さよなら、愛しい人

さよなら、愛しい人

小説・文芸
2,200円 (税込)

11pt

刑務所から出所したばかりの大男へら鹿マロイは、八年前に別れた恋人ヴェルマを探して黒人街にやってきた。しかし女は見つからず激情に駆られたマロイは酒場で殺人を犯してしまう。現場に偶然居合わせた私立探偵フィリップ・マーロウは、行方をくらました大男を追って、ロサンジェルスの街を彷徨うが…。マロイの一途な愛は成就するのか?村上春樹の新訳で贈る、チャンドラーの傑作長篇。『さらば、愛しき女よ』改題。

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さよなら、愛しい人 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    「ロンググッバイ」「大いなる眠り」に続く僕が読むマーロウシリーズの3作品となったが、今回は1番マーロウっぷりが強かった。皮肉やユーモアが他の作品よりも痛烈かつ多い印象で、あとがきで村上春樹も述べていたように「ロンググッバイ」のマーロウよりも若いなという印象を持った。
    また、どの作品もチャンドラーが書く女性は恐ろしい。私が読んだ3作品どれも化け物みたいな女と哀愁漂う男が描かれており、今作でいうとヴェルマとマロイになる。やはり一途で心優しい男のバッドエンドには心を打つものがあるし、マーロウがそのような男に毎回情が深いのが好き。

    0
    2026年10月10日

    Posted by ブクログ

    固茹
    「君に好意をもっているんだよ」「良い子だ。私の趣味ではないが」「良い子は気に入らんのか?」、彼は新しい煙草に火をつけた。そして手を振って、その煙を顔の前から払った。「私はもっと練れた、派手な女が好きだ。卵でいえば固茹で、たっぷりと罪が詰まったタイプが」「そういう女には尻の毛までむしられるぜ」とランドールはどうでも良さそうに言った。(本書より)たっぷりと罪が詰まったタイプ、か。フィリップ・マーロウのセリフは実に格好いいの一言に尽きるよ。

    0
    2026年03月29日

    Posted by ブクログ

    ▼(本文より)私には酒が必要だった。高額の保険が必要だった。休暇が必要だった。郊外の家が必要だった。しかし今のところ私が手にしているのは、上着と帽子と拳銃だけだった。だからそれらを身にまとい、部屋を出た。

    ▼言い回しの次元でしかないとも言えますが、思わずにやりとしてしまいます。小説というのは、物語というのは、結局は言い回しの次元であると言えます。パチパチ。

    ▼私立探偵フィリップ・マーロウ長編シリーズ第2作。

    ①大いなる眠り(The Big Sleep, 1939年)
    ②さよなら、愛しい人(Farewell, My Lovely, 1940年)
    ③高い窓(The High Window, 1942年)
    ④水底の女(The Lady in the Lake, 1943年)
    ⑤リトル・シスター(The Little Sister, 1949年)
    ⑥ロング・グッドバイ(The Long Goodbye, 1953年)
    ⑦プレイバック(Playback, 1958年)

    (以下、ネタバレ備忘)

    ▼マーロウはたまたま、ムース・マロイという乱暴な大男と知り合う。マロイは、「昔たれかに嵌められ」長い獄中生活から出所直後。もともと堅気ではない。ショーガールのヴェルマ、という愛人がいた。獄にいる間、ヴェルマからは音信不通。出獄した今、マロイはヴェルマを探す。ヴェルマを深く愛している。

     マーロウは一方で、その直後から。
     一見、マロイと無関係に(実は関係が大アリ)依頼された調査が発生。そこから殺人事件に巻き込まれて右往左往する。

     結論は、以下。

    ・マロイの愛人だったヴェルマが、成り上がるために昔、マロイを嵌めて排除した。

    ・ヴェルマはその後、金持ちと結婚して成り上がった。過去を隠した。

    ・ヴェルマは出所したマロイが自分を探していることを知る。マロイを再び排除(殺し)たい。

    ・マーロウはマロイを知り合ったことから、ヴェルマに狙われた。殺されかけた。

    ・最後は全部マーロウが全てあばききる。マロイは最愛の人・ヴェルマに射殺された。ヴェルマは逮捕される。

    0
    2025年01月03日

    Posted by ブクログ

    今フィリップマーロウにハマってるのも資本制社会が見えて俺が生き方を模索してるからだろうな。それにしても男もなかなか辛い...(苦笑)

    0
    2021年06月02日

    Posted by ブクログ

    展開が全く読めない
    マーロウなんでそっち行くん?なんでそんなことするん?って思いながらずっと読み進めてました
    ドントシンクフィールって感じですね
    素晴らしい

    0
    2019年06月23日

    Posted by ブクログ

    村上春樹訳のハードボイルドミステリであるフィリップ・マーロウものの2作目。旧訳のほうは荒々しく削り出した巌を撫でて温度を感じるようのな無駄のない文体だが、今作の新訳のほうは、岩の成分を一つ一つ手で探ってフィリップ・マーロウというキャラクターを浮かび上がらせるような作りになっている。ハードボイルド、という単語から連想するような気取った感じはなく「こういう生き方しかできない」どこまでも不器用でたった一つの美学のみで突き進んでいくマーロウには男として憧れるものを感じる。事件の流れから最後で明かされた真相の読後感もさることながら、マーロウの身に起こる一つ一つの出来事に対してのレスポンスが一番の魅力だろう。ヒーローでもアンチヒーローでもなく、無力で繊細だが、その不屈の美学と飾らなさには凄く共感を覚える。ある種の損な生き方というのは、時に得がたいものなのだ。

    0
    2019年05月25日

    Posted by ブクログ

    仕事で訪れた酒場で事件に巻き込まれ、これをきっかけに、様々な人々の思惑の繋がりの中に絡め取られていく。主人公はその中を緩急つけながらもがき進んでいくことになります。いったい俺は何を探しているんだろうという疑問を持つ暇もないままに。
    行間にある登場人物から発せられるサインと、同じく行間にある主人公の直感とが、事件の真相に向かって読者を進ませてくれます。説明できないけれども分かる必然性が、読者を虜にするのではないかと思います。それだけ登場人物が魅力的に生き生きと描かれていて、目の前で映画を見ているかのようにはっきりと場面が浮かび、感動します。魅力的なセリフの数々。読後にこの世界の余韻に浸るひと時に幸せを感じます。

    0
    2018年08月04日

    Posted by ブクログ

    切ない。この切なく寂しい、それでいて暗くない読後感がチャンドラーの魅力だと思う。あまりにも漠然とした感想だけれど。

    0
    2017年01月11日

    Posted by ブクログ

    (⁠⌐⁠■⁠-⁠■⁠)雰囲気がエエね。主人公金儲けてないわ~

    ⊂|⊃
    [ಠ⁠_⁠ಠ]オチもなかなか。

    0
    2026年07月07日

    Posted by ブクログ

    大鹿マロイのはなし。マーロウは今度はマロイに友情というかシンパシーを感じる。そうして自分を痛めつけながら色々と無理を通す。はなしの構成という意味でよくできている。

    0
    2025年08月29日

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