村上春樹のレビュー一覧

  • もし僕らのことばがウィスキーであったなら(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    こんな風に、豊かな思考と言葉で、旅行記を書けるようなひとになりたいと思った。
    そういうひとになったかなと思えたら、わたしもアイルランドを旅しよう。そして緑の深さに感銘を受けて、地元のパブで地元の人のようにゆっくりと贅沢に時間を使って、ウイスキーを嗜むのだ。
    その頃には、ウイスキーの奥深さを理解できるようになっているんじゃないかな、と思う。

    0
    2024年05月15日
  • ロング・グッドバイ

    Posted by ブクログ

    文章に酔える。
    原作の世界観を残したまま村上春樹の文体/世界観も感じることができて最高の一冊。登場人物の多い海外文学への抵抗感もこの人なら消え去ってしまう。
    自分に大きな影響を与えた作品を翻訳するって本当に凄い。

    0
    2024年05月08日
  • みみずくは黄昏に飛びたつ―川上未映子 訊く/村上春樹 語る―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    注! インタビュー本なのでネタバレ設定にしていませんが、内容にかなり触れています。



    年末(2023年のw)、本屋をブラブラしていた時、表紙のフクロウ(あ、みみずく…、ねw)が、なぜかミョーに気に入ってしまって、ついつい衝動買いしちゃった本。
    ちなみに、フクロウとミミズクの違いは、羽毛が耳のようにちょこんと出ているのがミミズクで、頭が丸いのがフクロウということらしいけど。
    ウチに時々やって来るのは頭が丸い方なせいもあって、ミミズクよりフクロウの方が好きだ(^^ゞ

    ……って、最近は、文章の終わりに「。」をつけたりすると怒られたり(ニュースで見た)、「、」や絵文字が多いと“おじさんの文章”と

    0
    2024年05月01日
  • みみずくは黄昏に飛びたつ―川上未映子 訊く/村上春樹 語る―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    村上春樹さんの作品は最近読んでなくてご無沙汰してたけど、この対談は村上さんのコンセプトとか頭の中をのぞいてる感じがして面白かった。しっかり言語化できていてそれがわかりやすいのと村上さんの感性も伝わってきて読んでいて楽しかった^ ^

    0
    2024年05月01日
  • 中国行きのスロウ・ボート

    懐かしいです

    電子化されていなかったのでしょうか…
    とても大切な一冊です
    多感な時期に読んで欲しいです

    私も読み返します(*^^*)
    表紙は紙と同じ…?
    懐かしいです🐸🌿

    #シュール #共感する #深い

    0
    2024年04月30日
  • ラオスにいったい何があるというんですか?

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    出会いはランプライトブックホテル札幌
    紀行文というジャンルに興味を抱くきっかけとなった1冊。

    好きすぎるフレーズが沢山散りばめられてた。

    以下、一番好きな文を紹介。


    かつて住民の一人として日々の生活を送った場所を、しばしの歳月を経たあとに旅行者として訪れるのは、なかなか悪くないものだ。そこにはあなたの何年かぶんの人生が、切り取られて保存されている。潮の引いた砂浜についたひとつながりの足跡のように、くっきりと。
    そこで起こったこと、見聞きしたこと、そのときに流行っていた音楽、吸い込んだ空気、出会った人々、交わされた会話。もちろんいくつかの面白くないこと、悲しいこともあったかもしれない。し

    0
    2024年04月25日
  • 羊をめぐる冒険

    購入済み

    都会で暮らす平凡なサラリーマンがあることをきっかけになんだかよくわからない茫漠とした世界に入り込んでしまう。そんな基本構図はその後の村上春樹の小説の原型になっているのだろう。全作品を読んでいるわけではないけれど、『羊』がやっぱり一番好きな小説だなと感じる。
    北海道という土地の持つ欺瞞・因縁とそこから見る日本の近代という時代、戦後日本ののっぺりとしたノンポリ気質、などなど、村上春樹がそういったことをどこまで意識しているのかは知らないけれど、読む度にそんなこの小説の持つ政治性について考えさせられる。
    個人的に北海道に舞台を移す下巻からが特に好きだ。札幌に旅行に行きたくなる。

    鼠と主人公の友情、と

    0
    2024年08月17日
  • 職業としての小説家(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    物書きとして、人生を賭して生きてみようという勇気を喚起された。村上春樹さんの生き様、息遣いがボクの心身に染み渡った。

