村上春樹のレビュー一覧

  • ロング・グッドバイ

    Posted by ブクログ


    「ハードボイルド」の意味を、ようやくこれを読んで理解できた気がする!!

    これがザ・ハードボイルドね!って自信満々に言いたい。

    ハードボイルドってそもそも何?ってレベルの私なんだけど、文学で、感情を交えず、始めから終わりまで、客観的な態度・文体で対象を描写しようとする手法らしい。

    この小説、マーロウという主人公=語り手の感情が全く出ず、淡々と周りの情景、出来事を描いていくスタイルで、王道なミステリーのプロットがこんな風に純文学になるなんて!!そんなことあるんだ、知らなかった!すごい!
    と驚いてる!!

    ストーリー自体がすごい斬新な設定とか、そういうことではなく、語られ方が斬新!!

    すご

    0
    2025年07月24日
  • 街とその不確かな壁(上)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ずっと夢をみてるような感覚で読んだ。
    うたた寝でみる夢みたいな、現実なのか夢なのか境界が曖昧な気持ち良い心地で読める作品。
    あるいは気持ち悪さとも紙一重なのかも。
    現実に戻ってしまうと醒めてしまうので、どっぷりハマって一気読みをオススメしたい。
    下巻も楽しみ。
    母が読みたがってるので貸す予定。

    0
    2025年07月23日
  • 国境の南、太陽の西

    Posted by ブクログ

    すごい上質でいて,それでいて体系的であり読みやすく面白い小説だった。
    誰もが感じる自分の欠陥や、味のない肉体を自分のペルソナや環境や、考え方やそんなものを変えることで補おうとする。
    しかし,それで変わるのは外見であり魂を纏う肉体であり欠陥ではない.
    ある意味では欠陥こそが自分自身なのかも知れない
    このセリフが本当に素晴らしい
    この言語化が本当に素晴らしい

    内容としてはとても体系的で分かりやすい
    体験ベースの感情移入であり,一人称で基本進んでいく村上春樹の小説なのでやはりわかりやすい。
    キャラクターの奥行きや哲学もやはり解像度が高くわかりやすい
    ある意味では僕が抱えていた欠陥を
    その存在を認知

    0
    2025年07月21日
  • 遠い太鼓

    Posted by ブクログ

    端的に言って期待以上にめちゃめちゃ面白い分厚いエッセイで、「ノルウェイの森」「ダンスダンスダンス」の副読本というと言い過ぎかもだが、脂の乗ってる30代春樹さん特有の文章(太字の使い方とか)を堪能できるエッセイはこれしかないはず。

    特に序盤のギリシャパートは初期作の雰囲気がぷんぷんで、地図を描いてもらいその地図にキスをするくだりを絵で説明するトピックは、ギャグとしてとても冴えている。後半のローマへの不満パートは読んでいるこちらがイライラしてくるほどの実況ぶりで、流石だなと思う。

    0
    2025年07月19日
  • 1Q84―BOOK2〈7月-9月〉前編―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「しかし正確に言えば、それはただの偶然でない。君たち二人の運命が、ただ成り行きによってここで邂逅したわけではない。君たちは入るべくしてこの世界に足を踏み入れたのだ。そして入ってきたからには、好むと好まざるとにかかわらず、君たちはここでそれぞれの役割を与えられることになる」「この世界に足を踏み入れた?」「そう、この1Q84年に」

    はあ、面白い。面白い。1Q84年に、月が2つの世界に踏み込んだ。

    0
    2025年07月18日
  • パン屋再襲撃

    Posted by ブクログ

    パン屋再襲撃、象の消滅、ファミリー・アフェアという面白い短編が三作も続いて収められており、特にパン屋再襲撃、ファミリー・アフェアの二つはユーモアに溢れた作品であり、あまり本を読まない人にとっても読みやすい事請け合いである。
    ねじまき鳥と火曜日の女たちというねじまき鳥クロニクルの種となる様な短編もあり、こなれてきた読者としても重要な一冊だ。

