村上春樹のレビュー一覧

  • ロング・グッドバイ

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    ネタバレ

    犯人は読んでるうちになんとなく予想しやすくなってくるが、主人公の行動パターンは先読みできなくてハラハラした。
    フィリップ・マーロウがテリー・レノックスのためになぜそこまでするのか、友情なのか侠気なのか。芯の通った漢の描写がやたらカッコいい。
    アルコール依存症の描写はすごいリアル。酔っ払った状態で人に絡んでいくとこなんかあるあるですね。
    家族にアルコール依存症がいる人はちょっとイヤな気持ちになるかも。
    読み終わったあとで、どう感じるかは読者次第なのかもって思える作品でした。
    読み応えもあるし、翻訳も読みやすい。

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    2026年03月16日
  • もし僕らのことばがウィスキーであったなら(新潮文庫)

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    お酒はほぼ飲めない私が、島の名前に惹かれてたまたま古本屋で手に取ったこの本。
    ぱらぱらと開いてみると、そこから何かがひらりと落ちた。拾ってみると地元酒屋の世界のウィスキーフェアのチラシ切り抜きだった。フェア開催日は2015年。10年以上前にこの本の持ち主の方が、「このエッセイを読んだらきっとウィスキーを飲みたくなるだろうよ」と言わんばかりに託してくれたメッセージに、なんだか心が温かくなった。結局古本を購入して、チラシと共にオーストラリアまで大切に持ち帰ってきた。

    村上春樹氏のエッセイの言葉選びが好きだ。ウィスキーの味を、音楽や文学に例える村上氏特有の表現も読んでいて心地良い。一緒に旅をされた

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    2026年03月15日
  • 草の竪琴

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    春樹さん、これは 好きすぎました!

    カポーティ+春樹さん+山本容子さん= 私たちの大好物 ノスタルジックでイノセントな世界・・

    母を失って、父が病んでしまってたぶん、育児放棄…されたコリンは
    11歳の時に父の従姉妹、
    ヴェリーナとドリーのタルボ姉妹のところに預けられた。

    妹のヴェリーナは言わば南部の田舎町の実業家
    姉のドリーはあまりにも純粋無垢がゆえに、町の人たちからは知恵遅れのように思われている。

    コリンはドリーにまるで恋してるかのように惹かれている。(彼女は多分60歳くらい)ドリーの唯一分かり合える友だちのキャサリンは、両親の時代に雇われた黒人の子どもで、ずっとドリーたちと暮らして

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    2026年03月10日
  • 心は孤独な狩人(新潮文庫)

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    純粋な野望と現実とのズレや、繋がりが感じられなかったり人生の不明瞭さに起因する孤独感、自分を理解してくれる人を盲目的に求める様が、読んでいて苦しくなるほど伝わってきます。
    救いは無いのかもしれませんが、なんとか微かな希望を持って明日を生きようとする姿に心が打たれました。

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    2026年03月10日
  • 騎士団長殺し―第2部 遷ろうメタファー編(下)―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    この4冊の長編小説を通して彼が我々読者に伝えようとしていることは
    事実というモノの弱さ、そして、信じることの強さ
    なんじゃないかと思った。

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    正しい知識が人を豊かにするとは限らんぜ。客観が主観を凌駕するとは限らんぜ。事実が妄想を吹き消すとは限らんぜ。

    私は揺らぎのない真実よりはむしろ、揺らぎの余地のある可能性を選択します

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    作中にもこのような文章があるように、真実というモノの価値に一石投じるような作品だと思った。

    そして主人公と免色の対比構造──確かなモノがないこの世で、信じることを望むか、その

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    2026年03月10日
  • 東京奇譚集(新潮文庫)

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    「ハナレイ・ベイ」が特に印象に残った。
    作中では感情や関係性が過剰に説明されることはなく、多くが余白として残されている。
    しかしその余白は単なる省略ではなく、言葉にしてしまえばこぼれ落ちてしまう感情をあえて留めているようにも感じられた。
    そのため読後には明確な結論ではなく、整理しきれない感情だけが静かに残り続ける。その曖昧さがむしろ現実の感覚に近く、強く印象に残った。

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    2026年04月01日
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)

