村上春樹のレビュー一覧

  • 村上ラヂオ3―サラダ好きのライオン―(新潮文庫)

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    村上春樹さんのエッセイに、僕は音楽を感じる。
    音楽が、言葉のリズムのなかに含まれていて
    心地よいのだ。ちょっと疲れていて、長い文章は
    読みたくないなというときに僕は読む。

    すると、少し心が軽やかになって
    笑顔が昨日より増える気がする。

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    2023年12月18日
  • 村上ラヂオ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    1人でクスクス笑いながら読んだ本。
    内容がどれも軽くて、重い話がなかったからスラスラ読めた。すごく面白かった。
    「かなり問題がある」は、デビュー作「風の歌を聴け」がどのような気持ちで作られたのかが書かれていた。前にも球場で空を飛ぶボールを見ていると突然小説を書こうと思ったと言うのを見たのだが、やはり小説というのは突発的に書こうと思うものなのだろうか。
    村上春樹の本は好き嫌いが分かれるし、ひどい言葉を言う人もいるがそう言う人は一度この「村上ラヂオ」を読んでほしいと思った。きっと村上春樹に対する思いが変わるはずだ。
    「円周率おじさん」はおもしろすぎて、静かな図書室で一人で肩を震わせる変な人になって

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    2023年12月15日
  • 村上朝日堂(新潮文庫)

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    ネタバレ

    おもしろい!
    初めて村上春樹のエッセイを読んだがこんなに面白いとは思わなかった。普段の小説からは考えられないシュールさやゆるさ、だけど文章はしっかりと村上春樹のものでとても新鮮だった。1つの話が2ページで終わるのも良かった。あっさりしていて、テンポ良く進めていけるのも好きだった。
    安西水丸さんの絵がなかなか可愛らしくて、想像が捗った。
    つけで本を買う話は、子供がツケ払いをすることが可能な町が存在すること自体が面白かった。今じゃ考えられないことであるからこそ、日本っていいなあと思う。
    「千倉における朝食のあり方」を読んで、千倉に興味が湧いた。これを読むまで千倉の存在すら知らなかったが、肉屋がほと

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    2023年12月02日
  • 村上朝日堂(新潮文庫)

    購入済み

    コラム集なので、短くて読み易い

    紙の本も持っていますが、「老眼」で小さい字を読むのがつらいので、電子書籍を購入しました。執筆当時とは時代も価値観も大きく変わりましたが、読んでいてちょっぴり笑えたり、少し考えさせられたりする点は変わらないなと感じました。でも、日刊アルバイトニュースを覚えている人って、どの位いるんだろう?今はスマホでバイト探しだものね。

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    2023年10月30日
  • 若い読者のための短編小説案内

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    昔、ファミコンのゲームを持ってなくても攻略本を読むだけで楽しめたように、村上春樹の書評は、その作品を読んでなくても書評のみで独立して楽しんでしまえます。誠実に、真摯に作品と対峙する彼の態度には好感が持てますし、精緻かつ豊かなアプローチで小説を解きほぐすさまには大いに感銘を受けました。小説が好きな人におすすめです。小島信夫と庄野潤三は、名前すら知りませんでした。『馬』も『静物』も読んでみようと思います。

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    2023年10月28日
  • 騎士団長殺し―第2部 遷ろうメタファー編(上)―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    第2部上では、秋川家、免色、雨田具彦の過去がだんだんと明かされ始めた。

    なかでも印象に残っているシーンは大きく2つ。
    1つ目は「私」が秋川まりえをモデルに肖像画を描くシーン。
    「何かを与えると同時に何かを受け取る。」まりえを描くことを通して、『肖像画を描くという行為=限られた時間に限られた場所でしか起こらない生命の交流』なのだと気づく。
    第1部までの「私」は、『肖像画を描く行為=モデルの内部に埋もれていたイメージの発掘』と捉えていた。ギバーとテイカーではないが、画家→モデルという一方通行の関係から、画家←モデルへと相互的な繋がりを感じた...?
    穴に関しても、第1部では肖像画同様の解釈で『内

