町田康のレビュー一覧

  • 告白

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    長年本棚で眠らせ、何度も挑戦しては途中で挫折していた町田康氏の『告白』。もう読める気がしていませんでした。
    この度、Audibleでの配信を機に「耳で聴きながら目で字を追う」という方法で、ついに最後まで到達することができました。

    結果、本当に読んでよかった。ナレーターの方の河内弁が見事(特に間合いとユーモア!)で、過剰な思弁の渦に飲み込まれそうな読書体験を、笑いとテンポで最後まで力強く引っ張ってくれました。

    実在の「河内十人斬り」をモチーフにした本作の主人公・城戸熊太郎は、プライドが高く、働くのも、人付き合いもダメ。社会生活から「はみご」にされています。「あかんではないか」。
    しかし彼は決

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    2026年09月06日
  • パンク侍、斬られて候

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    なんだよーふざけてるだけの作品じゃないじゃん
    こんな終わり方すると思わんかったよ
    町田康さすがだ

    あと高橋源一郎さんの解説まで読んでみて

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    2026年09月02日
  • 告白

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    すごく濃密な大作。面白かった。

    読み終わるまで時間がかかったけど、しばらく置いていても内容を全然忘れないし、読むたびに世界観に引き込まれた。

    内省的な主人公の思弁がぐるぐるぐるぐると渦巻き破滅へ向かう様がリアルで目が離せない。そしてあれほど思考を巡らせていた熊太郎が最期に自分の思いを探すも、何も見つけられないというのも切ない

    弟分の弥五郎も魅力的で、熊太郎が思い悩み物語を停滞させるところを、器量のよい弥五郎が前へと進めていくのが小気味よい。ただ、それだけに悲しい最期だった。

    実際に現地に赴いて、河内十人斬りについて知りたいと思った。

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    2026年08月29日
  • 口訳 古事記

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    Audibleできいたのでめちゃくちゃ面白かった。おかしな関西弁で、「いやよ〜」とかつい笑ってしまう。古事記ってこのくらいのゆるさで読んだほうがいいのかもしれない。普通に考えて、ありえないことてんこ盛りだし、豪快だし、ひどすぎるし、まともに読んでたら続かない。

    個人的には仁徳天皇あたりからちょっと退屈になっちゃった。

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    2026年08月27日
  • 宇治拾遺物語

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    コミカルな話が盛りだくさん!

    多少下品な話も含まれるが、「雀が恩義を感じる」といったハートフルストーリーもあり、幅広いジャンルの物語が収録されている。

    町田康の現代語訳も硬すぎず、スッと入ってくるような言葉で書かれているので物語に没入しやすいのもこの本の魅力の1つである。

    たまに人生の教訓が含まれており、ハッとさせられる…!

    今も昔も下ネタでゲラゲラ笑っているのは、なんか平和だなと思った。

    他の町田康の作品も読んでみたいと思った。
    読もうか迷っているならぜひ読んでみて!
    読んで後悔はしない!

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    2026年08月06日
  • 告白

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    ネタバレ

    熊太郎の報われなさが切なくてもどかしくて愛おしくすらあった。

    「あかんではないか」
    って言うのは簡単だと思う。
    けど俺は熊太郎みたいな人を理解できる人間でありたいと思った。

    「あかんかった」
    で終わる熊太郎の生涯は
    食うに困らなくなった俺たちが
    本当は自分のことしか考えてないのに中途半端な倫理観を持ったあげく
    平和ボケしてひとの気持ちを想像できなくならないように警告してくれてるような気がした。

    文体はとっても読み易くて河内弁が軽快で個人的にはワードセンスも抜群で
    酢醤油
    あたりから声に出して笑うほどニヤニヤして読んだ。

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    2026年08月03日
  • 宇治拾遺物語

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    ネタバレ

    『宇治拾遺物語』を著者が現代の言葉、更にはカタカナ語を交えて翻訳した33話。子供の頃に昔話として聞き馴染みがある話があり、出典はここだったのか? という驚きがあった。その他の話は平安時代の、面白話を集めた日本版アラビアンナイトという印象。何より重要なのは、関西弁で書き著されていることだと思う。京の都で語られるのは、現代の標準語ではなく、関西弁、京言葉が相応しいだろう。『宇治拾遺物語』の学術的な考察は、本書の解説が素晴らしい。解説者の言うとおり全話を著者に口語訳してほしい。

