村上春樹のレビュー一覧

  • 1973年のピンボール

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    風の歌を聴けに続いて久しぶりに読んだ。
    初めて読んだ当初は風の歌を聴けが衝撃的でそちらの方が好きで印象に残ったという感想だった気がするが、久々にどちらも再読した今はこちらの方がより好きだと思った。

    ずっと読んでいたいと思うような世界観。
    風の歌を聴けが青春の爽やかさを存分に感じられる作品であるのに対し、ピンボールは全体が物悲しい雰囲気でそれがなんとも心地よい。舞台になっている夏と秋、それぞれの季節を落とし込んだような文章。

    僕のどこか冷めて達観しているけれど、双子に対して愛着とあたたかさを感じているところがよかった。素直に寂しいと言えるところも。

    書き出しの一文がとても魅力的で引き込まれ

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    2026年05月23日
  • 風の歌を聴け

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    村上春樹、やっぱり好きなんだよな

    デビュー作でこの作品を成立させているの、なに?すごすぎますよ。文体が良すぎる

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    2026年05月22日
  • 意味がなければスイングはない

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    寝るときにジャズを流してるので、眠れない夜にちびちびと読みました。スタン・ゲッツのボロボロの生涯と、ウィントン・マルサリスの技術に対しての報われなさ(シダー・ウォルトン然り)、そしてまさかのスガシカオ。
    今後も時々再読すると思います。

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    2026年05月20日
  • 女のいない男たち

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    映画がとても良かったので買って読んだ。映画の要素が、この本の短編のあちこちから寄せ集められたものと分かった。村上春樹は初めて読んだが、「解決されない問い建て」が新鮮に見えた。

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    2026年05月19日
  • 風の歌を聴け

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    久しぶりに再読した。夏の暑さと漠然とした不安を感じ取れる。終盤のラジオからのメッセージは他者との関わりに迷った時に思い出したい。

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    2026年05月17日
  • 1973年のピンボール

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    村上春樹節を存分に味わえる小説。とてもかっこよく大好きです。
    相変わらず、サンドイッチとビールが飲みたくなる。

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    2026年05月16日
  • 遠い声、遠い部屋(新潮文庫)

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    13歳の主人公ジョエルが、生き別れた父に会いに南部のヌーン・シティーに行き、父の屋敷で、父の後妻のエイミーやそのいとこのランドルフ、女中のズーと暮らす中で、病気で寝たきりの父に本を読んであげたり、不可解な大人たちに振り回されながら日々を送る。
    蠱惑的な場面の描写はいかにもカポーティらしい。
    仲良くなったアイダベルと釣りに行く場面は、自然の美しさと思春期の二人の世界に引き込まれるように読んだ。
    ジョエルが、破滅的な人生を送る大人たちを顧みつつも、少年時代からの一歩を踏み出そうとするラストが良い。
    アメリカ南部の暮らしのどこか気だるげな感じ、マッカラーズの小説に通じる所があって、私は好きです。

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    2026年05月13日
  • 風の歌を聴け

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    ネタバレ

    p.121
    「でもね、よく考えてみろよ。条件はみんな同じなんだ。故障した飛行機に乗り合わせたみたいにさ。もちろん運の強いのもいりゃ運の悪いものもいる。タフなのもいりや弱いのもいる、金持ちもいりや貧乏人もいる。だけどね、人並み外れた強さを持ったやつなんて誰もいないんだ。みんな同じさ。何かを持ってるやつはいつか失くすんじゃないかとビクついてるし、何も持ってないやつは永遠に何も持てないんじゃないかと心配してる。みんな同じさ。だから早くそれに気づいた人間がほんの少しでも強くなろうって努力するべきなんだ。振りをするだけでもいい。そうだろ?強い人間なんてどこにも居やしない。強い振りのできる人間が居るだけさ

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    2026年05月12日
  • 騎士団長殺し―第1部 顕れるイデア編(上)―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    肖像画家の主人公の放浪記のようなスタート
    いきなり、村上春樹ワールド全開で、別世界へ連れてかれる。
    主人公15歳妹12歳で死に別れる。妹にどことなく似ている元嫁。
    放浪の末、画家の雨田の父、具彦の空家に住むことになる。
    自分の画材一式を持ち込み、何か書こうとするが、何も浮かんでこない。
    悶々とする中、屋根裏から一枚の絵を見つける。
    「騎士団長殺し」構図にいくつか、引っ掛かる箇所があり、またもや悶々としている中、とある肖像画の高額依頼が飛び込んでくる。免色というのが彼の名前だ。
    実際、肖像画を描き始めるが、中々構図が決まらない。こんな事は、初めてだ。
    まったくデッサンが捗らないある夜、なぜかいつ

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    2026年05月11日
  • アフターダーク

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    ネタバレ

    白川やカオルにとっては日常である「夜」であっても、
    高橋やカオルやコムギ、コオロギとの出会いがあったマリにとっては、この一夜が今後生きてく上で必要な「記憶」であり「燃料」となったのではないかなと思った。
    夜の持つ危うさと魅力が存分に表現されており、その非現実的な世界に読者も引き込まれる中、
    夜明けとともに、「マリは、芝生の庭や、防犯アラームに護られている。」という一文で一気に現実に戻される感覚が印象に残った。

