町田康のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
名作です。町田康さんにハマり20年以上たちますが、1番かもしれません。
難解な印象が強い町田康さんですが、今作はテーマが明確です。「薄っぺらいくせに、さも本物のように表現して多くの国民を洗脳するエセクリエイターども許さん、ちゃんとしろ。性根を叩き直してやる」
文学は読み手の受け取り方次第で、何が正解なのかは分かりません。町田康さんも別にそんなこと思っていないかもしれませんが、私はそう解釈しました。
解説にあった、
?田(?読みも分からんから変換できない笑)の薄汚れた魂の浄化を図るためのもの、という指摘に近かったです。
1、短歌を作れ→創作に真摯に向き合え
2、ラーメンと餃子の人気店をや -
Posted by ブクログ
どうしようもない人間が下降してあちらの世界に落ちていってしまう作品2編。自分ではダメだと分かっていても、心に不安なことが想起されるとその思念に囚われて悩み、酒に手を出しさらに落ちていく。ダメさを自覚しているから立ち直りもするが、また不安が生じてあちらの世界に落ちていく。町田康はどこか作者を思わせる主人公たちを独特の音楽的な、その実しっかりと統制の効いた文章で描き切っている。下降することへの恐怖。普段は当たり前のように日常生活を送っているが、ふと気を抜けばあちらの世界に落ちていってしまうのではないかという恐れ。そのような感性、人間の弱さへの理解があるからこその作品のように思う。表の世界があまりに
-
Posted by ブクログ
歌手もやっているらしい町田康。
語り口が軽妙で面白く、普通なら流してしまいそうな場面も筆舌を尽くして語るのがいい。
言葉が溢れ出てくる人間なんだろうな。
その生き方はなんとも向こう見ずというか破天荒というか「それで良いんですか!?」と聞きたくなる。
猫を東京の仕事場と自宅で2箇所に飼っているのに急に伊豆に引っ越して猫の世話のために東京に通う羽目になるなどおのずから大変な目に遭っているのが凄すぎる。
私だったら想像しただけで心が折れてしまう。
ーーーー
「君は何食わぬ顔が上手だなあ。ひょっとして学生時代、何食わぬ部に所属していた?」
ネコ「私は世界の滅亡を願っている」
「市中引き回しのう -
Posted by ブクログ
ネタバレタイトルからしてとても好きです
200326
これは時代小説なんかじゃない。
なんたって、わたしがすらすら読めたのだから。
このタイトルが本当に好き。
ゴロも良いし、『パンク侍』っていうワードが心くすぐられる!
町田康さんの『人生パンク劇場』を読んで、
あっ、これわたしの好きなタイプだ、と思い、
前々から読みたかったこの本を。
実写映画化されてたけど、
これは映画化には本当に向いてない作品だなぁと。
小説としては良いところなんだけど、
映像にしちゃうと冷めちゃうんだろうなぁ…
というキャラクターや物語の進み方だった。
小説としては本当にとても良い。
こんなこと言ってるけど、
クドカン -
Posted by ブクログ
【かつてハルク・ホーガンという人気レスラーが居たが私など、その名を聞くたびにハルク判官と瞬間的に頭の中で変換してしまう。というと、それはおまえが自分に執着しているからだろう。と言う人があるけど、そんなこたあ、ない】(文中より引用)
源義経の一代記として民衆から幅広い支持を得た日本古典の代表作『義経記』。それを現代的に超・超訳することで語り直すことに成功した異色作です。著者は、小説家だけではなくミュージシャンとしての顔も持つ町田康。
これを古典というのか現代小説というのかはよくわかりませんが、ハッキリと言えるのはメチャクチャ面白い一冊だということ。時空を超えて「あ、やっぱり物語の力が強い作品 -
-
Posted by ブクログ
本家である『義経記』については、子供向けにアレンジした作品を小学校低学年ぐらいに読んでいました。うろ覚えですが、スーパーヒーロー源義経の活躍に胸躍って楽しんだように記憶しています。
そして本作。町田さんのことだからきっと普通の現代語訳じゃないんだろうなとは思っていましたが・・・やっぱりやってくれました。義経の霊魂が1000年の時を超えて現代に蘇り、現代人というか都会育ちのヤンキー口調で義経記を振り返るという設定がとにかく素晴らしいです。ハルク・ホーガンのくだりや義経が「マジですか」「面倒くせー」「うざっ」って喋るのは序の口。まあ、とにもかくにも読んでみてください。めちゃくちゃ面白いですから。
-
Posted by ブクログ
ネタバレカネを稼ぐのは辛く苦しく、カネを遣うのは楽しくて気色がよい。カネを稼ぐために蓄積した鬱を霧消するために、主人公はホームセンターで鎌を買い、中華鍋を買い、はたまた宝くじを買い、結果なぜか鬱が溜まった。
他に鬱を消す方法がないかと趣味を持とうとする。カメラにのめり込んでからは、鬱の計算もしなくなるのだが、最後に行き着くのは「カメラを使うたびに鬱が溜まっていく」という事実であった。最後の降り積もる鬱は最高に美しい!!
資本主義の世界では、何でもかんでも価値の尺度は金額で換算される。お金をかけさえすれば楽しいことが待っているのか。お金さえあれば幸せなのか。そういうものから解放されたくて東京を去