村上春樹のレビュー一覧

  • 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(下)(新潮文庫)

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    下巻も、世界の終わりとハードボイルドワンダーランドが交互に章立てされている。
    僕は、老人とチェスを刺しながら、ただただ運命として死んで行くこと、影を失い、自分の過去と思い出を犠牲に、影のない完璧な世界に行くことに疑問を抱く。攻殻機動隊、MATRIXでも描かれている、人間のユートピア的な状態。しかし、そこに少しずつ違和感を覚えていく僕の心が、壁の外に向かい始める。
    僕と私が交錯するポイント、この2つの物語が収束して行く場所を求めて、物語は進んでいく。一つひとつの物語があるのだけれど、それぞれに終わり方を作っていくように、進んでいく感じ。とどまって、あえて日常の何気無いことが、ものすごく特別なことのように思えて、それでいて幸せという概念さえも包含する。世界の終わりにいる最後の光、僕の決断は、そして僕が街だったことで、全ての問題が明らかになっていく。僕が作った街であり、街は僕であり、僕は私。複雑な関係性を物語それぞれで紡いでいく、本当に凡人ではたどり着けない名著。
    シンガポールで開催された、藤原竜也主演の舞台を見に行った。凝縮された村上春樹の世界観に、多くの、特に欧米系の方々が笑い、涙していたのが印象的だった。それだけ、力のある小説であることを改めて理解した。感じ方というのは少し違うのかもしれないけれど、普遍的であることとはそういうことだ。

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    2026年05月01日
  • 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(上)(新潮文庫)

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    このタイトルを見たときに、一体なんだろうこの話は?だった。村上春樹という、大好きな作家の長編、ゆっくり読んでいったのを覚えている。久しぶりに手にとったのは、舞台、世界の終わりとハードボイルドワンダーランドがシンガポールで公演されるからで、藤原竜也が「私」を演じる。僕と私、2人の主人公が、どのように結びつくのか、この世界をつなぐブリッジがなんなのか、そして私とは一体だれで、僕は何者なのか。
    夢を読む僕は、影を失い、葛藤する。影を捨て、過去の記憶を外して仕舞えば、完璧な世界に住める。この壁に囲まれた世界では、すべてが完璧だった。
    一方で、計算司として、シャッフリングという技術をもつ、暗号化やコード化を得意とする私は、完璧な世界に接続する事で、2つの世界が繋がってしまう。
    世界の終わり、ハードボイルドワンダーランドが交互に章立てされていて、私と僕、という2つの登場人物を少しずつ理解しながら進んでいく構成。最近の作品まで読んでいるため、パラレルワールドの結節点を探しながら読み進める事になったが、微妙に変化している心境、それはそれでいいじゃないかという満足度もそれなりにあるいま、そこに疑問を持っていいのだろうか。

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    2026年05月01日
  • 国境の南、太陽の西

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    一人っ子のミステリアスな女性、島本さんと12歳の頃からその子に恋心を抱く、既婚者である主人公の物語。

    久々に素晴らしい小説を読んだ。『国境の南』というのは、自分が信じた偶像の先に存在する理想郷のようなものを示していると同時に、実際にはそこが空虚でありそこを追い求めて破滅すると言うことを示唆している題名のようにも思える。

    「でも僕は島本さんのそうした外見の奥に潜んでいる温かく、傷つきやすい何かを感じとることができた」

    これはまさしく国境の南、を示していると思う。

    『太陽の西』の説明におけるヒステリア・シベリアナは今までの自分のある部分を殺して彷徨い続けるシベリアの農民を指すが、この物語では初恋の相手を思い続ける自分を殺して妻との生活に向き合う「新しい自分」を迎える覚悟を持った物語終盤の主人公と重なる。
    こうした2つの言葉が並列に語られる本作の題名は、互いが同じ事を示しているようで、物語における主人公の心の移り変わりを示しているようにも思えて秀逸。
    繊細な感情表現も素敵で非常に素晴らしかった。

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    2026年04月30日
  • 一人称単数

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    ネタバレ

    「しかしたとえ愛は消えても、愛がかなわなくても、自分が誰かを愛した、誰かに恋したという記憶をそのまま抱き続けることはできます。それもまた、我々にとっての貴重な熱源となります。」

