町田康のレビュー一覧

  • くっすん大黒

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    町田康の著書を三冊立て続けに読んで慣れたせいもあるかも知れないがとても読みやすくて面白い。こういう発想というのはどこから出てくるのだろう。デビュー作でこれだけ面白いものが書けるのだから作家というのは素質の割合が大きいんだろうなと改めて思わされる。

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    2025年07月04日
  • パンク侍、斬られて候

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    町田氏の作品の中でも一際エンタメに振り切った1作。江戸末期と思われる侍が台頭する舞台で、シニックでユーモラスな掛け合いが現代語で飛び交う。終盤には作者独自の形而上学的な視点やブッディズムが顔を出し、意外とヘビーとライトのバランスが取れた楽しい作品だった。

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    2025年07月01日
  • 笛吹川

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    戦国時代の武田氏支配下の何代にもわたる農民一族のお話。読んでいてびっくりするのが皆普通に生活してて、いきなり死んでいくこと。この会話の意味があとあとこの点と結ばれるんだよね!的なお話じゃなく、普通に死んでいく、あっさりと。お館様におじいを粗相で殺されようが、親戚が皆殺しされようが、世話になった人はお館様のおかげとか言うし、もう皆が個として物語の中で生きているようなそんな凄い小説だった。

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    2025年06月25日
  • 入門 山頭火

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    種田山頭火は漂泊の俳人と呼ばれる
    仏門に帰依して僧侶となった彼は
    いわゆる行乞、托鉢をやって
    少量の食べ物や金銭を恵んでもらいながら
    旅する合間に俳句をつくっていた
    しかし元々、俳人としてそれなりに人気のあった彼は
    各地のファンに援助してもらったり
    時には別れた妻の…かつての自分の家に転がり込んで
    必ずしもストイックとは呼べない
    どちらかといえば自堕落に思える人生を歩んだ
    それでありつつ息子の将来に思い悩んでみたりなど
    なんつうか、しょうのない人だった
    なぜそんなことになってしまったのか
    幼少時に母親が自殺したことや
    家業の造り酒屋を潰してしまったことなど
    不幸な挫折はいろいろあったが
    本人に

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    2025年06月20日
  • ギケイキ③ 不滅の滅び

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    ネタバレ

    ギケイキ、続き
    いやーすっかり敗走モード
    いや、この時点ではまだ大丈夫、挽回のチャンスはあった
    と義経さんはゆーてられますけど、
    かなしいほどの敗走モード
    せっかくもらった食糧捨てなきゃなんないとか…
    そして今回はやはり静さんですなーーー
    とゆーか子ども殺されてたんやな、それは知らんかった
    乱世の常識、まじ非常識ーーーー

    今回もめっちゃおもしろかったーーー

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    2025年06月06日
  • 口訳 古事記

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    オーディブルにて。
    めちゃ面白かったです。ナレーターの方の関西弁が上手くて笑えました(^^)
    神様の名前は覚えられないけど、有名な神様の下りはより面白かったです。ガラの悪いことこの上なしでした。
    人間くさい神様達でありました。

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    2025年06月05日
  • 俺の文章修行

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    口語体でふざける系の文章って素人がやると寒くなりがち
    この手の書き方で面白いを維持できる著者のバランス感覚はすごい

    文章で余分だなって感じること多いけど必要なことではあるのだなと改めて思った
    手法というか書き方の指南もちゃんとあって参考になった

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    2025年06月01日
  • 記憶の盆をどり

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    出てすぐに買ったのに積読にしてしまっていた
    ようやっと読み終えた
    付喪神が好き
    町田康、文章のリズムがいいよなぁ
    会話劇もおもしろくて笑っちゃう

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    2025年05月25日
  • 権現の踊り子

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    著者初の短編集との事だが、普通に短編も巧いと思った。
    川端賞を獲った表題作は、世への諦観や無力感を小さな街で具象化した良作。特にややボリュームのある『ふくみ笑い』は、安部公房的ディストピアと理不尽性を見事に再現し、劣等感の他責転換を見事に描いた出色の出来だった。

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    2025年05月15日
  • 外道の細道

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    新作だと思ってすぐに購入した。
    少し読み進めると理解した。
    「真説・外道の潮騒」の文庫化なのね。
    あったよ、自室の本棚に!
    しかし、腹心で思うことが
    その通りにならない様には
    またまた楽しませてもらった。

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    2025年05月13日
  • ギケイキ 千年の流転

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    ネタバレ

    町田康、最高。終盤が特に面白すぎて電車で静かに読むのが辛かった。奥州平泉の秀衡と息子たちの話あたりが面白すぎる。ヒラメいいですよね、今度ヒラメパーティしましょ、からの、ヒラメ最低、ヒラメ死ね。武士とか貴族とか言っても、テキトーに調子を合わせてものすごく軽い様が、そして生き残ることへの真剣さが伝わって、なんだか可愛く思えてくる。
    義経の異常な感じ、鎌倉殿の13人の菅田将暉の義経に影響したのでは?と感じる。
    パンクで異常なだけかと思いきや、弁慶の来歴に心を痛め淋しさを理解するような書きぶりに、こちらも胸が痛くなる。弁慶の造形と彼を不憫に思う繊細さもある義経が良かった。

