村上春樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
村上春樹再読
初読はいつだったか。1999年に単行本が出版されていて、おそらくはすぐ読んでいるはずだから20代半ばか。ほかの村上作品についても書いたが、この本についても「またこのパターンかよ、もういいよこのタイプの、洗練されて、自分のスタイルがあって、群れなくて、ぐいぐいくる女の子がいて、みたいなのは」と感じた記憶がある。
村上春樹の気に入った作品はそれこそ10回単位で読み返す私だが、これは多分一度も再読しなかった。そのまま30年近くが過ぎ、そしてふとしたきっかけで再読した。
「わたしは子供の頃から、まわりとは関係なく自分の中に個人的な規律を作って、それを守っていくことを好んだ。自立心が -
Posted by ブクログ
〇誰もが恋をすることによって、自分自身の欠けた一部を探しているものだからさ。(149p)
〇「ホシノさん」
「なんだい?」(167p)
〇君は彼女をゆるさなくちゃいけない。(中略)それが君にとっての唯一の救いになる。(378p)
〇あなたに私のことを覚えていてほしいの。あなたさえ私のことを覚えていてくれれば、ほかのすべての人に忘れられたってかまわない(467p)
〇つまりある意味ではナカタさんの一部は、俺っちの中でこれからも生きつづけるってことだからね。(502p)
〇やがて君は眠る。そして目覚めたとき、君は新しい世界の一部になっている。(528p)
★印象的な言葉が多すぎて、抜き -
Posted by ブクログ
様々な角度から「恐怖」を描いた作品。
レキシントンの幽霊は、これに似た話を入試問題で読んだことがある…夫が死んだショックでこんこんと眠り続ける母親と、眠り続ける母親を前に何もできず、孤独に鮭缶だけを食べ続ける子供の話…ケイシーをモデルにしたのかな?
氷男は、旦那の地元に帰った奥さんみたい。
7番目の男が1番怖い。眠れなくなった。恐怖に飲まれずそれを見つめなければならないというメッセージが心に残る。
めくらやなぎと眠る女 は、懐かしい場所に行った時に思い出がフラッシュバックして、色々考えてしまう時の思考が再現されていた。ストーリーの意味は分からないけど、物事を思い出す時の感覚とかはめっち -
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世界はバランスである。そのバランスをある方向に導こうと働く者があれば(リトルピープル)、その寄り戻しが存在する。(ふかえり)一見偶然のように見えても、それは裏で突き進んでいる何らかの意志の現れである。
理解できないような形而上学的な設定を押し付けられる感じがとても良かった。現実世界に照らし合わせて理解できるような世界観では無いが、だからこそ味わえる不思議な恐怖や納得感がよい。
天吾の暮らしに憧れた。仕事は自分にとって最低限の幸せを手に入れられる収入をもらうためのもので、決まった時間しかなくて、仕事以外の時間で物語を書いたり読んだりする。塾講師いいなと思った。
天吾の元にきたふかえりはマザと -
Posted by ブクログ
『走ることについて語るとき僕の語ること』は、村上春樹がランニングと小説を書くことを重ねて語ったエッセイです。淡々と走り続けることと、毎日小説を書き続けることを結びつける姿勢に強い説得力がありました。
特に印象的だったのは、40度を超える国で、日本人一人、しかも周りにランナーすらいない環境でも走り続けるエピソード。誰もやっていない場所で継続できるのは本当にすごいことで、「結局は地道に積み重ねるしかない」という著者の信念を強く感じました。
「過酷な環境でも走り続ける姿勢」まさに「努力と継続の象徴」
この本は、華やかな成功談ではなく「継続のしんどさ」を正直に語っているのが魅力です。走る人だけで -
Posted by ブクログ
ネタバレ何回読むねん、というくらい何回も読んでる本。
下記文章を読みたいがために何度も何度も読み返す。
「要するに『あなたが善きことをしているときにだけ、あなたに善きことが起こる』ってことなのよ。
いや善きことというより、むしろ正直なことって言うべきかな。規律をしっかり守りましょう、みたいな正直さのことじゃないのよ。
もしそれでとりあえず楽しい気持ちになれると思えば、私は墓だって暴くし、死者の目から二十五セント玉をむしったりもするわよ。
そうじゃなくて、私の言ってるのは、自らの則に従うみたいな正直さなわけ。卑怯者や、猫っかぶりや、精神的なペテン師や、商売女じゃなきゃ、それこそなんだってかまわな