村上春樹のレビュー一覧

  • 騎士団長殺し―第2部 遷ろうメタファー編(下)―(新潮文庫)

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    絵画が持っている力とは
    とてつもなく、大きいのかも
    しれない。
    それは、人の長い人生や
    感情をも巻き込んで
    不思議な現象を起こさせるのかもしれない。
    さらに、時間や空間を
    変える力もあるのかもしれない。

    そう思わせる作品だった。

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    2026年01月25日
  • 神の子どもたちはみな踊る(新潮文庫)

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    現実では起こりえない話だが、起こっているように感じる不思議な話。何かしらのメタファーだと思いながら読むのが楽しい。しかし、決してその答えがわからない。それもまた楽しい。いつもの村上春樹作品のように、豊かな表現力に引き込まれた。

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    2026年01月18日
  • アフターダーク

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    視点からの話が印象的だった。エリの部屋に満ちている空気、場の乱れ、静けさなどが肌で感じられるくらいリアリティをもっていた。
    タカハシとマリの会話に癒されつつ、白川との温度差を感じた。
    アフターダークは人の無意識の世界を書いているという河合隼雄さんの紹介を読み、「白川」もひとりの人間の中に存在しており、誰しも部分的には逃げられないものを抱えているのだろうかと思った。
    人の心のやるせなさを現実味をもって書きつつも、マリとエリの心の交流が、書かれていないストーリーの裏でしっかりと感じられ、最後のシーンはあたたかい気持ちになった。
    村上春樹さんの長編にしては珍しく落ち着いた気持ちで読めた。笑

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    2026年01月17日
  • 螢・納屋を焼く・その他の短編(新潮文庫)

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    納屋を焼くがとても面白かった。
    納屋を焼くという本当の意味についてわかった瞬間鳥肌が立った。なんとなく読み始めた話で最初はよく分からない話だったが分かった時とても面白かった。
    短い短編集で読みやすい。

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    2026年01月16日
  • 1Q84―BOOK2〈7月-9月〉前編―(新潮文庫)

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     主人公が相互に入れ替わることで、二人の相対性が浮かび上がる。青豆と天吾は、互いに偶然による全容解明を求めている。
     青豆は男性を殺すことで自己を取り巻く世界の不思議と向き合い、天吾は人の小説を世間に黙って書き直すという作業から、自らの世界に向き合う。
     どちらも近代的自我の禁忌を犯すところにこの小説の面白さがある。この作家はやはり、近代を物語で乗り越えようとする。
     どうでもいいことですが、BOOK1の文庫前編は18,000に以上登録あるのに、最後まで読む人は1万人くらいなんすね。ちょっと切ない。

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    2026年01月14日
  • 職業としての小説家(新潮文庫)

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    文学賞について書いている章で、芥川賞を取ることがすごいことと思い込んでいる人が多いから、村上さん賞を取れなくて残念でしたねとか来年はきっと取れますよ!とか言われるけど、村上春樹がそもそもその前提を同じくしてないので面倒くさかった、というボヤきにクスッとした

    今、毎年ノーベル賞候補とか言われてるから、またボヤいてるかもww

    In the chapter about literary awards, he writes about many people assume winning the Akutagawa Prize is an incredible achievement, so he has often heard things like, “I’m sorrys you didn’t get it,” or “You’ll definitely win next year!”
    I laughed at his little grumble about how annoying that was, since he didn’t share that premise to begin with.

    Now that people keep saying Hariki is a Nobel Prize contender every year, I can’t help but wonder if the same thing’s happening again.

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    2026年01月12日
  • アフターダーク

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    春樹史上最も謎を残したまま完結した。気がする。
    たった一晩の話。深夜のようにゆっくりと流れる一冊だった。
    出会ってから距離がグッと縮まる高橋と浅井マリ、暴力から逃げる人々、資本主義に組み込まれていく社会。
    後半の深夜の都会の描写が素敵。

    p250.人間は記憶を燃料にしながら生きていくんやないかな

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    2026年01月11日
  • 職業としての小説家(新潮文庫)

