村上春樹のレビュー一覧

  • 猫を棄てる 父親について語るとき

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    ネタバレ

    捨てたと思ったことが戻ってくることに
    それは猫だけではないことがうっすらテーマとしてある。
    基本的には戦争の話だが、
    いつの時代にもある「昔よりも今が良い環境で
    なぜ今の若者は頑張らないんだ」という考え方もある。
    一方で、経験したことのない戦争の話もあって
    今と昔が繋がっていることが文字として違和感なく入ってくる構成だった。
    おそらく、戦争だけではなくその時代背景も描写されていたからだと思われる。
    戦争特有の被害者感があまりなく
    私自身勉強になった一冊。

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    2024年10月11日
  • もし僕らのことばがウィスキーであったなら(新潮文庫)

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    1ページ目からなんかおしゃれな文章が始まったなーって好きになった。それがそのまま最後までノンストップで続く。
    舞台はアイルランドとスコットランド、その国自体に行ったことはあるけどこの本の中に出てくる場所はどれも辺鄙な田舎過ぎてとても一人で行こうとは思わないような場所。でもだからこそ興味深く読めたし、写真付きなのもかわいい。村上春樹のエッセイ、特に旅行記は本当に大好き。

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    2024年10月07日
  • 1Q84―BOOK1〈4月-6月〉後編―(新潮文庫)

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    天吾がふかえりにムネの形が綺麗に見えるセーターを着るようにと指示を出す。それは記者に好印象を与えるからだと。(この場合の記者は男性)
    ふかえりは言われた通り夏物の、まるで出来立てほやほやのような美しいムネが浮かび上がるセーターを着て記者会見に臨む。記者は予想通り好印象で、大半の記者がふかえりに対して穏やかな記事を書いた。胸は男性にとって(女性にも言えるが)、母性の象徴ではないだろうか。子供は母親に対して結局抗わず、安心感を与える母に対して好意を持っている。記者がムネの美しいふかえりに好印象を抱いたのも、ただのエロスの象徴ではなく、母性の象徴からきたのではないだろうか。少なくとも天吾は母親に対し

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    2024年10月05日
  • 哀しいカフェのバラード

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    訳者違いの再読。
    再読って初めてかも知れない。
    でもよかった。
    時に人物の気持ちが分からない。
    でも人ってそんなもんじゃないかと思う。
    全てが合理的で他から見て分かりやすくて…みたいな人なんていない。
    それぞれに葛藤やら鬱屈やら抱えてどうにかこうにかつじつまを合わせたり、合わなくなってぐちゃぐちゃになったりしながら生きている。

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    2024年10月04日
  • 哀しいカフェのバラード

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    「愛されるもの」の立場と「愛するもの」の立場。
    両者の立場が移り変わりながら、その哀しさと憎しみが描かれた物語。
    登場人物たちは、みな異様で素直に共感することはできず、ゆえに、箱の中の出来事を見ているような感覚になる。
    けれど、そこで繰り広げられている愛憎は、「愛」の難しさ、他者を理解することの困難さを語っている。

    哀しいけど、涙がでたり、胸が激しくしめつけられたりするわけではない。
    ただ、淡々とした哀しみだけが残る。

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    2024年09月29日
  • ランゲルハンス島の午後(新潮文庫)

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    村上春樹のエッセイ本の中でも多分、トップクラスで文量が少ないエッセイ集だと思う。それでもこの短さの中にも村上春樹のユーモアが炸裂してて、読みやすくておもしろい。
    一番印象に残ったのは、ベルリンの映画館で観たという、「クリスチーネ・F」。この映画は、とある商店街で買ったパンフレットのひとつ(それはまだ観たことなかったけど、ジャケットの白人の女の子に目を奪われて購入したもの)がその映画だった。観たいなーと思っていたらこんなところで出会うことになるとは思いもしなかった。(別に観れたわけではないけれども)。
    でもこういうことって不思議とよくある。偶然なんだけど、それまでのことが伏線のように感じるぐらい

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    2024年09月27日
  • 心は孤独な狩人(新潮文庫)

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    ネタバレ

    貧しく人種差別も激しいアメリカ南部のある町。それぞれ熱い使命や思想、夢を持っている登場人物達が、聾唖の男シンガーにだけはその秘めた思いを語る。いつもは聞き役のシンガーも、啞のアントナプーロスだけには手を素早く動かし話しまくる。
    人は、自分の話をまっすぐに受け止めてくれる人を求めている。語りたい、理解してほしい。
    自分の思いが空回りして実現しない事は圧倒的に多い。それでも大半の人は生きていく。シンガーはなぜ死んだのか。皆、彼に話すだけ話して、彼を知ろうとはしなかったからか。
    決して幸せな話ではなく、うるさくて静かで、なぜか心地良い読書だった。不思議だ。

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    2024年09月22日
  • 螢・納屋を焼く・その他の短編(新潮文庫)

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    映画『めくらやなぎと眠る女』が好みの映画だったので、数年ぶりに引っ張り出して読み直した。
    村上春樹の作品のなかでは長編、短編含めて一番好きな作品かもしれない。
    特に本作のなかで一番好きなのはイ・チャンドン監督で映画化された『バーニング』の原作『納屋を焼く』だろうか。ミステリアスだがホラー的な要素もあって面白い。
    そして『踊る小人』もシュールな怖さがあってとても良い。寓話のような、ファンタジーのような雰囲気もある。
    『ノルウェイの森』の習作となった『螢』も良かった。何ならこっちのほうが良いかもしれない笑

