村上春樹のレビュー一覧

  • 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

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    村上春樹の作品はノルウェイの森以来はじめて読みました。色彩を持たないっていうのは一見個性がないとか自分の芯がないって考えがちだけど、周りの色を受け入れる器のようなものっていう表現がすごく素敵に感じました。おもしろい!!!

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    2026年02月04日
  • 村上春樹、河合隼雄に会いにいく

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    最近は対談集をよく読んでいる。この本もその流れで買った。村上春樹と河合隼雄。小説界と心理学界の大御所対談。やはり面白く、読むたびに自分のなかで立ち上がる何かがある。

    「深く病んでいる人は世界の病いを病んでいる」という言葉が印象的だった。

    病むということは、その人が病んでいる、というよりも、世界や社会、時代の病いをその人が引き受けている、というニュアンスで書かれており、なるほど確かにそうかもしれないと唸らされた。

    私はこれまで社会と個人を分けたものとして考えていたかもしれないが、それは渾然一体としているのかもしれない。

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    このレビューを書いている現在、衆議院選挙が行

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    2026年02月03日
  • ねじまき鳥クロニクル―第1部 泥棒かささぎ編―(新潮文庫)

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    タイトルからファンタジーっぽいのを想像してたけど、全然違った。
    面白い、とは少し違う。惹きつけられる、虜になる、中毒性がある、とかが相応しいだろうか。

    路地での猫探し。学校に行かない笠原メイ。加納マルタ・クレタ。妻の兄、綿谷ノボル。不思議な老人本田さん。そして、間宮中尉の長い話。

    改行が少なく文字がびっしり書かれたページが続き、明らかに重いはずなのに、するする読めてしまう。
    かつらの話は笑った。
    間宮中尉の話はほんと長いけど、夢中になって読んでしまった。

    カティサークが飲みたくなった。

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    2026年02月03日
  • 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

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    村上春樹の中で1番好き。色がストーリーの中に入ってることで、小説を読んでるのに自分で物語の情景が作りやすい。本が苦手でも読み進められると思う。

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    2026年02月02日
  • もし僕らのことばがウィスキーであったなら(新潮文庫)

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    私事ではございますが、投稿が500冊となりました。
    これからも日々、本のある生活を過ごしていきたいと思います。
    自分の三大欲求は「食欲・睡眠欲・性欲」ではなく、「本欲・筋トレ欲・コーヒー欲」ですが、コロナのせいでその一角が崩れてしまいました。筋トレです。
    幽遊白書でいうと雷禅です。
    コロナのせいで完全に弱りました。
    その中で、猛烈にランクを上げてきたのがウィスキーです。
    もうウィスキー愛が止まりません。
    著書に書かれているウィスキーは一通り飲みましたが、飲んだだけでアイルランドやスコットランドに行ったような気持ちになりました。
    ただ、個人的

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    2026年01月31日
  • 1Q84―BOOK3〈10月-12月〉前編―(新潮文庫)

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     物語は凪の状態に入った。雲の上を歩いているのに、心臓の在処だけははっきりしているような感覚。心をあっちやこっちに引っ張るエンターテイメント的な展開が一切ないのに、固定された心臓が絶えず振動し続ける。文体の美しさと展開の静けさによる妙。長編でしか成し遂げられない言語空間が立ち上がっている。
     読者の日常生活の中に、日常世界とは異なる言語空間を立ち上げること。優れた小説家にはこんなことができるのか、という感動。

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    2026年01月31日
  • 海辺のカフカ(下)(新潮文庫)

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    余韻が長く残る小説だった。
    物語を追うというより、言葉に浸り、想像する時間を過ごした感覚に近い。
    登場人物の中ではナカタさんが特に印象的で、不思議さと同時に、どこか静かな安心感を与えてくれる存在だった。

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    2026年01月30日
  • 走ることについて語るときに僕の語ること

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    まず村上春樹さんがサブ3.5くらいで走れることに驚きました!自分も走り始めたのがちょうど同じくらいで走ってる時に考える事はとても共感できました。

    海外のマラソン大会出てみたいー

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    2026年01月29日
  • 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(下)(新潮文庫)

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    人間らしさとは正しく生きられない不器用さであり、終わりが見えてはじめて世界の美しさに気づくという矛盾を感じた。目の前の悲劇も、俯瞰すれば愛おしく、美しい。そんなやるせなさと希望が胸に残った。

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    2026年01月28日
  • 走ることについて語るときに僕の語ること

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    ランナーとしての村上春樹のメモワール。
    元競技者であり、同じくひとりのランナーでもある立場から読んだ。深く同意するポイント、春樹はこんなことを考えるんだと新鮮に感じられるポイント、いろんな発見があった。

    特に2、4、6章は定期的に読み返したいものです。

    p90の景山氏の「村上さん、ほんとにマジでコースを全部走るんですね」という発言が、春樹の小説であまりで出てこない表現だったので新鮮だった。まあ、メモワールだから当然なんだろうけど…

    以外、印象に残った箇所を引用。
    p61. 学校というのは入って、何かを身につけ、そして出ていくところなのだ。
     →とある善き期間とは心地よいものであるが、その

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    2026年01月25日
  • 海辺のカフカ(上)(新潮文庫)

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    思考の輪を止めてはいけない。

    「想像力を欠いた狭量さ、非寛容、一人歩きのテーゼ」
    もし、どこかで考えるのをやめて自分が正しいという独善的で非寛容なところに立ち止まり続けてしまう場合、それはイデオロギーになり、だれかを排除し、傷つける道具になってしまう

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    2026年01月20日
  • 海辺のカフカ(上)(新潮文庫)

