町田康のレビュー一覧

  • 告白

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    小川哲さんが勧めていたので読んだ。圧倒された。久しぶりに臓物をえぐられた読書体験。中盤以降、休憩ができず夜中まで読み耽った。出会うべきタイミングで出会うべき本と出会えた。新年早々に今年の過ごし方の指針になった、ありがとう熊よ。。。

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    2026年01月04日
  • 告白

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    冒頭の「あかんやないか」で他とは違う独創的な小説だということに気付かされる。舞台は明治時代だが、まるで現代の落語や漫才のように河内弁で語られていくため、読みやすく惹きつけられ長さを感じさせない。これでもかという主人公の心理描写により、通常は理解しにくい人物への同調や感情移入ができ、ずっと楽しめる凄い小説。

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    2026年01月03日
  • どつぼ超然

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    超然とするべく熱海を散歩。
    著者自身の脳内がこれでもかというほど緻密に描かれている。
    旅行エッセイのような内容かと思いきや、自殺願望が常につきまとい、首をくくれそうな木を探したり、海を見て波に呑まれる想像をしたり⋯最後はどうなってしまうのだろうとハラハラしながら読んだ。
    ただ、超然とする境地に至るには、「自分は近々死ぬ」という将来の不安やストレスから解放されるような決断をしないと難しいのかもしれない。
    おほほ、善哉善哉。と受け流せる強さを自分も持ちたい。

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    2025年12月31日
  • ギケイキ③ 不滅の滅び

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    言わずと知れた義経記の本歌取ノベル。この武勇伝が、現在のサラリーマンや芸能界の動きになぞらえられて笑わずに読むのが難しいかったです。初めは面白おかしく読んでいましたが、やがて読者の私が中だるみ。しかしまたその中毒がぶり返し思わず最後まで引き込まれました。そんな中でもちゃんと血湧き肉踊るのは筆者の力量。完結編が待ち遠しいです。

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    2025年12月26日
  • 告白

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    面白すぎる。800ページを感じさせない、圧倒的な読みやすさ、展開の速さ、描写の分かりやすさ。

    一つ一つが目の前に浮かびます。

    そして何より、この情けない主人公が、凶悪な事件に関与することになるなんて、誰にも思い浮かばないと思う。

    町田康さんの文体、大好きだなぁ。

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    2025年12月24日
  • くっすん大黒

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    ネタバレ

    何が起こったかよりも、その人が何を考えているかに興味がある私にとって、この本は面白かった。

    『くっすん大黒』
    大黒様の置物のせいで、バイト先の店主とその客に振り回される2人の若い男性のお話。
    リアリズムを持ちながら自由に生きている人ってこんな感じなんだろう、と思った。

    『河原のアバラ』
    大抵のことはなんとかなるらしい。遺族に渡そうとした遺骨を、全然関係ない人にまかれてしまっても。又貸しされた車を盗まれても。

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    2025年12月14日
  • 口訳 古事記

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    古事記については色んな手法(アニメ、新訳、コミックなど)で表現されてきましたが登場人物(神)の多さとあまりに非現実的なストーリーのため、なかなか頭に入ってきませんでした。

    本書は町田康さんのコテコテ関西弁と、馴染みのある関西ほか各地を舞台にしていることもあり、妙に説得力があります

    古事記に挫折した人こそ手に取っていただきたく大推薦いたします

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    2025年11月27日
  • 告白

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    かなり分厚い本ですが数日で一気に読み終えた。
    面白くてどんどん先に進んでしまう。恐ろしい筆力。
    本当に哀しいお話だと思う。最後まで何も見出せなかった熊太郎の人生。めっちゃアホやけど、賢いところもあったからこその破滅人生やったんちゃうかな。
    本当の本当の心の底にあるもの、熊太郎が探していたものとは。わたしは、言葉にせずとも熊太郎の心を分かってほしい、という想いやったんかな、、と思った。
    結局、誰も熊太郎のことを理解しなかったことが一番、怒りの大元やったんかな、、とか。

    それにしても、町田康さんはいつも、自分の脳みその中や人柄、考えてることを作品に素直に書ききっていかれる印象。
    しょうもない俺や

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    2025年11月27日
  • 告白

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    明治時代に起きた「河内十人斬り」をモデルとした、主犯熊太郎の一生を追った800p超の巨作。
    圧倒的破滅主義であり、一方決して芯から悪人では無い主人公が幼少から暴力的とも言える克明さで描かれ、彼のあまりの生きづらさ・社会不適合さに胸が詰まる場面がしばしば。
    中上健次を彷彿とさせる本作の熱量は、煮え滾る様な饒舌体・近畿方言も相まり読み手を相応に選ぶ筈だが、このような作品が社会的に評価を得、広く読者支持を獲得している事に強い喜びを覚えた。

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    2025年11月12日
  • 口訳 古事記

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    古事記のストーリー展開って素朴でいいな。
    会話がとてもシュールで可愛らしく,所々声に出して笑えました!