    読後、どこか空虚さを感じるのだが、この独特な空虚さを感じるのも村上春樹作品の魅力かもしれな

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    2024年09月11日
  • 騎士団長殺し―第2部 遷ろうメタファー編(下)―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    面白かった。途中までは妻に振られた男のリアルな話だったのに、急に騎士団長が現れ少しづつ不思議な世界になっていく。リアルな世界はとことんリアルだからこそ、非現実的なイデアやメタファーといったものが不思議と浮かび上がり、またリアルに存在するかのように感じられた。
    メタファーの世界はとてもワクワクした。
    最終的にはユズとヨリを戻したようだが、大丈夫か?ユズは「あなたは変わった?」と聞いていたが、結局何が嫌で別れを切り出したのか曖昧だったし、主人公も別に変わろうともしていないようだった。同じことの繰り返しにならないかと不安になった笑
    最後に東日本大震災の描写があった。付け加えたのだろうか。白いスバル

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    2024年09月06日
  • もし僕らのことばがウィスキーであったなら(新潮文庫)

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    著者の作品には多くのお酒が登場するが、なるほど、お酒を造るその土地の気候、風土、歴史、伝統について、作り手への感謝について、その土地の人々について、現地に赴くことの大切さがひしひしと伝わる秀逸の一冊。

    私はウイスキー蒸溜所の見学に度々訪れるが、道中、電車やバスに揺られながらこの本を読むことがなんとも心地よいのです。

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    2024年09月03日
  • 騎士団長殺し―第2部 遷ろうメタファー編(下)―(新潮文庫)

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    台風が低気圧になって、雨が降ったりやんだりしている。
    雨粒が屋根を弾く音や、水溜りを車のタイヤが滑っていく音を聞きながら本を読む。

    自分にとってはこれまでの、また今の何かにつながるとてもしっくりくる本だったけれど、他の人にはどうなのかな。

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    2024年09月01日
  • 騎士団長殺し―第2部 遷ろうメタファー編(上)―(新潮文庫)

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    とても面白い
    基本的に昔と変わらないが
    年を経て表現されるようになったり
    理解できるようになった部分がある

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    2024年09月01日
  • ランゲルハンス島の午後(新潮文庫)

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    村上春樹さんの小説は読んだことあるがエッセイは初めて。とっても好き。優しい口調が読みやすい。自由な生活(きっと日々忙しいと思いますがエッセイではそう感じられる書き方だった)も好き。
    さくっと読めていい気持ち。またいつか読み返したい。

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    2024年08月28日
  • 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(上)(新潮文庫)

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    ファンタジーだけれど静寂感が漂っている不思議な物語。比較的現代に近いと思われる世界“ハードボイルドワンダーランド”と、空想なのか現実なのか見分けがつかないもう一つの世界“世界の終り”の間を行き来する形で展開される。予想できないストーリーの中で徐々に交わる二つの世界の行方がとても気になる。

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    2024年10月13日
  • 村上朝日堂(新潮文庫)

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    映画とジャズに詳しくないので
    内容を100%把握できているとは言い難いけど
    飄々とした語り口が心地よい。

    あと安西さんといちゃいちゃしてる対談もよい。
    いい大人なおふたりだけど、チャーミングで可愛い。

    肩に力入ってるなーと思ったら
    村上春樹のエッセイは有効な手段。

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    2024年08月21日
  • 村上春樹 雑文集(新潮文庫)

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    雑文集とあるとおり、挨拶とか翻訳に関するいろいれなエッセイがいろいろ。「ビリー・ホリデイの話」が好きです

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    2024年08月18日
  • 村上朝日堂 はいほー!(新潮文庫)

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    1992年刊行の本ですが、良いエッセイがたくさん。食べ物関連のエッセイが好きで、「うさぎ亭主人」「ビーフステーキ・ビーフステーキ」が良き

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    2024年08月18日
  • もし僕らのことばがウィスキーであったなら(新潮文庫)

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    素晴らしい旅行記。相変わらずの村上節。1999年出版ということで、筆者の活力や若さも感じた。アイラ島のウイスキーに関心があったから、いい導入教材になった。短くて読みやすい。逆にもっと他の産地のことも書いて欲しくおもったけど。
    春樹の英語力&コミュ力&タフさを窺い知れる。尊敬に値する。
    アイラ島およびスコットランドに長期滞在したく思った

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    2024年08月12日
  • 小澤征爾さんと、音楽について話をする(新潮文庫)

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    小澤征爾が亡くなって、未だに悲しい。昔読んだ本をまた読み返した。
    村上春樹は本当に優しい人だとわかる。特に「スイスの小さな町で」がいい。
    小澤征爾がもう少し若い時に語り合ったら、もっとエネルギッシュな話が聞けただろうな。
    もうこれ以上、話が聞けないのが、また悲しい。

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    2024年08月09日
  • カンガルー日和

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    文章のリズム、会話のリズムがとても心地よい。さらっと読んで気持ち良くなれる、短編集としての完成形のように感じる。

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    2024年08月04日