町田康のレビュー一覧
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ネタバレ沈黙に焦る、ありがとうがないと腹が立つ、体育がだるくて嫌い、など普遍的な悩みに作家7名が趣向を凝らして答えた1冊。
とくにありがとうがない、という悩みに対し、そもそも世界で「ありがとう」をめったに言わない国の人がおり、水くさいと考える人もいるということを初めて知った。自分の考えだけだと決して浮かばない考えなので、興味深い。
その他にも「結局悩み解決してないじゃん」といったものもあったが、回答の内容が大喜利のようで面白く、こう考えればいいんだな、自分もこういうところあるなぁと楽しく読めた。
真剣な悩み解決に一役買う本ではないが、小さいコラムを読んでいるようで面白かった。 -
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引き続き読みました『ギケイキ②』。やはり、『義経記』の原文を一章分位読む。次に原文をチラ見しつつ『ギケイキ』の対応する箇所を読んでみると! その解釈の深さ的確さ、背景知識(勉強)、行間を、そして台詞と台詞の間を埋める想像力に驚嘆するとともに、その想像力が生み出したセリフに抱腹絶倒。読んでいてむちゃくちゃ楽しいぞ。なんど吹き出したことか! あるいはまた、『平家物語』巻七「福原落」にも比すべき「義経都落」の286頁から289頁なんかを原典と対照させて読んで見よ。町田康の文の芸に感動感涙するぞ! しかし最後まで来て、アレ?! これ巻五の初めの二章で終わってるやん(原典は巻八まで)! この分やと『ギケ
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町田さんの猫ちゃんへの愛が伝わって好きなシリーズ、第二弾。
面白いことはとことん面白く、悲しいことは時系列で記録。
町田さんならではの視点と文体がやみつきになる。
本作はまた新たに保護猫家族が増える。
『ヘッケの家族なら預かりたい』という意向を無視してどんどん連れてくるボランティアの方(笑)
最後の解説で動物愛護団体の友森さんが『こいつ濃い目の猫いけるな……と見たら、行き先のない厄介な猫を預けに行く』と書いておられた通り、町田さんはヘッケに似ていないとわかってもどんどん預かりお世話をしていく。
根っからの猫好き、猫愛を感じてたまらなくなる。
町田さんの元に行った猫ちゃんは幸せだろうな。
こ -
購入済み
キチンと理解できれば断酒に向か
自意識過剰の人とか天狗になってる人は刺さるかも。
単純に自分を卑下するようなイメージで読み進めると理解できない本。
個人的には酒は人生の負債という当たり前のことを改めて認識した。 -
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相変わらずめっちゃおもろいやんこれ。2ページに1回ぐらいの頻度でツボにはまる部分があったんじゃないかな。笑いの止まらない変な人やと思われる可能性が高いので、外では読まないほうがいいかもね。自分はやったけど。
メンヘラ弁慶をはじめ登場人物全員、基本やる気が無くてグータラしている奴らばかり。そんな彼らが追いつめられたときの様子が見もので、大爆発する者、絶望にくれる者、そもそもピンチであることを理解できない者など様々なんだけど、いずれも皮肉たっぷりにdisられるさまは痛快の一言。大いに楽しませてもらった。その中でも一番面白かったのは敵側の土佐坊正尊の悲哀っぷり。レ・ミゼラブル、ああ無常とはまさにこの -
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本屋さんで平積されているのを見つけて驚愕。町田康がお酒をやめる!?!?
お酒を飲んで楽しくなる、というのは理性がどこかへ行ってしまった状態。ここまでくるとさらに楽しくなりたいから、どんどん飲むし、どんどん食べる。
ここまでくると次の日の二日酔いは必須。なんとかお酒との付き合い方を考えないと〜と思いつつ、現状維持をしてきた酒徒の私。
酔って楽しい状態はそのときだけだから、酔いが覚めた瞬間にそれはなくなる。そして襲ってくる二日酔い。プラスじゃなくて、むしろマイナス。
そもそも強い刺激を求めすぎるのがいけない。すごく楽しいことなんて滅多にない。それが人生。だからつまらなくても、それをアルコー -
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名作です。町田康さんにハマり20年以上たちますが、1番かもしれません。
難解な印象が強い町田康さんですが、今作はテーマが明確です。「薄っぺらいくせに、さも本物のように表現して多くの国民を洗脳するエセクリエイターども許さん、ちゃんとしろ。性根を叩き直してやる」
文学は読み手の受け取り方次第で、何が正解なのかは分かりません。町田康さんも別にそんなこと思っていないかもしれませんが、私はそう解釈しました。
解説にあった、
?田(?読みも分からんから変換できない笑)の薄汚れた魂の浄化を図るためのもの、という指摘に近かったです。
1、短歌を作れ→創作に真摯に向き合え
2、ラーメンと餃子の人気店をや -
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どうしようもない人間が下降してあちらの世界に落ちていってしまう作品2編。自分ではダメだと分かっていても、心に不安なことが想起されるとその思念に囚われて悩み、酒に手を出しさらに落ちていく。ダメさを自覚しているから立ち直りもするが、また不安が生じてあちらの世界に落ちていく。町田康はどこか作者を思わせる主人公たちを独特の音楽的な、その実しっかりと統制の効いた文章で描き切っている。下降することへの恐怖。普段は当たり前のように日常生活を送っているが、ふと気を抜けばあちらの世界に落ちていってしまうのではないかという恐れ。そのような感性、人間の弱さへの理解があるからこその作品のように思う。表の世界があまりに