【感想・ネタバレ】一人称単数のレビュー

あらすじ

人生にあるいくつかの大事な分岐点。そして私は今ここにいる。
――8作からなる短篇小説集、待望の文庫化!

ビートルズのLPを抱えて高校の廊下を歩いていた少女。
同じバイト先だった女性から送られてきた歌集の、今も記憶にあるいくつかの短歌。
鄙びた温泉宿で背中を流してくれた、年老いた猿の告白。
スーツを身に纏いネクタイを結んだ姿を鏡で映したときの違和感――。

そこで何が起こり、何が起こらなかったのか? 驚きと謎を秘めた8篇。

「一人称単数」の世界にようこそ。

※この電子書籍は2020年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

フィクションのようなノンフィクションのような。

「クリーム」がとても好きだった。
「そんなときは何も思わず何も考えず、ただ目を閉じてやり過ごしていくしかないんじゃないかな。大きな波の下をくぐり抜けるときのように」という言葉を大事にしたいと思った。

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2025年06月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

短編小説集(エッセイも混じってる)でサクサク読みやすい

著者の本は初めて読んだ
言葉の使い回しとか、文章表現や喩えは個人的に好きなのが多かった。

ジャズ、クラシック、短歌、スワローズなど、ウィットに富んだ引用が多くて興味深かった

温泉入ってたら猿入ってきた、とかストーリーだけ切り出すとそこまで捻られたものではないが、猿なのにやたら律儀でかしこまった人みたいな語り口調で話してるのが面白かった。

この本にあるように、なんかその人の名前は覚えてないしもう会うことはないけれど、言われたことや発言はやたら記憶してるみたいなことって往々にあるよな、という感じがした。

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2025年02月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

どれもファンタジーとリアリティが7:3くらいの割合で混じっていて彼らしさを感じる。

個人的にはクリームの話が好み。「中心を複数持つ外周を持たない円」という無理難解な概念自体はどうでもいいのだが、「君の頭は難しいことを考えるためにある」という言葉がなんだか心に残る。

世間的には『品川猿』が人気っぽいのも納得。
人語を操る従業員の猿という奇妙な設定、性欲を満たすべく女性から名前を盗むという突拍子もない発想、そしてその行為はもうやめたと言っていたのにふとした時に名前を忘れる女性との出会い。

不気味さが面白い。

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2025年10月30日

Posted by ブクログ

コアなファンじゃないから頓珍漢な感想しか書けないけど、なんとなーくワンパターンと感じていた長編とは違い、適度にファンタジー色が抜けててスイスイ読めた。

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2025年10月04日

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村上春樹、最新短編集。
作品によってバラつきがあるが、『クリーム』がかなり良い。これだけでも読む価値があると思う。

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2025年09月10日

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すき。昔の短編ばっか読んでるから毛色が違くて少し戸惑ったけど、それでも好き。
発達障害系のいわゆる特性を持ってそうな人が多く出てきた印象。勿論いつもおかしな人はいるけど、より現代的。
最初の話以外性表現もほぼないのでなんだか穏やかすぎるくらい穏やかに読めた。

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2025年07月11日

Posted by ブクログ

ヤクルトスワローズ詩集、好きだな。
お父さんとのエピソードが好き。

他のエピソードはあまり記憶に残らなかったかなー。
品川猿とかは村上春樹の短編らしくて面白かった。

あとはクリームは示唆に富む話ではあった(面白いかどうかは別)

他の短編集の方が好き!

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2025年06月18日

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昔、村上春樹が大好きでしたが、おそらく20年ほど遠ざかっていました。たまたま旅行に出るときの駅の書店で見つけて懐かしく、短編集ということもあって手に取りました。
人生の中で大事だけれど取り返しがつかないものが短い話の中にそれぞれの形で表されていて、そんなところに村上春樹らしさが感じ取れて、久し振りに良いなと思いました。

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2025年06月15日

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個々の独立した話が詰め込まれた短編集。ノスタルジックな話もあれば、なんじゃこりゃ的な話もあり。個人的には、ジャズの話が好きだった。

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2025年05月05日

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短編だからサクサク読めた。
エッセイ?なようなファンタジーのような不思議な話がたくさん。

