村上春樹のレビュー一覧

  • 遠い太鼓

    Posted by ブクログ

    再読中
    面白すぎる。声出して笑うエッセイは春樹さんくらい。笑 すごおおおおおおく、面白い。笑 スペッツェス島。ゾルバ系ギリシャ人。ミコノス。27歳の時に読んだあの時の記憶が蘇る。夢中になって読んだなあ。ノルウェイの森とタンスダンスダンスが書かれた期間のスケッチたち。これを読んでからローマに行ったような。春樹さん、37〜40歳の文章のスケッチ。ゾルバ。死に犬現象、エーゲ海の法則。いやあ、名言が多すぎる。笑


    初回
    2018.4.20
    春樹さんのエッセイや旅のスケッチ的な文章がすごく好きだ。
    読んでいると肩の力が抜けるような、疲れた時のわたしのリフレッシュ的ツール。

    最高にツボな表現が多い一冊。。笑

    0
    2026年03月04日
  • 1973年のピンボール

    Posted by ブクログ

    鼠と僕、ビール、そしてピンボール。ただただピンボールをやり、そして店ごとなくなった。それは、ただ終了しただけのような、予定されていたかのようにふと消えることがある。ゆっくりと、ただ自分と向き合う主人公。そして、双子の女の子たち。
    ジェイズバーで、街の中にいる自分を外に持っていく決心をつける。一歩進む、その大事な、大切な一歩を推してくれたのは変の兆しを与えてくれたなんでもないもの。日常の本当に小さな何か、なんの変哲もない、何かが人生を変えることもある。じっくり、もっとじっくり読まなくては、、と思いながら流して読んでしまった。

    0
    2026年03月01日
  • スプートニクの恋人

    Posted by ブクログ

    ネタバレ


    まだ読んだことのない作品の方が多いけれど、今まで読んだ村上春樹作品の中でいちばんすき。日曜日の夜明け前にすみれが記号と象徴の違いを電話で僕に問う一連のやりとりがすごく気に入ってしまって、何回も読んだ。

    僕 がすみれに色んなこと(「何かを学ぶときに、 一度それはそうゆうものだと受け入れないと進まないことと、きちんと理解しないと進まないことがある。 」とか、 「簡単に説明できることには落とし穴がある。あまり急いで結論に飛びつかないほうがいい。」とか)昼夜問わず丁寧に言葉を選んで教えてくれるたび、純粋な心配からの忠告に感じたり、すみれに対する想いゆえの祈りに感じたりもした。でも、ずっと優しくて良い人だな、と思った。

    果たされなかった約束を、「美しい約束の多くがそうであるように、」と言ったり、好きな表現や会話がたくさんあった。終わり方も好きだった。

    0
    2026年07月09日
  • 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(下)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    再読。10代の頃は幻想世界が退屈でハードボイルド・ワンダーランドばかり真剣に読んでいたが、作者の比重はむしろ幻想世界、世界の終りにこそあったと理解できた。

    虚構を生み出し生きるとはどういうことなのか、そこで失い、得るものとは何なのか。作家業に対する自己言及であり、当時の作者の自問自答を見守るような切迫感、そして開放感のある読書体験だった。この小説に、今再び出会えて幸運に思う。

    0
    2026年02月23日
  • 国境の南、太陽の西

    Posted by ブクログ

    村上春樹氏のインタビュー記事を読んでいて、読み直したくなり手に取る。
    学生時代に一度読んだきり、内容はすっかり忘れていた。

    一人っ子の少年が、青年になり、中年になっていく物語。男の中には常にある女性が居て、孤独な時もモノを持ちすぎた時も中心には彼女がいる。
    成功譚でも、成長の物語でもない話が進んでいく。

    リズムよく読みやすい文体、洒落た語彙。スラスラとテンポよくページを進めていけた。
    物語に没頭し、喪失、孤独、加害を感じていった。
    素晴らしい読書体験だった。


