【感想・ネタバレ】猫にかまけてのレビュー

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Posted by ブクログ 2023年02月15日

猫派か犬派かと聞かれると「鳥派」と答えていた私が、実家の庭に来た野鳥が野良猫に食べられたトラウマを抱えながらも、町田康作品ならばと読んでみたら一気に猫の愛らしさに心を奪われた、そんな本です。

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Posted by ブクログ 2017年08月30日

順番的に「猫のあしあと」の後になってしまったが、やはり面白く、やがて悲しき文庫だった。ヘッケの最期に涙があふれ、ココアの最期はウルウルきたが長寿をまっとうして良かったという思いの方が勝った。しかし、一緒に暮らしてきたものとしては逆なんだろうな。著者は10数年ココアと暮らし、本当にかけがえのない家族だ...続きを読むったんだと思う。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2016年05月24日

 本を読みながら、急に笑い出したり泣いたりするわたしを、冷静なまなざしで見つめるねこがふたりいる(わたしはねこをひとり、ふたりと言う、物書きではないので虚栄心はない)。名を矢三郎となつめという。
 ココアやヘッケの最期のときを読むと、側で平和の象徴のように寝ているこの子たちの姿と重ねてしまい、顔がび...続きを読むっちょびちょになる。エマージェンシー。生き物である以上、別れは必ず訪れること、そういうことも全て引き受けていることをこの本で再確認し、そして何よりも、わたしたちのもとに来てくれて本当にありがとう、という気持ちがむくむくと大きくなる。こんなときハグのひとつくらいさせてくれてもいいのに、矢三郎は近づくと一目散に逃げていくのだ。しゅん。
 町田家の愛すべきねこたちはとってもおしゃべりでユーモアに溢れている。その会話全てに愛が溢れていて、まさにねこにかまけている著者がますます好きになった。

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Posted by ブクログ 2015年09月15日

だいぶ前から積んでたのを読んだ。
ねこと同居している人が経験するねこあるある満載で夜中に笑けながら読んだ。ヘッケとココアのとこは読むのしんどかったけど引き込まれる文章でぐいぐい読んでしまった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年02月20日

町田康の猫エッセイ1冊目。

私は、愛玩動物雑誌の読者投稿欄(「我が家の姫です☆」「うちの王子様は~」等の文言の数々)を生温かい目で見守り薄ら笑いを浮かべるのが嫌いじゃない、なんて屈折した人間なので、余程薄ら笑いを浮かべたい気分の時でなければその手の記事からはなるべく遠ざかっていたいのですが、書き手...続きを読むが町田康となれば話は別。町田節の猫のろけ、ひとつ堪能させていただきましょう。

とか気安く手に取ったら、大変なことになりました。主に涙腺関係が。

町田邸に暮らすココア、ゲンゾーの日常までは面白可笑しく、っていうか声を上げるレベルで笑いながら読んだのですが、道端で死にかけていた所を町田氏に保護されたヘッケの14ヶ月は泣けて泣けてしょうがなくて、だもんだから続いて氏が出会った奈奈の元気さが逆に泣けて、そうかと思ったらココアも召されて、泣けて。

でもそうやって泣きながら、泣いてる自分に偽善的な部分がありはしないかと何とか自己批判を試みるも、それすら町田氏には見透かされてる。
繰り返される「見ているだけでつらい」「かわいそうでならない」の合間には必ず、『自分の無力さ』から目を逸らさぬよう歯を食いしばる姿があります。
してまた町田氏同様(もしかしたらそれ以上に)猫たちの最期と真摯に向き合う御内儀の気丈さに、一介の読者も背筋が伸びる思い。

ベリークール。

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Posted by ブクログ 2012年11月23日

・・・同タイトル単行本の文庫化・・・

パンク歌手にして作家・町田康さんのエッセイ。
個性豊かすぎる4頭の猫たちに翻弄される町田さんの日常です。
ゲンゾーの犬疑惑、猿疑惑のくだりは爆笑。
齢20歳の古参猫・ココア姐さんが良い味だしてます。
他にも、儚げな拾い猫・ヘッケや、
神仏にすら喧嘩を売る気の強...続きを読むいお嬢・奈奈が登場します。

共に暮らした猫たちを看取る場面は辛いですが、
楽しいだけでない、猫と生きる日々が丁寧に描かれている素晴らしい作品です。

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Posted by ブクログ 2012年11月11日

号泣必至。キュートなエピソードからお別れまで、全身全力で猫にかまけている日々が愛情いっぱいに綴られています。

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Posted by ブクログ 2012年07月16日

この人の本、好きですね☆
猫(私は犬もいますが…)と暮らしていたら、あるある!って感じで、共感できる部分がたくさんあります( ´ ▽ ` )猫ちゃんは一緒に暮らせば暮らす程、奥が深くてハマっちゃいますよw

