれた本だと思えば肩透かしを食らうし、一方で様々な作家たちの気軽なエッセイだと思えば楽しめる一冊。
好きなエッセイは
三浦しをんの「ボウリング最弱王決定戦」
高野秀行の、ありがとうを言わない民族と褒めることについて。
角田光代のクヨクヨしてし -
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謎の本である。
買って読んでおいて、この感想は?と思うのだけど、まぁそんな予感で買ったとも言える。
まず、ターゲットの子ども、とはどれくらいの年齢を対象にしているのか。
受験のこととか、スマホの質問なんかが入っているので、小学校高学年から中学生くらいなのかなーという感じがする。
質問が「積極性がないとダメか?」とか「大人になるって楽しいか?」というものなので、子どもの側は至って素朴なのだ。
だけど、「迷回答」してくれる作家陣のラインナップが、ちょっと不思議。
角田光代さんとか、三浦しをんさんは、あぁ!となるかもしれないが……。
素朴な質問に、しっかり「迷回答」するものだから、なんだかも -
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私の文学史
なぜ俺はこんな人間になったのか?
著者:町田康
発行:2022年8月10日
NHK出版新書681
小説家の町田康氏が、NHK文化センター青山教室で、2021年10月~22年1月にかけて12回にわたって行った講義をもとに、修正・加筆して書籍化したもの。この作家はエッセイを読むとギャグにこだわっているから、真面目なこの手の話にあまり期待せずに読んだ。まあ、部分的には面白かったし、さすがに勉強にはなった。とくに「詩」について語った回は、具体性があって整理できていた。これで詩が書けるかどうかは別問題だけど。
最初の本格的な読書体験は、小学校の時に買った「物語日本史2」(学研、1967 -
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文体に影響を受けた町田康
随筆でも小説でも本当のことを書くとおもろいなどは、私が常づね考へてゐた事に一致してゐて、せやなと共感した。おもろい詩の四条件はなるへそと思った。
しかし、本に引用されてゐる北杜夫の小説もアホみたいな詩も「本音街」もチャンドラーも、私からするとあまりぴんと来ず、ホンマにおもろいのやろかと思うた。『浄土』のなかで唯一おもしろいのは「一言主の神」だけだと私は思ふ。最後の魂を樹脂で塗り固めるといふ比喩も首をかしげた。おそらく、町田は小説の文体に強い影響を受けた一方で、私は文体よりもストーリーに注目するから、かういふズレが生じるのであらう。 -
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ネタバレ古事記 712年 天武天皇の命により 池澤夏樹
神様の血縁関係
歴史 神話 伝説 系譜 歌謡
なる=勝手に生まれてきたもの
ヤマトタケル 弱いものへの共感
日本霊異記 平安初期 日本最古の仏教説話集 伊藤比呂美
ブロークンな漢文
性を書く博愛主義
くながひ=杭を交える、つっかえる(婚、愛婚) とつぐ=戸を継ぐ(交通)
竹取物語 平安前期 森見登美彦
かぐや姫が地球に来た理由は不明
帝さえも拒否し、世の中のルールをすべて拒否して帰っていく
宇治拾遺物語 鎌倉初期 町田康
原曲を再現するのではなくカバー曲、メロディーもムードも変えない
原文から聞こえてくる音 -
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ネタバレ相変わらずの町田節に翻弄された7つの短編集。
一番印象的なのは『末摘花』。
色々な作家さんが描く光源氏を読んだけれど、町田訳・光源氏も躍動感があっていい。
これぞ男の本音、という心理描写が面白い。光源氏ファンには怒られそうだけれど。。
あと、頭の中将ってこんなにウザい男なんだ。。
普段モテモテの光源氏が末摘花に焦らされてキーッとなる過程は、ざまあみろ、といった感じ。ま、自業自得ですね。
町田訳・六条御息所もぜひ読んでみたいので、町田さんいつか描いてくれないかしら。
『楠木正成』を読んていたら、以前読んだ『ギケイキ』を再読したくなった。
大河ドラマの菅田将暉の演じる源義経が『ギケイキ』の町田