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    ネタバレ

    タイトルはもちろん知っていたけど、映画も小説もあらすじもなにも知らないままここまできた。
    お金持ちの品のある人たちがティファニーで朝食を食べる話なのかと思ってたら全然違った。

    ホリー・ゴライトリーは、美しいけど破天荒で謎が多く、でも彼女自身の芯をしっかりともっている女性だった。
    小悪魔なようでいて純真なところもある。
    男の人達が大量に近寄ってきて、常に誰かが近くにいた状態なのに、いざという時になると頼れる友達というのがいないというところは胸がキュッとした。
    ラストのあたりの猫のシーンはグッときたし、終わり方は私好みだった。
    ホリーがあのあとどうなったのかはわからないままだけど、最後まで読んだ

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    2026年03月07日
  • 一人称単数

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    はじめての村上春樹。
    石のまくらに、「ヤクルトスワローズ詩集」
    かなりのヤクルトファンだということがわかった、風の歌を聴けを読みたくなった

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    2026年03月05日
  • 遠い太鼓

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    再読中
    面白すぎる。声出して笑うエッセイは春樹さんくらい。笑 すごおおおおおおく、面白い。笑 スペッツェス島。ゾルバ系ギリシャ人。ミコノス。27歳の時に読んだあの時の記憶が蘇る。夢中になって読んだなあ。ノルウェイの森とタンスダンスダンスが書かれた期間のスケッチたち。これを読んでからローマに行ったような。春樹さん、37〜40歳の文章のスケッチ。ゾルバ。死に犬現象、エーゲ海の法則。いやあ、名言が多すぎる。笑


    初回
    2018.4.20
    春樹さんのエッセイや旅のスケッチ的な文章がすごく好きだ。
    読んでいると肩の力が抜けるような、疲れた時のわたしのリフレッシュ的ツール。

    最高にツボな表現が多い一冊

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    2026年03月04日
  • 海辺のカフカ(下)(新潮文庫)

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    わかったようなわかんなかったような、でもどこか美しいと思える作品であった。
    曖昧な点は曖昧なこととして受け入れ、それはそれで面白い、美しいと感じられるかどうかだと思う。
    単なる「正解」ではなく、「想像力」や「解釈」、つまりは考え続けることの大切さを伝えたかったのかな、と私は思った。

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    2026年03月03日
  • 1973年のピンボール

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    鼠と僕、ビール、そしてピンボール。ただただピンボールをやり、そして店ごとなくなった。それは、ただ終了しただけのような、予定されていたかのようにふと消えることがある。ゆっくりと、ただ自分と向き合う主人公。そして、双子の女の子たち。
    ジェイズバーで、街の中にいる自分を外に持っていく決心をつける。一歩進む、その大事な、大切な一歩を推してくれたのは変の兆しを与えてくれたなんでもないもの。日常の本当に小さな何か、なんの変哲もない、何かが人生を変えることもある。じっくり、もっとじっくり読まなくては、、と思いながら流して読んでしまった。

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    2026年03月01日
  • スプートニクの恋人

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    ネタバレ


    まだ読んだことのない作品の方が多いけれど、今まで読んだ村上春樹作品の中でいちばんすき。日曜日の夜明け前にすみれが記号と象徴の違いを電話で僕に問う一連のやりとりがすごく気に入ってしまって、何回も読んだ。

    僕 がすみれに色んなこと(「何かを学ぶときに、 一度それはそうゆうものだと受け入れないと進まないことと、きちんと理解しないと進まないことがある。 」とか、 「簡単に説明できることには落とし穴がある。あまり急いで結論に飛びつかないほうがいい。」とか)昼夜問わず丁寧に言葉を選んで教えてくれるたび、純粋な心配からの忠告に感じたり、すみれに対する想いゆえの祈りに感じたりもした。でも、ずっと優しくて

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    2026年07月09日
  • 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(下)(新潮文庫)

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    再読。10代の頃は幻想世界が退屈でハードボイルド・ワンダーランドばかり真剣に読んでいたが、作者の比重はむしろ幻想世界、世界の終りにこそあったと理解できた。

    虚構を生み出し生きるとはどういうことなのか、そこで失い、得るものとは何なのか。作家業に対する自己言及であり、当時の作者の自問自答を見守るような切迫感、そして開放感のある読書体験だった。この小説に、今再び出会えて幸運に思う。