それに町田さんの猫を思う気持ちが、すっごく伝わってきます!!
だからこそ、最後のココアとのこ...続きを読むとで、「しかしもっとも辛いのはココアがいなくなっても普通の日々が続いているということだ。今日も部屋に日が差し込んで、新聞が届けられ、私は仕事に出掛ける。ココアがいなくなってもココアがいたときと同じように毎日が続いていく。」と言う、文章に更に涙が止まりませんでした。ほんまにその通りだと思います。
でも、私もいつか通る道なんだなぁと思うと、感情移入せざるを得ませんでした(´Д` )

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Posted by ブクログ 2012年07月12日

猫には全く興味のない自分も、町田氏一流のリズム感とユーモア溢れる文体に自然に吸い寄せられた。日ごろ全然気にもとめていなかった世界に新しい視野を拡げてもらうことができた。氏の猫に対する温かい愛情に心がポカポカ優しく包まれもした。ヘッケ編などは、胸の底からこみあげてくる激しい感動があった。諧謔まじりの文...続きを読む章に泣き笑いという感じが、読み進むうち、完全に心は絡め取られてしまった。目の前のギャグは全然素通り。思いっきりボロボロやってしまった。素敵な奥様の挙措も優れて素敵だった。

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Posted by ブクログ 2012年01月15日

死期が近づいたねこの看病は辛い。痛みや苦しみを語る事なく、じっと耐え、でも飼い主には愛嬌を撒こうとする。ミーちゃんが亡くなって9ヵ月。

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Posted by ブクログ 2011年12月25日

芥川賞作家町田康が猫たちとの「いとおしき日々」をつづったエッセイ集のシリーズ第一弾です。今ではもういなくなってしまった猫たちの在りし日の姿が胸を打ちます。

このシリーズの最新刊に関する記事をアップしながら、一番最初の本を紹介していなかったということに気づき、あわてて再読して、ここに掲載するしだいと...続きを読む相成りました。久しぶりにこの本を読み直したのですが、芥川賞作家、町田康さんと、彼を取り巻くココア、ゲンゾー、ヘッケ、そして奈奈との日々がまた自分の中に蘇ってきてなんとも言いようもない気持ちになりました。

ココアの貫禄やゲンゾーの様子にもほほえましいものがありましたがこの本の中でもっとも読んでいてつらく、また彼らのことがいとおしく思えるのは町田夫妻とヘッケという猫とがともに暮らした半年間の出来事を追ったもので、ヘッケは野良猫で奥様が拾ってきた猫だったということがその始まりで、ヘッケは掲載されている写真を見る限りではすごくかわいく、飼い主である筆者に来客が来たときは自分からケージの中に入ってうずくまっているといういじらしい猫ですが、白血病と腹膜炎を併発して、町田夫妻の懸命の治療もむなしくヘッケが旅立ってしまう場面は何度読んでも心が重くなってしまいます。

この本が秀逸なところは筆者がそういう事実について、きちんと向かい合っているということが痛いほど伝わってくるということです。そして、後半ではココアまでもが旅立ってしまうのですが最愛のココアやヘッケがいなくなってもいつもと変わらずに日常が続いていく。それが最も辛い、と赤裸々に吐露している部分が僕にとっては秀逸でした。彼らと日々をともにするという事はそういうこととも向き合っていかなければいけないんだなと、コミカルな日常のやり取りの中にそんな戒めのようなものを感じさせる本でございました。

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Posted by ブクログ 2024年01月30日

最初は取っ付き難い文章に思えるけど、町田康節がどんどんクセになってくる。「ちょらちょらと歩く」等の独特な言い回しが大好き。

猫たちに翻弄される町田さんの泣き笑いの日々に、思わず「はは、おもろ」と笑ってしまう。
間に挟まれている写真がまた、良いなぁ。猫達がとても幸せそう。
ヘッケの章は、一緒に暮ら...続きを読むしていた先代猫の事を思い出し、悲しくなった。
町田さんはそうは思わないと言うけれど、たとえ少しの期間だとしても、ヘッケは町田さんと奥さんの元で過ごし、愛情を浴びることが出来て幸せだったんじゃないかと思う。
町田さんの猫愛に暖かい気持ちになる一冊。
猫様との時間をもっと大事にしたくなった。

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Posted by ブクログ 2022年07月30日

他人の家の猫の話を聞いても…という思いがありながら、町田康はこういう場合どんな文章を書くんだろうという好奇心とちょっとの期待のもと読み進めていったらめちゃくちゃ良くてびっくりした。

