町田康のレビュー一覧
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ぐわっははははは、うぎゃー、げーげー、ゴホゴホッ。(←笑いすぎてむせた様子)
あーもう一冊の本でこんなに笑ったのは久しぶりだよ。まったく町田さんたら、面白すぎるじゃないの。『ギケイキ』も良かったけど本作も甲乙つけがたい、自分比では最高レベルの古典新訳だ。
堅苦しいイメージの古典作品が、町田さんお得意のグルーヴ感のある文体によって、作品が元々包含していた生々しさがいい意味で指数関数的に爆発している。いやあ凄いわ。これぞまさしくプロの技。
自分は高校時代、古典が苦手でちゃんと授業を聞かない落ちこぼれだったんだけど、もし当時これを読んでたらもう少し真面目に古典に向き合っていたかもしれない、なんてこと -
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ネタバレ創作に向かう姿勢が大いに語られていてとても面白い。小説とは何か、文学とは何かを追求し続けている。先日読み終えた保坂和志の『書きあぐねている人のための小説入門』と同じだ。行きつくところは違っていても、同じ姿勢で追求し続けている。
去年見た『ザ・ホエール』という映画の主人公が大学でエッセイの書き方を教えていて、繰り返し語られるエッセイで重要なことが、町田さんと全く同じで驚く。
表現に自覚的な人は考えていることが似てくるのだろうか。たまたま最近読んだり見たりしたものに共通点があっただけだろうか。
自分は漫画家なので、漫画について「はたしてそれが漫画なのか」と追及することがあるかと言えば -
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実は山頭火のことをよく知らない。
なんとなく、凄い詩人、俳人らしい、という知識がある程度。
そこにこの本を読んでしまった。
町田康さんの、べらんめえというか、話し言葉というか、思ったまま書くというか、
すぐどこかに飛んで行ってしまう技法のもとで、山頭火の生涯を知る。
薄い知識では哲学的な人のようなイメージがあった山頭火。
町田さんの前でもろくもそのイメージは崩れました。
ただの酒飲み、放蕩息子。そもそも親もダメ。財産潰しで息子山頭火も大学中退。
九州に逃げ、家族を持つも、一念発起?家族を置いて東京に戻る。
でもカネに困り、、、そう、このひと常に金には苦労している。
そんななかついに仏門に入り -
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成立に謎の多い「宇治拾遺物語」を町田康氏が現代語に訳した一冊。33篇収録。
「こぶとりじいさん」や「わらしべ長者」など、メジャーな話もありつつ、なかなかパンチの効いた下ネタ話やオチのない話など様々→
町田康氏の文章を初めて読んだのだが、「人を食った関西人」みたいな喋り方でとても読みやすかった。
原文なら読めないだろう古典をこんなに楽しく読めるなんて、ほんと現代語訳最高(笑)
解説で小峯和明氏も書かれているが、町田康氏には宇治拾遺物語の全訳をお願いしたい。
もっと読みたい。マジで
私のお気に入りは
「利仁将軍が芋粥をご馳走した」
「楽人である家綱と行綱が兄弟互いに騙しあった」
「滝口道則が -
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ネタバレ2024/03/7再読
くっすん大黒と、河原のアバラ、二篇収録。
◾️くっすん大黒
町田康本人がモデルと思われる男、楠木。
かつては美男子だったと述懐するが、いまは酒ぶくれで目の下もだるだる、仕事もせず妻に養ってもらっていたが、その妻も先日出て行ったきり帰ってこない。金もないから酒も飲めない。乱雑な自室に、大黒様の置き物が転がっている。バランスが悪く自立できないくせに、にやにやと笑っている。なんやこいつ、腹立つ。捨てたろ。
捨てに行くが、周囲の目もありなかなかうまくいかない。不法投棄を企てるシーンは、梶井基次郎の檸檬を彷彿させる。しかし結局いろいろあって捨てられない。そうだ、菊池に買い取ら -
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「老パンクロッカーで物書き」である町田康さんによる、俳句界のパンクともいえる山頭火の評伝。
山頭火入門、ではなく、『入門 山頭火』である。
町田さんは、山頭火のことはよく知らない、と、言いつつ、村上護さんの著書『山頭火 漂泊の生涯』を主なガイドに、小説家の想像力で、山頭火と併走し、山頭火に潜る。
脱線したり、山頭火や、自己にツッコミを入れたり、はたまた世間に吠えたりしながら、山頭火に共鳴していく町田さん。
その姿は真摯で、例えば、こういう評伝とか読むと、この人はアンタなのかいっ!と言ったものも多いけれど、町田さんは「〜と、俺なんかは思う」と、謙虚。
そこが好きである。