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    2026年07月22日
  • 猫のエルは

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    町田康氏の文章が好き、猫好きにはたまらない1冊。ヒグチユウコさんの挿絵も可愛い。
    町田氏の他の猫エッセイ、犬エッセイを読んでから読むことを強くおすすめします。猫たちへの愛が詰まった1冊。

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    2026年07月11日
  • パンク侍、斬られて候

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    ネタバレ


    この作品について語るのはとても難しいし、そもそも語る必要すらないのかもしれない。馬鹿馬鹿しさに加え、残酷描写も含みかなり人を選ぶ作品なので読む際は注意が必要。ただ個人的には独特な世界観に冒頭からグッと引き込まれ、とても面白いと思った作品。

    宗教団体腹ふり党により混乱した世の中を超人的剣客、掛十乃進が鎮圧する(自作自演)というストーリー。

    括りとしては時代小説になるが、言葉遣いも現代語が普通に出てきたり、人語を話す猿や超能力を使うキャラも出てくるなど、とにかくめちゃくちゃでカオス。それでいてスラスラ読めて面白いのは、支離滅裂にならないギリギリのラインを攻めている作者の文章力の高さであると感

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    2026年07月03日
  • 宇治拾遺物語

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    古典とは言え、元が庶民対象の説話集。堅苦しい話ではなく笑い飛ばせる話が満載。下ネタやら権威をくさす話しが多いので、町田康のノリの良い訳がピッタリハマる。
    まさに町田康が宇治拾遺物語に新しい息吹を吹き込んだ。
    解説子による宇治拾遺物語の成立過程の考察も分かりやすく、その上でこの説話集の性格を考えると町田康のこの文体がピッタリくるのがよく分かる。
    抄訳なので、できれば全197話の全訳を読んでみたい。町田康さんお願いします。

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    2026年06月19日
  • 夫婦茶碗

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    めちゃくちゃ笑って細かいことがどうでも良くなった。筒井康隆の解説にあるとおり「常識があるからこそ、どこからが非常識であるかが判断でき、だからこそ、非常識が描けるのだ」

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    2026年06月16日
  • 夫婦茶碗

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    夫婦茶碗
    妻はいるけれど、やっぱり捨てられそうな堕落的主人公。妻と仲良くしようと奮闘するも、妻は自分の欲よりも家のことを考えていて、それに落胆する。しかしそんな妻も実は自分を裏切っていて、それでも仲良くあろうと茶柱を立てようとする。立ってね。茶柱。立てこます。

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    2026年06月11日
  • 告白

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    バキ童チャンネルで紹介されていて読んでみた本。
    思いの外時間がかかり、読み終わるまでに1カ月以上かかりました。

    なぜそれほど時間がかかったのか。自分のメンタルが弱っていた時期だったことも一因ですが、なにより熊太郎の言動にどこか自分自身を感じるところがあり、「ウッ!」と胸を締め付けられて、気持ちを整理してからでないと読み進められなかったからだと思います。

    6割を過ぎたあたりからは一気に読めたのですが、前半の「心に違和感を抱いているものの、自分自身の言語化能力が足りないために不快感を解消できず、それゆえコミュニケーションがうまくいかない」あたりは、かなり来るものがありました。

    具体的に自分自

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    2026年06月07日
  • 告白

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    『太平記 ラブ&ピース』から、町田康作品2冊目。
    発明ともいうべき独特の文体と軽妙な河内弁のリズムに乗って進んでゆくのが心地よく、割とさくさく読んでいたのだが、残り200ページという辺りから暗雲が立ち込め、そして最後はすべてのツケを払うかのように崩壊してゆく。特に何も解決せず、誰かが救われるということもない。

