あらすじ
舞台俳優・家福をさいなみ続ける亡き妻の記憶。彼女はなぜあの男と関係したのかを追う「ドライブ・マイ・カー」。妻に去られた男は会社を辞めバーを始めたが、ある時を境に店を怪しい気配が包み謎に追いかけられる「木野」。封印されていた記憶の数々を解くには今しかない。見慣れたはずのこの世界に潜む秘密を探る6つの物語。村上春樹の最新短篇集。
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個性的で、かつ現実的に思えるような物語になっていて、そういう考え方もあるんだなと思ったし、
ゾワっとするレベルのドンピシャな比喩表現で惹き込まれた1冊でした。
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村上春樹の小説は読後感がとてもいい。さっぱりした気分になれる。
木野も良かったが、シェエラザードが1番良かった。男にとって女とは、女なんて、やっぱり女。
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村上春樹さん 文藝春秋2016年10月発行
短編6つ 読んだあとちょっと寂しさが残る物語
・ドライブ・マイ・カー
専属運転手みさきの本籍地「北海道上十二滝町」って「羊をめぐる冒険」では十二滝!なんか嬉しい
・イエスタデイ
聞いたことはないけど、へんてこな歌詞がとても気になる…
・独立器官
恋煩いで亡くなってしまう
その選択は、身近な人にはとても辛い
・シェエラザード
片思いの彼の家に、あえて留守に行ってしまうところは、ドキドキする
・木野
路地の奥の小さな酒場で、古いLPレコードを聴きながら過ごしてみたかった
・女のいない男たち
なにはともあれ、電話をもらったせいで思いを巡らせる…そうでなければ、思い出さないか
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(ドライブ・マイ・カー感想)
村上春樹の小説ってどうしてこんなに感想を書くのが難しいのだろうか。セックスについて語る事もままあるし、浮気(?)のようなテーマを扱う事も多い。しかしとても上品でメロドラマのような下品な感じは無い。いつも思うのだがこの人は文章から作者がどんな人物なのか掴めない。いや掴めない人物だということが感じ取れる。何事もしっかり受け止めてから過去に流しているというか、落ち着き払っていて達観しているのかと思えば弱い人間を描く事も出来るのが不思議というか。雲を掴むような、霞を食らっているような文章で酷い言い方をすれば印象に残らない、のだが言外の余韻のようなものが心地よくて結局読んでしまう。読むと、一種の禅のように、自分が抱えている焦りを煙に巻いてくれるのがこの人の作品の良い点なんじゃないかと現時点で結論付けたい。ドライブ・マイ・カーの感想というよりはこれ以降の彼の作品の感想を作る肩ならしをさせて貰った。
(独立器官感想)
劣等感だとか、反権威的な感情だとかがやる気を失うくらいに上品な文章。医師の謙遜や悩みは本来唾棄すべき、神経を逆撫でされるようなもの。でもその生き方が普通でないというだけで、本来は尊敬に値する人物だということ、そのような完全に近い人物が弱みを見せているということに対して一般人の自分も親しみを覚えずには居られない。
(木野感想)
煙草の痕だらけの女とかの流石にフィクションだろうけど現実世界のどこかには存在してそう、という純文学然とした感じが好き。バーで読書するの影響されてやっちゃった。
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木野が最も心に残りました。
失ったときにしっかりと喪失を向き合い傷つくことが実はとても大切でした。
こんな風に書くととても陳腐ですが、素敵な舞台装置と巧みな言葉使いでこんなにも感動的なお話になるのかと。
とても面白い。
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各々が様々な理由で女を失って行く姿を見て、恋愛に対する男性の脳内、或いは異性と接する際の男性の脳内を少し覗けた気がした。全ての登場人物が相手女性との性行為の相性や思い出を語る姿から、恋愛に性行為が着いてくるのは人間の営みとして当たり前(特に男性に)であることを再確認した。
初の村上春樹さん作品だったが、これでもかって程の比喩を堪能できてくせになりそう。
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傷つくことから、または傷ついていることから、背を向けるのは男性に多く見られるのかもしれない。