    0
    2025年07月16日
  • 海辺のカフカ(下)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    傑作中の傑作 傑作中の傑作、壮大な物語のラスト45章からは、川端康成の雪国のようなノーベル文学賞ものの、強烈な共感を呼ぶ。村上春樹の世界と自分たちの世界が深く共振する感覚を覚える。
    タフな15歳の少年の物語は、幾多の展開をした後、確固たる一つの束となってここに終結する。

    0
    2025年12月06日
  • 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(上)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    村上春樹の作品の中でも最高傑作と名高いだけあって、現実世界のハードボイルドワンダーランドと深層世界である世界の終りというパラレルワールドで展開される世界観がとにかく秀逸でした。
    現実世界では苦や悲しみもありながらも感情が伴う世界で、深層世界ではそういった苦しみや争いなどがなく平穏で安定している代わりに心が喪失している世界を表しています。
    ラストシーンも含めて読み手に解釈の余地を与えているので、人によって感じ方は大きく変わりそうです。そういった点も本作の魅力の一つだと思います。
    ストーリー自体は難解ではあるものの村上春樹の作品の中では比較的読みやすい部類に入ると思います。自分の人生哲学を踏まえて

    0
    2025年07月16日
  • 走ることについて語るときに僕の語ること

    Posted by ブクログ

    村上春樹氏の作品は小説よりも、エッセイの方が好み。マラソンを走ること通して、小説を書くことについて考察している。これは文章が書きたくなる本。

    0
    2025年07月09日
  • 走ることについて語るときに僕の語ること

    Posted by ブクログ

    初の小説じゃない春樹

    今年から走り始めたから、春樹の目を通して走ってみたいな思って、電車時間の読み物として読んでみた
    最近は暑くて走りより泳いでるから、結果的に読んでる期間一度も走らなかったけど、おかげで電車時間が癒し時間になった

    what we talk when we talk about love
    愛について語る時に私たちの語る事が愛以外のものであるように
    本書は走る事を語ってるようで、小説のことや生き方を語っていた

    ポニーテールの比喩と、自分のネイチャーをボストンバッグに比喩していた文章が特に印象に残った
    流れるような美しい文章、一見全然関係ない2つの事柄がすんなり共通してしまう

    0
    2025年07月06日
  • 翻訳夜話2 サリンジャー戦記

    Posted by ブクログ

    サリンジャー『キャッチャー・イン・ザ・ライ』を村上春樹さんが翻訳していること、併読している『ギンガムチェックと塩漬けライム』(鴻巣友季子著)で初めて知りました。そして、本書に辿り着きました。

    村上さん、『キャッチャー』(『ライ麦畑』)を大絶賛でした。翻訳という大変なお仕事をするのですから、当然といえば当然ですが。『キャッチャー』(『ライ麦畑』)を読んだら、(どちらかでも)本書は必読だと個人的に思います。

    村上さんの翻訳を巡っての柴田さんとのお話は、とにかくおもしろい! 野崎訳『ライ麦畑でつかまえて』を読み、ちょっと理解が難しいところが、こんがらがった糸がほどけたように分かり、すっきりしまし

    0
    2025年07月03日
  • 走ることについて語るときに僕の語ること

    Posted by ブクログ

    子供が生まれてからランニングをサボっていたが、この本を読んで、また走り始めた。走っているときの感覚を的確に読みやすく表現しており、走ることへの魅力を再確認できた。走りながら街の様子や自分の心の内側を確かめていきたい。

    0
    2025年07月02日
  • 1973年のピンボール

    Posted by ブクログ


    「僕」が双子と暮らし、ピンボールを見つけ出し綺麗に別れることで直子との過去も断ち切り、(ピンボール=直子)
    鼠は「進歩や変化は破滅の過程に過ぎない」とのことを言っていたが、街をでる決心をし、現状を変えようとしていた(=破滅の道へ)

    過去をたちきり前へ進む「僕」と、
    変化を求め破滅とされる前へ進む鼠
    (同じ方向を向いてるようで2人は互いに逆方向へ)? 東と西に、右に左に、上に下に、

