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私立探偵のフィリップ・マーロウは、億万長者の娘シルヴィアの夫テリー・レノックスと知り合う。あり余る富に囲まれていながら、男はどこか暗い蔭を宿していた。何度か会って杯を重ねるうち、互いに友情を覚えはじめた二人。しかし、やがてレノックスは妻殺しの容疑をかけられ自殺を遂げてしまう。が、その裏には悲しくも奥深い真相が隠されていた……村上春樹の新訳で話題を呼んだ新時代の『長いお別れ』が文庫版で登場
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Posted by ブクログ
ずっと前に買っていて、ブックカバーついていて、タイトルも分からず本棚に置いてあったが、片付けしているときにふと手に取って読み始めたところ、村上春樹さんの小説同様にこの小説世界に引き込まれてゆき、片時も手放せない程ハマりました。 村上春樹さんの小説はほとんど読んでおりまして、この小説は村上春樹さんの世...続きを読む界?と思ってしまうほど、てか村上春樹さんが影響受けたんだから当たり前か!となりました。 しかしながらこんなに面白い小説に出会えて、本当に幸せな気分です、僕にはミステリーや推理小説といったカテゴリーには収まらない素晴らしい内容。 あまりに面白いので、少し読んでは戻り、少し読んでは戻りを繰り返し、内容をきちんと把握したい気分に最初からなりまして、既に積ん読状態 たぶんまた読みたいし、読むだろうなぁ、、、 その他のマーロウのお話も読んでみたくなりました。 是非、寝る前のお供に30代以上の大人にお勧めです!
文体が好き。 フィリップ・マーロウという主人公がいて、その一人称なんだけど、すごく三人称に感じたし、登場人物がものすごく近いように感じたところが良かった。 訳者解説がすごく納得!
本物の生きる屍に会う 主人公の私立探偵マーロウは周囲の人間をスケルトンのように見ていて、彼らの醜い骸骨姿に唾を吐きかけながら接している。しかし、あるときテリーとアイリーンという本物の生きる屍に出会い、強く惹かれていった。魂が抜けた空っぽな人間であるテリーとアイリーン。そこに見たものは何だったのか。...続きを読むあとがきで訳者の村上春樹は、マロウがテリーに見出したのはマロウ自身だと指摘しているが、それはマロウ自身が空であることを述べているに等しい。マロウはたまらなく孤独な人間だった。ラストの場面は、再開した友人との触れ合いをも拒んだ。その徹底した孤独ぶりは、胸に深い読後感を残した。
レイモンド・チャンドラーの傑作。それを村上春樹訳で読めると言う贅沢。タフな探偵マーロウが兎に角カッコいい。作中に散りばめられた皮肉の聞いたセリフ。「さよならを言うのは少しだけ死ぬことだ。」という名言。 そして、「ギムレットを飲むには少し早過ぎるね。」という作中屈指の名言から展開されるラストの謎解...続きを読むき。最高に痺れる今年ラストの一冊でした。
読んでいてアメリカっぽさ、無骨な感じを受けていました。でもヘミングウェイほど感傷的ではなく独特で、徹底的な一人称視点なのに真相に辿り着けない… ドライだけどカラフルな感じ。
村上春樹さん訳のハードボイルド小説。長くて途中やや眠かったですが、最後まで読むと面白かったです。マーロウカッコいい。
ハードボイルドの古典。レイモンド・チャンドラーの探偵フィリップ・マーロウシリーズの最後の作品。ハードボイルドとは、主人公の無骨で筋の通った生き方、行動を慈しみ楽しむものだと思う。そこには浮世の経済合理性や名誉はなく、ただた個人的な「筋を通す」「原理原則を曲げない」それだけがある。そんな非現実的な生き...続きを読む方ができる本当の意味で「タフな」男の物語をたのしむというかなりマニアックなジャンルだと思うが、チャンドラーがそれを確立したと思う。村上春樹がなぜ彼を好きなのかよくわからないが、根底には「原理原則を曲げない」生き方への憧れがあるのだろうか。文体のシンプルなところも好きなのだろう。たまに主人公に「やれやれ」と言わせるがこれはちょっと違う(ハードボイルドではない)感じがする(苦笑)
