町田康のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「走る」をテーマに14人の作家が競作。
日々のランニングのモチベーションが上がるような疾走感あふれる作品が収録してあるのかと思いつつ手に取りましたが、そこは実力派の先生方。凡人の思い通りにはいきません。思わず膝を打ち、唸ってしまうような「走る」小説が並び、裏切られました(喜)
14本どれもが個性的で、未知の作家さんとの出会いも。もちろん、苦手な話もありましたが、それも出会いです。
お気に入りは「パン、買ってこい」(中田永一)、「桜の並木の満開の下」(遠藤徹)、「誰にだって言いぶんはある」(桜井鈴茂)
人生の半分は現実ではないと彼は思う。
なぜならば精神が摂取するものの半分以上が、現実では -
Posted by ブクログ
町田康さんの猫ちゃんエッセイ第三弾。
町田さんの自宅と作業部屋で飼っている猫たちのことを綴るエッセイ。
町田さんのクセの強い文章が面白く、「猫にかまけて」「猫のあしあと」と読んできて結構楽しみに読んだ今回。
何故だろう。
今迄面白く読めていたのに、今回は町田さんの文章が鼻について仕方ない。
内容としては、相変わらず多くの猫に囲まれて、呑気そうな町田さんとしっかり者の奥様とのかけ合いもいつも通り、猫との関係や付き合い方も変わっておらず、不愉快な要素はない。
それだのに、何故なのだろう。
読んでいくと、何とも言えずイヤな気持ち。
腹が立つとか読むに耐えないという程ではないのだけれど、うん、やっぱ -
Posted by ブクログ
(*01)
単純に面白い、という言葉が最も似合う小説は、現代において町田氏の書くものがその先端を走っているのではないだろうか。ナンセンス、言い回しの妙などからこの文字の笑いをいくらかは解説できるのかもしれないが、どう解説しても難解にはなるだろう。
一言主の神については以前に読んだ事があったが、そのほか2000年代前半に書かれた6つの短編については初見であった。赤塚不二夫から漫画太郎氏まで引き継がれているような擬音のギャグを文で描写した様な節もあり、もちろん落語や文学の特異な言い回し(*02)の援用のほか、今回読んだ限りでは星新一の皮肉でブラックなショートショートが生活感に塗れて立ち現れた様な感