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    2026年05月10日
  • 走ることについて語るときに僕の語ること

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    毎日走ること、苦しくても続けること、少しずつ衰えや限界を受け入れながら前に進むこと。
    黙々と走り続けている人にとって刺さる内容で、自分がやっていることに意味があると感じられるし、また少し誇らしく感じることが出来た。

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    2026年05月10日
  • 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

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    ネタバレ

    久々に夢中になって読んだよ。この孤独感はわかる。急に縁切られて絶望する。20代ならでは。
    自分には何もないと感じることも。
    でもつくるには、駅をつくってきたキャリアがあるじゃん。
    沙羅とどうなるか、一緒にいたおっさんは?シロが妊娠した時の父親や殺した人は誰?疑問が残ったまま終わります。
    「私はあのころ何かを強く信じていたし、何かを強く信じることのできる自分を持っていた。その思いがそのままどこかに虚しく消えてはしまうことはない」
    私にとってのあのころは、出産のため仕事を辞めた時。

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    2026年05月09日
  • 国境の南、太陽の西

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    この作品は、一般的に言われるような単純な「恋愛小説」ではないと思った。
    人を好きになるとか、過去の恋人を忘れられないとか、そういう言葉だけでは説明できない、“人生の欠落”や“魂の飢え”のようなものを描いた作品だと感じた。

    主人公のハジメは、家庭も仕事もあり、世間的には幸福な人生を送っている。
    しかしその内側には、どうしても埋めることのできない空白が存在していた。
    その感覚は、自分自身の体験と強く重なった。
    一度変わってしまった心は元には戻れない。
    この小説は、自分にとって単なるフィクションではなかった。
    ハジメが家庭へ戻った“もう一つの人生”を見ているような感覚があった。
    もし自分が別の選択

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    2026年05月07日
  • 1973年のピンボール

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    初期三部作の2作目。風の歌を聴けは書くとについて書かれていたけれど、2作目はしっかりと始まりと終わりのある物語。僕は小さな成功者として、鼠は過ぎていった過去にこだわって燻っている。2人と主人公の両面的な話。
    ピンボールは僕の青春のマジックリアリズム的な役割として意味している。双子の存在が何を意味するのかは曖昧。

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    2026年05月06日
  • ねじまき鳥クロニクル―第1部 泥棒かささぎ編―(新潮文庫)

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    村上春樹を遅ればせながら読み始めている。
    主人公の境遇が少しだけ自分の状況に似ているなと思いながら読み進めた。

    主人公の妻の兄貴に、石ころのように価値がないと揶揄された際に「自分は自分の価値観で生きているので貴方の価値観で判断して欲しくない」的な内容で返す場面に自分も社会の価値観を気にしすぎているなと感動を覚えた。

    自分も社会の昇進ルートからちょこっと外れたなと感じていて疎外感をら感じていたので自分を深掘りする良い機会になった。

    中巻と下巻で主人公がどのように自分と向き合って対処していくのご楽しみである。

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    2026年05月05日
  • スプートニクの恋人

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    これは村上春樹が、割と初期に書いた小説らしいのだが、名前だけは知っているものの、なかなか読むに至らなかった。「夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです」という、彼のインタビューを集めた本を読んだとき、何度もこの本の名前が出てきたことで、これは読まなければ、と思ったのだった。

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    2026年05月04日
  • 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(下)(新潮文庫)

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    「心がない」ってどういうことなんだろう?「目的がない」って、ある意味とても純粋なことではないのだろうか?穴を掘っては掘った穴を埋める、を繰り返すおじいさんの話が印象的だった。

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    2026年05月04日
  • TVピープル

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    TVピープルは人間のようで縮尺が少し小さい
    何かのメタファーっぽい。僕と妻の関係性の終わりを告げに来た

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    2026年05月04日
  • 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

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    春樹の長編作品の中でも物語の構成は特に素晴らしい作品の一つ。ノルウェイの森に次いで死について考えさせられる作品。春樹の曖昧な表現や描写が嫌いな人は拒絶しそうな作品だけど、春樹が好きな人なら絶対好きな作品だと思う。考察は捗る

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    2026年05月03日
  • 村上春樹 雑文集(新潮文庫)

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    冒頭の「自己とは何か(あるいはおいしい牡蠣フライの食べ方)」が東京にある某私立高校の今年の入試問題に出た、というので読んでみた。村上春樹の文章は一見平易だが、中身は難しい。小説は、比喩の構築物であり、大人でも知識が浅いと意味を連想できない。村上自身が書いた小説論は、中3に歯が立つだろうか。以下、私自身の意訳も含めた本文の解釈だ。

    小説家は、自分とは何かという問いかけに対し、多くを観察して仮説を積み上げ物語化する職業だ。その問いかけへの最終的な答えは読者に委ねている。
    そもそも、何を書いたとしても、自分自身との関係を自動的に記録してしまうのが書くという行為だ。だから、何でも書けばいいのだ。それ

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    2026年05月03日