悪口が全然書かれていない!人間が頭を垂れている!
文章の小気味の良さは変わらずあって読みやすいのもあるんだけれど、ず...続きを読むっと猫たちに対しての愛しさが滲み出ててちょっと笑っちゃったり切なくなったりほくほくしたりした。
挿入されてる写真もありがたい…

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Posted by ブクログ 2021年01月22日

涙が止まらなかった、猫との日々をもっともっと大事にしたいって思えた

写真も素敵で文章と合わせてみていても感情を揺さぶられるとても素敵な作品

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Posted by ブクログ 2020年01月06日

大学時代にノートにつけてた記録を転記。

(あらすじ)
作者の家で共に暮らす、ココア、ゲンゾー、ヘッケ、奈奈、それぞれの猫との日常を描いた、笑いあり、涙あり、考えさせられることあり、の、色とりどりな猫記録。

(評価)
猫(特にゲンゾー)の気持ちの代弁時の台詞がツボに入る。猫好きなら共感できるはず。...続きを読む作者の主張が色濃すぎる部分(人間はおごり高ぶりすぎだ、など)があとがきにあり、少し疲れた部分もあったので4星。

(内容)
それぞれの猫が生き生き描かれていて良い。ゲンゾーのお茶目さ、ココアの高飛車な性格、ヘッケの無邪気なふるまい、奈奈の暴れん坊加減。本当に猫を良く観察している作者だからこその愛情が伝わってくる。ゲンゾーの「はみゃみゃはみゃみゃ、ぐるぐるぐる、ぽっぽっぽっ」という鳴き声の描写や、すねて「みなしごのバラード」を歌うこと、タンスの上から眠っている人間の上に飛び降りる「急降下爆撃」など、つい吹き出してしまうシーンが多々あって楽しめる。笑えるだけでなく、別れの時も克明に描いている点で、生き物と共に暮らすことへの覚悟ができる内容にもなっている。野良猫として、衰弱しきった状況で懸命に生きたヘッケ、22年という長寿を全うしたココアへの、作者の奮闘ぶりを読んでいて涙が止まらなくなった。単に「寂しい」「ペットが欲しい」という安易な気持ちで飼うのではなく、同居人として全力で共に生きねばならない、と痛感した。

猫を飼っている人もいない人も、読んで絶対に損はない名作。作者独特の文体はあるが、生命の尊さ、生きることの重さが感じられる。読後、猫を飼ってる人は間違いなく飼い猫を愛でたくなる。忙しい日々でも、なるべく長く「猫にかまけ」たい。

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Posted by ブクログ 2018年12月18日


小説ではなく、町田康が猫と過ごした日々や、その時の行動、想いを丁寧に綴った日記のような作品
猫に対する深い愛が等身大で描かれ、作者の繊細な人間性が感じられる良作

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Posted by ブクログ 2016年09月01日

これは、猫を飼ったことのある人なら特に好きになざるをえない本じゃないかな。
そして笑いと涙なしでは読めない本だなぁ。

そうそう猫ってそういうことするよね、と笑いがこみあげてきてしまう。声出して笑っちゃったよ。
昭和調な文体も、町田さんが聞こえてる猫の声も、全てがあたたかくて、面白くて、なんだか一緒...続きを読むに見守ってるお母さんのような気持ちにさせる。

でも、動物と生きることで必ずぶちあたる葛藤も赤裸々に、直球に綴られている。心臓がわしづかみにされたんじゃないかって位苦しくなって、泣いてしまったよ。

良い本だった。

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Posted by ブクログ 2015年01月02日

生き物とは命。命はやがて終わりがくるもの。町田さんは終わりがくることに目を背けず、懸命に猫たちと向き合う。それは時に笑い転げるほど楽しく、時に嗚咽が出るほど悲しい。猫を飼ったことがある人なら必ず経験したことがある感情を、町田さんは文字に残してくれた。

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Posted by ブクログ 2014年09月29日

著者の方がどれだけ猫を大好きかが伝わる一冊!
そして猫も猫でそれぞれ個性的で面白い。
ああ、猫と一緒に暮らしたい…

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Posted by ブクログ 2013年08月23日

町田さんの愛猫エッセイ。
ただ単に「うちの猫かわいい!」なエピソードだけでなく、
動物と一緒に生活する上で引き受けなければならない
めんどうくさい事・つらい事もひっくるめて書いている所が
誠実でとても好感が持てる。

ヘッケの話はうすうす結末が分かりながらも一気に読んでしまった。

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Posted by ブクログ 2013年01月16日

町田家に住むココアとゲンゾー、仕事場に拾ってきた衰弱した子猫ヘッケ、そして新顔の奈奈。猫達との日々を写真と文章で描いた1冊です。
猫達が町田さんに話しかけてくる内容で笑い、看病するところでは たらちゃん思い出して泣きました(ノ_・。)

