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和田誠が描くミュージシャンの肖像に、村上春樹がエッセイを添えたジャズ名鑑。ともに十代でジャズに出会い、数多くの名演奏を聴きこんできた二人が選びに選んだのは、マニアを唸らせ、入門者を暖かく迎えるよりすぐりのラインアップ。著者(村上)が所蔵するLPジャケットの貴重な写真も満載! 単行本二冊を収録し、あらたにボーナス・トラック三篇を加えた増補決定版。
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Posted by ブクログ
ジャズ喫茶も経営していて造詣の深い村上春樹のエッセイ。ジャズ奏者約30人に関して独自の感性と表現力で、彼らの音楽を聞いて感じたことやそのレコードに対する思い出などが書かれている。 1人5ページぐらいの記載なので気楽に読める点も良い。紹介されているジャズ奏者やアルバムは漏れなく聞きたくなる表現力や文章...続きを読む力はさすがです。 ジャズのことをもっと知りたいと思えるし、ジャズをもっと好きになることが出来る本。批評に関しては評論家が書いた読み物がたくさんあるけど、春樹のジャズに対する愛や向き合い方が書かれたこの作品は唯一無二だと思う。
この本はジャズメンやアルバムに関する解説書ではない。タイトル通り、ポートレイトであり、また物語である。少なくとも自分はそう感じた。 それにしても、ジャズに対する村上春樹氏の造形の深さを改めて感じる。単にジャズをたくさん聴いているだけでは、このような文章は書けないだろう。 和田誠氏のジャズメンの肖...続きを読む像も見事である。
和田さんのジャズメンの絵の味わい深さに加えて、村上さんの的確な文体はジャズファンでなくとも引き込まれ、どうしようもなくジャズを聴きたくなってくるちがいない。ジャズピアノ専門の私も思わず触手がのびてしまう。お見事!と言いたい。
ジャズの深い味わいがしみじみと聞こえてくるような、珠玉のアーチスト紹介です。ジャック・ティーガーデンという名前は知りませんでしたが、ぜひ一度聴いてみたくなるような美しい文章での紹介でした。寛いだ暖かい響きのトロンボーンによるバラードだそうです。!バリトンのジェリー・マリガンが麻薬に溺れていたなど、不...続きを読む幸な生活を背負っていた人たちが多いことを改めて痛感します。和田氏の26人の絵(ポートレイト)が本当に楽しく、村上氏が書いているように音楽の雰囲気を語っています。
「音楽を書く」とは、こういうことかと実感させられます。 いろいろと聴きたくなるアルバムが増えて困ります。
あえて名「本」でなく、名「盤」と呼ばせていただきたい。 昔ジャズ喫茶のマスターをしていた村上春樹の確かな審美眼と 和田誠のほっこりイラスト 説明の要らない大人の一枚
ジャズを聴くと『ポートレイト・イン・ジャズ』が読みたくなるし、『ポートレイト・イン・ジャズ』を読むとジャズを聴きたくなる。そんな本です。 というのも、久し振りにセロニアス・モンクを聴いていて、またこの本を読み返したからです。 様々なジャズ・ミュージシャンが、村上春樹の文章によって、和田誠のイラス...続きを読むトと共に彩られていく本書ですが、大好きなセロニアス・モンクについての文章をちょっと引用してみます。 「濃いブラック・コーヒーと、吸いがらでいっぱいになった灰皿と、JBLの大きなスピーカー・ユニット、読みかけの小説(たとえばジョルジュ・バタイユ、ウィリアム・フォークナー)、秋の最初のセーター、そして都会の一角での冷やかな孤独 ーーそういう情景は、僕の中では、今もまっすぐにセロニアス・モンクに結びついている。素敵な情景だ。」 ・・・素敵な文章だ。 こんな感じで、一人のジャズミュージシャンにつき、3〜4頁ほどで書かれていますので、ジャズを聴きながらのコーヒータイムにもピッタリ。 村上春樹の文章自体が綺麗なので、聴いたことのないミュージシャンの稿も楽しめるのですが、著者の小説に出てくる料理のように、文章で書かれたものの方が美味しい場合もあります。 こんな風に音楽について書けたらいいのになぁ。
村上春樹がジャズの入門者のために書いた本。 和田さんがデザインしてくれて、それぞれのジャズ・アーティストの特徴がわかる。 ジャズバーで働いていただけの事が伝わってくる、初心者からマニアまでもカバーする一冊だと僕は思う。
宮沢賢治を追って、な岩手旅行でお世話になったペンションで出会った一冊。面白い、何より挿絵がジャズメンの特徴をよくとらえてる!
ジャズという音楽に浸りたいと、寄る年並みのせいか(?)思うようになった時に、この本を手にした。丁度、村上春樹作品を読み耽っていたタイミングと符合した。Apple musicのプレイリストに本にあった人らの曲を放り込んで、マイリストを作り終えた。音楽を聴きながら、もう一度読み返したいと思えた一冊。
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