村上春樹のレビュー一覧

  • 回転木馬のデッド・ヒート

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    著者が人から聞いた話を元に小説風に仕上げている。どの話も不思議な余韻がある。レーダーホーゼンはドイツの仕立屋で旦那と同じ体型の男にズボンを仕立ててもらう。その間に自分の中で家族への怒りに気付きそのまま一度も会うことなく離婚する。絵画の目利きとして、修行中に無名の画家から買い取ったタクシーにのった男、何十年後にアテネのタクシーで同じ格好の男と話をする。電話がかかってきたら、嘔吐するのを1ヶ月続けた男の話。

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    2025年09月20日
  • 草の竪琴

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    夏、そして今ひとたびの秋、そして再び冬。それは螺旋ではない。傘の落とす影と同様、閉じ込められた円環。もし跳躍しなくてならないとしたらそれは今だ-ぼくは思い切って切り出した。「ヴェリーナ、ぼくはここを出て行きたい」

    ドリーとキャサリン。コリン。ツリーハウス。3人の会話が聞こえてきそうな、風景が目に見えるような、素敵ななおとぎ話の世界。コリンの成長。良かった、とっても、良かった。

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    2025年09月20日
  • 職業としての小説家(新潮文庫)

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    まだ読み終えていないのだが、とても面白い。そして、私は、彼の小説をちゃんと読んだことがない。ハマる人は、ハマるのですよね。なぜだか、数ページ読んで、やめてしまったり。文体なのか、なんなのか、わからないけれど、昔読んだときは、あまり、スーッと物語に入っていけなかった。そう、思い出したが、ノルウェーの森は読んだ。とても話題になったので、ざーっと読んで、映画を見てしまった。ざーっと流し読み、飛ばし読み的に読んだので、読んだと言えないのかも。

    この本を読んでから、彼の小説に対する思いがわかって、なるほどと、良い印象を受けた。彼の小説を読んでみようかなと思えた。

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    2025年09月19日
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)

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    ホリーが物語の中の彼女と寸分変わらず、生きて幸福を掴んで欲しいと願わずにいられない。
    同時に変わらずにいられないだろうとも思ってしまう。

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    2025年09月14日
  • 街とその不確かな壁(上)(新潮文庫)

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    村上春樹さんの小説で最も好きな『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』の壁に囲まれた街が出てくる物語。全体的に美しく、切なく、幻想的で、しんしんと雪の降り積もるような文章が染みます。
    村上春樹さん独特の文体も控えめですが、その分、文章の可憐さが目立ちます。
    下巻も楽しみな一冊。

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    2025年09月09日
  • レキシントンの幽霊

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    様々な角度から「恐怖」を描いた作品。

    レキシントンの幽霊は、これに似た話を入試問題で読んだことがある…夫が死んだショックでこんこんと眠り続ける母親と、眠り続ける母親を前に何もできず、孤独に鮭缶だけを食べ続ける子供の話…ケイシーをモデルにしたのかな?

    氷男は、旦那の地元に帰った奥さんみたい。

    7番目の男が1番怖い。眠れなくなった。恐怖に飲まれずそれを見つめなければならないというメッセージが心に残る。

    めくらやなぎと眠る女 は、懐かしい場所に行った時に思い出がフラッシュバックして、色々考えてしまう時の思考が再現されていた。ストーリーの意味は分からないけど、物事を思い出す時の感覚とかはめっちゃわかる!

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    2025年09月07日
  • 1Q84―BOOK2〈7月-9月〉前編―(新潮文庫)

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    うわー!!!!繋がってきたァ!!!!!ワクワク止まらない、はやく次読みたい。青豆と天吾、出会ってー!!!!

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    2025年09月03日
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)

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    何回読むねん、というくらい何回も読んでる本。
    下記文章を読みたいがために何度も何度も読み返す。

    「要するに『あなたが善きことをしているときにだけ、あなたに善きことが起こる』ってことなのよ。

    いや善きことというより、むしろ正直なことって言うべきかな。規律をしっかり守りましょう、みたいな正直さのことじゃないのよ。

    もしそれでとりあえず楽しい気持ちになれると思えば、私は墓だって暴くし、死者の目から二十五セント玉をむしったりもするわよ。

    そうじゃなくて、私の言ってるのは、自らの則に従うみたいな正直さなわけ。卑怯者や、猫っかぶりや、精神的なペテン師や、商売女じゃなきゃ、それこそなんだってかまわないの。不正直な心を持つくらいなら、癌を抱え込んだ方がまだましよ。だから信心深いかとか、そういうことじゃないんだ。もっと実際的なもの。

    癌はあなたを殺すかもしれないけど、もう一方のやつは間違いなくあなたを殺すのよ。」

    自分が自分であるために、自分を生きるために、定期的に読み返すのかもしれない。

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    2025年08月30日
  • 騎士団長殺し―第2部 遷ろうメタファー編(下)―(新潮文庫)

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    定期的に読みたくなる村上春樹ワールド。表現の仕方が美しいと感じてしまう。「騎士団長はいるよ」と語るところ、自分もそうありたい。

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    2025年08月27日
  • 職業としての小説家(新潮文庫)

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    村上春樹が自身の脳内現象を語っている本。日常的なことに至るまで語られていて、小説家云々よりも人間ってそういう生き方もできるんだと可能性を感じさせてくれた。

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    2025年08月24日
  • 街とその不確かな壁(上)(新潮文庫)

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    街とその不確かな壁(上)』
    "Tender is the Night"との繋がりを見出せそうだった。中年の男が女性との繋がり次第で生きる意味を見出したり、無気力になったりする。
    下巻はどうなるかな。影と主人公の逃亡は楽しそうだった。


