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その誰かは、そこにあるものが本当にあることを確認するために、彼の幅広い手をいっそう強く握りしめた。長く滑らかな指、そして強い芯を持っている。青豆、と天吾は思った。しかし声には出さなかった。彼はその手を記憶していた。──青豆と天吾、二人は「物語」の深い森を抜けてめぐり逢い、その手を結び合わせることができるのか。ひとつきりの月が浮かぶ夜空に向かって……。
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Posted by ブクログ
世界はバランスである。そのバランスをある方向に導こうと働く者があれば(リトルピープル)、その寄り戻しが存在する。(ふかえり)一見偶然のように見えても、それは裏で突き進んでいる何らかの意志の現れである。 理解できないような形而上学的な設定を押し付けられる感じがとても良かった。現実世界に照らし合わせて理...続きを読む解できるような世界観では無いが、だからこそ味わえる不思議な恐怖や納得感がよい。 天吾の暮らしに憧れた。仕事は自分にとって最低限の幸せを手に入れられる収入をもらうためのもので、決まった時間しかなくて、仕事以外の時間で物語を書いたり読んだりする。塾講師いいなと思った。 天吾の元にきたふかえりはマザとドウタどっちだったんだろうか。
かなり前巻から時間がかかってしまった。 正確に2週間ほど読み終えるまでに時間を要した。 前巻では、世界の秩序やルールは無作為に且つ無慈悲に僕たちに襲いかかる。 それは自分がルールの蚊帳の外にいるというある種現代人じみたデタッチメント的思考である。 自分はルールの外にいるつもりだが、ルールから逃れる...続きを読むことは出来ずそれが牙を向いた時にそれを自覚する。当人はゴーストライターや殺人を犯しておりよりルールと結びついた人間でありながら。 しかし、よく良く考得てみると、生まれた時から彼らはルールの中にいるのだ。 家庭であるとか学校であるとか、はたまた公園である。 そんな混在する個人のルールに自分自身が染まっていることに気づき、それを解きに行くのが5巻である。 天吾は父親を紐解き、母親の存在を受け入れ(それは解釈である)父と和解する。 青豆は自分の中に祈りやそれに近い何かが存在しており、それは家族で信仰していたある者をさす神という言葉ではなく、自分の中にただ存在している神である。 しかし、それらは解釈に過ぎない。 牛河が自分が醜い存在であると、自分を自分のルールで縛っている。 それは過去の幸せを家族の幸せを否定してしまうほどに彼を絞り取りそして腐らせてしまう。 まるで油を敷かずにフライパンで炒めるように。 それ自身の油はそれを上手く炒め上品に味付けする。 そんなふうに誰もが、外部、内部、個人のルールに則って生きている。 だからこそ、自分でルールを獲得しようと試みるのが本巻である。 新たに生まれた生命体(2人の子供)はその世界の無秩序なルールに晒されそうになる。 信仰団体さきがけに搾取されそうになる。 だからこそ彼らは自力で世界を変えるしかないのである。 個人や何かを縛り矯正してしまうそれは個人の血のにじむ精神力でしか変化させることが出来ないのだ。 天吾はそれを解釈し、青豆は夢想した。 それぞれがそれぞれの形で何かを見出し変子を求めたのである。 それが出来ないものは死んでしまう。 青豆の旧友、ポリスの友達、タマルが世話を任された人形造りの背が低い偏狭な男、そして牛河。 彼らはみなルールに溺れていきそして何かを見出し解釈を受け入れそして朽ちていったのである。 だからこそ、それに抗い…つまりは絶対に出会うことの出来なかった彼らは出会うことが出来た、彼らは世界を少し形作ることが出来たのだ。 そこにどんなルールが待っているかは知らないが。 そんなことを描いた本作であった。 いや、1ヶ月と半月がかかった。読み終わるのに。 楽しい日々だった。解釈、というか見方が固定されていく実感がありある種、この道を辿ってきただけのように思える。 