村上春樹のレビュー一覧

  • 村上春樹、河合隼雄に会いにいく

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    暴力、そして『ねじまき鳥クロニクル』の副読本
     ユングとか河合隼雄とかの怪しさは、いったん脇に置いておく。
     村上春樹の無意識的・形而上的な創作技法が、多少なりともつまびらかにされてをり、それは氏にしては珍しく赤裸々に開陳されたものだと思ふ。
     特にこの対談のメインとなるのは、暴力についてだ。それは氏が『ねじまき鳥クロニクル』を書き終へたばかりといふこともあり、身体から出てきた(頭で考へただけではない)物語だからだ。
     同じく暴力を扱った作家として、村上龍と大江健三郎の名前もすこし出てくる。

     河合隼雄の心療経験の話が面白く、それがうまく村上春樹と噛み合ってゐる。河合が接した患者の心療経験か

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    2025年06月08日
  • 村上T 僕の愛したTシャツたち

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    Tシャツの写真をみてるだけで楽しい。最後のインタビューは蛇足っぽいけど、トニー滝谷の正体が判明したりするので侮れない。

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    2025年06月04日
  • 騎士団長殺し―第2部 遷ろうメタファー編(下)―(新潮文庫)

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    再読

    村上春樹の作品にはいずれも共通した、独特の世界観のようなものがあり、「騎士団長殺し」もその例に漏れませんでしたが、他の作品と比べても圧倒的に読みやすいと思います。

    じわりと身体の隅々まで文章が行き渡り、ラストもとても綺麗にまとまって、読後感は最高でした。

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    2025年06月02日
  • ねじまき鳥クロニクル―第1部 泥棒かささぎ編―(新潮文庫)

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    ねじまき鳥クロニクルを読むのは三度目か四度目になるかと思う。初めて読んだ時からもう二十年くらい経つ。読むたびに自身が感じることが変わり、面白いと思うポイントが変わってきている。これは私の読解力が少なからず成長しているということなのか。
    電話の女、加納マルタ、加納クレタ、そして本田さん…。魅力的なキャラクターが次々に登場するのがとても楽しい。そしてそれらが重なり合って物語が進むのですが、文章や世界観に自分の脳がゆらゆらと揺らされているような感覚になり眠くなる。そう村上春樹は眠くなるのです。この眠くなるという点は、何度読んでも変わらない。
    作者と同じ時代を生きて、作品を読めるということに感謝。だっ

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    2025年05月31日
  • カンガルー日和

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    100%の女の子に出会うの話と
    とんがり焼きの盛衰が特に好みだった。
    「僕」の作った、とんがり焼きが食べたい。

    どれもよく分からないのに、さっと読めて楽しめる。
    そして「やれやれ」があちらこちらに。

    サクッと村上春樹を楽しみたいときに良い文庫本だ。

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    2025年05月28日
  • レキシントンの幽霊

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    秀逸な短編が収められた短編集である。緑色の獣などは非常に模範的な短編であり、オチの付け方、過不足ない情景描写に文章表現、隅々まで緻密に作り上げたのだろうか、しきりに感心してしまった。他タイトルも総じて村上春樹らしさが存分に味わえる物語で、彼に傾倒している私にとって至福の時間を与えてくれたことは最早言うまでもない。

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    2025年05月26日
  • TVピープル

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    加納姉妹の話大好き!
    眠れない女性の車のシーンずっと覚えてる。アンナカレーニナ読もうかな,とあれからずっと思ってる

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    2025年05月24日
  • 辺境・近境

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    ネタバレ

    確か高校の現代文の先生が読んでいたので、本書の存在は知っていた。個人的にも香川、西宮など、ゆかりがある場所が多く出てくるのでそれだけでも楽しく読めたが、加えてこれからある意味での旅に向かう自身にとって響く言葉が多かった(詳細は以下、多くなってしまった)。
    改めて、何かを問うとき、問われているのは自分自身なのだと感じる。どこかへ行くとき、災難に見舞われるとき、発見するのは自分自身なのだと思う。旅とは、ある種の諦念(思い通りにならないこともそりゃ沢山ある、という姿勢)を獲得する過程であり、これを獲得するからこそ、逆説的ではあるが、それでも不変なもの(どうにも変えられない自分の一部、等)に目を向けら

