村上春樹のレビュー一覧

  • パン屋再襲撃

    Posted by ブクログ

    パン屋を襲撃するという意味がわからない展開。展開自体は意味がわからないけれど、独特の世界観すぎて安定に面白い。比喩が誰にも思いつかないような比喩で彼にしか書けない

    0
    2025年08月21日
  • 街とその不確かな壁(上)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    途中まで世界の終わりとハードボイルドワンダーランドの焼き直しなのかなと思いながら読んだけど、途中から枝分かれしてきたので、これからどうなるのかが楽しみ。

    0
    2025年08月18日
  • 1Q84―BOOK3〈10月-12月〉前編―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ・首都高でヘックラー&コッホによる自殺を図ろうとした青豆を呼び止めたのは、青豆に聴こえた遠くから自身の名前を呼ぶあの声は空気さなぎの中の10歳の青豆に名前を呼ぶ天吾の声だったのかと気づいたとき、本当に素敵だと思った。これ以上ない伏線回収でかつこれ以上美しい愛がそこにはあると思った。登場人物である2人が気づいていないだけで、そこには既に愛はあるのだと思う。

    ・天吾が猫の町に行く前、天吾も青豆も高円寺の街でお互いを想い続けるシーンは、個人的にミスチルの「君が好き」を挿入歌にしたいと思った。この小説の主題歌がヤナーチェックのシンフォニエッタだとしたら挿入歌は君が好きで間違いないと思う。

    ・青豆って雅美だったんだ。なんかわりと納得。実写やるなら長澤まさみにやってほしい。

    ・牛河は青豆も天吾もそして自分自身も、「無条件で自分を受け入れ、抱きしめてくれるような何かを求めていた」と推測するがこれには深く共感した。私もそれを求めているから。


    P.S.とにかく牛河の存在感が強い一編だったとも思う。
    牛河はもうお腹いっぱい。

    0
    2025年08月17日
  • ねじまき鳥クロニクル―第2部 予言する鳥編―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    あくまでここまで読んだ自分なりの解釈です。

    この物語は、"僕(=トオル)が恩寵の光を得るための修行記録"の物語なのでは無いか。
    つまりは、間宮中尉がノモンハンの井戸で獲得出来なかったものの総称としての恩寵です。

    僕らは力を手にすると途端に居丈高になったり強権的になったりしてしまう。ではそうならない方法は何か?それはつまり"やれやれ"でやり過ごす事だ。卵の側に立つ事だ。でも、敢えてデタッチメントからコミットメント(バットを持って戦う)に向かわなければいけない時があるのだ。

    その時に我々に恩寵の光が差し出されるのだ。

    加納クレタをシャーマンのように扱うくだりも、綿谷昇が絡んで来る時の新しい村上春樹の地平も良いと思います。

    0
    2025年08月15日
  • ねじまき鳥クロニクル―第2部 予言する鳥編―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    8.9/10

    次第にあちらの世界へと呑まれてゆく。第3部では、猫もクミコもノボルも加納姉妹も、謎が尽きない。ラストの18章はあまりに美しく、まるでデヴィッド・リンチの世界を彷彿とさせた。「かまわない」と岡田が発した瞬間、思わず鳥肌が立った。

    やってやれ。何かを、それを、暗闇の中であろうと、井戸の底であろうと、夢の中であろうと、抱きしめてやれ。

    僕の最も好きなシーンは、カルタが暴力的に犯されたシーン。あれはやばい

    0
    2025年08月13日
  • パン屋再襲撃

    Posted by ブクログ

    笠原メイ、ある歯科医の受付女性は五反田君と過ごした後に失われてしまったメイなのか。名作長編『ねじ巻き鳥クロニクル』へと続く前日譚を収めた、読者に畳み掛ける短編集。山羊を飼う少女、ワタナベノボル、ある場合においては繋がり合う世界観。ひと差し指で軽くこめかみを押さえると、かっこうと鳴く声が聞こえる。

    0
    2025年08月15日
  • 1Q84―BOOK2〈7月-9月〉後編―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    この巻で話がかなり壮大になったと思う。今までの4作中、際立って良かったポイントは思いつけないものの、青豆と天吾の再会に身を焦がれ続け、ページを繰る手が止まらなくなるような面白い一編だった。またすぐに5を買いに出向こうと思う。

    0
    2025年08月12日
  • ねじまき鳥クロニクル―第1部 泥棒かささぎ編―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    8/10

    完璧な序章。
    文章が完膚なきまでに完璧で、惹き込まれてしまう。終盤の間宮中尉の話は止まらない、あれほどにグロテスクで場面が頭の中で自動再生されたのは初めてだな。やはり、村上春樹はトリアー+リンチ+濱口竜介って感じだ。幻想的且つ暴力とエロスに満ちた世界を、無機質な文体が染める。まるで脂ギッシュな鶏胸肉みたいだな。

    0
    2025年08月12日
  • 1Q84―BOOK2〈7月-9月〉前編―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ・予想。リーダーはリトル・ピープルに促され豹変した深田保で、最初に犯された10歳の少女はふかえり?

