あらすじ
「君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年になる」――15歳の誕生日がやってきたとき、僕は家を出て遠くの知らない街に行き、小さな図書館の片隅で暮らすようになった。家を出るときに父の書斎から持ちだしたのは、現金だけじゃない。古いライター、折り畳み式のナイフ、ポケット・ライト、濃いスカイブルーのレヴォのサングラス。小さいころの姉と僕が二人並んでうつった写真……。
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Posted by ブクログ
前情報なしに、有名な作品だからどんなものかと思い手に取った本。村上春樹の本はほとんど読んだことがない。この一冊で村上ワールドのテイストを判断するわけにはいかないけれど、これは哲学や超常現象が入り混じっていて、少し頭が追いついていかない。家出少年田村カフカと不思議な事件をきっかけにそれまでの記憶を一切失くし読み書きもできなくなった老人男性ナカタさんがどこでどう交わるのか、事件の真相は何なのか。
結果的にこの小説はリアルなのかリアルじゃないのか早く結論が知りたい!
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確か、村上春樹の長編をはじめて読んだのはこの本だった。3年くらい前に、単行本で。よく行くカフェに置いてあって、それを行く度に読んでいた。いや、一時期は、これを読むために行っていた。今回、改めて文庫版を購入して読み始めた。筋はおおかた覚えてるものと思ったが、3年間の間に読んだ彼の本の内容と入り混じったり記憶が混乱していて、そういえばそんなだったかと、新たに発見したりしている。これから、下巻を読み進めるのが楽しみだ。
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「君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年になる」そんな冒頭から始まる小説。もうワクワクしかないです。長距離バスで四国まで行き、その途上で素敵な女性との出会いがあります。裏側では戦時中のとある出来事で記憶をなくした「ナカタさん」という老人が猫と会話をしたり、ジョニーウォーカーという謎の人物が登場したりもします。村上作品の中でもこんなにも豪華な登場人物たちは珍しいのではないだろうかと思います。
控えめに言ってすごく面白い。
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村上春樹内でも1、2を争うほど大好きな作品。
あたたかい人々が紡ぐ言葉が、温度が、ざわめく世の中を生き抜く道標となってくれるだろう。
大丈夫だよ、と、とんとんと背中を叩かれているような心地になる。
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学生の頃読んで、村上春樹にハマるきっかけになった作品。
最初はあまり説明もなくてよく分からない事が、後半になるにつれて一気に色々と繋がって話が盛り上がっていき、読むペースもどんどん上がっていく所がハマっちゃうんだよなーという感じです。
久々に読んで、内容忘れてたけどその分、新鮮な気持ちで読めました。
猫好きな人は、かなりツラい描写があるので要注意!私も家族に猫がいますが、結構読むのしんどい所がありますよー
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二回目。改めて大島さんの存在が光ってるなぁと思った。「差別されるのがどういうことなのか、それがどれくらい深く人を傷つけるのか、それは差別された人間にしかわからない。」想像力の大切さ。下巻も楽しみ。
好きな作品
よくぞ、ずっと長い年月、素晴らしいクオリティで小説を書き続けることができる物だと思う。
毎新作、高いハードルを超えて、出し続けることができると思う。
本作も、とても面白い。
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今まで読んだ村上春樹作品の中でもトップクラスに好きな作品!