    0
    2024年04月11日
  • 世界で最後の花 絵のついた寓話

    Posted by ブクログ

    兵隊たちが行進し、突撃する絵が不気味です。戦争は今やそれで儲けたい人がさせているものだと思っていますが、始めさせるには多くの妬みや憎しみの種をまかなければならないのでしょう。やってみればきっと人を殺すことはとてもイヤな感じがするものだろうに、続けてしまうのは感覚が麻痺してしまうから?戦争は下手をしたら人類という種の絶滅さえ招きかねないのに、そういうことが出来る人間というのは不完全な生き物なのだな、と思いました。

    0
    2024年04月04日
  • ラオスにいったい何があるというんですか?

    Posted by ブクログ

    本書は、村上春樹(1949年~)氏が、1995~2015年にいくつかの雑誌のために書いた紀行文をまとめたもの。大半の初出は、JALのファーストクラス向け機内誌「アゴラ」(但し、雑誌に掲載されたものより長いバージョンだそう)で、その他は、雑誌「太陽 臨時増刊」、雑誌「タイトル」、雑誌「クレア」である。2015年に出版、2018年に文庫化された。
    訪れた場所は、米ボストン、アイスランド、米のオレゴン州ポートランドとメイン州ポートランド、ギリシャのミコノス島とスペッツェス島、ニューヨークのジャズクラブ、フィンランド、ラオスのルアンプラバン、イタリアのトスカーナ地方、熊本で、村上氏が過去に数ヶ月~数年

    0
    2024年04月04日
  • みみずくは黄昏に飛びたつ―川上未映子 訊く/村上春樹 語る―(新潮文庫)

    匿名

    購入済み

    村上春樹の解体新書

    村上春樹さんがどのように物語を紡いでいるのか、何を大切にしているのか、どのような手順で推敲しているのか。そういうあらゆる興味深いことを同じ作家の川上未映子さんが余すことなくインタビューし、それを包み隠さず村上春樹さんが答えているという濃厚なインタビュー。

    そしてこのインタビューを通してわかったことはやはり村上春樹さんは稀有な作家だということ。
    デビューして40年経ってなおストーリーがどんどん降ってくるなんて。そして彼の紡ぎ出す物語は今もなお新鮮で息切れを感じさせない。他の人が真似しようとしてもできないことははっきりわかる。

    #感動する #深い #タメになる

    0
    2024年03月31日
  • 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(下)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ◯生
    第一回路=ハードボイルド・ワンダーランドの私
    第二回路=影
    第三回論=世界の終わりの僕

    ◯死

    第一回路の私は失われ、第三回路に融合した?


    『ねじまき鳥クロニクル』の井戸(=id)しかり、『ノルウェイの森』の直子しかり、分裂症的世界観がよく描かれる
    人生は深い悲しみに満ちていて、別れや人の死を受け入れる為に、別の自分を創り出し、固い感情の殻にこもることを、この時の村上春樹は肯定していたのだと思う。(=デタッチメント)
    そしてそれが救いになる読者がいる
    一方で、『街とその不確かな壁』では、影を逃した後の僕も、壁の外へ出る

    『ねじまき鳥クロニクル』以降は、外の世界と向き合うことが描

    0
    2025年01月04日
  • 村上朝日堂ジャーナル うずまき猫のみつけかた(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    「村上朝日堂」シリーズ(シリーズと言っていいのかな?)
    マサチューセッツ州ケンブリッジ(ボストンの隣)に住んだ、1993年から1995年にかけての滞在記で、村上さん44歳から46歳のころ。
    日記であり、紀行。
    紀行文好きの私としては、村上さんの紀行文が読めて、とても楽しかったです。

    安西水丸さんがイラストを担当、奥様の村上陽子さんが写真を載せている。
    イラストはいつもの画伯風であるが、小学生の絵と違うところは、時々危険なところ。特にP207がやばい。
    まあ、村上さんの発言がそもそもヤバいのですが。

    奥様の写真はボストンマラソンから始まり、アメリカの自然や、街の様子が視覚からもアメリカ感を盛

    0
    2024年03月31日
  • 遠い太鼓

    Posted by ブクログ

    1986年秋から1989年秋までの3年間、村上春樹さんがギリシャ、イタリアで過ごした日々の記録。

    村上さんの見たものを想像し、村上さんの感じたものを感じ、村上さんの紡ぐ言葉を味わえる、大好きな作品です。
    久しぶりの再読。
    奥様とのやりとりが好き。

