町田康のレビュー一覧
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芥川賞作家・町田康氏による猫との日々を描いたシリーズエッセイの第三巻です。町田氏夫妻との猫とのふれあいがふんだんに描かれており、彼らを見て「猫はいいなぁ。」と思った次第です。
芥川賞作家、町田康氏による猫エッセイの第三弾です。今回、ここに書かれているのは町田夫妻が伊豆に新居を構えるところから始まっています。
その際に見ていた物件の庇の下で震えている二匹の仔猫を拾って、彼らを世話しながら物件を探すという微笑ましいというのか、なんというのか…。という場面で、そのときの写真も収録されていますが、それが理屈ぬきにかわいいので、僕は思わず身もだえしてしまいました。
彼らはのちにシャンティーと -
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文章力を身につけるにはたくさん本を読めと。ただし同じ本を百回読めという。確かに魅惑的な提案だ。そんなに読めばきっと何かを手にするような気がする。町田さん曰くそれは文章変換能力だそうだ。しかし僕には一冊の本を百回読むほど時間は残されていない。学生時代に教えて欲しかった。いい文章を作成するテクニックとして「いけず」したらええんやとか。いわばそれはノイズであり、つるりと転倒しないための滑り止めっていうやつちゃうんかな。そしておのれの「心の糸クズ」に向かい合って、ステレオタイプな感情のフォルダにしまいこまわんことやそうや。これは、たぶん、ネガティブケイパビリティではないかと察する。しかしそれは大変なエ
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ネタバレ圧巻だった。熊太郎という人間の描きっぷりが見事で、町田康の筆の走りがこっちにまでひしひしと伝わってくる。
事件それ自体は実際にあった史実を元にしているけれども、それをここまで膨らませることができるとは。
幼少期からの熊太郎の頭のなかで繰り出される言葉、言葉、言葉はすべて傍から見たらなんてことはない、本当に栓のないことなのだけれど、どこか共感してしまうのはなぜなのだろう。
最後の最後で自分の思っていることを口に出したとき、自分が考えていることと口に出した言葉が一致したのにもかかわらず、その口に出した言葉のか弱さ、細さよ。
熊太郎が最後の最後に、自分にだけは嘘をつきたくないと、自分に語ろうとして、 -
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ネタバレ以前から気になっていた断酒エッセイ。購入して読んでみた。
今まで読んできた断酒本と違うのは、酒飲みの正気は酒を呑みたいという自然な欲求に従っているのだから、断酒は狂気故というところから始まること。故にまずは正気パートとして前半は酒飲みのグダグダのようなことばかり描かれている。
中盤、「幸福にはなる権利などない」というあたりから流れが変わってくる。「幸福でなければならない」と考えるから安易に多幸感を得られる酒を選び、幸福感を続けたいから酒浸りになる。
「人生楽しまないといけない」と考えれば楽しいことなど訪れない、何故なら義務感を持つ以上そこに楽しさが無くなるから。義務の辛さを忘れるために酒 -
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ネタバレ餓鬼とか自死とか阿保とか殺してやるとか、そんな言語のパンク歌手が、喫茶店の斜め前の席で喋りかけてくれてる、くらいの距離感の本書。
トゲトゲのある言葉を放ちながらも、繊細でやさしい方だってことが滲み出ていて、微笑ましかった。(22歳の私よりだいぶ年上のはず、すみません笑)もっともっと彼の本を読みたいと思った。
ロック、パンク、かっけえ。きゃは。
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以下、書籍より引用
- パーソナルコンピュータは、一瞬、一瞬を決定・整理させていくための道具
- 紙とボールペンは、一瞬、一瞬をなるべく混乱させる、決定を先送りするための道具
- 本には、善いことも悪いことも書いてある
- 生活への意欲を捨て