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    2023年10月24日
  • 辺境・近境 写真篇

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    村上春樹著「辺境・近境」の旅に同行したカメラマン松村映三による旅の写真集。

    写真週刊誌のカメラマン、いわゆるパパラッチをしていたが、ある日その仕事の内容に耐えられなくなり、退職。

    独立して、村上春樹の旅に何度も同行している。

    村上が松村の腕を信頼してのことなのだそうだ。


    「文章には文章のパーソナリティーがあり、写真には写真のパーソナリティーがある。それぞれに独自の視線があり、独自の文法がある。それにもかかわらず、それらがお互いにははじき合わず、あるいはまたもたれ合いもしないことを、僕としては嬉しく思う。
     もちろん相性というものはあるだろう。でもそこでは、映三君の鉈が切り出す薪のまっ

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    2023年10月17日
  • 遠い声、遠い部屋

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    河野訳は正直読みにくさも目立ったが、村上訳はさすが。あの魔術的描写の奔流の良さを殺すことなく、よくここまで訳し切るなと感心してしまう(Monkeyの対談を読む限り、村上氏もずいぶん苦労したようだが)
    ストーリーの妖しさもたまらないが、読み手を間違いなく選ぶ本。

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    2023年10月16日
  • 世界で最後の花 絵のついた寓話

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    今の時代を反映したものなのか?と思ったら第二次世界大戦のころのものだそうです。
    戦争は愚かです。
    そして人類も愚かです。
    小さな花が日々の小さな幸せを意味しているようでした。

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    2023年10月12日
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)

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    オードリー・ヘップバーンがホリー役を演じる映画の方は観たことがなかったが、確かに彼女は小説版のホリーのような汚さやふしだらさ、危うさが感じられる人ではない。もしいつか映画をリメイクする際はホリー役をマーゴット・ロビーに演じて欲しいと思うのは私だけでしょうか(マーゴット・ロビー好きの一意見)。
    この話は映画版『ティファニーで朝食を』でイメージされるような綺麗なストーリーではない。が、確かに名作であったと思う。イギリス文学とはなんとなく異なり、主人公やホリー、ジョー・ベルなど、様々な登場人物のその時々の感情が読み取りやすいものだったように感じる。
    ホリー・ゴライトリーというこんなにも危

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    2025年08月29日
  • 世界で最後の花 絵のついた寓話

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    人間って、愚かだ!
    愛を知り、文明を作ることができるのに、それ故戦わずにはいられない‥

    6人の男たちにちょっと似てる本。

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    2023年10月06日
  • カンガルー日和

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    『眠い』と『鏡』の二つが大変好きです。
    『眠い』はいつもの感じを残しつつも、ちょっと甘い感じで、逆に『鏡』は冷たい恐怖が残る。どちらも時々読み返したくなる。

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    2023年10月06日
  • 世界で最後の花 絵のついた寓話

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    翻訳が村上春樹さん。絵のタッチは黒だけなのになめらかで柔らかで素晴らしく、ことばは1ページごとにどんどんと惹き込まれてしまう。1939年という第二次世界大戦の最中、ナチスドイツの頃に出されたというのに驚く。 今多くの人に読んでもらいたいし、手元に置いておきたい。原書も見てみたい。

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    2023年09月30日
  • 村上春樹 雑文集(新潮文庫)

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    もー、いちいち良い人が滲み出すぎてるんだよなぁ、村上さん!
    皮肉とユーモアと世辞の割合が絶妙にうまくて、読んでいても暖かい気持ちになる。
    村上春樹が語る安西水丸にも、安西水丸が語る村上春樹にも、友情を感じるとは和田誠さん談。

    良い小説家とはどうあるべきか、という考え方についても、またお洒落な表現で、そして納得できる。

    この世界の構造のようなものを、村上春樹というフィルターを通して、現代の最新版を見られるということに感謝。

    安西水丸さんも和田誠さんも他界してしまったので。

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    2023年09月25日
  • 騎士団長殺し―第1部 顕れるイデア編(下)―(新潮文庫)

