町田康のレビュー一覧
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推理小説かと思ったら文芸書でした。それでも惹きつける力は本物で、すぐに読めました。
結局、大黒様はどうなったか知りたい。
三年前、ふと働くのが嫌になって仕事を辞め、毎日酒を飲んでぶらぶらしていたら妻が家を出て行った。誰もいない部屋に転がる不愉快きわまりない金属の大黒、今日こそ捨ててこます―日本にパンクを実在させた町田康が文学の新世紀を切り拓き、作家としても熱狂的な支持を得た鮮烈のデビュー作、待望の文庫化。賞賛と悪罵を浴びた戦慄のデビュー作
大黒様を捨てようとして始まる日常の中の異次元世界。ユーモラスな語り口と奇妙な形で噴出する鬱勃たる感情が話題を呼び、日本文学史に衝撃的に登場した芥川賞作家 -
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Posted by ブクログ
江戸時代。街道沿いのある茶屋で、牢人が盲目の娘を連れた巡礼の老人を切り捨てた。居合わせた藩士に理由を問われた牢人・掛は、その老人が「腹ふり党」という世を乱す宗教団体の一員であるというのだが……。
映画化もされた時代小説。……時代小説?
裏表紙のあらすじには、「江戸時代」を舞台にした「時代小説」であると明記されているのですが、そこを期待して読むものではないと思いました。
とにかくバンバン出てくる外来語に、荒唐無稽、出鱈目で無茶苦茶なストーリー展開。スパン、と断ち切られるようなラスト。私は今何を読んでるのかと疑問に思いながらも、小説って勢いだけでここまで読ませられるんだなと感心しました。わけが -
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☆3.5 駄目男
中学か高校の頃に読んで感銘を受けたが、内容を忘れ、昔の感想を読んでも意味不明なので再読した。
のべつ幕なしに情景と、主人公の駄目男の語りが入り乱れる。そのリズム感・グルーヴ感に踊らされ、酔ったやうになるのがこの小説の醍醐味だ。決してストーリーで感銘を与へるタイプではない。
芥川賞の銓衡は、池澤夏樹と宮本輝が相変らずだが、石原慎太郎がほめてゐるのは意外な気がしてしまった。選評《それぞれが不気味でおどろおどろしいシークエンスの映画のワイプやオーバラップに似た繋ぎ方は、時間や人間関係を無視し総じて悪夢に似た強いどろどろしたイメイジを造りだし、その技法は未曾有のもので時代の -
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7人の作家によるエッセイアンソロジー。
もともと『考えるマナー』『楽しむマナー』という本の中からエッセイを抜き出して、子どもの悩みや質問に対する回答という形式で再編集されている。
サブタイトルに「迷回答」とあるが、そもそも質問に答えるために書かれた文章ではないため、答えになっていない「迷回答」になるよね、とは思う。
子どもの素朴な質問に対して作家が答えてくれた本だと思えば肩透かしを食らうし、一方で様々な作家たちの気軽なエッセイだと思えば楽しめる一冊。
好きなエッセイは
三浦しをんの「ボウリング最弱王決定戦」
高野秀行の、ありがとうを言わない民族と褒めることについて。
角田光代のクヨクヨしてし -
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私の文学史
なぜ俺はこんな人間になったのか?
著者:町田康
発行:2022年8月10日
NHK出版新書681
小説家の町田康氏が、NHK文化センター青山教室で、2021年10月~22年1月にかけて12回にわたって行った講義をもとに、修正・加筆して書籍化したもの。この作家はエッセイを読むとギャグにこだわっているから、真面目なこの手の話にあまり期待せずに読んだ。まあ、部分的には面白かったし、さすがに勉強にはなった。とくに「詩」について語った回は、具体性があって整理できていた。これで詩が書けるかどうかは別問題だけど。
最初の本格的な読書体験は、小学校の時に買った「物語日本史2」(学研、1967 -