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    2025年11月07日
  • 告白

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    最高に面白かった。関西弁、特に河内弁がわかることでこれほど文学作品を楽しめることがあるとは思いもしなかった。小さな頃から親しんだ吉本新喜劇のヤクザの言葉や、富田林出身の父が友人とふざけて話していた言葉が、なんとも言えず心地よいリズム感で繰り出されて読むのがやめられなかった。

    口下手で、経済力も文化的資本も持たない声の小さな存在が、持てる人間にいいように言いくるめれ、掠め取られ、尊厳を踏み躙られる様子は、現代の日本をみていても本質的には大きく変わっていない。だからこそ、これを読んで熊太郎の心情につい肩入れしてしまうんだろう。

    作風は違うものの、芯にある硬質な視点は以前読んだ小川洋子の「ことり

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    2025年10月22日
  • 口訳 太平記 ラブ&ピース

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    ネタバレ

    町田康による『太平記』。
    いつもながら「王法と仏法のツープラトン攻撃」やら「死ぬ前に何人殺せるか、のコーナーあああっ」やら、穏やかでないワードが勢い良く飛び出て来るから、登場人物が多く長大な物語であっても読みやすい。前半部分で長々と語られる、南北朝の複雑怪奇な権力闘争も、思いのほか分かりやすく書かれていて話に入りやすかった。
    楠木正成は終盤で活躍を始めたばかり、尊氏もまだ名前だけの登場で、これからの展開が楽しみ。いつまで掛かるか分からないけれど、ダイジェストにすることなく最後まで書ききってほしい。

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    2025年10月19日
  • 告白

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    明治時代に実際にある村で起きた殺傷事件「河内十人斬り」を描いた作品。

    後に凄惨な殺人事件を起こしてしまう主人公城戸熊太郎の生涯が書かれている。約700ページの大作で読むのにかなりの時間がかかったが、地の文にツッコミが入れられていたり、おほほんやあひゃーんといったふざけたリアクションも斬新で重いテーマではあるが所々笑える場面も散りばめられていて読みやすかった。

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    2025年10月19日
  • 俺の文章修行

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    ネタバレ

    相変わらずの町田さん節に浸れた。
    終始難解で容易に理解できるものではなかったが、ここに書いてあること全て脳裏に焼き付けたいと渇望するほど面白い内容だった。

    ・面白い文章を書くにはとにかく読書をする。
    ただあらゆる書物を貪るのではなく、少々難解だと感じた本を繰り返し読む。
    ・文章の書き方を教わったところで、内蔵型の変換装置は身につかない。
    外付けと内蔵のバランスを保ち、高尚なことを述べねばと肩肘張らず、心中に蠢く糸クズを探る。

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    2025年10月02日
  • くっすん大黒

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    上田は某Nとか、某オレンジみたい。去勢をはって飲まれて自分がいなくなってる。ロッカーは服従するバカが嫌いね。というより脳無しか、自分で判断なんかしないやつら。楠木たちはそれをガハハって、偽らないしバカじゃないから。

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    2025年09月30日
  • 浄土

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    本音街だけ読んだ。お前本音全然言わないやん!今だろ今!てなる。これ、読んだあと自分に対してもそういうここ本音のいいどころだろってのが出てきて超面白い。

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    2025年09月29日
  • 口訳 古事記

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    古事記を関西弁(河内弁?)にした翻訳で、とにかく勢いが良い!
    神々の会話も「もっとちゃんとしたらええんちゃいますか」「いいね」「マジですか」という感じです。

    その勢いのまま、現代人には馴染みのない言葉や風習の説明も組み込まれているのでわかりやすい。
    伊耶那岐命(イザナキノミコト)が明かりを灯す場面は
    <ポンポンにしたツインテール(この髪型を、みずら、という)の、左のテールにヘアピン的な感じで指した櫛の、端っこの太い端を折り、自らのうちにある神威を作用せしめてこれに火を灯した(P26)>
    と書かれます。なるほど。

    古代では「降参した側が相手に捧げる歌や踊り」というものが出てきますが、こちらの

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    2025年09月24日
  • 告白

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    ネタバレ

    最初の一歩で躓いた人間なんだと自暴自棄になり、しかしその躓きは自分の思い込みで、自分は思い込みに怯えて人生を棒に振ってしまったのではないか

    こここそが引き返し不能地点だ、と思っていたところは実は楽勝で引き返せる地点だった

    行き止まりだと思ってぶち当たった壁は紙でできていて、その先には変わらぬ世界があった

    もしや自分は取り返しがつかないことをしてしまった、もう元の自分には戻れないぞと気づいた瞬間の沈んでいくような恐怖と、それでも世界は終わってくれないということに対する驚愕に近い絶望感
    最後の山で過ごした熊太郎の心境を想像すると切なくなった

    思弁的な熊太郎、何を考えているのか読者は知ってい

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    2025年09月04日
  • くっすん大黒

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    独特だが勝手に入ってくるリズムのいい文章と変な夢みたいな展開で解説にあるとおり、梶井基次郎や太宰、坂口安吾のような苦悩が表現されるが、彼らと比べると笑いが仕掛けられている。鬱々としてはいるが、最後は笑いなのである。なんとかなれ、なんとかなったの笑いに心が軽くなる。

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    2025年08月24日
  • しらふで生きる 大酒飲みの決断

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    自分と同じ戦

    まっすぐやのにわざわざ遠回りして辿り着く境地、断酒

    楽しさの確実性を求めると酒に辿り着くとな
    楽しくない日も受け入れなあかん
    しっかり考えて生きよう

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    2025年08月13日