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    2026年04月29日
  • 1Q84―BOOK3〈10月-12月〉後編―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    天吾の居場所と牛河の存在を発見した青豆は、タマルの協力と理解を得て天吾との再会を果たし、この世界から抜け出すためにもう一度降りようとして発見できずに命まで断とうとしたあの階段を、逆に昇っていく。たどり着いた世界は元の1984年なのか、第3の世界なのかはわからないが、生き抜く覚悟を決めて終わる最後は、シリーズ通しての伏線回収がされて、満足いくものだった。ずっと月を見上げてきた2人が、最後の最後は、夜が明けて月が消えていくまで眺めていた、で終わるのも希望を感じさせた。

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    2026年04月29日
  • 1973年のピンボール

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    5年ぶりの村上春樹作品。初期作だったからか以前よりも遥かに読みやすく感じた。登場人物の奇天烈で脱力したスタイルと卓越した表現力、説明しすぎない余白のある物語構成に多くの人が惹かれ、研究の道に走るのもよくわかる。深入り危険ってやつだ。

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    2026年04月26日
  • 海辺のカフカ(上)(新潮文庫)

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    真顔でジョークを挟み込むユーモアに、何かを(それが何かは読者によって少しずつ変化する。)伝えようと真剣に訴えかけてくるような、きちんとした姿勢みたいなものを感じる。そしてなによりエンターテイメントとしても優れていて、田村カフカ少年とナカタさんという大きく分けて二つの視点を交互に進めていく形式ぇ、焦ったくも丹念に読み込んでしまう。再読。

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    2026年04月26日
  • 象工場のハッピーエンド(新潮文庫)

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    村上春樹は久しぶりに読んだけど、これぞという文章が読み心地がよかった

    村上春樹は長編も好きだけど中編、短編がより好き

    時に人生はカップ一杯のコーヒーが持つ暖かさの問題だ、とか引用なのだけど、こういう文を読んでる時が読書って楽しいなと思う

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    2026年04月19日
  • 職業としての小説家(新潮文庫)

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    超有名な小説家なんて、さぞかしアーティスティックでクリエイティブな生活を送っているんだろうな、と思いきや…極めてフィジカルでプリミティブな生活を送っている。
    (海外に住んで専業作家をしている時点で浮世離れしていることはさておき)

    そんな地に足のついた、足腰土台がしっかりしている作家だからこそ、世界に共通の普遍的に愛される本が書けるんだろうなと思うなどする。

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    2026年04月19日
  • 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(下)(新潮文庫)

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    うわぁ〜凄かった…。何この世界観。
    すっごく面白かったです。
    今活躍している小説家さんたちって、残らず村上春樹を読んでいて、かつ強い影響を受けてるんじゃないかとさえ思う。これを40年も前に書かれていたなんて。

    物語は下巻。博士に会えてからようやく、一気に種明かしが始まる。二つの世界が一体何で、どのように交錯していくのか。
    ところが仕組みは分かったものの、物語がどう行き着くのか最後まで全く予想が付かないまま駆け抜ける。そして膨大な想像力で描かれたストーリーが、大きく余白を残して幕を閉じる、といった感じです。私たちの想像力まで試されているような。この余韻まで計算し尽くされているんだろうな。

    100人いたら100種類くらい感銘を受ける箇所が人それぞれ違うんじゃないかな。それだけ物語は複雑に入り組んでいる。
    私は今の私の世界を知っているからこそ「影」の言葉に共感しました。ユートピアには絶望もなければ愛も存在し得ない。不完全な完全性。
    でもそこでまだ主人公は「心」を持つ。愛する人の心を取り戻したいと願える。微かだけど希望の兆候は確実に読み取れる。

    そもそも計算士なんていう謎の職業が出てきたり勝手に脳を操作されたり、何なんだよ!っていうのがここでの現実世界なのに、その物語に引き込まれてしまう。古い小説なのに斬新。それってこの物語で語られていた、日々進化していくものと不変で普遍的なものとがあって(後者は料理とか音楽とかとも言いたいのかな?)…この小説自体がそんな要素をギュッと詰め込んだ不思議な存在なんじゃないかな、って思いました。
    世界中で評価されているのが分かります。

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    2026年04月18日
  • 走ることについて語るときに僕の語ること

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    「ネイチャー」
    ワケなんていらない、そこに道があるから走るんだ
    同じランナーとして、共感しかないこの本
    村上春樹がこんなストイックな人だとは知らなかった
    とにかく言語化がすごい
    まるで自己分析してるみたいに、クリティカルに表現してくれるものだから、読んでて非常に気持ちが良かった

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    2026年04月15日
  • 職業としての小説家(新潮文庫)