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    肖像画家である「私」の生活する家に騎士団長が出現。荒唐無稽なようでいて違和感がないところが村上春樹ワールドの真骨頂。謎の隣人の免色の爽やかな奇人変人ぶりが明らかになっていくくだりも面白い。

    高橋一生が声色と口調を使い分けて見事に全ての登場人物を演じ分けている。

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    2023年09月17日
  • ラオスにいったい何があるというんですか?

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    ・4回目くらいの再読。
    ・肩の力の抜けた紀行文集。読むと気軽に旅に出たくなるし、行ったことがない土地に行きたくなる。
    ・旅先はどこもちょっと変な場所で、でも読んでると妙におもしろそうな場所に思えてくる。ほんと文章が上手いなあ。
    ・村上春樹の他の紀行文(『雨天炎天』とか)みたいなストイックな旅も良いけど、こういうのんびりした旅もまた良いです。

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    2023年09月14日
  • 1Q84―BOOK2〈7月-9月〉後編―(新潮文庫)

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    物語が佳境に入り、様々な謎や事実が明らかにされ進展したので、一気に読み進めてしまうほど面白かった。謎がとき明かされる一方で新たな謎も生まれ続ける、、、どう終わるのか楽しみ。

    2人の世界がぐんぐん重なるように近づいていく様子がよかった。とうとう22章と23章の「天吾くん」 の呼びかけが連動していそう。
    天吾の空気さなぎが現れたのは怖かった、、、
    青豆は死んだのかどうなったのか、気になる終わり方。

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    2023年09月09日
  • 1Q84―BOOK2〈7月-9月〉前編―(新潮文庫)

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    3はとっても面白くて、あっっという間に2日で全部読んでしまった、、、!
    教団のリーダーの正体が明らかになって、ふかえりとも再開して、リトルピープルの像も少しずつ明らかになって、物語が面白くなってきたところ。
    猫の街の話も興味深い。
    3章の終わり方もとても好きでした。


    リーダーと青豆がどうやって2人きりになれるんだろうと思っていたけど、「教団の中に内通者がいて、噂を流させておいた」で片付けられてるのは、おいいいってなった。

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    2023年09月09日
  • 回転木馬のデッド・ヒート

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    ハルキ氏の短編集で一番、好き・・というか身近にとらえられる。
    と言えども、彼の洞察力のかけらもない私には、回転木馬の様にデッドヒートをする感覚はない。

    ぼんやり文字を追って、五感のアンテナに澱が引っかかっていて・・時を経てリフレインされるようなニュアンスが好きっていうべきかな。

    ドビュッシーは若い頃も今も、そうそう好みではない。
    しかし欧州のピアニストのいくばくか、彼の楽曲にほれ込んでいるという。イタリア・ベルガモの景色の叙情感が彼のイマジネーションを掻き立てたと聞いたことがあるが・・そんなこんながこの短編集を読んでいると脳の片隅にジュワッと浮上してきた。

    亡き王女のためのパヴァーヌとい

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    2023年09月05日
  • 猫を棄てる 父親について語るとき

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    猫を棄てること。親から棄てられること。
    表向きは子供を捨てているというわけではないが、子供の数が多かった時代に、子供を自分で育てるのではなく、養子に出すなり、奉公に出すなり、寺に預けるなりしたということはわりとよくあったことなのだろう。
    村上春樹の父親もそのような経験をしている。
    そして自らが棄てた猫が、自宅に戻ってきたときにそのことを思い出したのかもしれない。
    村上春樹と父の関係が(確執の部分は除いて)まあまあ深く語られていて読み応えがある。徴兵された頃の話も印象深い。

    自分とは関係のない他人のエピソードなんだけれども、自分が今いる世界を構成する平等な多くのできごとの中の一つとして、身近と

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    2023年09月02日