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    ネタバレ

    村上春樹の小説は学生時代には何冊か呼んだことがあり、どの小説も当時はよくわからなかった。

    反面、このエッセイはとてもわかりやすく、共感できるポイントが多くあった。

    他人の批評や徹底的な推敲を大切にしているところが意外であった。もっと自己中心的なスタイルで書いているという先入観があったからだ。

    どんな文章にも必ず改善の余地はあるという謙虚な姿勢と、フィジカルな営みとして小説を書くという忍耐強さは好感が持てた。

    学生時代が終わり10年以上が経った今なら、村上春樹の小説も面白いと思えるかもしれない。『田崎つくる』が興味を引いたので、手に取ってみようかと思う。

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    2026年01月09日
  • 神の子どもたちはみな踊る(新潮文庫)

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    阪神淡路大震災のあとの様々な人々の暮らしを集めた短編集。最後の「蜂蜜パイ」の淳平の生き方がたまらなく心地よい。

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    2026年01月07日
  • レキシントンの幽霊

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    「沈黙」
    どうしようもなく嫌な相手にされた嫌がらせに苦しめられながらも、相手を哀れみ、同じ土俵に立ちたくないと葛藤し、苦しむ想い。
    レベルの低い相手とは戦わないこと。
    私が生きていく上で大切に思って来たことでもある。
    それでいて、その相手の中にも「その人なりの正義」というものがあるのだということを理解出来るようになりたいと思う。
    だから、私は同じような葛藤を抱えていた時に、恨みや憎しみではなく、「哀れみ」の感情だけが心に残っていたのかもしれない。
    そして、その他大勢の傍観者達に対しては、興味すら抱けなかったのかもしれない。

    「トニー滝谷」
    彼が「孤独」の存在を知ってからの彼の抱える孤独がどうしようもなく切なくなった。

    「七番目の男」
    幼い頃に、恐怖に背を向け、目を閉じてしまった七番目の男。
    それは奇しくも、自分の中のいちばん重要なものを、「何か」に譲り渡してしまう結果になってしまっていた。
    怖いものやしんどいことから逃げたくなるそんなとき、ほんの一瞬の迷いの後に、ためらいなど無意味で、腹を括って正々堂々と向かいあっていた方が、後がいいのだということ。

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    2026年01月07日
  • 職業としての小説家(新潮文庫)

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    ネタバレ

    村上春樹の小説を書く事に対する考えや読者のついて小説家になったきっかけなど面白いな~。やっぱり面白い人だな。こういう本を読んでいると村上春樹が好きになる。この人の本の話を読んでいると本を読みたくなるし食べ物の話は食べたくなる、

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    2026年01月05日
  • カンガルー日和

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    ネタバレ

    村上春樹の短編集の中ではかなり好き。この短編集には初期の村上作品特有ののどかさが感じられる。
    特にチーズ・ケーキのような形をした僕の貧乏。タクシーに乗った吸血鬼も。
    鏡は村上作品には珍しい?ちょっとしたホラーだしオチもいい。鏡なしでヒゲを剃るのに慣れるには時間がかかる。
    サウスベイ・ストラットは緊迫感もある。刑事物は新鮮。大した筋のあるお話ではないけれど、銃撃戦はなかなか他の作品にはない気がするなあ。緊迫感の中にものんびりしたところがあるのが村上春樹的。打率(命中率)のことをダラダラ喋っているところ。



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    2026年01月05日
  • 東京奇譚集(新潮文庫)

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    ネタバレ

    前口上で著者自身が出てくるなんて初、だな。すべて実話らしい…ホントかな。エッセイを読んでいる限りだとちょっと信じられないな。笑。
    では一篇ずつ感想的なものを…。

    ①「偶然の旅人」…話の内容は関係なくて、語り口がその著者を表しているんだ。文体ってやつだね、これが。とても村上春樹らしい作品に仕上がってた。
    ②「ハナレイ・ベイ」…主人公は鮫に片足を喰いちぎられ溺死してしまった息子の母親だ。その喪失感を拭うため(?)、彼の命日前後に亡くなった土地に赴き——。ある人物たちに出会うことにより、少しでも心穏やかに過ごせるようになったのかなぁ…。
    ③「どこであれ〜」…マンション内から忽然と姿を消した夫を探してほしいと依頼に来た女性。それを無料で探す男(主人公)。これも摩訶不思議な話だった。消えた夫は階段の踊り場にあった鏡を通して「仙台」に行ったんだろうねきっと。ソファーに座り、階段を上ってくる住人をただ眺める。どこか文学的な感じがした。
    ④「日々移動する〜」…元証券アナリストの女性と、彼女に恋をする小説家の話。これは割とわかりやすいかな。その女性は墜ちて亡くなってしまったんだと思う。だから淳平(小説家)の元へ来ないのだ。
    ⑤「品川猿」…これも不思議な話だ。どっかの短編集で似たものを読んだ気がする…。見た目は「猿」だけど言葉を話せるから、もうヒトよね。笑。村上作品にはこういう変わったキャラクターが多く存在する。