    河内弁のリズムの楽しさ、弱

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    2025年05月01日
  • 宇治拾遺物語

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    前触れ通り面白かった。できればゴブとりじいさんをYouTubeで聞くより先に初見で読みたかった。父世代の河内弁のリズムと、たまにやたらすかしたロッカー的な東京弁のコントラストがたまらない。話し方で、人物の距離感や力関係が鮮やかに描かれ、現代の私たちが知ってる「あー、あの感じ」が呼び起こされる。人間て昔から変わって無いんだなと思う。

    コブとりじいさんと、陰茎が消える術の話と、孔子をコテンパンにディスる話が特に面白かった。


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    2025年05月01日
  • 俺の文章修行

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    ネタバレ

    関西人に生まれてよかった、河内弁の呼吸が分かって良かった、と思う文章で、読んでいて楽しかった。自分の文章も含め、読んでいて行間から何かくさみが上がってくるなと思うことがある。その現象が気のせいではなく、なぜ起こるのかが克明に明かされていた。

    文章の内容とは自分の中にある糸屑のようなゴミカス(心の錦)から湧き出てくるものという。いかにも関西人らしい、自分をあげることへの気恥ずかしさを感じさせる。なんだか照れながら大真面目、真剣な人だ。

    ノリ、グルーブ、または文体と内容はお互に呼応しながら組み上げられていくものらしい。

    文体、文章のいけずで迂回しながら書き上げなければ、基本、小説は2行、純文

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    2025年05月01日
  • 俺の文章修行

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    『ちからたろう』を1000回読んで文章の原型と世界観がつくられた、というところで、一気に引き込まれた。本嫌いだった私が珍しく数十回は読んだ本だったからだ。

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    2025年05月01日
  • くっすん大黒

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    大黒を捨てにゆくために外に出る。ただそれだけのストーリーだがその中にいわゆる文体によって唯一無二の世界を作り出している。笑と解釈の広さを受け入れる、文学でやってはいけないことなどないと思える作品。

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    2025年04月30日
  • 入門 山頭火

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    山頭火のことは、昔「まっすぐな道でさびしい」という漫画を読んで(最後まできちんと読み切ったか自信はない)なんとなくそういう人だと知った。それ以前にも有名ないくつかの句は知っていたようには思う。
    その程度の知識だったが、町田康さんがお書きになったものなら読んでみたいと思った。何年か前、講演で町田さんが山頭火の「行乞記」を今読んでいるという話をされていたのも記憶にあった。その時「ぎょうこつ」という言葉を初めて知り、漢字も全く浮かばず、ただ話の流れで意味はなんとなくわかったのだが、全く知らない言葉ってあるもんだととても印象に残った。

    評伝エッセイというのか、町田さんの地が現れて、とても読みやすく面

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    2025年04月30日
  • 子どもお悩み相談会 作家7人の迷回答

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    子ども?の悩みを起点として
    関係がありそうな話だったり
    なんでそんな話が始まったの?
    みたいな視点から思いもよらぬ
    結論のようなものを導きだす
    作家の皆さんに脱帽。

    子どもに相談されたら
    これぐらいのふわーっとした
    ベリーロールで華麗な着地を見せる
    解決策を提示したいものだ

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    2025年04月24日
  • 口訳 古事記

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    まさか自分が「古事記」を読む日が来るとは思わなかった。高校の古典の授業で、教科書に載っていない「古事記」を先生がプリントしてくれた、それ以来である。ちょっと面白いと思ったが、もっと読みたいとか思わなかった。
    町田康さんの口訳はとても面白かった。どんどん読み進められた。なんとなく知っていた神々のエピソードが掴めて、こういう話だったのか、といちいちうれしかった。個性的な神様たちが頭の中で生き生き動いてくれて楽しい時間だった。

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    2025年04月13日
  • 口訳 古事記

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    面白くて読みやすかった!!
    一貫したストーリーがあるわけじゃないから、真面目な訳だったら読みきれなかっただろうなと思う。

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    2025年03月05日
  • くっすん大黒

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    ユーモアが効いていて落語のような話。
    実際に悲惨な状況であるにも関わらず、笑い飛ばしてしまうようなユーモアがある。
    赤めだかp16「落語とは人間の業の肯定である」とあるように「くっすん大黒」「河原のアパラ」の登場人物は実社会においてはどうしようもないような状況に追い込まれるわけであるが、それでもなおその状況を肯定したいような気にさせる人間の根本の笑いがあると感じた。

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    2025年03月01日