村上春樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
村上春樹の作品はとても読みやすく満足感があり、純文学的な雰囲気を味わえる。これは僕だけでなく多くの人も感じる村上春樹特有の読後感ではないだろうか。ノルウェーの森を読んだ時は高校生の自分には少々刺激が強過ぎたが、アラサーになってこの作品を読んで改めて村上春樹の圧倒的な力を感じさせられた。理想的な女性として17歳に出会った少女の面影を追いながら街と現実の間を行き来するように放浪する生き方は、現代社会が人間に要求する計画性、合理性、リアリズムからは正反対の姿勢であるが、多くの人が本能的に心の奥で求めている理想なのではないだろうか。これほど続きが気になる、時間を忘れて読める作品に出会ったのは久しぶりで
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Posted by ブクログ
再読。
5年くらい前に読んだ時は意味がわからなかったが、改めて読むと「喪失と回復」、「紐帯と疎外」をテーマにしていると感じられた。
気づいたら自分が「僕」と鼠の年齢を超えている。
自分はちゃんと痛みを乗り越えられているだろうか?然るべきタイミングで正しく傷ついて、出口に向かえていたのだろうか?
p15.物事には必ず入り口と出口がなくてはならない。
p30.ピンボールの目的は自己表現にあるのではなく、自己変革にある。エゴの拡大にではなく、縮小にある。分析にではなく、包括にある。
p172.「なあ、ジェイ、だめだよ。みんながそんな風に問わず語らずに理解し合ったって何処にもいけやしないんだ。 -
Posted by ブクログ
ずっと前に買っていて、ブックカバーついていて、タイトルも分からず本棚に置いてあったが、片付けしているときにふと手に取って読み始めたところ、村上春樹さんの小説同様にこの小説世界に引き込まれてゆき、片時も手放せない程ハマりました。
村上春樹さんの小説はほとんど読んでおりまして、この小説は村上春樹さんの世界?と思ってしまうほど、てか村上春樹さんが影響受けたんだから当たり前か!となりました。
しかしながらこんなに面白い小説に出会えて、本当に幸せな気分です、僕にはミステリーや推理小説といったカテゴリーには収まらない素晴らしい内容。
あまりに面白いので、少し読んでは戻り、少し読んでは戻りを繰り返し、内容 -
Posted by ブクログ
ネタバレ絵がすごくシンプルなぶん、言いたいことが強く伝わってきた。
兵士が戻ってきたところや次の戦争が始まったところなんか、特に。
最後の花は、全てが破壊しつくされたとしても必ず残る希望ではある。
その花を咲かせて、ゼロから文明を取り戻して…というところまでやるのも人間だけど、それをまた破壊するのも人間。
ウサギ達に襲いかかられてもしょうがないのでは、、とか、いっそ何も残らない方がいいのでは、、、とか思ってしまうほど、人間の愚かさを思い知る。
村上さんの翻訳も、村上さんの存在感が少しだけ見えるような感じで、あとがきも含めてすごく良かった。 -
Posted by ブクログ
エアロバイク漕ぎながら読んで、運動のモチベーションをもらった本。村上春樹が健康を大切にしていて、運動で自分に負荷をかけるタイプの人だとは思わなかった!!言い回しのユーモアが抜群、ハーヴァード大学生の女の子のポニーテールの話や走った後の感情を得体の知れないネガティブなカクテルと言ったり、、!ぐさりと刺さる表現沢山。最高に面白かった。
「河豚は毒のあたりが1番美味く、小説を書き続けるためには体内の毒素に対抗できる免疫システムを構築しなくてはならない」「太りやすい体質に生まれたことはしんどいが、幸運だった。何が公平かというのは長い目で見てみないとわからない」
表向きだけでもいい人でいなきゃと息切れし -
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ファンタジーの世界観と現実世界が見事に融合していく表現力に脱帽した。
高い塀に囲まれ、一角獣の一生を見届けながら素敵な女の子と穏やかな生活を送る「私」の世界と、
かたや暗く殺伐とした世界で刺客に追われながら、無慈悲に与えられた使命を全うする「僕」の世界が並行して進んでおり、全く逆の世界が交互に展開していく所が面白い。
遠い世界の話に思えるが、資本主義的な世界でこき使われている「僕」は、現代で生きている我々の苦しみと通ずるところがあるし、その苦しみから解放されたいが故の楽園『世界の終り』があると捉えると、実は現代社会を生きる我々にフォーカスされている物語だと分かる。
穏やかな世界だけを享受 -
Posted by ブクログ
密な友人たちとの青春時代が唐突に終わったことで傷ついたことのある主人公が、16年経って30代後半になって過去を辿っていく話。
自身が空虚である自覚のある主人公というのに、とても親近感を持ってしまった。現代人によくある話だろうが、それはそれとして自分の実感として。
最初から最後まで割と密度の濃い中編で、近年読んだ中では最も好きな作品だった。気がする。
主人公は切実に傷ついているが、それはそれとして別の人は別の深刻な問題を抱えていてそこの影響を受けている。そこのずらし方のある種の肩透かし感/すれ違い感は『騎士団長殺し』などに似たものもあったが、よりこちらは接している形が分かりやすかったのもあるか -
Posted by ブクログ
特に大きな出来事が起きる訳では無いけれど、惹き込まれる。物語の内容の面白さというよりも、村上春樹が描く真夜中の東京の情景の美しさに惹き込まれているんだと思う。自分の知らない間に、知らない場所で誰かが何かをしている。時間は自分が寝ている間も止まることなく進み、その時間を知らない誰かも生きている。読んでいて不思議な感覚になった。マリと高橋、マリとカオル、マリとコオロギ、マリとエリ、(主人公?)マリは色々な人との関わりでこれからの人生に影響を受けたと思うが、その後どうなったのかは分からない。これが一晩の出来事に収められているのが凄い。
一目見たときから、その子と友だちになりたいと思ったの。とても強 -
Posted by ブクログ
前書きからアクセル全快の短編集。村上春樹自身が「四〇〇字詰め原稿用紙八十枚」の長めに書いたと語るように、文量、ストーリー展開ともに分厚めの作品集です。どの作品も読み応えがありますが、一番気に入ったのは「木野」。村上作品お決まりのジャズバーで各々が読書や音楽、物思いに耽る場面はさすがの描写力だと思いますし、一人で何かに没頭することは本当に贅沢な時間の使い方だなと結婚した今思います。また、蛇の登場から始まる時間•空間の転位は『ねじ巻き鳥クロニクル』を思わせる展開。他の作品を含めて何度夜中に電話のベルがなったり、ドアがノックされたのか分かりませんが、遂にその相手の正体と真意が明らかに。なるほどと思わ