男性は強い肉体の中に自分でも把握できない脆く弱い部分を持ち合わせ(自覚していないから抱えてるいるとは表現できない)女性はしなやかな肉体の奥に、芯の強さと残酷さを複雑に併せ持つ。
概ね、そういうふうにできているのだと思わせる。
善悪で判断できない世界がある。それはもっと人の感情の根深いところに存在している。
最後の章は難しかった。
Posted by ブクログ
男は、強がっているくせに女性による抱擁に支配される情けない生き物だ。女性にフラれることは、多くの男性にとって自己存在(「異性にとって魅力的な強い男性である」というプライド)を揺るがされる出来事であるし、だからこそいつまでも過去の女性を引きづってしまう…
「女性にフラれる(フリまわされる)男性のノスタルジー」をテーマに村上春樹さんらしい世界観で描かれた短編集
Posted by ブクログ
男の人はいつまでも可愛いなと思える表現と
お祖父ちゃんの青春を語られてるような居心地悪い表現が
すごく印象的だった。読後感の余韻が長雨のようにしっとりといつまでも消えないのが流石村上春樹なんだろうと思う。
好きだったのは「木野」。
“傷つくべきときに十分に傷つかなかったんだ”
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とりまドライブマイカーを産んでくれてありがとう
◼︎自分メモ
内的な屈折や屈託があまりに乏しいせいで、そのぶん驚くほど技巧的な人生を歩まずにはいられない種類の人間がいる。
そのような人々はまわりの屈曲した世界に、(言うなれば)まっすぐ自分を合わせて生きていくために、多かれ少なかれそれぞれに調整作業を要求されるわけだが、だいたいにおいて、自分がどれくらい面倒な技巧を用いて日々を送っているか、本人はそのことに気が付いていない。自分はどこまでも自然体で、裏細工もなく素直に生きていると頭から信じきっている。そして彼らが何らかの拍子に、どこから差し込んできた特別な陽光に照らされ、自らの営みの人工性に、あるいは非自然性にはっと思い当たるとき、事態は時として悲痛な、また時として喜劇的な局面を迎えることになる。
哀しみを簡単に正確に計測できる機械がこの世界にあるといいのだけれど。
Posted by ブクログ
4.3
本みくじ?ででてきた本。
なんが全体的に読んだことあるような気がする。俳優同士で結婚してて妻が浮気してたことを知っているとか、ちょっと変わった友達に彼女と付き合うように言われるとか…
この本を読んだ覚えはなくて、読んだことを忘れていても大体途中でハッキリ思い出すんだけどずっと微妙な感じ。でも、一つ一つの設定は結構既視感強くて、もし読んでたとしたらここ数年な気がする…
シェラザートも読んだことある気がする。
好きな男の家に忍び込む女子高生。既視感。
綿矢りさの「ひらいて」みたいな狂った女の人苦手なんだよなぁ。タンポンおいていくって気持ち悪すぎる。
最後の「木野」で多分読んだなって思い出した。
「カミタと言います。カンダではなく、」
ここで。こんなに思い出せないことあるんだ。
村上春樹はこれで二作目かな。雰囲気好きなんだけど、絶対からだの関係がでてくるからそこは好きじゃない。
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題名のとおり、女のいない男たちに関する短編小説。読み終わり、なぜか昔の彼女を思い出した。ドライブ・マイ・カーが切なくもスッキリする不思議な感情になった。
Posted by ブクログ
木野や、シェエラザードは流し読みしてしまった
それでも素晴らしい短編集だった。
僕たちはいつも、彼らの横に立ち、彼らの揺蕩う姿を見て自分に重ね、彼らの共感者として夢想する。
そんな小説だった。
特に好きだったのは、イエスタデイ、そして女のいない男たち。
イエスタデイに出てきた女性は強く、そして脆く、危うい存在だった。それでこそ確かにそこに立つ実感を得ようとしている存在に理解を示すことができた。あるいはわかった気になっているだけなのかもしれない。
そして、戻ってきた時には少しズレた場所に立っている、この表現もすごく好みであった。
女のいない男たちではこの本の読み方を享受する。
僕たちはある種何かがかけたような存在を見てきた訳だが、それは自分がいちばんの理解者であり、2人目の犠牲者になったということ。
古典的な表現方法で、観客を、読者を強制的に参入させる。それは解釈を問わせる村上春樹だからこそもう一段階深い所へ沈んでるように思えた。
ドライブマイカーでは、失ったものはどこにももう戻らないということ、そして人間には自分にすら見ることの出来ない窪みのようなサイコロで言う裏の目のようなものが存在するということを描いた。
キャラクター性が立っていて、主人公は自分の娘が生まれていたならば、その年齢になっている女性。