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    2025年08月22日
  • もし僕らのことばがウィスキーであったなら(新潮文庫)

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    情景や空気感についての表現が豊かで素晴らしく、自分も旅行しているような気分になれる。挿絵の写真も素敵です

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    2025年08月22日
  • ロング・グッドバイ

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    村上春樹さん訳のハードボイルド小説。長くて途中やや眠かったですが、最後まで読むと面白かったです。マーロウカッコいい。

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    2025年08月21日
  • 騎士団長殺し―第2部 遷ろうメタファー編(下)―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    手を繋いで保育園から自宅まで帰るラストシーンは村上春樹作品には珍しいのでは、と思う。だいたいが、大切な人の何かが損なわれてしまって、読んでいてモヤモヤするものが残るパターンが多いのではないかと…。
    復縁⇒子育て(しかも愛情がたっぷり)のこの図式は歓迎。

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    2025年08月19日
  • 騎士団長殺し―第2部 遷ろうメタファー編(上)―(新潮文庫)

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    騎士団長に感情移入してしまいファンになった。
    登場人物(?)の中で最もコミカルで最もストレートな言葉を持っていると思う。
    ああ、でも不倫相手もそういう意味ではコミカルでストレートかも…。
    本作は会話が特に印象に残っている。秀逸かと。

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    2025年08月19日
  • ロング・グッドバイ

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    ハードボイルドの古典。レイモンド・チャンドラーの探偵フィリップ・マーロウシリーズの最後の作品。ハードボイルドとは、主人公の無骨で筋の通った生き方、行動を慈しみ楽しむものだと思う。そこには浮世の経済合理性や名誉はなく、ただた個人的な「筋を通す」「原理原則を曲げない」それだけがある。そんな非現実的な生き方ができる本当の意味で「タフな」男の物語をたのしむというかなりマニアックなジャンルだと思うが、チャンドラーがそれを確立したと思う。村上春樹がなぜ彼を好きなのかよくわからないが、根底には「原理原則を曲げない」生き方への憧れがあるのだろうか。文体のシンプルなところも好きなのだろう。たまに主人公に「やれやれ」と言わせるがこれはちょっと違う(ハードボイルドではない)感じがする(苦笑)

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    2025年08月18日
  • 街とその不確かな壁(上)(新潮文庫)

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    不思議な世界観。
    君は影なのか、何処に行ってしまったのか、壁に囲まれた世界とは何を意味しているのか、なぜ影と切り離されなければならないのか、私と君は再開できるのか、世界の終りとハードボイルド・ワンダーランドとどのような繋がりがあるのか、子易さんは現実と壁に囲まれた世界とを繋いでいる人なのか、ねじまき鳥以来の村上春樹作品を読んでいる。村上春樹は何を伝えたいのか、自分なりの考えを持ちたいと思う。

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    2025年08月11日
  • 騎士団長殺し―第1部 顕れるイデア編(上)―(新潮文庫)

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    村上春樹さんの長編小説の中で1番好きです。読んだ時に主人公の年齢が近かったこともあり共感できました。先の展開がどうなるのかがわからない、日常の中に少し非日常が交じる村上春樹さんでしか味わえない至高の小説だと思います。

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    2025年08月11日
  • ねじまき鳥クロニクル―第1部 泥棒かささぎ編―(新潮文庫)

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    最後の方にグロい描写があって、それのためにここまで読んだみたいな、それほどに引き込まれた文章だった。

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    2025年08月08日
  • ロング・グッドバイ

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    「ハードボイルド」の意味を、ようやくこれを読んで理解できた気がする!!

    これがザ・ハードボイルドね!って自信満々に言いたい。

    ハードボイルドってそもそも何?ってレベルの私なんだけど、文学で、感情を交えず、始めから終わりまで、客観的な態度・文体で対象を描写しようとする手法らしい。

    この小説、マーロウという主人公=語り手の感情が全く出ず、淡々と周りの情景、出来事を描いていくスタイルで、王道なミステリーのプロットがこんな風に純文学になるなんて!!そんなことあるんだ、知らなかった!すごい!
    と驚いてる!!

    ストーリー自体がすごい斬新な設定とか、そういうことではなく、語られ方が斬新!!

    すごい簡潔な文体で、タフな私立探偵マーロウが展開する、全く感情に流されない、冷徹で現実的な描写が、とにかく読み手を惹きつける!!!
    皮肉ばっかり言って、「まどろっこしいやつだな」とマーロウのことを思いつつも(笑)、かなりの吸引力で惹きつけられてしまう魅力が彼にはある。(か、かっこいい…)

    小説の時代も時代(1953年刊行)なので、こういう言い方を許してくださいっ!

    「男らしい…」

    おばさんの戯言だと思って聞き流してね!すいません!(笑)

    今回読んでる間一度も実現できなかったけど、暗めのバーの間接照明の下でギムレットをちびちび飲みながら読んでみたかった本…いつか再読する時にやりたい…

    そしてどうしてロング・グッドバイなのか。
    最後まで読んで、この胸がキュンとなる感じを、切なさを、肺の奥まで思いっきり吸い込んで、「はぁ〜〜」と吐き出してほしい!!
    さよならには色々あるなぁ!

    母のおすすめだったんだけど、母は村上春樹訳ではなく、清水俊ニ訳が良いと思うらしい。(母は村上春樹が苦手なので)

    私は村上春樹の文がとても読みやすいと思うので、この訳で読めて良かったのかな。(あとがきの解説も長いっっ!ボリュームタップリで大満足。)

    ヘミングウェイや特にフィッツジェラルドの「グレート・ギャッツビー」の影響がかなりあるらしく、ギャッツビーを読むのも尚更楽しみになった。



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    2025年07月24日