町田康のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレスポーツ雑誌 NUMBER Doに連載されたランを題材にした短編小説を集めたアンソロジー。
ランナーではなく、ランを題材にしているってのがポイント。王道に走る楽しみを描いた小説だけではなく、走ることがイヤになる小説、走らされる小説等各種色が揃っている。出来もマチマチで、トータルで評価すると凡作ってことになってしまうなぁ。アンソロジーはそこが難しい。
好きな作品は
「パン買ってこい」中田永一
「ホープ・ソング」王城夕紀
「桜の並木の満開の下」遠藤徹
どれも結局はちゃんとランに目覚める人の話だった。
読み手によって好みは絶対分かれるだろうなぁ。 -
Posted by ブクログ
2020年3冊目。
おれは何を読まされていたのか。ずっともやもやしたままだ。読んでいた時も読み終えた後も。時代劇のようで現代社会の風刺でもある。しかも鋭い。まさにパンク侍。その侍も最後には斬られて候。後に残るは朽ちた屍。。
笑えたのに笑えなくなる。スラスラ読んでいたはずが、読み飛ばせなくなる、一度本を置いてしまう。そんな怖さが潜む。日本のホラー映画みたいに、生きていればいずれ出会う恐怖であり、死ぬまでに静かに必ずやってくる畏怖。
歯に物が挟まったみたいな、そんな人生の糞の詰まりまで味わえる小説。腹を振ってみようか、という気にさせるからまたこわい。 -
Posted by ブクログ
ショートパンツを穿いてサンダル履き、シャーツの前をはだけて、腹を丸出しにして、裾を風にはためかせている奴の姿を見ると、破滅の予感が沸いてくる。Tシャーツに印刷された絵や文字は、どうにも珍妙で道理に反している。自分の内在している思想や感情を表現しているように見えてしまうことが卑怯すぎる。見えてしまうことによって、人は破滅に向かう。Tシャーツ1枚で偉そうに思想を語った気になる。自分の弱いモチーフを服によって増幅させる。これは刺青をちらつかせて人を威圧するのと変わらない。相応の覚悟もないまま雰囲気だけまとって、さも中身があるかのように取り繕う人間には破滅の道があるだけ。破滅が恐ろしくてTシャーツが着られない。
直木賞、芥川賞など、超一流の作家たちが季節をモチーフにそれぞれが時節の表情を独特のタッチで描ききる。 -
Posted by ブクログ
仕事でも日記でもレビューでも、自分が文章を書くときには一応の約束事に乗っかって書いている。「一文を長くしすぎない」とか「文語と口語を区別する」といった、学校で習うような約束事だ。その約束事に乗っかることでどんな内容を書いてもある程度の読みやすさが保たれると思っている。
しかし、町田康の文章ではそういう約束事がまるで無視されているように感じることが多々ある。
頭の中で流れる言葉をそのまま文字にしているような、夢の中で読んでいる文章のような、変な感覚。にも関わらず、内容が入ってくる。
どんな読書体験を経ればこのような文章を書けるに至るのか。
「ゴランノスポン」の陽キャ集団。
「一般の魔力」の常識人ぶった嫌な男。
「二倍」の実態が掴めない会社。
「先生との旅」でずっとあわあわしている男。
どれも楽しかった。 -
Posted by ブクログ
ずっと読みたかった本。ようやく入手。
●江國香織「生きる気まんまんだった女の子の話」
……世界観がそのまんま。いいねえ。
生きる気まんまんだった女の子は、なんだかんだで幸せな人生を送ったのだろうな。
●岩瀬成子「竹」
……よく分からなかった。児童文学の作者なのに、やや難解。
●井上荒野「ある古本屋の妻の話」
……夫婦は仲良くありたいね。分かりやすく。誤解を招かずにすむくらいに。
●角田光代「おかあさんのところにやってきたねこ」
……いろいろ深読みしたくなってしまう短編。
飼い猫の幸せ?野生の幸せ?
親の子知らず、子の心親知らず。
人生の因果、幸福とは?
そして、元絵本でねこが、王様や船乗りやおばあちゃんや女の子を大きらいだった理由も。
………中略…………飽きたから?むつかしいハナシが多いから?………
●町田康「百万円もらった男」
……意味不明。「ねこ」はいずこ?
●綿矢りさ「黒猫」
……綿矢りさは「インストール」だけ読んだことアリ。なかなか面白い作品だったから機会が合えば他の作品を読んでみたいと思っていたので丁度良かった。
……今回の短編集では一番好きかも。綿矢りさ、よし、「蹴りたい背中」を読んでみよう。
それと、元ネタの「黒猫」も読んでみたいとも思った。
●川上弘美「幕間」
と
●広瀬弦「博士とねこ」
……それぞれ、「白いねこ」との出会いの直前をイメージして描いたのだろうと思われる。
……「博士と・・」が、原作の文体で書かれているのが心地よし♪
●谷川俊太郎「虎白カップル譚」
……こちらは逆に「その時」と「その後」か?
ラストを飾るのが谷川俊太郎さんだというのが、しみじみくる。原作のテーマにも通ずるような・・・。
★3つ、7ポイント。
2019.10.15.新。
※芥川賞だとか「●●賞」だとかの受賞者たちによるアンソロジー。
「直木賞」だとか「本屋大賞」だとかではなく・・・。
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読んでいていまいち熱くなれずにいたこと、「むつかしい…」「意味わからん…」「つまらん…」と思えてしまった作品が多かったのは、
エンタテイメントではなく“ブンガク”系の作家さんによる物語だったから?
・・・と考えたら、自分で自分が「ちょっと残念なやつ」に思えてしまった(苦笑)。