そしてドライバーは自分の父親が生きていたらならば(彼女にとって)、その年齢になっていたはずの主人公のふたりがそれを思い出すように話し出す構成である。
ドラマ的で、運命的で、それは物語のようである。
(だからこそ映画化するものとして選ばれたのだろう)
自分を見るということ、相手を見つめるということ、そして自分の損なってしまった何かを手繰り寄せるように探し当てること。
やはり欠陥を認識した時点で我々は欠陥から逃れられない、パラレルワールドに迷い込んでしまうのだろう。そして失った何かを探し求めて(そこにはないのに)彷徨うのだろう。
それならば、我々はきっとそれを失ったことを忘れたということすらやはり忘れてしまうべきなのだろうか(女のいない男たちより),はたして。
Posted by ブクログ
初めての村上春樹。めちゃくちゃ偏見ですが、音楽、猫、文学的性描写…といったイメージがあって、そして概ね間違っていませんでした。
日本版アメリカンジョークとでも言えばいいのか、例えば、表題作「女のいない男たち」の書き出しのところの「真夜中の電話のベルはいつも荒々しい。~人類の一員として僕はそれをやめさせなくてはならない。」とか。大袈裟で小粋な感じ。
あと登場人物に漂うやれやれ感。
村上春樹を浴びたーっていうのはこういうことなんでしょうか。
「木野」が特に良かった。
カミタから突如店を閉めろと告げられた場面以降の緊張感が凄くて、ページをめくる速度が上がった。
分からないけど、男性のほうがやっぱりロマンチストで女々しいんでしょうか。
最近どこかで誰かが言ってた「男って、別れた女が自分のことをいつまでも好きだと思ってる節がある」っていうのを思い出しました。
まあ男女関係なく人によるよねって思うけど。
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村上春樹の短編集。村上春樹の長編はけっこう読んだけど、短編集は初めて。三宅香帆さんが村上春樹は短編集がめちゃくちゃいいと力説してたので手に取った。
短編集は内容がわかりやすかった。私の読解力では解釈できなかったり、メタファーがイメージできなかったりするものは出てこなかった。つまり、壁とか騎士団長とか鈴とか井戸とかそういうものが出てこないことにびっくりしてしまった。短編集は全部こんな感じなのかな?
わかりやすいけど深みがある短編集だったな。特に「独立器官」が好き。「木野」も結構すき。喪の作業、めちゃくちゃ大切。
Posted by ブクログ
ドライブマイカーの映画からたどり着いた短編集。
書き下ろしの「女のいない男たち」だけ好きじゃなかったけど、他は高品質な作品揃い。
・ドライブ・マイ・カー
すごく好き。好きすぎる。
映画見たから情景浮かびやすいっていうのはあるけど、ものすごく世界に入り込んで読めた。
心の葛藤は純小説向きですね。
上十二滝町って。羊をめぐる冒険に出てきた十二滝町じゃないですか。
・イエスタデイ
芦屋出身で標準語の谷村と、田園調布在住で関西弁の木樽と、木樽の幼なじみで彼女のえりか。二浪で勉強しない、自分の確固たる、そして独特な考えを持つ木樽への谷村の感情と感傷がとても良かった。
・独立器官
美容外科医で独身50代の渡会。語り手は渡会の親友らしき「僕」はイエスタデイの主人公、谷村と思われる。
谷村視点での語りがメイン。すごく想像できて、すごく惹き込まれた。
・シェエラザード
ものすごく面白かった。
やつめうなぎ。愛の盗賊。鉛筆とタンポン。
性欲に支配された狂気的な行動を淡々と語る。たまらない。
・木野
妻に浮気されて離婚した木野は、伯母に借りた物件でバーを営む。坊主頭の客がカウンター奥に座っている。
オカルトテイストを含みつつ、人間の内面深くの葛藤が見事に描かれていて、とても好き。
・女のいない男たち
死んだM。水夫。
これ書いてて楽しかっただろうなぁ。やりたい放題の一人語り。
Posted by ブクログ
村上氏の短篇は幾つか読みました。
私の感覚では、彼の短篇というのは、偶然知り合った人から聞いた世にも稀なるお話、ややシュールな感じのお話が多いという印象があります。
具体的な近似を述べれば、『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』みたいな作風でしょうか。不思議、超自然、はたまた偶然。それを淡々と、微熱感のある興奮とともに綴る。
で、本作『女のいない男たち』は、よりテーマ性のある短篇に感じました。
タイトル通り、女性に去られた男性が過去を回顧するようなお話です。そしてそこに不思議、超自然、はたまた偶然、という村上節は従前同様にブレンドされています。
・・・
全部で六つの短篇で構成されています。どれもなかなか良かったかなと思います。
「ドライブ・マイ・カー」