    0
    2026年02月22日
  • アンダーグラウンド

    Posted by ブクログ

    著者が地下鉄サリン事件で被害にあった方々に、事件当時の様子を聞いてまとめたものが本書である。軽傷で済んだ人もいれば、偶然、当日に電車を利用することとなり、その結果、植物人間と化して家族が介護するというように、さまざまな人がいた。地下鉄でサリンがばら撒かれるという、治安がいい日本では、にわかには信じられないことが起きた。その為、医師を含めて大半の人はなにが原因で、電車内で大量に倒れて、なかには死に至る現象が発生したのか理解できなかった。そのこともあって、当時の日本では職場や家族から理解を得られない被害者もいた。このように、日本で前代未聞の出来事に出くわしたときの、人々の言動が本書を通して浮き彫りになる。

    0
    2026年02月21日
  • 1Q84―BOOK1〈4月-6月〉前編―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ■刺さったところ
    ・青豆も天吾も幼少期、家族の温かさや友達に恵まれない境遇で育ち、
    そんな2人の心情心理描写が村上春樹節で表現されつつ、ミステリーが紐解かれていくので一気に読める

    ・天吾と青豆がどのようにして出逢うのか、楽しく想像を膨らませながら読めた。

    もっといっぱいあるけど、このくらいにしておきましょう

    0
    2026年02月20日
  • 1Q84―BOOK2〈7月-9月〉後編―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    一挙に物語がつながり、動き始めた。リーダーも青豆や天吾同様、望む望まないにかかわらず、1Q84の時間性に入り込んでしまい、そして青豆の手にかかり終わることを望んでいたことにまず驚いた。中身のなかった『空気さなぎ』を初めて読むことができて、今後青豆がどのように関わり続けてくれるのか、先を読み進めるのが楽しみでしかたない。

    0
    2026年02月20日
  • 走ることについて語るときに僕の語ること

    Posted by ブクログ

    オーディブルで少し前に拝聴していて
    最近2周目を聴いた

    オーディブルは主に片道20分間くらいの通勤の車の運転中に聞いていて
    あれこれ考えていると集中できないことも多々あるんだけど
    この作品は疲れているときでもなんだかすっと頭に入ってくる

    走ることについての本ではあるんだけど
    生き方として参考にしたいエッセンスが所々に散りばめられている

    すごい好きだから、紙の本も買いたいな

    0
    2026年02月16日
  • 騎士団長殺し―第1部 顕れるイデア編(上)―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    日本の芸術、文学が出てきて他の作品とは異なる印象。特に絵画に触れるのは春樹にしては珍しいと思った。
    まだ全ては始まりにすぎない。免色のことは嫌いじゃない。

    0
    2026年02月15日
  • 騎士団長殺し―第1部 顕れるイデア編(下)―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    村上春樹の芸術感が前面に現れ始めている、起承転結の承の部分。
    小説を書くことが自己回復の手段である村上春樹と、絵を描くことで自身の深層にある暴力性と向きあう主人公。深層に向き合うきっかけとなった雨田の『騎士団長殺し』。
    様々な角度から自己に向き合う村上春樹の試行錯誤を感じ取れる。

    0
    2026年02月15日
  • 騎士団長殺し―第2部 遷ろうメタファー編(上)―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ねじまき鳥クロニクル、海辺のカフカと大きな流れは似ている。
    「caveat emptor。カウェアト・エンプトル。ラテン語で『買い手責任』のことである。」

    0
    2026年02月15日
  • カンガルー日和

    Posted by ブクログ

    4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子と出会うことについて
    私の人生でこれ以上の小説に出会うことは多分ないと思う

    0
    2026年02月13日
  • 村上ラヂオ2―おおきなかぶ、むずかしいアボカド―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ⬛︎気楽なのにちゃんと沁みる小話たち

