村上春樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ『蛍』
ノルウェイの森の原型。
主人公と、親友と、親友の彼女。親友は自殺し、二人は取り残される。
この、大切な人の『死』が決定的に二人を損なって、その傷に気付かまいとする、なんともいえない空気感が好き。
『納屋を焼く』
薬でトリップしているときに唐突に「時々、納屋を焼くんです」と彼女の新しい恋人に告げられる。
近くの納屋を焼く予定だともいい、主人公は探すも、結局焼かれた納屋は見つからず。後々会った時には、焼いたと言われるが……。そして、彼女は『消え』、音信不通となる。
普通だったら、主人公が代わりに捕まっちゃいそうなもんだけど、そんな簡単な話になるわけなく。
分からなすぎて、色々解釈を読み -
Posted by ブクログ
ある種、秩序やルールが存在する世界
それは、体系的に描かれた文学の世界そのものであり尚且つ我々が向かい合う社会構造そのものである。
それが能動的に襲ってくるということが起きないだけで
つまりはデタッチメント的側面で生きていても社会との接点や、その牙から掻い潜ると言うことは上手く実行することはできないのだ。
秩序は個人を強制的に社会に同居させそれはある種困惑を産むかもしれないが、それは適合も産む
変化は進化であり、退化も進化なのだ。
村上春樹がエルサレム賞でしたスピーチ
卵と壁
まるで、ルールは壁で個人は卵である。
それを体現しているかのように理不尽に、天吾と青豆の元に秩序は襲いかかる
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Posted by ブクログ
この物語は理解するというより、物語に身を委ねて、最後までそれを受け止める、そんな風に読みました。
夏前から読み始めて、随分と時間がかかりました。
今朝読み終わってしばらく余韻の中にいたら、しとしと雨が降り始めました。
暗いけれど、静かで落ち着く朝です。
全体的に暗く冷たく静かな物語ですが、その中に心の内部の躍動、綺麗な情景、温もりのあるもの、そういう心惹かれるものたちが敷き詰められています。
暖炉の火。熱いコーヒーとブルーベリーマフィン。コーヒー屋の女性。主人公が料理をするシーンなんかも、読んでいる私自身を温めてくれるようなときめく文章でした。
自分はどう生きたいか、必要な時に人は自分を -
Posted by ブクログ
美しい抽象的な比喩と引用がやはり凄まじい。
抽象者を残した表現は読者に咀嚼することを要求し,それはある種の煌めきを見つけることや発見に近いなにかを引き出す
そして映画の比喩も素晴らしい
時代感とその場の雰囲気のわからなさ
それこそがそれをよりそのシーンにしている
これは美しい
また,父親と青豆とふかえりと。
それぞれが単調に進んで変わっていく様がとても美しい。
空気さなぎは何を指し示すのか,どうして我々の前に現れるのか.精神的な弱さが弱点な人間は果たしててんごだけなのか.
物語の濃淡は驚くほどに濃く,ストーリーは単調である.
そのキャップがある種時間の経過間隔を危うくさせてしまうのがすごく -
Posted by ブクログ
私が一番好きな作家は村上春樹である。
これまで、ほとんどの長編を読んできたが、その理由を的確に言語化できないでいた。
しかし、今回この本を読んで、何が私を村上春樹に向かわせるのか、理解できた気がする。
結論から言うと、物語を自らで再構築することだ。
村上春樹の作品は不思議な世界で良く分からず、村上ワールドと良く言われるが、この分からない程度が程よく心地よいと考察する。分からなすぎたら、興味をなくすが、このちょうど良い塩梅の分からなさを、自らで再構築し、物語を作り上げていく、その過程が愉しいのだ。
何度も何度も読み返して、自分に染み込ますように味わっていきたいと毎回読むたびに思わされる。 -
Posted by ブクログ
フィンランド、熊本、ラオス。私が過去に行った場所、行こうとしてる場所を村上春樹がどう見るのかを知りたく。それぞれの場所を再訪したくなる。
私とは違う感性で語られるその場所のことを知り、興味が深まる。フィンランド、シベリウスを聴いてみる。
さらに、行ったところのない場所の章も、彼の案内で読み進めると、すごく魅力的に思われる。アイスランド、ボストン、ポートランド、ミコノス島、ローマ。
ローマの郊外をイタリア車で走ることについて、人生のハイライトになりえる、という表現。人生のハイライト、っていう言葉に自分の人生を振り返ってみる。
旅は、心と体を自由にする。旅の本もまた然り。
この人は、自由に