田村カフカの青さが伝わってくるのが良い。大人しい性格の一方、湧いた興味に関しては素直なところが愛せるキャラクターだった。
四国という大きそうでそうでもない地を舞台にしているところも個人的に好きなポイント
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なんだか不思議な世界。
風景や感情の描写が独特だけど丁寧で、ありありと想像出来るところがめちゃくちゃすき。
ナカタさんがどうかしあわせでありますように。
思春期ならではの性欲の書き方?が個人的にはあんまりいらんなぁ、と思ってしまうがそれが重要だったりするのかな。そう感じてしまうのは私が女だからなのか、なんなのか。私ってばフェミなのかな、、
なんやかんや総じてめちゃくちゃすき。
ナカタさんがしあわせでありますように(2度目)
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すごく不思議な感覚の小説であった。
カフカと中田、2つの視点で進んでいく物語は一方は繊細な思春期の少年を、もう一方ではとても変わった能力を持つ老人が猫探しの依頼を機に事件を巻き込まれていくとても興味深い物語が展開される。
後編ではまさにこの二人が四国という土地で重なり合うことが予想されるのだが、どのように関わっていくのか、漠然とした足取りで四国に向かった2人がどこにたどり着くのか楽しみ。
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田村カフカくんとナカタさん、2つの物語だけど
あれこれってと共通する部分が少しずつ出てくるのがわくわくする。海辺のカフカの歌詞と田村カフカの共通点も探りながら下巻へ。
村上春樹、初めてでこれが俗に言う村上春樹ワールド?描写を想像すると「猫の心臓を食べる」とか特に一旦本から離れたくなる瞬間もある。
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◯ ほんとは自分の影の残り半分を真剣に探した方がいいんじゃないかと思うけどね(106p)
◯ いや、そうじゃない。僕がなにを想像するかは、この世界にあっておそらくとても大事なことなんだ。(280p)
◯ 一本ありゃそれで間に合うはずなんだが、政治家がでしゃばってきて三本もできちまった。(441p)
★文章が巧妙で、流れるように読める。何か、これしかないという文章。
★不思議で奇妙で残酷で恥ずかしくて、心に引っかかる話。ナカタさん、いい人だなあ。大島さんもとても魅力的な人。
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村上春樹作品は今までいくつか読んできましたが、どれもなんか読んでしまうけどよくわからない…
と思っていたところ、「村上作品を最初に読むなら「海辺のカフカ」がいいよ」とTVで誰かが言っていたのを聞いて読んでみました。
確かに、今まで読んだ中で1番とっつきやすい。
カフカ少年の世界とナカタさんの世界と戦時中の不思議な出来事がどのように絡んでくるのか…?
下巻を早く読まなければ…
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カフカの話は家出をした15歳の少年が経験するドキドキやワクワクを味わえる。
大島さんは落ち着いていてカッコイイなと思っていたら女性だったのは驚いた。
今後さくらがどう物語に絡んでくるのかが楽しみ。
ナカタの話はジョニー・ウォーカーの事件や魚やヒルが降る話などどこか非日常な不気味な雰囲気が漂う。
なぜカフカの父はジョニー・ウォーカーを名乗りあんな残虐なことをしていたのかが気になる。
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伏線なのかわからないが気になるところが散りばめられている。
「不確かな壁」を見た後だと少し重なる部分があって面白い。「気になるところ」がどう回収されていくか楽しみ。
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これは確かに若い人に人気だろうなぁ…世界観良すぎる。ナカタさんパートと交互で読みやすい。あとフェミニスト出てきたところで爆笑できる、笑
カフカくん、ムカつく人もいるらしいけど、自己投影して一緒に冒険してしまう人も多いんじゃないかな。私もその1人。
下巻も楽しみです。
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以前読んだがほぼ内容を忘れたので再読。
カフカパートは抽象的で、その対比としてナカタさんパートは軽妙で読みやすい。
ただ、残酷シーンが結構グロテスクで読みづらい。
上巻は下巻の準備みたいなものだと思ってる。
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ナカタさんと猫の会話のシーンが好き。過去や現在とがだんだん繋がっていく後半の展開はワクワクした。
個人的に中野区に住んでいたことがあったので野方が出てきて妙に親近感を持った。
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主人公の田村カフカとナカタさんが下巻でどのように繋がっていくのか気になります。二人が関わる周囲の登場人物たちから発せられる言葉が読者に勇気を与えてくれる作品だと感じました。
「もし仮にそうだとしても、つまりもし君の選択や努力が徒労に終わることを宿命づけられたとしても、それでもなお君は確固として君であり、君以外のなのものでもない。君は君として間違いなく前に進んでいる。心配しなくていい」
カッコよすぎる!