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    2025年05月22日
  • ポートレイト・イン・ジャズ(新潮文庫)

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    ジャズ喫茶も経営していて造詣の深い村上春樹のエッセイ。ジャズ奏者約30人に関して独自の感性と表現力で、彼らの音楽を聞いて感じたことやそのレコードに対する思い出などが書かれている。
    1人5ページぐらいの記載なので気楽に読める点も良い。紹介されているジャズ奏者やアルバムは漏れなく聞きたくなる表現力や文章力はさすがです。
    ジャズのことをもっと知りたいと思えるし、ジャズをもっと好きになることが出来る本。批評に関しては評論家が書いた読み物がたくさんあるけど、春樹のジャズに対する愛や向き合い方が書かれたこの作品は唯一無二だと思う。

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    2025年05月21日
  • 虚言の国  アメリカ・ファンタスティカ

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    AMERICA FANTASTICA

    アメリカに広まるミソメイニア(虚言症)という感染症、名前から経歴まですべて嘘の主人公ボイド・ハルヴァーソン、銀行、大企業と富豪。トランプとそれを生み出したアメリカ社会を風刺した小説。訳文は村上春樹っぽい文章。

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    2025年05月14日
  • 東京奇譚集(新潮文庫)

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    ネタバレ

    村上春樹さんの短編集。
    不思議で奇妙な、ありそうにない5つの物語。
    現実味ない内容なのにしっかり感情移入できた。
    個人的には『偶然の旅人』と『品川猿』が特に好き。

    『偶然の旅人』
    – 偶然の一致というのは、ひょっとして実はとてもありふれた現象なんじゃないだろうかって –

    日常にある些細なきっかけで自分の価値観が覆されることがあるように、小さな偶然や出会いが人の心や関係性を変化させるきっかけにもなりうる。

    印象に残ったフレーズを自分なりに要約すると「日々の中で偶然の一致はありふれているけれど、意識しなければ気付くことさえできない。自分が強く求める気持ちがあれば、後に一つのメッセージとして浮

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    2025年05月23日
  • アンダーグラウンド

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    今からちょうど30年前の1995年は、1月に阪神淡路大震災、3月に地下鉄サリン事件と、連続して日本を震撼させる出来事があった年として銘記される。戦後50年の節目の年でもあり、バブル崩壊後の平成不況が続くさなか、全日本国民にとって「終わりの始まり」の年となったと言ってよい。1995年以後の30年は、それ以前の30年とは明らかに違う。「以前」が上り坂だとしたら、「以後」はずっと下り坂だ。

    当時25歳だった自分はどう感じていたか。もちろん事件には驚愕し、テレビの報道映像に釘付けになったが、その時点では、今が「現代史の分岐点」とまでなるとは思っていなかった。自分にとっては4月から新たな就職先での仕事

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    2025年05月03日
  • 螢・納屋を焼く・その他の短編(新潮文庫)

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    めくらやなぎと眠る女がアニメ映画化されたので、どんな話か読もうとこちらの短編集を買ったけど、肝心のめくらやなぎも、そのほかの短編も、どれも読んだことがあって、初読なのは三つのドイツ幻想だけだった。

    納屋を焼く、はいろいろな短編集に入っているので、読むのはもう三度目かな。
    好きな話なので、良い。

    蛍、納屋を焼く、めくらやなぎの短編ほ、ガールフレンドとうまくいくとかそういうことはなく、友人が死んでしまったり、友人のガールフレンドがいなくなったり、喪失についての物語だと思う。
    納屋を焼くというのも、納屋を消滅させるということになるのかもしれない。けど、それは誰からも必要とされていないから、気づか