    ・あゆみは「いかにも開けっぴろげな見かけの部分は演技的なもので、根本は柔らかく傷付きやすい感受性を持っている」タイプらしいが、青豆の「私はもっとあの子を受け入れてあげるべきだった。あの子の気持ちを受け止め、しっかりと抱きしめてやるべきだった。それこそがあの子の求めているものだった。」「無条件に受け入れられ、抱きしめてもらうこと。とにかく安心させてもらうこと。」という後悔は本当に的を射ていて、私もあゆみと似たような性格だからこそ本当にそれが必要なのだと共感できた。

    私もそれが喉から手が出るほど欲しい。欲しくてたまらない。

    ・天吾にとっての安田恭子(年上のガールフレンド)=青豆にとってのあゆみかな。

    青豆と天吾、お願いだから早く出会って。あなた達はお互いに想いあっている。そのことに早く気づいて、という気持ちでいっぱいになった。

    そしてさきがけのリーダーと青豆、療養所の天吾の父と天吾が2人きりで対話するシーンはどの場面よりも強烈で強い存在感を残していた。

    とくにさきがけの秘密を語るシーンはあまりにカルトとしての解像度が高すぎて鳥肌が立つほどだった。

    とにかく続きが気になる。

    0
    2025年08月23日
  • レキシントンの幽霊

    Posted by ブクログ

    私は村上春樹氏の小説がとても好きだ。文章が好きなので、斜め読みせず、時間をかけて読みたい。そして、読み終わったら、しばらく余韻に浸って、内容について考えていたい。
    この小説で、夏休みの読書感想文が書けるのか?と聞かれたんだけど、私には書けない。というか、夏休みの宿題で、ちゃちゃっと書ける感想文用の小説ではない、ということは、わかった。もちろん、熟考して書けば、良い感想文は書けると思うけども。

    0
    2025年08月10日
  • 中国行きのスロウ・ボート

    Posted by ブクログ

    中国行きのスロウ・ボート
    2025.08.09

    主人公が出会う3人の中国人。彼らはみな淡々と語り、どこか寂しく感じるようなふるまいをしている。ゆっくり読まないと気付かないようなさりげない空気感で描写していた。物語の最後には居場所のない中国人と自分を重ね合わせ、現状から抜け出して居場所を求めたいという気持ちがうかがえるものの、逃げようというよりは受け入れざるを得ないような仕方のない状況にあることを表現。「スロウ・ボート」によって示し、なんともいえない状況に陥っている様子が感じられる。

    居場所のなさがこんなにも淡々とした虚しい世界を生み出してしまうのかと怖くなった。同じ境遇の中国人たちと自分で新たな居場所をつくったら少しは良い方向へ向かいそう。

    0
    2025年08月09日
  • 1Q84―BOOK3〈10月-12月〉前編―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    青豆と天吾が出合いそうで出会わない、ちょっとやきもきする展開が続きます。そして牛河がどんどん存在感を際立させてきます。表現のうまさもさることながら、ときどき意味が分からない表現が出て着るのも村上春樹さんの良さなのでしょうね。

    0
    2025年08月05日
  • ラオスにいったい何があるというんですか?