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ナカタさんとカフカの2つの物語で構成されている
ナカタさんは山の話から、カフカは家出から。最初読んだ時にこの山の話はなんだ?と思ったけど読み進めていくうちにジョニーウォーカー、空から魚が降るなど繋がりがあって面白い。
カフカと大島さんの話はいつも難しすぎる。大島さんはなんであんなにカフカに良くしてくれるのだろう、なんで15歳の時の佐伯さんが現れたんだろう、ナカタさんは一体何者なんだろう たくさん疑問があるのでそれが下巻で分かるのが楽しみ
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とても不思議で幻想的で謎めいていて、何が良いのかと聞かれると、具体的にどこが良いとは答えきれない、だけど魅力的で読み始めるとのめり込んでしまう作品だった。
15歳で家出をした少年と猫と話すことができる老人のストーリーが並行して進行し、終盤につれて交錯に向かっていく。
物語は暗喩に満ちていて、おそらくその大半は自分の理解の及ぶ範疇にはない。
そこを理解できるようになればもっと楽しめるかもしれない。
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四国が舞台の海辺のカフカ。
今年の夏休みで四国旅行したので、読みながら思い出を振り返えろうと思いまして。
カフカが家出の行き先に選んだ四国は香川から高知へ。
3つの物語が並行に語られてどう繋がっていくのか全く分からないまま春樹ワールドの個性豊かな登場人物に振り回されていく。
カフカの子供と大人の境界線の心情って初々しくて眩しいし、ナカタさんの不思議な能力と障害と生い立ちに惹きつけられる。
カラスはなんなのか、ジョニーウォーカーとカフカの父の死の謎は、カフカとナカタさんはどう出会うのか、上巻での解き明かされていない謎に翻弄されながら下巻へ。
Posted by ブクログ
まとめて下巻に記載
「ためしに40年後の自分を想像してみる。でもそれは宇宙の果てを想像するようなものだ。」
「こんな世の中で普通の顔をして、まともに生きていけるようなやつは、かえって信用できねえもんな。」
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国内での文学賞の受賞はなかったけれど
2006年世界幻想文学大賞 長編部門
日本人初受賞作品
2002年新潮社にての書き下ろし
持っている本は2002年の第4刷
村上春樹氏50代の代表作となるらしい
発売当時を含めて3回目の「カフカ」
そして もちろんすっかりいろいろ忘れていたのですが、どうもラストが馳星周さんの「雨降る森の犬」あたりと混じってしまっていたかもしれない
15歳の少年カフカ(自称)誕生日に家を出る
父親からの「父を殺し、母と交わる」という予言からの逃避も兼ねて
(オディプス王からなのですが、淳水堂さんが偶然にも最近レビューをされていました。苦手分野で
大変参考にさせていただきました。)
彼は四国の高松に向かう
このカフカの物語と
猫と話せるナカタの物語が交互に進む
ナカタは小学生の頃森で意識を失ってから
記憶と知性を失っていた
この二つのストーリーが四国で交わる
Posted by ブクログ
他の本より官能小説っぽく感じた。
面白いしファンタジーみは強いけど、若干他より苦手かも。
他の主人公より少し思い込みが強すぎる気がしたからかな。他の本だとまだ共感できたけど、かなり独りよがりな印象がまた、15歳っぽくもあったけど、、
いやーこれは別に村上春樹初心者向けではない気がする。むしろ耐性ないとかなりきついのでは。
個人的にはカフカくんより、ナカタさんの回が好きだったなー
Posted by ブクログ
下巻の途中で断念してしまった。村上春樹は好きな方だが、なぜ海辺のカフカは読めなかったのか、以下二つが理由だと考えた。一つ目は主人公が中学生でヒロインが中年女性であることだ。(変に)大人びた中学生と美しくはあるものの中年である女性を好きにはなれず、その二人の交わりを受け付けられなかった。そして私は、大学生〜社会人くらいの年齢の主人公と比較的若い女性とのやりとりに魅力を感じていたのだと気づいた。二つ目の理由は残酷なシーンが耐えられなかったことだ。猫好きの私にはあのシーンで完全にノックアウトされてしまった。これらの理由やその他諸々により途中で読むのを辞めてしまったが、カーネル・サンダースの部分はとても好きだ。