妻と死別した舞台役者による、臨時運転手への独白。妻(女優)が浮気していたどうでもない男たち(同業者)の一人と友人になってしまったという話。妻の浮気心への謎を考える役者の未解消な心を描く。
「イエスタディ」
「僕」の学生時代のバイト先の友人、木樽の回顧。田園調布住まいの早稲田志望の二浪の木樽はバイト先でネイティブ並み関西弁(なにしろ天王寺にホームステイまでした)で、神戸出身で標準語の「僕」と会話する。木樽の幼馴染で恋人だった栗谷と20年後に偶然出会った「僕」は木樽の現在と栗谷のピュアな心に感傷・安心を覚える。
「独立器官」
独身主義の美容整形外科医院を営む渡会の話。ほどほどに女性と遊ぶことを旨としていた渡会が40を過ぎてから本気になってしまった女性。渡会は恋煩いといってもよい拒食症による心不全で死亡。その後の顛末を「僕」は秘書でゲイの後藤から聞く。そしてその女性と家族の顛末も驚くようなもので…。
「シェエラザード」
本作の中で最もSF色が強い作品。「ハウス」に隔離され匿われた羽原。定期的に彼の元を訪ねてくる家政婦(兼性欲処理?)の通称「シェエラザード」。ベッドの後で、彼女はいつも不可思議な話を語り、そして4時になると夕食の支度があるといそいそと「ハウス」を後にする。
「木野」
バーの店長、木野の話。彼はもともと陸上選手で、けがで夢破れ、スポーツメーカーに就職。後に結婚し、地味ながら充実した日々を送っていた。ところがとある日、出張から早く帰ってくると、そこには不貞を働く妻の姿が。しかも不貞の相手は彼の同僚であった。そんな木野が退職をし、バーを持ってから来るようになった不思議な常連「カミタ」とその後に起きた不可思議な出来事について。
「女のいない男たち」
これは正直良く分かりませんでした。物語というより独白だけの短い文章でした。
・・・
ということで久方ぶりの村上氏の短篇集でした。
だからどうなの、意味は?とかいう読み方ではなく、不思議な出来事が世の中にはあるねえ、という鷹揚な構えのもと楽しむような作品ではないかと思います。
私はなかなか好きです。
Posted by ブクログ
映画「ドライブ・マイ・カー」の原作を含め、6つの短編が入っている。
最後の、本のタイトル「女のいない男たち」以外は全部面白かった。
最後の短編は全然意味が分からなかった。
Posted by ブクログ
村上春樹はあまり読んだことがなかった。ファンが多いから独特で難解な表現ばかりなのかと敬遠していたが、読んでみると分かりやすくさくさくと読めた。かと言って簡素なわけでなく、言葉にしづらい気持ちや事象を私たちの心にすんなり落としていくような表現で伝えてくれる文章だ。様々な女に去られた男たちの余韻が不思議な魅力として染みてくる一冊。
映画ドライブマイカーはこの短編集のうち「ドライブマイカー」を軸にしながら「シェエラザード」「木野」あたりの短編のイメージも用いながら再構成した話になっているのかな。
男と女、男のプライド(といってもパターナルな男性像ではなく、一見するとリベラルな男性の持つある種のプライド)。男は自分の内側の傷とうまく向き合えず、それを共有する仲間も持てず、妻や友人に本当の意味で自分の弱みをさらけ出せない。そんな男性性を描いてる作品だと思った。
Posted by ブクログ
少しは村上春樹の楽しみ方が分かったのかも 食わず嫌いに近い村上春樹作品だったが、いくつか好きなものもあった。
文字数のわりにはテンポ良く読めるストレスのない文。すべての表現と世界が受け入れられるわけではなかったけど、自分からそっちに入っていけば少しは楽しめそうだ。
作品別の好み(数が多い方が好み)
ドライブマイカー 3
イエスタデイ 1
独立器官 5
シェエラザード 4
木野 2
独立器官 シェエラザードばミステリーのような気配がして面白かった。
ドライブマイカーの映画が楽しみ
ドライブマイカーは絵になると言うか、情景が浮かぶ良いストーリーでした。その他のお話は独立機関、シェラザード、木野と表題作まで、女性を何らかの形で求める男の満たされない気持ちがあふれているように感じました。コロナで人々のふれあいが不自由になる中で求めていたショートピースを一個いただきました。
Posted by ブクログ
しんみりさせられた。俺をしんみりさせられる作家ってそうそういない、村上春樹はなんだかんだ言われるけど好き。『女のいない男たち』を読んでピンとこないって人はたぶん・・・人生に深みが足らない(個人的な感想でした)
Posted by ブクログ
村上春樹が書く短編集はどんなものか気になり、本作を読みました。
気になった1章、2章、6章を読みました。
個人的に2章が一番面白かったです。
ただ、僕はやはり長編の方が好きかもしれない。一つの世界にどっぷり浸かりたいタイプなんだなと改めて思いました。
少し、もの足りなかった!