「ハードボイルド」の意味を、ようやくこれを読んで理解できた気がする!! これがザ・ハードボイルドね!って自信満々に言いたい。 ハードボイルドってそもそも何?ってレベルの私なんだけど、文学で、感情を交えず、始めから終わりまで、客観的な態度・文体で対象を描写しようとする手法らしい。 この小説、マ...続きを読むーロウという主人公=語り手の感情が全く出ず、淡々と周りの情景、出来事を描いていくスタイルで、王道なミステリーのプロットがこんな風に純文学になるなんて!!そんなことあるんだ、知らなかった!すごい! と驚いてる!! ストーリー自体がすごい斬新な設定とか、そういうことではなく、語られ方が斬新!! すごい簡潔な文体で、タフな私立探偵マーロウが展開する、全く感情に流されない、冷徹で現実的な描写が、とにかく読み手を惹きつける!!! 皮肉ばっかり言って、「まどろっこしいやつだな」とマーロウのことを思いつつも(笑)、かなりの吸引力で惹きつけられてしまう魅力が彼にはある。(か、かっこいい…) 小説の時代も時代(1953年刊行)なので、こういう言い方を許してくださいっ! 「男らしい…」 おばさんの戯言だと思って聞き流してね!すいません!(笑) 今回読んでる間一度も実現できなかったけど、暗めのバーの間接照明の下でギムレットをちびちび飲みながら読んでみたかった本…いつか再読する時にやりたい… そしてどうしてロング・グッドバイなのか。 最後まで読んで、この胸がキュンとなる感じを、切なさを、肺の奥まで思いっきり吸い込んで、「はぁ〜〜」と吐き出してほしい!! さよならには色々あるなぁ! 母のおすすめだったんだけど、母は村上春樹訳ではなく、清水俊ニ訳が良いと思うらしい。(母は村上春樹が苦手なので) 私は村上春樹の文がとても読みやすいと思うので、この訳で読めて良かったのかな。(あとがきの解説も長いっっ!ボリュームタップリで大満足。) ヘミングウェイや特にフィッツジェラルドの「グレート・ギャッツビー」の影響がかなりあるらしく、ギャッツビーを読むのも尚更楽しみになった。
令和におけるチャンドラーを読める幸せ。生きていてよかったと思える1冊である。清水訳も読んでいるが、それでも読む意義については、長ったらしい春樹解説を見てほしい。
本読みならば一度は読んでおかなくてはいけないと思った中の1冊。 翻訳小説を読むのは何十年ぶりだし、翻訳を担当した村上さんの作品はエッセイしか読んだことがないし、なんと言っても分厚いし・・・という不安要素はあったのだが、フタを開けてみれば、元は外国語で書かれていたという不自然さがどこにもない。 村上氏...続きを読むがアメリカに滞在している時のことを書いたエッセイを読んでいたせいだろうか。氏の描くアメリカの風景に馴染みがあるような気がして読みやすかった。分厚いけど。 マーロウは、パンドラの箱を開けたばかりか、最後に残っていた「希望」まで引きずり出して吊し上げてしまうような、依頼された仕事はやらずに、余計なことばかりする男。そして口が減らない。他のキャラクターも皆、ああ言えばこう言うの応酬が半端ない。この辺が日本人との国民性の違いか。本が分厚くなるはずである。 そして、女を見るとすぐにロマンスしたがる。これも国民性か、ハードボイルドというジャンル性か。 マーロウは、警察的、あるいは法的な形での事件の決着には興味がない。 彼は、個人的な「?」を徹底的につぶさないと気が済まないようだ。そして、最後までそうした。 出会った時のテリーには、マーロウの心の琴線に触れる「何か」があったと書かれている。 テリーは今でもマーロウとギムレットを飲みたがっていたようなのに、何が気に入らないんだろう。 ああ、つれないなあ・・・つれない。 「ロング・グッドバイ」は、永遠にさよならという事でいいのか、またどこかで会うかもしれないけれど、期限の決まっていない長さのさよーならまたいつか、なのか。 後者であってほしい。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 翻訳者による解説の、「チャンドラー論」のようなものが難しかった。
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