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Posted by ブクログ
読書によってこんな体験ができるのか…。
私は、フカエリやその他の強制性交を天皇制を軸とした侵略戦争による日本人としての傷みと捉えて読んだ。そういった傷みを見つめることが、新しい通路を開く。「声を聞く」なんて玉音放送みたいじゃないか。
しかし、この作品はそのような歴史的視点の導入だけで安易に読み解かれるものではない。核心的な部分はここだ。
「心という作用が、時間をどれほど相対的なものに変えてしまえるかを、その光の下で天吾はあらためて痛感する。」
時間は乗り越えられる。心という作用によって。
ここに文学作品の必要性と人間が持ちうる資質への言及がある。苦しみを乗り越える資質を、私たちは持っている。そこには他者と出会うこと、他者とともに生きることの可能性も重要な要素として組み込まれている。
青豆や天吾、牛河やタマルらの生き方から学ぼうとすれば、可能な限り理知的に生きること、その上で心の声を注意深く聞き、自らの生き方を選択すること。現代に足下をさらわれることがない生き方を、1Q84は提示していた。
最後に、醜さをもった牛河から空気さなぎが作られ、描かれることのない何かが生まれようとしていること。これからの衆院選の後に生まれる悲劇とつながってなければいいのだが。
Posted by ブクログ
BOOK3 前編ではほとんどストーリーが進まずこの最終巻も特に何も起こらず終わるのでは...?と思いながら読みはじめたが、いい意味で予想を裏切られた。
完全には回収されない伏線のようなものが結構あったが、それもいいかも。リトル・ピープルはなんだったんだろう。最後に階段を上った後の世界はまた別の世界なのだろうか。安達クミは天吾の母親の生まれ変わりなのか。
ところどころにあった別の人物のパートで同じものを描いているところが表していたものは何か。読んでいる時は色々思うことがあったが忘れてしまった。またメモしながら読み返したい。
天吾の父親が NHK 集金人をしていたのが「いちばん上手にできることだったから」というところがなんとなく残っている。登場人物の生き方はそれぞれ異なる部分を大切にしているが、共通するところもある。
嬉しい
村上作品が電子書籍になり、クーポン等で割引で購入できるなんて、なんていい時代なんだ。
電子書籍を了承してくれた著者と版元に深く感謝。
いつでもどこでも村上作品が読める。大きなタブレットでじっくり読める。幸せ
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小説・文芸
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