    で、本当に実話なのこれ?笑
    俄には信じ難いんだが……。笑。

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    2026年01月04日
  • TVピープル

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    三宅香帆さんが紹介してて読んだ。短編集で、珍しく女性が主役な作品が多く、この時代なのにフェミニズムについて書かれているとのこと。

    え、これで終わり?という作品もあったが、「我らの時代のフォークロア」が考えさせられた。優等生の同級生カップル。男性は結婚したいと思っている。女性は彼のことは好きだが高校生の時点で結婚までは処女を貫き通し、将来は歳上と結婚すると決めている。実力があるのに東大でなく女子大に行く。それが女性としての生き方だと。

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    2026年01月04日
  • 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(上)(新潮文庫)

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    1月末に舞台を観に行くので10年ぶりに再読
    内容はほぼ覚えてなかった

    ねじまき鳥より展開があり読みやすい
    登場人物の独白少なめで春樹の思想は弱め

    大男が部屋をめちゃくちゃにするのを眺めながら小男とコーラを飲んで話しすシーンはかなり良い

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    2026年01月03日
  • 回転木馬のデッド・ヒート

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    村上春樹全作品踏破中!

    好きだったのは、「プールサイド」(こんな奥さんいるのだろうか、そしてクラシックコンサートの隣の席の男と寝る若い女の子なんているのだろうか)、「野球場」。

    特に「野球場」は、最近の盗撮ニュースを見るにつけ、「一体全体なぜこんなに男は盗撮が好きなんだろう」という疑問について、何かしらのヒントをくれるようだ。

    村上春樹さんの細部を読みたいから、読んでいるということを発見。
    細部が好きで好きで仕方がない・・・

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    2026年01月03日
  • 象工場のハッピーエンド(新潮文庫)

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    ネタバレ

    FUN FUN FUNが良すぎる。
    曲も含めて。

    そんなただのことばの響きの中に氷を入れて飲むとおいしいよ
    面白すぎる。どうやら深いことを語ってそうだぞ、実体と存在について、言葉とは記号であり…みたいな端をしているかと思ったら最後の一文で急に気が抜けたことを書いている。
    なんだか村上春樹のステレオタイプなイメージとは全く違う。ゆるいユーモア。

    鏡の中の夕焼けもいいな。これは詩ではなく結構しっかり短編小説。犬の喋り方が好き。

    安西水丸のイラストはポップで線画太くてビビッドな色使い。精緻でも写実的でもないが思い切りとインパクトが魅力的な絵。一見して雑であるように感じられるが根底には深い観察があるようにも思う。

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    2026年01月02日
  • ねじまき鳥クロニクル―第3部 鳥刺し男編―(新潮文庫)

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    圧巻のラストでした。
    トオルとクミコは再会することができるのか、夢の中で繰り広げられる物語が刻々と暗闇をより深い闇に誘われる。
    最後は少し難しい展開かなと実感しました。
    新キャラクターの赤坂ナツメグ、シナモン親子も
    キャラが際立って、とても印象に残りました。

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    2025年12月29日
  • ロング・グッドバイ

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    昔読んだ気もしていたが、多分読んでいなかったんだと思う。感情の機微をところどころに感じ、人間の根本というのはあまり変わらんのだなと思う一方、戦争がもたらす変化や、タバコ、酒などの使われ方の変化に時代を感じました。村上春樹ではないですが、また読み返すのではと思います。

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    2025年12月29日
  • レキシントンの幽霊

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    学生時代に国語の模試で、レキシントンの幽霊を読んで以来気になっていた。よくわからない話もあったけど、退屈な話はなかった。7番目の男がお気に入り。

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    2025年12月28日