だいたい村上春樹が経験してる話なんだろうか。だとしたら、豊富な人生経験が羨ましい、というか経験をここまで(多少真実からは曲げているにせよ)詳細に思い出して書けるのが羨ましいと思う。

自分も人に語れる人生を送りたい。

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2025年04月19日

Posted by ブクログ

8つの短編を含む短編集であるが、私は本書を「職業としての小説家」という村上春樹の「小説家論」と並行して読んだ。
「職業としての小説家」は、ブグログの感想に書いたが、非常に印象に残る本で、それを読むと、村上春樹が、いかに真剣に誠実に小説に取り組んでいるかが分かる。何というか、そういった本と、並行して読んでいた短編集なので、村上春樹に敬意を払いながら、やや背筋が伸びる感じで、本書を読んだ。
内容は、「背筋を伸ばして」読むような短編集ではないのだけれども、真剣に読むことによって、この短編集の面白さを、より発見できたような気がする。

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2025年04月09日

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なんだかいつもに増して固有名詞が多様されている気がするのか気のせいだろうか。ビートルズやらチャーリーパーカーやら...

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2025年03月24日

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ひさびさに村上春樹ワールド!!すき!
意味わからないな難しいな、こうかな、って考察するけどそれがあってるかもわからない、みたいな意味の分からなさもすき!!

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2025年03月07日

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石のまくらに
最後の短歌を理解しようと思ったけどどうしてもわからなかった

クリーム
信仰は中心がたくさんあって外周がない円だとは思えなかったけど、クリームの考え方はおもしろかった

チャーリー・パーカー・プレイズ・ボサノヴァ
夢について色々考えた

ウィズ・ザ・ビートルズ
ほんの数回しか会ってないのにずっと記憶に残る人っているなあ

ヤクルトスワローズ詩集
勝利にこだわらない美徳

謝肉祭(carnaval)
人の美醜って主観だと思ってるから村上春樹の書き方あんま好きじゃないかもだけど、なんか色々考えれそうな文章だった

品川猿の告白
文章って目的ないといけないのかな、と考えた

一人称単数
よくわからなかった、後で考えよう。

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2025年03月04日

Posted by ブクログ

村上節炸裂です。
しかし若い頃の❓はなく少し笑ってしまう部分も
私も昭和生まれなのかな?
そう子供の頃、臭いが苦手で食べられなかった納豆が今ではむしろ好物であるみたいに。
違うか?
初めてのスキーが1日目転けまくって、寒くてもうええわ!と思ったのが、次の日何故か滑れる様になっていてアレ?面白いかもって感じたみたいに!やな。

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2025年02月28日

Posted by ブクログ

のんびりした世界観だが、深く読み込めば面白さが増す作品だと思う。
数年後にもう一度読みたい。

★印象に残ったフレーズ
とりたてて美人という顔立ちではないものの、そこにはうまく完結した雰囲気のようなものが漂っていた。

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2025年02月07日

Posted by ブクログ

面白い!最後の一人称単数は難しかったけど、ネットで感想見てなるほどなぁと思った。私は謝肉祭とヤクルトスワローズ詩集が好き。

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2024年12月09日

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初めて読んだ村上春樹さんの作品。
細かい描写も多く、短い短編ひとつ読んだだけでもかなりの満足感があった。
それぞれ全く話の系統は違うけれど、筆者独自の雰囲気のようなものは共通して強く感じた。
村上春樹節の洗礼を受けた気分。
村上春樹さんの代表作もぜひ読みたい。

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2024年12月25日

Posted by ブクログ

行きずりの女から送られてきた歌集。中心が沢山あって外周を持たない円。実在しないレコードの批評記事。すり替えられたアイデンティティ…。日常の風景の隙間に突然混入する非現実。現実と非現実の曖昧な境界を描いた8編のメタフィクション。
「一人称単数」(2023)村上春樹
#読書好きな人と繋がりたい

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2025年11月15日

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はじめての村上春樹でした。3.4年前からずっと読みたくてやっと購入。この本を読んだ友人が「石のまくらに」の話をしていて、面白そうだと思ったのだった。
個人的には、「石のまくらに」「品川猿の告白」「一人称単数」が好きだった。文体がすごく読みやすく、すらすらと読めた。結構短いというのもあるからかもしれない。けど、ジャズや野球に関することが出てくるときは、全く知識がないのであまり楽しめなかった。他にも村上春樹の作品を読みたいと思えました

