町田康のレビュー一覧

  • ゴランノスポン(新潮文庫)

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    短編集なのですが、7作入っていて結構読み応えがありました。
    いつもの町田さんらしい流れるような文章で、スルスルと読めるんだけどなぜか時間がかかってしまいました。
    町田さんの真骨頂は多様な言葉遣いにあり。
    現代語、古典風、標準語、関西弁、ふりがなの無いものすごく難しい漢字などが自由に入り混じった独特な文体は好き嫌いが分かれるかもですが、私は大好き。この本も全体的に面白かったです(よくわからない話もあった)。
    特に好きな話を選ぶとすると、「先生との旅」が一番笑えて面白かったかな。とにかく怒涛の言葉の連続!
    何度も吹き出してしまいました。

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    2025年08月22日
  • パンク侍、斬られて候

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    ネタバレ

    壮大な仇討ち話。
    夢見がちな人間を皮肉ったものが、腹ふり党 と理解した。自分の事を言われている様だった。その言語化のレベルが深くて、こんなに短い言葉で言い表されたら立つ背がないと感じた。

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    2025年08月16日
  • 口訳 古事記

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    おもしろいー。竹田恒泰さんの古事記と読み比べたのですが、竹田恒泰さんの古事記に比べると町田節は少し神々を身近に感じすぎて良し悪しかも、と思うほど。 ただとてもそれが印象に残るので、「あのお話ね」と心に残る部分が多いだろうと思う。 日本に生まれたら、身近な神様方のお話はとてもおもしろいと思うので、たくさんの人が読むといいなあ、と思います。

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    2025年08月14日
  • 夫婦茶碗

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    初期の中編集。どうしようもないダメ男のまったく救いのない日常を生きるさまが、現在の作品にも通じる独特の町田文体て描かれている。
    読んでいて随所でニヤリとさせられるが、ストーリー展開自体はさほどでもないかなあ、といった感じだったんだけど、2作目「人間の屑」の最後の最後で大爆発。いやあ、期待を裏切らないあたりはさすがの一言。面白かった。

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    2025年07月26日
  • パンク侍、斬られて候

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    相変わらず変な作品だ。時代劇の形式を取ってはいるものの中身は出鱈目のようで荒唐無稽に思えるが映像は頭にしっかり浮かんでくる。よくもまあこんなに次から次へとワケのわからないことを思いつくものだと感心しつつ、立川談志のいうところの「イリュージョン」という言葉を思い出す。

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    2025年07月21日
  • くっすん大黒

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    町田康の著書を三冊立て続けに読んで慣れたせいもあるかも知れないがとても読みやすくて面白い。こういう発想というのはどこから出てくるのだろう。デビュー作でこれだけ面白いものが書けるのだから作家というのは素質の割合が大きいんだろうなと改めて思わされる。

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    2025年07月04日
  • パンク侍、斬られて候

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    町田氏の作品の中でも一際エンタメに振り切った1作。江戸末期と思われる侍が台頭する舞台で、シニックでユーモラスな掛け合いが現代語で飛び交う。終盤には作者独自の形而上学的な視点やブッディズムが顔を出し、意外とヘビーとライトのバランスが取れた楽しい作品だった。

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    2025年07月01日
  • 笛吹川

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    戦国時代の武田氏支配下の何代にもわたる農民一族のお話。読んでいてびっくりするのが皆普通に生活してて、いきなり死んでいくこと。この会話の意味があとあとこの点と結ばれるんだよね!的なお話じゃなく、普通に死んでいく、あっさりと。お館様におじいを粗相で殺されようが、親戚が皆殺しされようが、世話になった人はお館様のおかげとか言うし、もう皆が個として物語の中で生きているようなそんな凄い小説だった。

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    2025年06月25日
  • 入門 山頭火

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    種田山頭火は漂泊の俳人と呼ばれる
    仏門に帰依して僧侶となった彼は
    いわゆる行乞、托鉢をやって
    少量の食べ物や金銭を恵んでもらいながら
    旅する合間に俳句をつくっていた
    しかし元々、俳人としてそれなりに人気のあった彼は
    各地のファンに援助してもらったり
    時には別れた妻の…かつての自分の家に転がり込んで
    必ずしもストイックとは呼べない
    どちらかといえば自堕落に思える人生を歩んだ
    それでありつつ息子の将来に思い悩んでみたりなど
    なんつうか、しょうのない人だった
    なぜそんなことになってしまったのか
    幼少時に母親が自殺したことや
    家業の造り酒屋を潰してしまったことなど
    不幸な挫折はいろいろあったが
    本人に

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    2025年06月20日
  • ギケイキ③ 不滅の滅び