Posted by ブクログ
ドライブ・マイカーは未視聴。
短編集はあまり読んだことがないけれど、時間がある時に少しずつ読めるのがいいなぁと当たり前の感想。
医師の話が印象的で、肩書きがなくなったときの空虚な感じが自分の状況と重なって頭の片隅にずっと残っている。
Posted by ブクログ
ドライブマイカー
妻の不倫相手に接近して話を聞くという展開はほかにない感じがした。そもそもなんで話をしたいと思ったのか。そしてなぜ途中で連絡を取らなくなったのか。よく理解できない面白さがある。「女のいない男たち」というテーマの中でドライバーの女がいて、話を聞いてくれるという僅かな救いがあったように思う。
イエスタデイ
幼馴染との温度感というのも面白いテーマになっていた。幼馴染欲しい。
独立器官
まったく理解できない。不倫を好き放題できる人の感情はこんな感じなのかな。
シェエラザード
まったく理解できない。というかちょっと気持ち悪い。わざとこのような表現を使って印象に残る感じの作りにしている?
木野
最初は落ち着いたバーの雰囲気で淡々と話が進んでいたのに、急に幻想的な雰囲気になっていって村上春樹っぽさを感じた。悲しいときはとことん悲しむべきというのは腑に落ちるけど、それを文学的に書くとこうなるのかって感じ。
女のいない男たち
表題作ということで身構えていたが、ほかの作品の総論的に作っている構成で、これ自体が面白いというより、全体で一つの物語になるように作った作品っぽい。「女がいない」のではなく「女を失った」ということにまとめることで、「孤独」というより「喪失」、「空虚感」ではなく「残響」が描かれている。俺は「女を知らない男たち」になるので、ワンランク下のステージにいるのかもしれない。
Posted by ブクログ
村上春樹、登場する女の人たちの胸のサイズについて毎度ご丁寧に教えてくれる
最後の表題作が1番好み、相変わらず当たり前に性的だけど
あまりにも自然で見逃しそうになるくらいだよ
Posted by ブクログ
様々な形で女がいなくなった男の話。
「本当に他人をみたいなら、自分自身を深く真っ直ぐ見つめるしかないんです。」 どれだけ愛してても、その人のことを真に分かることは無いんだな、としみじみ感じました。
木場が1番自分の心にささりました。非日常感が好き
Posted by ブクログ
村上春樹による、タイトル通り女のいない男たちをテーマとした短編集。
村上春樹小説は学生の頃、一時期読んでいたが、おそらく10年ぶりくらいに読んだと思う。
全編を通して嫌というほど浴びせられる村上文学をそれぞれ短いながらも強く体感できる。
それぞれのストーリーにおいて、大なり小なりあるが少し奇妙な感覚を味わうことになる。それは登場人物の性格であったり、関係性であったり、多少の超常現象だったりと多種多様である。
テーマは前述のとおりタイトルがそのままテーマとなっており、様々な事情により女性に去られた(または去られる)男たちの心情やその周りの回想を描いた物語となっている。
例に漏れず主人公もしくはその周りの人物の心情描写が多く、また全員話が回りくどい。なんだか鼻に付く喋り方だなぁ、とも思うがいつの間にか心の深いところに染み込んでくる。
ミステリーを主に読む読者からすると、驚くような展開もないし、推理するような内容でもないのでストーリーは面白いのか面白くないのかよく分からなくなるが、やはり心理描写や情景描写は圧倒的濃度である。
「ドライブ・マイ・カー」
映画化もされた一編だが、正直よく分からなかった。妻に先立たれた家福と女性運転手渡利の関係性は好きだが、家福の妻の元浮気相手との回想は掴みどころがなく、何をしたいのか、考えてるのかが見えなかった。久しぶりの村上春樹の一編目ということもあるかもしれない。
ただやはり、全編を通して一番村上春樹味を感じられるような気がする。
「イエスタデイ」