解釈をする事こそが、つまり自分にとって融通の聞く解釈をして体系性を流し込むことこそが読書のように思えた作品であった。 村上春樹は、わかった気になっているということは何も分かっていないということと、言う。 それは正しく今の私の状況を指すのだろう。 与えられた100ではなく、与えられた50と生み出した50によって物語を作った実感がある。 素晴らしい小説である。 ちなみに、空気サナギ、リトルピープル。 彼らは何者なのか。あるいは何を表す現象なのか。 メタファーなのか。 私は死者が生まれた時に生まれる新たなルールであるとも、思う。 老羊が死に、教祖が死に、父が死に、牛河が死んだ時にサナギは生まれる。 そしてそれはリトルピープルが紡ぐ。 恐らく、いやあるいはそれは、何かのルールによって翻弄された人間が生み出した新たなルールなのだろう。 戦争が生み出した悲しみが戦争を産むように。 きっと死に至らしめる何かは別の形で今の我々に個人に引き継がれてしまっているのだと思う。 それはまだ分からないが。 だからこそ、そんな個人が語るルールや体系的な何かを無秩序に生み出し、それを肥大化した世界をリトルピープル、つまりは我々の中にいる何か個人的な秩序が世界にそれを広げて言っているのかもしれない。 いや、本当に分からないが。
天吾と青豆がやっと出会った。時代を風刺したような場面もあり、リアルとフィクションの行き来が不思議な雰囲気を作っているのだと思う。表現が合うのか、おもしろく読めた。
自分史上最長の長編だったので読み終えた後は達成感。。となっていた。 最初はどこに向かっているかわからない物語が中盤から青豆と天悟の2人の純愛物語と理解すると続きの展開が気になってページをめくる手が止まらなかった。 村上春樹にしてはかなり綺麗にまとまっている終わり方になっていて読み終えた後はそこま...続きを読むでモヤモヤした気持ちは残らなかった。 まあ1Q84年の世界がなんでもありな設定なだけあってそこまで気にならないというのもあるけど、 もう、クライマックスの展開の気持ちよさよ。。章区分の名前に天悟と青豆の2人が並ぶベタな演出も好き。 あとはタマルが個人的にはとても愛着が湧いた登場人物になった。 冷静沈着なプロなはずの彼だけど、なぜか最後に豆知識てきなことを小言で青豆や牛河に話すシーンが彼の人間性的な部分を表していて好きだった。(メタルギアシリーズの回線通信の会話みたいな。。伝わるかな、笑 読み終えてよかったなと思う作品でした。
ひとつのことがきっかけとして、良くも悪くも大きく世界が変わってしまうことは実際にあると思う。それでも共に生きていけると思えるような誰かと巡り会って、世界も変えてしまいたいよな
全6冊、読み終わりました。村上春樹作品の雰囲気は残しつつ、哀愁は少なめで、とても素敵な物語でした。物語の解釈はいろいろあるのだろうなと思いつつ、比較的分かりやすい作品のように思います。久しぶりの村上春樹さんの作品、楽しませていただきました。
嬉しい
村上作品が電子書籍になり、クーポン等で割引で購入できるなんて、なんていい時代なんだ。 電子書籍を了承してくれた著者と版元に深く感謝。 いつでもどこでも村上作品が読める。大きなタブレットでじっくり読める。幸せ
あっけない最後 でもとても楽しく読むことができたので◎ 幹線道路の非常階段を探す、 高架下の工事現場のようなところをキョロキョロみてしまう妙な癖がついてしまった
今まで読んできた村上春樹の作品の中で、一番ストーリー性があった気がする。長かったがスラスラ読むことができた。
村上さんの有名な代表作 1度読んでみようと思っていました 騎士団長殺しに似ていると思うところも多く 不思議ワールド スピ的なところも多いので好みが分かれる作者さんだなと思います
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1Q84(新潮文庫)
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村上春樹
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