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    ネタバレ

    ギケイキ、続き
    いやーすっかり敗走モード
    いや、この時点ではまだ大丈夫、挽回のチャンスはあった
    と義経さんはゆーてられますけど、
    かなしいほどの敗走モード
    せっかくもらった食糧捨てなきゃなんないとか…
    そして今回はやはり静さんですなーーー
    とゆーか子ども殺されてたんやな、それは知らんかった
    乱世の常識、まじ非常識ーーーー

    今回もめっちゃおもしろかったーーー

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    2025年06月06日
  • 口訳 古事記

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    オーディブルにて。
    めちゃ面白かったです。ナレーターの方の関西弁が上手くて笑えました(^^)
    神様の名前は覚えられないけど、有名な神様の下りはより面白かったです。ガラの悪いことこの上なしでした。
    人間くさい神様達でありました。

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    2025年06月05日
  • 俺の文章修行

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    口語体でふざける系の文章って素人がやると寒くなりがち
    この手の書き方で面白いを維持できる著者のバランス感覚はすごい

    文章で余分だなって感じること多いけど必要なことではあるのだなと改めて思った
    手法というか書き方の指南もちゃんとあって参考になった

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    2025年06月01日
  • 記憶の盆をどり

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    出てすぐに買ったのに積読にしてしまっていた
    ようやっと読み終えた
    付喪神が好き
    町田康、文章のリズムがいいよなぁ
    会話劇もおもしろくて笑っちゃう

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    2025年05月25日
  • 権現の踊り子

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    著者初の短編集との事だが、普通に短編も巧いと思った。
    川端賞を獲った表題作は、世への諦観や無力感を小さな街で具象化した良作。特にややボリュームのある『ふくみ笑い』は、安部公房的ディストピアと理不尽性を見事に再現し、劣等感の他責転換を見事に描いた出色の出来だった。

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    2025年05月15日
  • 外道の細道

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    新作だと思ってすぐに購入した。
    少し読み進めると理解した。
    「真説・外道の潮騒」の文庫化なのね。
    あったよ、自室の本棚に!
    しかし、腹心で思うことが
    その通りにならない様には
    またまた楽しませてもらった。

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    2025年05月13日
  • ギケイキ 千年の流転

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    ネタバレ

    町田康、最高。終盤が特に面白すぎて電車で静かに読むのが辛かった。奥州平泉の秀衡と息子たちの話あたりが面白すぎる。ヒラメいいですよね、今度ヒラメパーティしましょ、からの、ヒラメ最低、ヒラメ死ね。武士とか貴族とか言っても、テキトーに調子を合わせてものすごく軽い様が、そして生き残ることへの真剣さが伝わって、なんだか可愛く思えてくる。
    義経の異常な感じ、鎌倉殿の13人の菅田将暉の義経に影響したのでは?と感じる。
    パンクで異常なだけかと思いきや、弁慶の来歴に心を痛め淋しさを理解するような書きぶりに、こちらも胸が痛くなる。弁慶の造形と彼を不憫に思う繊細さもある義経が良かった。

    河内弁のリズムの楽しさ、弱

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    2025年05月01日
  • 宇治拾遺物語

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    前触れ通り面白かった。できればゴブとりじいさんをYouTubeで聞くより先に初見で読みたかった。父世代の河内弁のリズムと、たまにやたらすかしたロッカー的な東京弁のコントラストがたまらない。話し方で、人物の距離感や力関係が鮮やかに描かれ、現代の私たちが知ってる「あー、あの感じ」が呼び起こされる。人間て昔から変わって無いんだなと思う。

    コブとりじいさんと、陰茎が消える術の話と、孔子をコテンパンにディスる話が特に面白かった。


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    2025年05月01日
  • 俺の文章修行

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    ネタバレ

    関西人に生まれてよかった、河内弁の呼吸が分かって良かった、と思う文章で、読んでいて楽しかった。自分の文章も含め、読んでいて行間から何かくさみが上がってくるなと思うことがある。その現象が気のせいではなく、なぜ起こるのかが克明に明かされていた。

    文章の内容とは自分の中にある糸屑のようなゴミカス(心の錦)から湧き出てくるものという。いかにも関西人らしい、自分をあげることへの気恥ずかしさを感じさせる。なんだか照れながら大真面目、真剣な人だ。

    ノリ、グルーブ、または文体と内容はお互に呼応しながら組み上げられていくものらしい。

    文体、文章のいけずで迂回しながら書き上げなければ、基本、小説は2行、純文

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    2025年05月01日
  • 俺の文章修行

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    『ちからたろう』を1000回読んで文章の原型と世界観がつくられた、というところで、一気に引き込まれた。本嫌いだった私が珍しく数十回は読んだ本だったからだ。

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    2025年05月01日
  • くっすん大黒

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    大黒を捨てにゆくために外に出る。ただそれだけのストーリーだがその中にいわゆる文体によって唯一無二の世界を作り出している。笑と解釈の広さを受け入れる、文学でやってはいけないことなどないと思える作品。

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    2025年04月30日