町田康のレビュー一覧
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なんというか、聞いた話などを書き残しているものだから、内容が雑誌に載っている小話の連作、という感じだった。
なので、何か学びになるとか、含蓄があるとかということはあまりなくて、むしろただそれを楽しむ、という雰囲気のもの。
町田さんの、『古事記』などで見かけた奇天烈な訳は控えめだったけれど、それでもだいぶ読みやすく楽しく読み通した。
序文で『宇治大納言物語』の話が出ていたのでそれもぜひ読みたい、と思い検索したが見つけられぶにいたら、どうもそれは散逸し(あるいはそもそも書かれてない?)現代では見つかっていないということが解説にあった。そういう事情も含めて面白い。
今回200話中30話のみの抜 -
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ネタバレ池澤夏樹の日本文学全集、読むつもりはなかったのですが笑、「宇治拾遺物語」はめっちゃ面白い!と言われたので手に取りました。超訳でゲラゲラ笑っていたけれど、これはどこまで創作が入っているんだ、、?とはずっと気になっていました笑
一番好きなのは一番最初の「道命が和泉式部の家で経を読んだら五条の道祖神が聴きに来た」。史実では道命と和泉式部は関わりがなさそうらしいですが、和泉式部のイメージに付随するエロさ、みたいなところが私は好きでした。和泉式部が好きなのでこれが一番好き!みたいな感じ。
「そして、ただいい女というだけではなく、そそる女だった。色気のある女だったのである。それもただの色気ではなく、壮絶 -
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定期的にやってくる日本史学び直したい病の一環で購読。
日本昔話や芥川龍之介などでお馴染みの話もあれば、日本史で出てきた話など町田康の超訳で読める楽しい一冊。文庫版は町田康のあとがきが二つ載っていてそのどちらも面白い。
こんな千年以上前の説話がずっと残っていることも驚きだし、この現代語訳がブルースをそのまま自分たちの音楽に作り上げたストーンズやZepみたいだなあなんて思いました。P-Vineで昔出たZeppelin ClassicsとかRolling Stones Classicsを聴いた時のような感覚になりました。
次は日本霊異記とか今昔物語の現代語訳を読んでみようと思います。 -
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町田康が種田山頭火の生涯・人間性を独断と偏見で語る一冊
それはもう本当に『わしはこう思う』で書かれた一冊
でも、町田康自身のパンクロッカーとしての経験だったり、酒に溺れていた過去だったりだとかと重ね合わせて語ってくれるので、なるほど!と思わせる説得力があります
ただ(後半は特に)さすがにこれは好意的に捉えすぎ、山頭火を擁護しすぎでは……ってな部分も見え隠れするので、もうちょい厳しい視点での意見も読んでみたかったかな
山頭火の生涯を語ってはいるのだけど、没年まで追っているわけではないです
ので、巻末に掲載された山頭火の略年譜を見ると「ほえー、このあとこんなことしてたんかー」とか「んでこのあ -
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ネタバレただ大黒を捨てるだけの話なのに、併録の『河原のアバラ』含めて、なんだか事態が予測もつかないような面倒ごとに巻き込まれていく。青春小説ではないものの、友人とバカやってふざけたり、騒動に巻き込まれたりっていうのが面白いし、良いなと感じさせられる。
最初の服屋でアルバイトするくだりはほぼコントである。チャアミイとおばさんの癖の強さ。と思えば上田を追うドキュメンタリー映画の女も癖が強い。うどん屋の天田はま子も癖が強いし、うどん屋のちゃっちゃっちゃがやりがいっていうのは何となく頷ける。作中、うどんの曲作ってるアーティストなんてどうかしてる、みたいなくだりがあるが、町田康自身『犬とチャーハンのすきま』で -
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天と地の始まり
高天原(たかあまのはら)に属する 身を隠す五柱の特別神が命じ
神世七代の一柱 伊耶那岐神(いざなき)と妹伊耶那美神(いざなみ)ペア
天の浮橋に立ち ドロドロのところに天の沼矛を下して かき回してみた
ブヨブヨが矛の先から雫となって垂れ固まって島になった淤能碁呂島(おのごろ)
二柱一体化し 大八島国と十柱の神・・・合計十四の島と三十五柱の神を生み出す
火傷で死んだ妹伊耶那美神に会いに黄泉国(よもつくに)へ行くがその姿に・・
戻り、穢れを拭い去ると次々と神が生まれ・・
須佐之男命(すさのおのみこと)と 八岐大蛇(やまたのおろち)
海洋の支配を父 伊耶那岐神から命 -
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電車の中など人のいるところでは読めない。
おもしろすぎる。
読むに従って、有名な冒頭、「これも相当昔の話。」と言う部分だけで笑ってしまう。
宇治拾遺物語は、今では古典の教科書の中の作品になってしまったが、昔の人にとっては楽しい娯楽だったのだなと実感できる。
名訳であるし、言葉の持つ力を実感する。
町田康氏は町田町蔵だった頃から知っていたが、作家デビュー当時は卓越した才能がありつつ若さゆえに奇を衒ったところも勿論あり、どう転ぶか、と思っていた。
今唯一無二の作家になっていることを嬉しく感じる。
「正しさ」を金科玉条の価値観とする風潮の中、普通に面白いことしようか、と言う肩の力が抜けた感じが