村上春樹のレビュー一覧
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ネタバレ大学で英文学の授業の教材として読んだ思い出の本が、同様に思い出深い村上春樹に訳されるという幸せ。
以前読んだ村上春樹と柴田元幸の対談本「本当の翻訳の話をしよう」で話題に出てたのがきっかけで手に入れてみた。
授業で学んだから内容は多少覚えていたとは言え、20年以上前に読んでから読み直してもいなかったので、ふんわりとした記憶しかなかった。
耳の聞こえない主人公のシンガーさんが、町の人々から色々なことを相談されるけど、相手は一方的に話すだけで別に探偵的なことをするわけでもない。
そしてある日悩みを聞かされまくった主人公は自殺してしまう。
そして町の人々は後悔する。
といった感じ。
読み直した結 -
Posted by ブクログ
⬛︎思慮深くておちゃめなおじさま
村上春樹さんの小説は学生時代に読もうとして挫折し、それ以降遠ざかっていました。しかし、各所から「小説は苦手でもエッセイは好き」「氏のエッセイはいいぞ〜」というお声をたくさん聞いて今回拝読。結果、とっても面白くて、暑い日に飲むビールみたいにゴクゴクっと読んじゃいました!!
一つの物事を多角的な視点で見て考えを広げる様はもう流石というか。(柿ピーの話とか、きんぴら作りに合う音楽の話とか)それでいて文体はユーモラスで、クスリと笑ってしまう表現も多くて、なんだかそれが可愛らしい。おちゃめなおじさまという感じ。(怒られそう。すみません。とっても褒めています。)
印象 -
Posted by ブクログ
ネタバレ村上春樹が「走ること」を通して、自分と向き合い、作家として一人の人間としてどう生きてきたかを語る。
ストイックに走り続けてきた人生。年を重ねれば身体能力は衰え、今までできてきたことが少しずつできなくなっていく。そんな自分に「何はともあれ、これが僕の肉体である。限界と傾向を持った、僕の肉体なのだ。」とあるがままに受け入れ自分を納得させる。
「与えられた個々人の限界の中で、少しでも有効に自分を燃焼させていくこと、それがランニングというものの本質だし、それはまた生きることのメタファーでもあるのだ。」
「大事なのは時間と競争をすることではない。どれくらいの充足感を持って42キロを走り終えられるか -
Posted by ブクログ
ネタバレ短編小説集(エッセイも混じってる)でサクサク読みやすい
著者の本は初めて読んだ
言葉の使い回しとか、文章表現や喩えは個人的に好きなのが多かった。
ジャズ、クラシック、短歌、スワローズなど、ウィットに富んだ引用が多くて興味深かった
温泉入ってたら猿入ってきた、とかストーリーだけ切り出すとそこまで捻られたものではないが、猿なのにやたら律儀でかしこまった人みたいな語り口調で話してるのが面白かった。
この本にあるように、なんかその人の名前は覚えてないしもう会うことはないけれど、言われたことや発言はやたら記憶してるみたいなことって往々にあるよな、という感じがした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ僕と鼠の、各々が持つ繰り返しの日常に対する感情が事細かに言語化されていて、何度も大きなため息をついてしまった。
村上春樹さんの本に登場する人物たちは皆物分かりが良く読んでいて気持ちがいい。
終盤に鼠が言っていた「なあ、ジェイ、だめだよ。みんながそんな風に問わず語らずに理解し合ったって何処にもいけやしないんだ。こんなこと言いたくないんだがね....、俺はどうも余りに長くそういった世界に留まりすぎたような気がするんだ。」というセリフには衝撃を受けた。僕は彼らのそう言った部分に良さを見出していたし、実際自分もそうやって生きていけたら楽なのかもしれないと思っていたからだ。
いつも物事に悩んだりした際に -
Posted by ブクログ
僕は村上春樹のいい読者ではない。何年ぶりだろうか村上春樹の力みのない軽やかで、それでいて含蓄も感じられる文章にふれたのは。
おそらくウイスキーを飲むようになってなければこの本は手にとってなかったでしょう。休日の午後をラフロイグ10年をお供に、この素敵な小品を奥様撮影のこれまた綺麗な写真も含めて楽しみ、至福の時間を心ゆくまで堪能しました。
ラフロイグが現代的なコンピュータ管理の工場で醸造されているのを本書で知り少し残念でしたが、ちょうど手元にあるアイラのシングルモルトがこれしかなかったのでお供にしました。でも本当に十分美味しかったです。
「うまい酒は旅をしない」この言葉は知りませんでした。