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    「世界でいちばんタフな15歳」という言葉があるんだけど、最初は「強くなれ」に聞こえる。でもよく読むと「お前の中にある厄介なことと、一緒に生きろ」って言ってるんだ。私、完璧さを求めるのをやめた時、生きやすくなった気がする。この本もそれを言ってるのかな。

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    2026年01月19日
  • 海辺のカフカ(下)(新潮文庫)

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    良すぎるー、、、主人公がまだ中学生なのがすごい。長いけど、すらすら読めた。ナカタさんと星野青年が好きだなあ。みんなそれぞれ少し悲しくて寂しくて交差していく感じが切ない。
    謎な部分も多いけど夢を見ている時みたいな納得感があって特に疑問は抱かなかった。

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    2026年01月18日
  • 1Q84―BOOK3〈10月-12月〉後編―(新潮文庫)

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    BOOK3 前編ではほとんどストーリーが進まずこの最終巻も特に何も起こらず終わるのでは...?と思いながら読みはじめたが、いい意味で予想を裏切られた。

    完全には回収されない伏線のようなものが結構あったが、それもいいかも。リトル・ピープルはなんだったんだろう。最後に階段を上った後の世界はまた別の世界なのだろうか。安達クミは天吾の母親の生まれ変わりなのか。

    ところどころにあった別の人物のパートで同じものを描いているところが表していたものは何か。読んでいる時は色々思うことがあったが忘れてしまった。またメモしながら読み返したい。

    天吾の父親が NHK 集金人をしていたのが「いちばん上手にできるこ

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    2026年01月23日
  • 走ることについて語るときに僕の語ること

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    ネタバレ

    走ることを本格的に始めたのは、
    専業小説家となった時、『羊をめぐる冒険』を書き終えたとき、33歳。
    つまり、村上春樹さんにとって、書くことと走ることが一体化している。
    書き方は走り方に例えられ、走ることを通して自らの生き方を深めていっている、そんな一端を知ることができました。

    身体、というか肉体、というか、

    思考を深めることと身体的経験が一体化していることを、

    とても意識的に自らを実験場としてその過程を書き記している記録みたいな部分もあり、

    ある程度そんな感じはするけれど、ここまで突き詰めることはないから、

    検証結果の精密度が高いというか、信憑性が高いというか、

    何だかよく分からな

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    2026年01月16日
  • 1Q84―BOOK2〈7月-9月〉後編―(新潮文庫)

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    本当に好き。ページを捲る手が止まらない。

    色んなことが繋がってくる。全てが伏線に思える。「物語の中にいったん拳銃が登場したら、それはどこかで発射されなくてはならないの。」

    BOOK2 の前編でも思ったが、何のために生きるのか、みたいなことが様々な人物を通して語られている。タマルが旧友の話をしながら「言葉ではうまく説明はつかないが意味を持つ風景。俺たちはその何かにうまく説明をつけるために生きていると思われる節がある。」と言っていた部分とか。


    BOOK2からBOOK3の発売までは1年あいているらしい。その時代に戻りたい。まだBOOK3が存在していないところでゆっくりと最初から読み直したい。

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    2026年01月15日
  • 1Q84―BOOK2〈7月-9月〉前編―(新潮文庫)

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    二人の物語が交わってきた。ものごとには二つの側面がある、みたいなことが色々な場面で言及されている。

    自分が文体に慣れてきたからなのか、物語が進むにつれて意図的に行われていることなのかわからないが、比喩表現が増えて頭にスッと入るようになってきた。何度か読み直したい。

    不思議なことが起こり、ストーリーが面白い。一方で、それぞれの風景の描写は美しく、メッセージ性を感じるようなところもある。例えば、「人は誰かを愛することによって、そして誰かから愛されることによって、それらの行為を通して自分自身を愛する方法を知るのです。」という言葉は印象的だった。

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    2026年01月14日
  • 1Q84―BOOK1〈4月-6月〉後編―(新潮文庫)

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    1巻読み終わってやめられなくなって気づいたらあっという間に読み終えていた。早く先を読み進めたいので感想はあとで。

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    2026年01月13日
  • 国境の南、太陽の西

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    世間一般で言うところの「不倫もの」なのだけど、当作をそれだけで括ってしまうのはあまりにも短絡的すぎる。人間は決して完全ではないし、抑え切れない思いを抱いてしまうことは誰にでも起こり得るはずだ。(自分は村上春樹自身もそうであると信じている。それでなければこれだけの描写はできないと思う)
    少年と少女が大人になり再会した、幼かった当時では明確に表現できなかった気持ちをはっきりと認識した、そして苦しい思いを抱きながら全てを捨てる決意までしかけた、というストーリーを村上春樹は繊細なタッチで綴っている。リストのピアノ協奏曲とか、スター・クロスト・ラヴァーズとか、登場する楽曲からも想像力を掻き立てられる。当

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    2026年01月16日
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)

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    原文と照らし合わせながら、村上春樹訳の文章を時間をかけてじっくり読んだ。表題作だけ読んだ。
    読み終えた後、泣き出したい気持ちになった。ホリーはbelongできる場所(ホリーはそれを「ティファニーのような場所」と語る)を見つけられたのだろうか。それは天の上にしかないのではないか、そんな考えに駆られた。実際この物語の中には「天」や「神」を彷彿とさせる言葉がたくさん出てくる(冒頭でジョーベルが作ったカクテルの名前は「White Angel」だし、サリー・トマトの弁護士と連絡を取っていた場所、そしてドク・ゴライトリーと話したのも「ハンバーグ・ヘブン」というお店だった。他にも天や神を思わせる単語はたくさ

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    2026年01月13日