    0
    2025年06月27日
  • アフターダーク

    Posted by ブクログ

    とある都会の一晩を複数の視点から描いた物語。村上春樹らしいと言えばらしいが、他作品とは一風変わった空気感のある構成だった。個人的にはハッピーエンドと読み取ったが、ある登場人物の言動には疑問を感じる点もあった。本当の闇はどこに潜んでいるのか、そして我々我々がちょっとした隙に落ち込んでしまうような、そんな近いところにいるのではないか、と不安を覚えた。確かに悪と呼べるようなもの、どうしようもない仕組みが身近にはある。ただ、それはそれとして時間が過ぎ去れば夜が明ける、そんな希望を感じるお話だった。

    0
    2025年06月27日
  • 職業としての小説家(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    村上春樹がどのようにして小説家を志したか、どのようにして小説を書いていいのか、どう悩みどう見切りをつけ、どう心がけているのかが明らかになっていく。過去のインタビュー集に対する回答がまとまっており、読み進める中で自分の考えも整理されていき、新しいものの見方ができるように思う。もう一度、村上さんの作品を読み直したいと思える、そんな本でした。小説家とは素晴らしい職業ですね。

    0
    2025年06月27日
  • 1Q84―BOOK3〈10月-12月〉後編―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    1Q84のBOOK3~6の感想です。

    牛河がメインキャラ入りしているのは驚いた。
    哀れな最期だったけど・・・。
    ふかえりが出てこなくなってから途端につまらなくなっちゃった。やっぱり動いてる時が良かったね。
    青豆ぐらい激しく愛して、でもそれを受けいれる天吾・・・。
    なんでだろう、不安にならないのかな。うらやましい。すてき。

    以下はお気に入りの文引用です。
    「明日の今頃、私はどこにいるのだろう(略)でもそんなのは些細なことだ。天吾がこの世界に存在しているという事実に比べれば。」
    「説明されないとわからないのであれば、説明されてもわからない」
    「靴は、利用されるだけ利用されて今は死に瀕した哀れな

    0
    2025年06月26日
  • 1Q84―BOOK1〈4月-6月〉前編―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    久々のハルキ。カフカやノルウェイよりすごく読みやすくて一気読みした。
    エロさはハルキらしいなーと思う。
    青豆と天吾がどんどん重なってゆくのも好き。
    登場人物めちゃくちゃ怪しいおなー
    BOOK2のリリースが楽しみです。ふかりえかわいいー

    以下はお気に入りの文引用です。
    「こわがることはない。いつものニチヨウじゃないから」
    「飲んでしまってから水なんて飲みたくなかったことに気がついた。」
    「正しいことであれば、その気持ちが純粋であれば何をしてもいいということにはなりません。」
    「一人でもいいから、心から誰かを愛することができれば、人生には救いがある。たとえその人と一緒になることができなくても」

    0
    2025年06月26日
  • 1973年のピンボール

    Posted by ブクログ

    テネシー・ウィリアムズがこう書いている。過去と現在についてはこのとおり。未来については「おそらく」である、と。
    しかし僕たちが歩んできた暗闇を振り返る時、そこにあるものもやはり不確かな「おそらく」でしかないように思える。僕たちがはっきりと知覚し得るのは現在という瞬間に過ぎぬわけだが、それとて僕たちの体をただすり抜けていくだけのことだ。

    0
    2025年06月25日
  • TVピープル

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    三宅香帆の著作で人生を狂わす作品として紹介。
    だいぶご無沙汰な村上春樹でした。初出誌が生まれ年の1989年というのに親近感。

    標題作品の『TVピープル』を始め、全編不気味な雰囲気を纏っている。少し常識から踏み外した世界観から、私たちの日常生活への小さな歪みみたいなものを抉り出される感覚。

    『眠り』の舞台設定が我が身と類似点があり、1番ゾワっとした。眠りを超越し、傾向的な消費から解放され自分の時間を過ごしている。そこに自分の人生を生きているという充実感を覚える。反面、昼間の生活に対する不信感や、踏み込んだ嫌悪感を意識してしまうに至る。夫と息子の寝顔を見ながらの感情の吐露は凄みがある。

    さら

    0
    2025年06月23日
  • 騎士団長殺し―第1部 顕れるイデア編(上)―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    一生をかけて何度も読み返す本リストみたいなものがあれば、
    この作品は間違いなく入る作品。

    今のところは5回ほど読んだ。

    0
    2025年06月22日