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2025年11月09日

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現実と虚構の狭間に漂うような自分の好きな雰囲気の作品を集めた短編集。
中でも"クリーム"に登場する謎の問いかけをする老人、"チャーリー・プレイズ・ボサノヴァ"に登場する物語の中にしか存在しないはずのレコード、"品川猿の告白"に登場する人間と話すことの出来る猿が好きだった。
1番面白かった話は「品川猿の告白」だった。
人気のない街で泊まった旅館で経験した不思議な話という設定も良かったし、その後猿によって引き起こされたであろう事件まで書いていたのが良かった。
一人称単数の結末で主人公が見た景色はなんだったのかが気になる。
海辺のカフカほど壮大ではないが1歩だけ現実からはみ出すような雰囲気が好きだった。

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2025年10月28日

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村上春樹氏の長編小説のファンタジー要素が苦手で短編集や旅行記(エッセイ)ばかり読んでいる。この作品も短編集なのだが、日頃の生活に何気なく起こる居心地の悪さや、説明のつけられない体験をアンニュイに、かつ少しファンタジー要素を加えて、氏の簡潔な小気味良い言葉で綴られている。

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2025年10月16日

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人生はしょうもないこととしょうもあることの繰り返し、今の自分はそんな選択の結果!村上春樹読みやすい〜ブスの表現の仕方がすごくて笑った

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2025年10月05日

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初村上春樹。なにを伝えたいのか読み取れなかった、それとも何かを伝えたいとおもってないのか。ちょっと私には難しかった。

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2025年10月04日

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村上春樹らしくリズムが良い惹き込まれる文章で、サクサク読める。
現実なのか虚構なのか、何とも言えない不思議な世界観の作品もあり、良い意味で春樹らしさが滲み出ている。クリーム、ヤクルトスワローズ詩集は人生の金言となるような言葉も出てきて興味深い話だった。
ただ、全体的にパンチが弱くあまり印象に残らなかった。やはり長編を読んでナンボの人だと思う。

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2025年09月15日

Posted by ブクログ

初めての村上春樹作品。
帯に人生にあるいくつかの大事な分岐点。そして私は今ここにいる。8作からなる短編小説集、とあるけど、実際に村上春樹として文章にも出てくる場面もあるので、小説と言うよりエッセイ?私小説のようにも感じた。

私は音楽にあまり詳しくないから、音楽の説明や音に対する描写がつぶさに見える文章に少し困惑した作品も多かった。

ヤクルト・スワローズ詩集と品川猿の告白、最後の一人称単数はあーなるほどそうなんだー、と納得しながらクスッとして読んだ。

まあでも文章は独特の雰囲気だと全体を通して感じた。コレが村上春樹作品?まだ全貌はわからないので、他作品も読んでみますか。

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2025年08月19日

Posted by ブクログ



エッセイなのか物語なのか下調べせずに作家さんの名前だけで読みましたが、なかなか難しかったです。

音楽の知識がないので音楽家の名前も難しかった...年齢を重ねて読めばまた違った感想になりそうかな?品川猿の告白が好きでした。

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2025年03月19日

Posted by ブクログ

東京奇譚集で読んだ「品川猿」の続編 「品川猿の告白」が読みたくて手に取った。

東京奇譚集を読んだときにも感じたことだが… どの短編も 読んでいてどこか地に足がついていない…着地していない… というか すこし地面から足が離れている 浮いているような感じがする。

「○○な感じ…」で終わり 結論はなく そこから先は読み手にゆだねられた感じ なんだかふわふわした感じの短編集  
読みながら ふと自分のこととして思ってみたり イメージを膨らませてみたり… なんてことなくさらっと読み終えてしまったり…  

余韻が残るような 残らないような…
ふとした時に また読み返してみるのもありかもしれない。

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2025年01月28日

Posted by ブクログ

どの話も良かったけれど、性的な表現が自分はダメになってました。自分が歳を取ったからか、村上春樹が歳をとったからか…。

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2025年01月20日

Posted by ブクログ

「チャーリー•パーカー•プレイズ•ボサノヴァ」と「ウィズ•ザ•ビートルズ」が好き。品川猿は前にも見たことあるなーと思ったら、続編ですねー

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2025年01月18日

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