木樽のキャラクターは嫌いじゃない。ドライブ・マイ・カーの家福にも通ずるが、演じることで自己を保っているように思う。本当はメンタルが強くないのに強がっている。木樽は個性が強く描かれているが、男というのは誰しもこういう一面を持っているのではないか。最後は少し切ない終わり方だが、全編を通しても悪くない結末と感じた。
「独立器官」
おそらく渡会医師の本当の意味での初恋と初失恋のような物語。彼の感情は初めて恋した中学生かのように描写されている。はじめは純愛の話かと思っていたが、それは渡会医師の方だけであったことが明かされる。全編を通しても最も悲惨な結末なのではないだろうか。
「シェラザード」
この小説の中には、多くの個性的な男性達が登場するが、ここでは不思議な女性が登場する。
愛するが故に片思いしていた人の家に空き巣に入り、欲望を満たしていた過去を持つ女性との不思議な夜の営みの話。空き巣していた頃の回想の描写がとてもリアルで緊張感を感じられた。リアルすぎて気味の悪さも同時に感じたが。この話では明確に女性が去ったかどうかは分からない、読者の想像に委ねられる形での結末となっていた。
「木野」
個人的には一番好きな話だった。
木野と神田のキャラクターがかっこいいし、木野の心情に感情移入できる。特にラストシーン、自分が深く傷ついていることに自覚して涙を流す瞬間は最も好きなシーンである。
この話はもっと広げて長編でも良かったのではないか、と思うほど設定が多く、しかも最後まで謎は明かされない。
木野から去った女性としては、元妻や常連客の女性だけでなく、一番最初の来訪者である雌猫も彼から離れている。
神田や叔母は何者か、突然現れた蛇は何だったのか、最後にノックしてきた者の正体は何だったのか、これらは現実なのか、もしくは木野の精神世界の話なのか、様々考えされられながらラストを迎えた。
「女のいない男たち」
タイトル通り、ここまでのストーリーのまとめのような話だった。
主人公の昔付き合っていた彼女の訃報が夫を名乗る男から届くところから物語はスタートする。
元彼女との回想どこまでが彼の妄想でどこまでが現実なのかよく分からないように描写されている。
彼や元彼女の夫は「女のいない男たち」となり、世界一もしくは世界二の孤独となったが、彼らだけでなく、誰しもが「女のいない男たち」となる可能性を読者に示唆している。要するに本書の主人公はかなり個性的ではあるが、読者それぞれを現しているということなのだろう。
たしかに全編を通して、失恋したときの感情に近いものも多かったように思う。
そして気付けばこの感想も回りくどく、何が言いたいのか分からなくなってきたので、ここで締めたいと思う。
結局私も村上春樹の書く文章にのめり込んでいるということなのだろう。
Posted by ブクログ
ときどき急に村上作品を読みたくなる。
こんな季節の変わり目の時はとくに。
個人的に、木野、が一番すきでした。
もっと話的には展開していってほしい、という思いが強かったですが。
村上作品に触れると圧倒的な孤独感を強く抱きます。
とても感傷的な気持ちになるんです。
それをなぜか自分が求めているというなんとも形容し難いですが、事実です。
おもしろいとかおもしろくないかというよりもこの文体に浸っていたいという、そのために読むのです。
私でもふしぎですが、村上作品からしか得られない養分があるのは事実です。
「エレベーター音楽」とは?
「喪失感」が色濃くなり円熟期をむかえた村上春樹の短編6作品。「女のいない・・・」というわりに努力しなくても女の人とかかわり、時に深く交わってしまう村上ワールド。歌詞が全部知りたくなる、そしてあるあるのイエスタデイ、思春期特有のいけないことをしてしまう話のシェエラザード、ねじまき鳥クロニクルのような夢のような不思議な展開の木野が印象に残った。そして書き下ろしの表題作では、パーシー・フェイス「夏の日の恋」を聴きながら読みました。一角獣は茗荷谷にいます。
やっぱり分からん
村上春樹の小説は何作か読んだが、どの作品もスッキリさせてくれない。そこが作者の狙いかも知れないが、私はダメだ。どうでもいい事をややこしい単語と言い回しで難しげにしているだけで、内容が入ってこない。今回もやられた感が強いな〜