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Posted by ブクログ 2012年01月16日

この本の恐ろしいところは、「町田さんはほんとうに猫さんが好きなのねー文体から町田さんの猫さんへの愛が伝わってくるわー」などと余裕ぶっこいていると、実は猫を愛していたのは他でもない己だったのだ、ということを思い知らされる点です。

町田さんの文章は相変わらずレロレロと楽しく、私にはそれがわかりよいわけ...続きを読むですが、その猫への愛でもって書かれた文章を読みながら猫の姿・仕草・態度を明瞭に、あまりに鮮やかに思い浮かべているのは、これまた己自身の猫への愛なのです。
結果、私は自分で思う以上に猫を愛していたことを思い知らされ、町田さん宅の猫が亡くなるような時の描写さえ容赦なく、私を刺すのです。

わざわさこんなものを読んで、猫を愛でたり可愛そがるようなことは悪趣味と言われるかもしれませんが、オススメしておきますね
猫だぁい好きん!

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Posted by ブクログ 2011年07月23日

はじめての町田康。文体が流石ミュージシャンというのか、リズミカルですごく読みやすい。好きな文体だ。
猫エッセイ、なわけだけど、彼の猫への愛がひしひしと伝わってきた。人間性と猫性がうまく描かれてる。一対一で向き合う真摯な姿勢も。別れのところは本当に切ない。向き合っているからこそ。
所々にある写真もいと...続きを読むしい。

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Posted by ブクログ 2011年07月21日

おしゃべりな猫たちで面白かった。お別れの場面は何度読んでも悲しくて辛い。このあとのマチダさんも気になる。

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Posted by ブクログ 2021年12月30日

著者と4匹の猫との暮らし。
そのうち2匹は看取るところまで書いてあって、自分の猫の将来を思い、たまらない気持ちにもなった。
要求の多いうちの猫にも、今出来る限り応えようと思った。

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Posted by ブクログ 2015年06月18日

自称パンク作家の飼い猫は主と普通に会話するらしい。はは、あほちゃうか。おもろ。と普通は嗤ってしまうところだが、あの妖怪めいた著者の存在感を思えばさもありなんとしばし黙考。相変わらず文章は抜群のグルーヴ感で思弁に思弁が転がり続ける面白さに溢れてるのだが、猫への愛情と喪失に直面した時、普段は見せない愚直...続きを読むさが顔を出している。対象へまっすぐと届けようとする、恥も外聞もない剥き出しの優しさ。それは主従関係ではなく1体の生物として猫と向き合っている姿勢から生まれてくる。やはりいつだって町田康は最高なのである。ずるい。

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Posted by ブクログ 2013年07月15日

猫、欲しいけど、別れがつらいから、読んでごまかす。
けど、一緒に暮らしたいなぁ。
でも、つらいんだろうなぁ。
自分が死んだみたいって
きっとそうなんだろうなぁ。

ココアとゲンゾーとヘッケと奈奈。
家族だなぁ。

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Posted by ブクログ 2012年11月19日

愛猫たちとの暮らしを描くエッセイ。我が子(猫ちゃん)大好きな親バカ度満載な内容なんだけど・・・彼が書く文章のテンポのよさがとにかく心地よい。桂枝雀の「すびばせんねえ・・・」は自分もかつてよく真似したから笑った―(笑)しっかし・・・あれだけトゲトゲのパンク歌ってるのに実はけっこう控えめでネガティブな小...続きを読む市民なのね(^_^;)いい人だー。

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Posted by ブクログ 2012年11月10日

猫が飼いたくてたまらなくなり本書を購入。
作者の家にいる4匹の猫達との生活が書かれている。
うひゃひゃひゃと笑ったり飯がまずいから取り換えろとわがままを言ったり雨が嫌いだから雨をどうにかしなさいと理不尽な要求をしたりで猫の気ままさがとてもかわいい。
そんな中での2匹の猫の死はとても悲しく命の重さを感...続きを読むじた。自分も晴れて動物と暮らすようになったらその重さを大事にしたいと思う。

ああ、それにしても猫飼いたい!!

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年05月08日

 著者の町田 康(まちだ・こう)さんは、作家・パンク歌手。
 路上で野良猫に出会うと、野良猫をかまってしまい、
 仕事に遅れてしまうほどの猫好きだそうである。

 我が家にも、8月21日から野良猫を飼っているが、
 猫という動物は、摩訶不思議な動物で、観察していると
 飽きない。

 この本は、猫好...続きを読むきにはたまらない本である。
 猫とつきあう覚悟を築こうとしている人は、
 是非読んでください。

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