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    2026年02月23日
  • スプートニクの恋人

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    『スプートニクの恋人』は、記憶にある限り、私にとって初めての村上春樹作品だった。中2の頃に手に取ったと思う。
    その時の第一印象は「性描写が強くてむり」。全くいいと思えなかった。
    その後は一度春樹作品からは離れ、次に手に取ったのは高2の頃の「1Q84」。この小説は私の心を強く打ち、そのあとは時期によってくっついたり離れたりの波はありつつ、自分の人生にとって春樹作品は確実に欠かすことのできない1ピースであり続けている。

    だから今回、『スプートニクの恋人』は15年ぶりくらいに読み返したことになる。
    きっかけは失恋しそうになっているから笑。恋愛小説が読みたかった。
    読み始めてあれ…?あんまり性描写激

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    2026年02月23日
  • 国境の南、太陽の西

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    村上春樹氏のインタビュー記事を読んでいて、読み直したくなり手に取る。
    学生時代に一度読んだきり、内容はすっかり忘れていた。

    一人っ子の少年が、青年になり、中年になっていく物語。男の中には常にある女性が居て、孤独な時もモノを持ちすぎた時も中心には彼女がいる。
    成功譚でも、成長の物語でもない話が進んでいく。

    リズムよく読みやすい文体、洒落た語彙。スラスラとテンポよくページを進めていけた。
    物語に没頭し、喪失、孤独、加害を感じていった。
    素晴らしい読書体験だった。


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    2026年02月22日
  • アンダーグラウンド

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    著者が地下鉄サリン事件で被害にあった方々に、事件当時の様子を聞いてまとめたものが本書である。軽傷で済んだ人もいれば、偶然、当日に電車を利用することとなり、その結果、植物人間と化して家族が介護するというように、さまざまな人がいた。地下鉄でサリンがばら撒かれるという、治安がいい日本では、にわかには信じられないことが起きた。その為、医師を含めて大半の人はなにが原因で、電車内で大量に倒れて、なかには死に至る現象が発生したのか理解できなかった。そのこともあって、当時の日本では職場や家族から理解を得られない被害者もいた。このように、日本で前代未聞の出来事に出くわしたときの、人々の言動が本書を通して浮き彫り

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    2026年02月21日
  • 1Q84―BOOK1〈4月-6月〉前編―(新潮文庫)

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    ■刺さったところ
    ・青豆も天吾も幼少期、家族の温かさや友達に恵まれない境遇で育ち、
    そんな2人の心情心理描写が村上春樹節で表現されつつ、ミステリーが紐解かれていくので一気に読める

    ・天吾と青豆がどのようにして出逢うのか、楽しく想像を膨らませながら読めた。

    もっといっぱいあるけど、このくらいにしておきましょう

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    2026年02月20日
  • 1Q84―BOOK2〈7月-9月〉後編―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    一挙に物語がつながり、動き始めた。リーダーも青豆や天吾同様、望む望まないにかかわらず、1Q84の時間性に入り込んでしまい、そして青豆の手にかかり終わることを望んでいたことにまず驚いた。中身のなかった『空気さなぎ』を初めて読むことができて、今後青豆がどのように関わり続けてくれるのか、先を読み進めるのが楽しみでしかたない。

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    2026年02月20日
  • 走ることについて語るときに僕の語ること

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    オーディブルで少し前に拝聴していて
    最近2周目を聴いた

    オーディブルは主に片道20分間くらいの通勤の車の運転中に聞いていて
    あれこれ考えていると集中できないことも多々あるんだけど
    この作品は疲れているときでもなんだかすっと頭に入ってくる

    走ることについての本ではあるんだけど
    生き方として参考にしたいエッセンスが所々に散りばめられている

    すごい好きだから、紙の本も買いたいな

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    2026年02月16日
  • 騎士団長殺し―第1部 顕れるイデア編(上)―(新潮文庫)

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    日本の芸術、文学が出てきて他の作品とは異なる印象。特に絵画に触れるのは春樹にしては珍しいと思った。
    まだ全ては始まりにすぎない。免色のことは嫌いじゃない。

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    2026年02月15日