村上春樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「ハードボイルド」の意味を、ようやくこれを読んで理解できた気がする!!
これがザ・ハードボイルドね!って自信満々に言いたい。
ハードボイルドってそもそも何?ってレベルの私なんだけど、文学で、感情を交えず、始めから終わりまで、客観的な態度・文体で対象を描写しようとする手法らしい。
この小説、マーロウという主人公=語り手の感情が全く出ず、淡々と周りの情景、出来事を描いていくスタイルで、王道なミステリーのプロットがこんな風に純文学になるなんて!!そんなことあるんだ、知らなかった!すごい!
と驚いてる!!
ストーリー自体がすごい斬新な設定とか、そういうことではなく、語られ方が斬新!!
すご -
Posted by ブクログ
すごい上質でいて,それでいて体系的であり読みやすく面白い小説だった。
誰もが感じる自分の欠陥や、味のない肉体を自分のペルソナや環境や、考え方やそんなものを変えることで補おうとする。
しかし,それで変わるのは外見であり魂を纏う肉体であり欠陥ではない.
ある意味では欠陥こそが自分自身なのかも知れない
このセリフが本当に素晴らしい
この言語化が本当に素晴らしい
内容としてはとても体系的で分かりやすい
体験ベースの感情移入であり,一人称で基本進んでいく村上春樹の小説なのでやはりわかりやすい。
キャラクターの奥行きや哲学もやはり解像度が高くわかりやすい
ある意味では僕が抱えていた欠陥を
その存在を認知 -
Posted by ブクログ
村上春樹の作品の中でも最高傑作と名高いだけあって、現実世界のハードボイルドワンダーランドと深層世界である世界の終りというパラレルワールドで展開される世界観がとにかく秀逸でした。
現実世界では苦や悲しみもありながらも感情が伴う世界で、深層世界ではそういった苦しみや争いなどがなく平穏で安定している代わりに心が喪失している世界を表しています。
ラストシーンも含めて読み手に解釈の余地を与えているので、人によって感じ方は大きく変わりそうです。そういった点も本作の魅力の一つだと思います。
ストーリー自体は難解ではあるものの村上春樹の作品の中では比較的読みやすい部類に入ると思います。自分の人生哲学を踏まえて -
Posted by ブクログ
初の小説じゃない春樹
今年から走り始めたから、春樹の目を通して走ってみたいな思って、電車時間の読み物として読んでみた
最近は暑くて走りより泳いでるから、結果的に読んでる期間一度も走らなかったけど、おかげで電車時間が癒し時間になった
what we talk when we talk about love
愛について語る時に私たちの語る事が愛以外のものであるように
本書は走る事を語ってるようで、小説のことや生き方を語っていた
ポニーテールの比喩と、自分のネイチャーをボストンバッグに比喩していた文章が特に印象に残った
流れるような美しい文章、一見全然関係ない2つの事柄がすんなり共通してしまう -
Posted by ブクログ
サリンジャー『キャッチャー・イン・ザ・ライ』を村上春樹さんが翻訳していること、併読している『ギンガムチェックと塩漬けライム』(鴻巣友季子著)で初めて知りました。そして、本書に辿り着きました。
村上さん、『キャッチャー』(『ライ麦畑』)を大絶賛でした。翻訳という大変なお仕事をするのですから、当然といえば当然ですが。『キャッチャー』(『ライ麦畑』)を読んだら、(どちらかでも)本書は必読だと個人的に思います。
村上さんの翻訳を巡っての柴田さんとのお話は、とにかくおもしろい! 野崎訳『ライ麦畑でつかまえて』を読み、ちょっと理解が難しいところが、こんがらがった糸がほどけたように分かり、すっきりしまし -
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ネタバレ1Q84のBOOK3~6の感想です。
牛河がメインキャラ入りしているのは驚いた。
哀れな最期だったけど・・・。
ふかえりが出てこなくなってから途端につまらなくなっちゃった。やっぱり動いてる時が良かったね。
青豆ぐらい激しく愛して、でもそれを受けいれる天吾・・・。
なんでだろう、不安にならないのかな。うらやましい。すてき。
以下はお気に入りの文引用です。
「明日の今頃、私はどこにいるのだろう(略)でもそんなのは些細なことだ。天吾がこの世界に存在しているという事実に比べれば。」
「説明されないとわからないのであれば、説明されてもわからない」
「靴は、利用されるだけ利用されて今は死に瀕した哀れな -
Posted by ブクログ
ネタバレ久々のハルキ。カフカやノルウェイよりすごく読みやすくて一気読みした。
エロさはハルキらしいなーと思う。
青豆と天吾がどんどん重なってゆくのも好き。
登場人物めちゃくちゃ怪しいおなー
BOOK2のリリースが楽しみです。ふかりえかわいいー
以下はお気に入りの文引用です。
「こわがることはない。いつものニチヨウじゃないから」
「飲んでしまってから水なんて飲みたくなかったことに気がついた。」
「正しいことであれば、その気持ちが純粋であれば何をしてもいいということにはなりません。」
「一人でもいいから、心から誰かを愛することができれば、人生には救いがある。たとえその人と一緒になることができなくても」
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Posted by ブクログ
ネタバレ三宅香帆の著作で人生を狂わす作品として紹介。
だいぶご無沙汰な村上春樹でした。初出誌が生まれ年の1989年というのに親近感。
標題作品の『TVピープル』を始め、全編不気味な雰囲気を纏っている。少し常識から踏み外した世界観から、私たちの日常生活への小さな歪みみたいなものを抉り出される感覚。
『眠り』の舞台設定が我が身と類似点があり、1番ゾワっとした。眠りを超越し、傾向的な消費から解放され自分の時間を過ごしている。そこに自分の人生を生きているという充実感を覚える。反面、昼間の生活に対する不信感や、踏み込んだ嫌悪感を意識してしまうに至る。夫と息子の寝顔を見ながらの感情の吐露は凄みがある。
さら