村上春樹のレビュー一覧
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冒頭の「自己とは何か(あるいはおいしい牡蠣フライの食べ方)」が東京にある某私立高校の今年の入試問題に出た、というので読んでみた。村上春樹の文章は一見平易だが、中身は難しい。小説は、比喩の構築物であり、大人でも知識が浅いと意味を連想できない。村上自身が書いた小説論は、中3に歯が立つだろうか。以下、私自身の意訳も含めた本文の解釈だ。
小説家は、自分とは何かという問いかけに対し、多くを観察して仮説を積み上げ物語化する職業だ。その問いかけへの最終的な答えは読者に委ねている。
そもそも、何を書いたとしても、自分自身との関係を自動的に記録してしまうのが書くという行為だ。だから、何でも書けばいいのだ。それ -
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下巻も、世界の終わりとハードボイルドワンダーランドが交互に章立てされている。
僕は、老人とチェスを刺しながら、ただただ運命として死んで行くこと、影を失い、自分の過去と思い出を犠牲に、影のない完璧な世界に行くことに疑問を抱く。攻殻機動隊、MATRIXでも描かれている、人間のユートピア的な状態。しかし、そこに少しずつ違和感を覚えていく僕の心が、壁の外に向かい始める。
僕と私が交錯するポイント、この2つの物語が収束して行く場所を求めて、物語は進んでいく。一つひとつの物語があるのだけれど、それぞれに終わり方を作っていくように、進んでいく感じ。とどまって、あえて日常の何気無いことが、ものすごく特別なこと -
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このタイトルを見たときに、一体なんだろうこの話は?だった。村上春樹という、大好きな作家の長編、ゆっくり読んでいったのを覚えている。久しぶりに手にとったのは、舞台、世界の終わりとハードボイルドワンダーランドがシンガポールで公演されるからで、藤原竜也が「私」を演じる。僕と私、2人の主人公が、どのように結びつくのか、この世界をつなぐブリッジがなんなのか、そして私とは一体だれで、僕は何者なのか。
夢を読む僕は、影を失い、葛藤する。影を捨て、過去の記憶を外して仕舞えば、完璧な世界に住める。この壁に囲まれた世界では、すべてが完璧だった。
一方で、計算司として、シャッフリングという技術をもつ、暗号化やコード -
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一人っ子のミステリアスな女性、島本さんと12歳の頃からその子に恋心を抱く、既婚者である主人公の物語。
久々に素晴らしい小説を読んだ。『国境の南』というのは、自分が信じた偶像の先に存在する理想郷のようなものを示していると同時に、実際にはそこが空虚でありそこを追い求めて破滅すると言うことを示唆している題名のようにも思える。
「でも僕は島本さんのそうした外見の奥に潜んでいる温かく、傷つきやすい何かを感じとることができた」
これはまさしく国境の南、を示していると思う。
『太陽の西』の説明におけるヒステリア・シベリアナは今までの自分のある部分を殺して彷徨い続けるシベリアの農民を指すが、この物語で -
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小説家を目指す知性ある女性すみれと、すみれを好きになってしまった主人公、そしてすみれが恋心を抱いてしまったアセクシャルな女性、ミュウという三つ巴の関係性。互いが互いに思うことが混濁し、やがて夢との境界がわからなくなる。そんな小説。
意外と読むのに時間がかかってしまって、感想を書くために本を見返すことになりました。
題名の「スプートニク」は、ソ連が打ち上げた人工衛星の事を示している。スプートニクの恋人とは、結婚式でビートニクと誤用したエピソードから名付けられたミュウのあだ名である。物語序盤では上記の意味合いしか説明されない為ただの語感の話かと思っていたけれど、そもそもスプートニクの和訳は「旅 -
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うわぁ〜凄かった…。何この世界観。
すっごく面白かったです。
今活躍している小説家さんたちって、残らず村上春樹を読んでいて、かつ強い影響を受けてるんじゃないかとさえ思う。これを40年も前に書かれていたなんて。
物語は下巻。博士に会えてからようやく、一気に種明かしが始まる。二つの世界が一体何で、どのように交錯していくのか。
ところが仕組みは分かったものの、物語がどう行き着くのか最後まで全く予想が付かないまま駆け抜ける。そして膨大な想像力で描かれたストーリーが、大きく余白を残して幕を閉じる、といった感じです。私たちの想像力まで試されているような。この余韻まで計算し尽くされているんだろうな。
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いや〜、村上春樹さんはお名前だけ存じており、小説を読む前に自伝?である本著から入ってしまいました。それがいいことなのかわるいことなのかわからないのだけど、本著がとてもいい本であって、村上春樹さんの小説を読んでみたくなりました。名前だけ知っているとは言いましたが、名前と同時についてくる世間の風評なんかも耳にはしており、それが如何に的外れなものであるかも知ることができました。ご本人は自身の小説についてもご本人についても語りたがらない性格だそうですから、なかなか風評への弁明?の場もなかったようです。ご本人が40人くらいの聴衆を前に語るようなイメージで書いたという本著の文体はほんとうにやわらかく、とて
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読んだ本 小澤征爾さんと、音楽について話をする 小澤征爾×村上春樹 20260403
これは不思議な体験です。
村上春樹が小澤征爾とクラシック音楽について語り合う対談集なんだけど、村上春樹のマニアックぶりがすごすぎる。
JAZZの本の時もそうなんだけど、その蘊蓄の深さの紹介のような気もしてくるぐらい。
なんだけど、その造詣の深さは小澤征爾を圧倒するぐらいで、演奏者よりも深く音楽を理解するリスナーが果たしているのかって驚きました。
深く聞き込むことと、それを言語化する能力が合わさって、そう聞くものなのか、そういう違いがあるのかって夢中になって読みました。
なんだけど、全然理解はできて