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    2025年04月30日
  • 街とその不確かな壁(上下)合本版(新潮文庫)

    購入済み

    文庫本

    新書の時に既に完読済みでしたが間違って購入
    こう言うの結構多く毎回凹む。

    サイトのシステムでアラートしてくれると
    フォロー通知機能よりも嬉。

    中々、再読はしないタチですがあとがきだけでも
    って読んでみたらこちらも新書そのまま。

    出出しは、2年前のことは忘れて村上ワールドに
    没入しましたが徐々に記憶が戻ってきてストップ。

    せっかく購入したので、機会があれば再読したい
    作品内容レビューには全くなってないけど
    ポイント貰えたら嬉。

    #シュール

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    2025年04月24日
  • 遠い太鼓

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    村上春樹の本はダンス・ダンス・ダンスしか読んだことがなかったけど、彼は彼の文体、彼の言葉を持っている作家だとその時に感じた記憶があった。この遠い太鼓は旅行記なのに、村上春樹の文体で、彼の言葉で書かれていて、ただの旅行記じゃなくて小説を読んでいるみたいでとても面白かった。
    ただ事実を綴っているだけではこんなに面白い旅行記にはならないのではないだろうか。僕という主人公がいて彼が見る世界が彼の言葉で綴られる。まるで小説だった。面白かった。

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    2025年04月20日
  • 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(上下)合本版(新潮文庫)

    購入済み

    村上作品で一番

    村上作品の中で、一番好きな長編小説です。
    2部構成で、交互に進んでいく物語は新鮮でした。
    2つの話が、最初は全く関連が無いように思えますが...
    ちょっと長いですが、是非読んでみてほしいです。

    #深い #シュール

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    2025年04月19日
  • 螢・納屋を焼く・その他の短編(新潮文庫)

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    『螢』は「ノルウェーの森」の原形とされている短編。
    『納屋を焼く』は「バーニング」の題で韓国で映画化されている。


    40年前の短編集であるけれど、いつもの村上春樹作品と同じく、時代性を感じさせないので現代の作品と同じ感覚で読める。
    この、時代にとらわれていない感じがいいところだといつも思う。
    どの時代の読者が読んでも、その時代時代を借景にして普遍的に通じるのである。
    本作に収録の短編はどれも完成度が高く、ミステリアスな感じも村上春樹作品の入門としてよいと思う。

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    2025年04月19日
  • ねじまき鳥クロニクル―第2部 予言する鳥編―(新潮文庫)

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    第一部の感想として、主人公が「自分の好むと好まざるとに関わらず何かに巻き込まれようとしている」と書いたが、この第二部で、主人公は笠原メイから「あなたがひどい目に遭うのはあなた自身に問題があって、それが引き寄せている」と言われてしまっている。
    う〜ん、16歳のスルドすぎる指摘。
    そして、妻の兄である綿谷ノボルからも、「結婚して6年、君はなにをしたか?なにもしなかった。クミコの人生を余計に面倒なものにしただけ」などと言われてしまう。
    そうかもしれないけれど・・・亨のように流されながら人生を送っている人は大勢いる。二人ともズブズブ遠慮なく刺しすぎだ。
    ここから出ましょうと手を差し伸べてくれるのは加納

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    2025年04月12日
  • 1Q84―BOOK3〈10月-12月〉前編―(新潮文庫)

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    残すところ後1作となった1Q84。まだまだ多数の謎に満ちており、続きが実に気になります。残り400ページ足らずでどのような結論に行き着くのか楽しみです。

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    2025年04月03日
  • 1Q84―BOOK2〈7月-9月〉後編―(新潮文庫)

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    さあ、青豆はどうなるのか。
    この世界はいったい何なのか。
    ようやく、空気さなぎやリトルピープルの姿が見えてきたけれど、それがいったい何を意味するのかは不明です。残り2冊を楽しんでいきます。

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    2025年04月02日