    時が経っても、その当時の村上さんの語りを聞いているかのように自然に私にしみいる文章たち。

    0
    2024年03月18日
  • みみずくは黄昏に飛びたつ―川上未映子 訊く/村上春樹 語る―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    川上未映子さん以上のハルキストはいるのだろうか。
    村上春樹さんが忘れていることまで、ディテールまで覚えていてたじたじの場面も。でも、のらりくらり「覚えていない」という春樹さんは本当に覚えてないのかもしれない。
    それにしても鋭かった。特に村上作品における女性の描き方、女性の見方についてのところ。
    村上さんは、文章を書くのが大好きで基本ポジティブだということ。地下一階の自我の葛藤には興味がなく、地下二階に降りようとしていること。集団的無意識みたいなところに。
    文章を読んだら、カキフライが食べたくなるような文章を書きたいというのが、村上春樹さんの目指すところ。
    それと忘れちゃいけない直接的なメッセー

    0
    2024年03月16日
  • 雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行―

    Posted by ブクログ

    本当に村上春樹さんの紀行文は最高。
    好奇心も心も満たされる

    ちょうど読んでいたとろに、ロシアのウクライナ侵攻のことで、息子に「日本はどこの国とも地続きで国境を接していないから感覚としてわからないけれど、地続きで隣り合う国があるってどんな気持ちなんだろう」というようなことを話しかけられました。
    村上春樹さんの旅当時はソ連(現在はジョージアとアゼルバイジャン)、イラン、イラク、シリア、ギリシャ、ブルガリアと接しているトルコの地図を2人で眺めながら「日本で生きていると他国と接している緊張感てないよね」と話し、村上さんの波瀾万丈の旅の訳がよくわかったし、接している国との関係もあるだろうから「その地域

    0
    2024年03月13日
  • 国境の南、太陽の西

    Posted by ブクログ

    激しく激しく心を揺さぶられた。

    「東京に向かう新幹線の中で、ほんやりと外の風景を眺めながら、(中略)僕は生まれて初めて自分に対して激しい嫌悪感を感じた。でも僕にはわかっていた。もしもう一度同じ状況に置かれたとしたら、また同じことを繰り返すだろうということが。僕はやはりイズミに嘘をついてもその従姉と寝ただろう。たとえそれがどれほどイズミをつけることになったとしてもだ。それを認めるのは辛かった。でも真実だった。
    もちろん僕はイズミを損なったのと同時に、自分自身をも損なうことになった。僕は自分自身を深くー僕自身がそのときに感じていたよりもずっと深くー傷つけたのだ。そこから僕はいろんな教訓を学んだは

    0
    2025年06月09日
  • 回転木馬のデッド・ヒート

    Posted by ブクログ

    家庭を奇妙って言ったり生を他者の死の喪失感によって規定されるとか言ったり、普段向き合おうとしない1つ1つの言葉に新たな視点を持たせてくれる文章が本当に大好き

    0
    2024年03月06日
  • 辺境・近境

    Posted by ブクログ

    紀行文大好きです。
    行った場所と感じたことを行っていない人に伝えるって難しいことだと思うけど、村上さんの目線でその場所を感じさせてくれるって素晴らしい。
    全部行きたくなってしまう。

    メキシコやノモンハン、アメリカ大陸横断に混じって讃岐が入るところも好きです。
    神戸のところ。村上さんが育った阪神間は私の生まれ育ったところと重なるので、震災前後で街の風景が変わってしまったことの寂しさや「行きたい」と思ったらすぐ甲子園球場に行ってしまうところが私の思いと重なりじんわりしました

    0
    2024年02月28日
  • 猫を棄てる 父親について語るとき

    Posted by ブクログ

    静かに心にしみる作品でした。

    なんの取り柄もない、平凡で、世の中になんの役にも立たない私だけど、「広大な大地に向けて降る膨大な数の雨粒の、名もなき一滴に過ぎない」私でも、「それが集合的な何かに置き換えられられていく」ことに生きる意味があるんだ、と力づけられました。
    歴史を受け継いでいくために、存在していいんだと思うだけで、ちょっと救われます。

    高妍さんのイラストが父親について語るという雰囲気にぴったり合っていて、思いを深められて素敵です。

    0
    2024年02月28日