町田康のレビュー一覧
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『こいつを潰すのは俺の使命。俺の勇気。そして希望。青雲。ラララ、君が見た光。』
『思考における二股はひとりの人間を複数の人間にする。その好例がエグザイルだ。』
『もう口惜しくって口惜しくって、手に持っているグラスを握力の力で握り割って、割れたガラスで掌を切り、鮮血を迸らせ、その鮮血の迸る手で寿司を握り、真面目で冷静な声で、「へい。お待ち。血の握りです」と言って配って歩きたいような気持ちになった。』
「もう、あいつはやきもののこととなるともう、きちがいだからね。ね、そうだよね、未無ちゃん」
「きちがいです」
「だよね。まあ、それ以外のことについても大体、きちがいなんどけど、まあそういう僕も -
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古本で購入。
町田康の小説は精神が下向いてるときに読まない方がいい。
「夢とか希望って何ですか?」とでも言うような、湿った、黴臭い、底辺感が滲み出ていてきついのだ。
でも言葉のリズムに乗ってズンドコ読み進んでしまうのはさすが。
書き手のリズムと読み手のリズムが一致したときの感覚はなかなか心地いい。
収録されてる「ふくみ笑い」の終盤、
「半分は嘘。半分は本当、ところが、わははははは。また全員がしらこい虚わらい。あぱぱの踊り、福祉餅」
とかね。
このキチガイじみた感じが実にたまらん。
この「ふくみ笑い」の破滅感と「逆水戸」の狂騒ぶり。ステキだ。 -
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町田康の短編集。
『犬死』
冴えない作家が謎の占い師ジョワンナ先生に会いに行く話。
『どぶさらえ』
町会でシカトされたあげくどぶさらえを任された男がビバカッパ!と叫ぶ話。
『あぱぱ踊り』
陰気な倉庫街で出会った両脇に踊る女2人を従え自分の“凄さ”に酔いしれる男。
そんな男の“凄さ”の化けの皮を剥がすべくエケメという謎の店に行く話。
『本音街』
誰もみな本音しか言わない街、本音街。建前なしの清清しい話。
『ギャオスの話』
突然東京に現われて大都市を混乱に落としいれ、棲みついてしまったギャオスの話。
大怪獣を手なずける方法を偶然見つけ、日本人はギャオスを抱えて生きていく。
『一言主の神 -
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ネタバレ町田康の猫エッセイ2冊目。
前著『猫にかまけて』同様カラー写真も満載で、「食パンみたいな顔の猫」ってこういうことかーと納得できる稀有な書であります。
14ヶ月で夭逝したヘッケを悼み、未だ路上生活を送っているヘッケの兄弟猫を保護せんと保護団体にコンタクトするも、連れて来られるのはヘッケとは似ても似つかぬ他猫ばかり。
それでも「この子は助けるけどこの子は助けない、というのは人間の傲慢ではないか」といった思想から、町田夫妻が仕事場に寄寓させる事になさったニューフェイス達がシャア、ニゴ、トラ、ウメチャン、エル。
「ウルトラマンニゴ」とか「インド風ラジオ体操」とか、笑いどころも相当あるのですが、や -
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ネタバレ町田康の猫エッセイ1冊目。
私は、愛玩動物雑誌の読者投稿欄(「我が家の姫です☆」「うちの王子様は~」等の文言の数々)を生温かい目で見守り薄ら笑いを浮かべるのが嫌いじゃない、なんて屈折した人間なので、余程薄ら笑いを浮かべたい気分の時でなければその手の記事からはなるべく遠ざかっていたいのですが、書き手が町田康となれば話は別。町田節の猫のろけ、ひとつ堪能させていただきましょう。
とか気安く手に取ったら、大変なことになりました。主に涙腺関係が。
町田邸に暮らすココア、ゲンゾーの日常までは面白可笑しく、っていうか声を上げるレベルで笑いながら読んだのですが、道端で死にかけていた所を町田氏に保護された -
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1999年から2003年にかけて発表された短編を集めたもの。
表題作は川端康成文学賞受賞。
改行しねえ句点も打たねえ、文語と口語が混沌、感情の暴発、圧倒的な文圧。どこから読んでも安心の町田節。
短編集だから初めての方も読み易いかも?って思いながら久々に再読しましたが、やっぱり駄目みたい。苦手な人は徹底的に苦手だと思われます。だから無理には薦めない。
微妙に合ってないジグソーパズルのピースを見て見ぬふりして放置するような落ち着かなさ、坐りの悪さ。しかもそのままどんどん作り続けちゃったような取り返しのつかなさ。
町田短編の背後にあるようなないような、そんな「儘ならなさ」の虜。虚無すげえ。
作 -
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とにかくもう延々と悪い夢を見続けているような気分になる短編集。
どうしようもないボンクラがボンクラなりに日常生活を這い回っている最中に遭遇する不条理。あああ。救われない。←のような、這い回り方を丹念に見せる町田作品も好きですが、『浄土』収録作品はどちらかと云うと「不条理」側に重きが置かれているような。圧倒的不条理。
迫り来る大迷惑に対策を講じる訳でもなく、ひたすら「くんな。こっちくんな」と祈るものの結局蹂躙されまくる群集の一員であるなあ、私は。
なんて嘆息するのも束の間、徹底的に受身なくせに内心ではそれを良しとせず、お茶を濁す事で自我を守るのに必死な輩が、他の誰かにとっての「不条理」になる -
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町田康先生による猫エッセイの第2弾です。自身の飼い猫に加えて里親となって保護をしている猫たちの存在が出てきます。軽い筆致の中に猫をおもう筆者の想いと、気ままな行動の中に含まれる猫の哲学が印象的でした。
町田康先生の猫エッセイの第2弾です。何年か前にこのエッセイは読んだことがあるんですが、今回、もう一度読みたくなって再読していました。このころから、里親として猫を保護するようになって、ニゴやトラやシャア。そしてウメチャンの名前が出てくるようになります。
もともと野良猫だったり、前の飼い主から虐待されていたりしたという経緯もあってか、えさを与えたり、トイレの砂を掃除したりするときに四苦八苦するさ