    前回『村上ラジオ』の1冊目を読んでとても面白かったので、2冊目も購入。
    なお村上春樹の小説は未読で、遠い昔に『ノルウェイの森』を途中で挫折したままです。

    冒頭のまえがきにある
    「ぼくのエッセイは「ビール会社が作るウーロン茶」みたいなものだと考えています」
    という表現。
    「そのウーロン茶が好きなのよ……」としっくりきました。

    なぜ村上さんの「ウーロン茶」が好きなのか考えてみると、文体の温度感がとにかく心地よいからなのだと思います。
    ハッとさせられる価値観や考え方が肩肘張らない自然体の文章で綴られ、そこにクスッと笑えるおふざけが差し込まれる。

    「真面目さ」と「おふざけ」の温度がちょうどよく、冒頭で書かれている通り「肩の力を抜いて気楽に書いている」トーンが、読む側にも心地よく伝わってきます。

    印象に残った話題は本当にたくさんありました。
    怒りの多くは「悲しい」に置き換えられるが、本当に怒っていいこともあり、それは静かに怒り続けていいという話。
    便利なものが一つ生まれると、それがない状態が「不便」になるという話(からの、寿司屋のビールは瓶ビール一択だ、という流れに思わず笑ったり)。
    「ガラスの家に住む人は石を投げないほうがいい」という、批判する側の覚悟の話。
    おひとりさまのカキフライから語られる、「誰かと食べたいご飯」の話。
    原子爆弾を作ってしまったことを悔いたオッペンハイマーの話。

    身が裂けるような悲しみのたびに音楽に救われてきた、という話では、つらいときに寄り添ってくれる存在は人それぞれあるのだな、と読みながら思いました。私の場合は音楽や漫画などの娯楽で、無心になれるものにずいぶん救われてきたことを思い出しました。

    今回もとても面白かったです。
    何巻まで出ているのだろう、続きがあるならまた読みたいと思います。

    0
    2026年02月11日
  • もし僕らのことばがウィスキーであったなら(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

     奥様が撮られた写真と村上春樹のエッセイでしか読めない言葉遣い。
     私は著者の奥様でしか語れないことや距離感が好きである。星野道夫の奥様が出された本も好きだったが、村上春樹の奥さんの写真も素晴らしい。特に春樹さん(と呼びたくなる)のカットは、奥様でしか撮れない特別な距離感が現れている。旅もウィスキーもいいが、ほんとうにいいのは奥様がそばにいてくれることなのでは?と思わずにはいられない。

    0
    2026年02月06日
  • 1Q84―BOOK3〈10月-12月〉後編―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

     読書によってこんな体験ができるのか…。   
     私は、フカエリやその他の強制性交を天皇制を軸とした侵略戦争による日本人としての傷みと捉えて読んだ。そういった傷みを見つめることが、新しい通路を開く。「声を聞く」なんて玉音放送みたいじゃないか。
     しかし、この作品はそのような歴史的視点の導入だけで安易に読み解かれるものではない。核心的な部分はここだ。
     「心という作用が、時間をどれほど相対的なものに変えてしまえるかを、その光の下で天吾はあらためて痛感する。」
     時間は乗り越えられる。心という作用によって。
     ここに文学作品の必要性と人間が持ちうる資質への言及がある。苦しみを乗り越える資質を、私たちは持っている。そこには他者と出会うこと、他者とともに生きることの可能性も重要な要素として組み込まれている。
     青豆や天吾、牛河やタマルらの生き方から学ぼうとすれば、可能な限り理知的に生きること、その上で心の声を注意深く聞き、自らの生き方を選択すること。現代に足下をさらわれることがない生き方を、1Q84は提示していた。
     最後に、醜さをもった牛河から空気さなぎが作られ、描かれることのない何かが生まれようとしていること。これからの衆院選の後に生まれる悲劇とつながってなければいいのだが。

    0
    2026年02月04日
  • 村上春樹、河合隼雄に会いにいく

    Posted by ブクログ

    最近は対談集をよく読んでいる。この本もその流れで買った。村上春樹と河合隼雄。小説界と心理学界の大御所対談。やはり面白く、読むたびに自分のなかで立ち上がる何かがある。