    「他人には自分のことを理解できるはずもない」という思いと、「誰かに理解されて救われたい」という思いを同時に抱きながら、拗れに拗れた結果、最期の最期は「なんらの言葉もなかった。なんらの思いもなかった。」である熊太郎の孤独。
    読後のなんとも言えない寂しさ、遣る瀬無さ。

    もしかしたら自分は

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    2026年05月31日
  • しらふで生きる 大酒飲みの決断

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    酒をやめるテクニックの本ではなく、町田さんらしい独特の文体で、ユニークに人生そのものの考え方まで深く入り込んでいるので酒飲みや,断酒しようと思ってない人でも読むと面白いです。

    人生は酒を飲んでも飲まなくても寂しい。
    自分を高く見積りすぎてしまうと、幸せを取り戻そうとして酒で帳尻を合わせようとしてしまうので、自分は普通以下のアホだと思うこと。
    酒徒が酒を飲まないということは常に正気で居続ける狂気を引き受けること。

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    2026年05月31日
  • 口訳 太平記 ラブ&ピース

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    あまりに面白く、久しぶりに「マジで読み終わらんといて欲しい」という気持ちになった。南北朝時代は日本史の中でも特に複雑だと感じていて、歴史ものを読む時も敢えて避けていたので、序盤は天皇が多過ぎて頭おかしくなると思ったが、90ページ前後くらいから急にスルスルっと頭に入ってきて爽快だった。さくさく読み進められるタイプの本ではないけど、あの独特の文体が全てを補って余りある程に面白くさせている。もはや発明だと思う。

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    2026年05月30日
  • 浄土

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    ここまで滅茶苦茶阿呆な短編集をつくれる作家は町田康しか居ないだろう。個人的には、町田康の中で『パンク侍斬られて候』に並んで、一番好きな一冊。

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    2026年05月21日
  • きれぎれ

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    脳内と現実が入り乱れる町田康感溢れる作品。特に曼荼羅の描写はかなり印象に残る、個人的にお気に入り。きれぎれというタイトルについて、飛行機が裂いた青空に対する言葉ではあるが、当時の社会に対するメッセージだったり、実は弱気だった主人公の心情だったり、重ねることができる

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    2026年05月20日
  • ゴランノスポン(新潮文庫)

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    最高 火事になってもこの本持って逃げるもん
    タイトルは「ご覧のスポンサーの提供で…」の「ゴランノスポン」で、惰性で流していたテレビの電源を突然切る瞬間を切り取ったもの。そのセンスも好き!
    騙し騙し帳尻合わせして後で納得できるように意味付けして意味もなく大変だと騒いでみたりしていたら一気に現実に戻される、その瞬間に心当たりがある人、またはその瞬間の訪れを認知して怯えながらその瞬間を待っている人、たくさんいるんじゃないかな

    ダメな成功体験を積み重ねて増長した変な自信のせいで後戻りできないくらい社会的に破滅する瞬間が来るはずだとずっと思っていて、最近ゆっくり人生が破滅しているのを感じているからこの

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    2026年05月12日
  • くっすん大黒

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    ネタバレ

    5年前に上司に薦められた本。電子書籍にて購入。作者は元ミュージシャンでパンクロックバンドのボーカル、ってのが納得なぐらい文章が尖っていた。読むパンクロック。会話文が多いし長い、強烈なおばさんが出てくる、とんでもない罵詈雑言が出てくる。あと見た事もない言葉が出てくる。吝嗇、我利我利亡者とか初めて見たし読み方と意味調べながら本読んだの久々だった。作中に出てくるAVの「淫乱バスト・秘密の大戦略」ってワードが意味もなく何回も出てくるところ、亀爆発させるところ、ぶっ飛んでて読んでて笑ってしまったし今思い返しても笑えてくる。くっすん大黒も河原のアパラも主人公ゴミクズで明らかに悲惨なのに本人やその友達はなん

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    2026年05月10日