    Posted by ブクログ

    著者村上春樹が訪問した国(日本も含む)で見聞きしたことをつづった紀行文。アメリカ、イタリアと過去に住んでいた国に旅をしたり、フィンランドやアイスランドと初訪問した国で驚いたことを語ったり、さらにはラオスという国名以外何もわからないところにあえて旅行するなど、本書を読むことで、実際に旅をしたような気分になれる。

    0
    2025年08月04日
  • ねじまき鳥クロニクル―第2部 予言する鳥編―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    第一部の馬の話が印象に残ってて、本作の重要な場面で再登場したのが良かった。無意識中に、記憶に残るような書き方がなされているのだと思った

    0
    2025年08月04日
  • ねじまき鳥クロニクル―第1部 泥棒かささぎ編―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    時々、悪い夢を見ます。
    どんなに探しても大切なものが見つからないとか、道に迷って目的地にどうしても辿り着かないとかです。このような夢は、心理的に「模索中」「停滞感」「不安感」を抱えている可能性が高いらしいです。この小説は、そんなわたしの心のうちと重なるようなきがしました。でも、重さや暗さは感じませんでした。

    ロッシーニの『泥棒かささぎ』の序曲を主人公の岡田亨(オカダトオル)が口笛で吹きながらスパゲティーをゆでているときに、知らない女の声で電話がかかってくるという書き出しから物語に引き込まれました。そして、ねじでも巻くようにギイイイッと鳴く鳥を、主人公とその妻は「ねじまき鳥」と呼び、ねじまき鳥がねじを巻く静かな世界がユニークに描かれています。姿を見た者はいないけれど、毎朝、木の上で世界のねじを巻くのがねじまき鳥です。

    印象的だったのは、主人公と16歳の少女が人生について語る場面です。
    少女は言います。「人生ってみんなどこかしら暗いところに閉じ込められて、食べるものや飲むものを取り上げられて、だんだんゆっくり死んでいくものじゃないかしら」
    主人公は、ペシミスティックな考え方だと笑います。すると少女は、ペシミスティックじゃない世の中の大人はみんな馬鹿だと返します。
    わたしはペシミスティックじゃない馬鹿な大人ではありますが、この本の終盤のノモンハン戦争の長い話を読みながら、ゆっくりと時間をかけて少しずつ死んでいく生の怖さと不思議さが頭の中を巡りました。
    第2部「予言する鳥編」も楽しみです。

    0
    2025年08月04日
  • 1Q84―BOOK2〈7月-9月〉前編―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    先の展開が気になり、読むスピードが、上がってきます。天悟も青豆もふかえりもふわっとイメージできるだけで、どんなイメージかわからないけど、そこを想像するのがいいんだろうな。

    0
    2025年07月31日
  • 職業としての小説家(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    うん、読んで良かった!
    村上春樹も普通の人間だ。
    ただ才能が溢れるところでちゃんと溢れ、世に還元してくれただけの、私と同じ人間だった。
    自分の気持ちというか、したいことに対して純粋にまっすぐに生きる、その姿勢はとても参考になった。なんだか自分が人生を自ら難しくしているような気がした。それに気づけた。
    この本から何かを得てやるんだという気持ちで読んだわけじゃない。村上春樹の本は何冊か読んだ程度で、小説家が自分が小説家であるというとことについて書いたものを読んだことがなかったから手に取っただけだが、心に留まるような考え方、フワッと心が軽くなる考え方がいくつかあった。こういうときに「ああ、読んでよかったな」となる。本を読んで毎回できる体験じゃないので嬉しい。

    0
    2025年07月31日
  • パン屋再襲撃

    Posted by ブクログ

    ピンボールの双子の登場にはテンションが上がった。村上春樹作品は、つながっているようでつながっていないようでつながってる感じがする。個人的にこの短編集では、喪失がテーマだと感じた。我々は失った瞬間悲しむのではなく、気づいた時に悲しむ。

    0
    2025年07月26日
  • カンガルー日和

    Posted by ブクログ

    短編のひとつひとつの話が村上春樹らしいクスッとしてしまうけど、時にはドキッとする文章で書かれている。話の最後の23行で心を掴まれる。とても好きな作品。カンガルー日和は実際の動物園を思い出しながら読んだ。

    0
    2025年07月24日
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    初カポーティ。映画でも有名な表題作はまだ観ていません。どうやら原作と映画はまた違う雰囲気のようです。ヘップバーンが演じたホリー・ゴライトリーがどのような人物に仕上がっているかはわかりませんが、本書のホリーはとにかく天真爛漫。誰もが振り向く美貌さと誰にも縛られない奔放さに小説の枠を超えて人々は魅了されるのでしょう。そんな彼女はどこかへ旅立ち、残された人々は彼女の記憶や痕跡を寂しく思いつつもただ楽しむ。そんな余韻すら魅力的な小説でした。
    他に収録されている「花盛りの家」「ダイヤモンドのギター」「クリスマスの思い出」も余韻が素敵な小説ばかり。心にすっと入ってくる良作でした。

    0
    2025年07月22日