    「深く病んでいる人は世界の病いを病んでいる」という言葉が印象的だった。

    病むということは、その人が病んでいる、というよりも、世界や社会、時代の病いをその人が引き受けている、というニュアンスで書かれており、なるほど確かにそうかもしれないと唸らされた。

    私はこれまで社会と個人を分けたものとして考えていたかもしれないが、それは渾然一体としているのかもしれない。

    ----------

    このレビューを書いている現在、衆議院選挙が行われている。政治について、あまりにも状況が複雑化していて、どこからどう考えればいいか、私は分からなくなっていた。

    けれどもこの本を読み、もしかすると、私個人、もしくは目の前にいる個人について考えることが大切なのかもしれない、と思うようになった。

    私のなかの井戸を深く掘っていったとき、そこには時代に共通して流れる水脈のようなものがあるのではないか。

    もっといえば、社会的課題とされる、ときに目を背けたくなるようなドロドロとしたものが、認めたくないけど、自分のなかにもその欠片みたいなものが確かにあって。そのことを認めたうえで、ではそれをどう社会と共存可能な形で、表現していくかなど。

    つまりは、自分と向き合うことが、そのまま社会や世界について考えていくことにほかならないのかもしれない、と考えるようになった。

    うまく言葉にはまだできないけれども、個人と社会の関係性について、新たな視点を得ることができた一冊である。

    0
    2026年02月03日
  • ねじまき鳥クロニクル―第1部 泥棒かささぎ編―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    タイトルからファンタジーっぽいのを想像してたけど、全然違った。
    面白い、とは少し違う。惹きつけられる、虜になる、中毒性がある、とかが相応しいだろうか。

    路地での猫探し。学校に行かない笠原メイ。加納マルタ・クレタ。妻の兄、綿谷ノボル。不思議な老人本田さん。そして、間宮中尉の長い話。

    改行が少なく文字がびっしり書かれたページが続き、明らかに重いはずなのに、するする読めてしまう。
    かつらの話は笑った。
    間宮中尉の話はほんと長いけど、夢中になって読んでしまった。

    カティサークが飲みたくなった。

    0
    2026年02月03日
  • もし僕らのことばがウィスキーであったなら(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    私事ではございますが、投稿が500冊となりました。
    これからも日々、本のある生活を過ごしていきたいと思います。
    自分の三大欲求は「食欲・睡眠欲・性欲」ではなく、「本欲・筋トレ欲・コーヒー欲」ですが、コロナのせいでその一角が崩れてしまいました。筋トレです。
    幽遊白書でいうと雷禅です。
    コロナのせいで完全に弱りました。
    その中で、猛烈にランクを上げてきたのがウィスキーです。
    もうウィスキー愛が止まりません。
    著書に書かれているウィスキーは一通り飲みましたが、飲んだだけでアイルランドやスコットランドに行ったような気持ちになりました。
    ただ、個人的には水が肌に合うのか、日本のシングルモルトが1番好きです。
    「村上春樹×ウィスキー」、言葉でウィスキーの良さが伝わるのと、実際飲んで味で良さが伝わるのとダブルパンチで最高です。
    毎晩、良いウィスキーを飲みながら、読書する生活が加わってしまい、筋トレは何処に…。
    このコロナ渦が収まったら、筋トレを含め、4大欲求として続けていこうと思います。

    0
    2026年01月31日
  • 1Q84―BOOK3〈10月-12月〉前編―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

     物語は凪の状態に入った。雲の上を歩いているのに、心臓の在処だけははっきりしているような感覚。心をあっちやこっちに引っ張るエンターテイメント的な展開が一切ないのに、固定された心臓が絶えず振動し続ける。文体の美しさと展開の静けさによる妙。長編でしか成し遂げられない言語空間が立ち上がっている。
     読者の日常生活の中に、日常世界とは異なる言語空間を立ち上げること。優れた小説家にはこんなことができるのか、という感動。

    0
    2026年01月31日