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    いや〜、村上春樹さんはお名前だけ存じており、小説を読む前に自伝?である本著から入ってしまいました。それがいいことなのかわるいことなのかわからないのだけど、本著がとてもいい本であって、村上春樹さんの小説を読んでみたくなりました。名前だけ知っているとは言いましたが、名前と同時についてくる世間の風評なんかも耳にはしており、それが如何に的外れなものであるかも知ることができました。ご本人は自身の小説についてもご本人についても語りたがらない性格だそうですから、なかなか風評への弁明?の場もなかったようです。ご本人が40人くらいの聴衆を前に語るようなイメージで書いたという本著の文体はほんとうにやわらかく、とても心の優しい方なのだと思いました。ひとまずは本棚に一、二年刺さっている「海辺のカフカ」から読んでみようかな。とっても良い本でした。また読み返します。

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    2026年04月14日
  • 小澤征爾さんと、音楽について話をする(新潮文庫)

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    読んだ本 小澤征爾さんと、音楽について話をする 小澤征爾×村上春樹 20260403
     これは不思議な体験です。
     村上春樹が小澤征爾とクラシック音楽について語り合う対談集なんだけど、村上春樹のマニアックぶりがすごすぎる。
     JAZZの本の時もそうなんだけど、その蘊蓄の深さの紹介のような気もしてくるぐらい。
     なんだけど、その造詣の深さは小澤征爾を圧倒するぐらいで、演奏者よりも深く音楽を理解するリスナーが果たしているのかって驚きました。
     深く聞き込むことと、それを言語化する能力が合わさって、そう聞くものなのか、そういう違いがあるのかって夢中になって読みました。
     なんだけど、全然理解はできてないんです。
     全く実感のない文字上の音楽体験。
     さすがに読んで感銘を受けたからって、マーラーの演奏をいくつも聞き比べる気はしないもんね。
     比べたってわかんないだろうし。
     相手が小澤征爾っていうのが素晴らしい。
     音楽家であり冒険家。

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    2026年04月13日
  • 街とその不確かな壁(下)(新潮文庫)

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    ネタバレ

    主人公と共に、何か別の世界を旅したような気分になり、
    とても読後感がよかった。
    大げさなポジティブでもなく、シニカルなネガティブでもなく、どこか前向きに人生を捉えているような主人公に最後、力をもらえた気がする。

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    2026年04月13日
  • 一人称単数

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    フィクションが入り交じったエッセイとして読んだ。共感できるところ、書き口の独特さで読ませるところがあるなと思いながら読み進めたが表題作である最後の1編で突き放された。
    全然意味が汲み取れなかった。

    そもそもこれは小説だったのか(=フィクションだったのか)、私小説だったのか、なんだったんだろうと考えさせられた。

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    2026年04月12日
  • 1Q84―BOOK2〈7月-9月〉前編―(新潮文庫)

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    なんでこんなに面白いんでしょうね!

    エピソード3、だんだんと登場人物たちが朧げに繋がってきました。宗教の白々しさ妖しさを表現するにはこう書けば良いのかと勉強になりました

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    2026年04月12日
  • 国境の南、太陽の西

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    水曜の朝、午前三時とかが好きならす刺さる一冊。大恋愛好きなら最後は尻すぼみかもしれない。
    今の生活には満足していても満ち足りない気もするという感覚は正直すごい分かる。でもその感覚を埋めるものを他人に求めてはいけないというのが1つハジメくんが出した結論なのかなと解釈した。
    でもハジメくんの気持ちもやっぱりすごく分かる。家庭を持つとどうしてもパートナーとの会話に正直刺激的なものはなくなる。概念的な答えがないようなことをしゃべるなんてことはない。それよりも明日どこ行く、何食べる、家のあれ修理しなあかんなとか現実的なことで埋め尽くされていく。そういう中で刺激的な会話ができる異性の存在ってすごく大きくて、だからこそ魅力的に思えるし、人によっては過去の関係もある人であればたらればを考えることもきっとある。それはでも結局実際にはパートナーになってない関係だから成り立つんだよねというところではある。その上でなお失うものへの葛藤、あの頃の自分なら迷わず動いてたのにそれが今はままならない感覚も勝手ながら共感した。

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    2026年04月10日
  • 1Q84―BOOK2〈7月-9月〉前編―(新潮文庫)

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    読むのを止められなくて、
    昼休みはキーボードの下に本の読んでいるところを開いて置いて、お弁当食べながら読んでいる私。
    変人。

    匂わせしかしなくって、はっきりと説明してくれない人たちばかりがでてきて、まどろっこしくて…
    でもそのテンポが私は大好きです笑

    ずっと、
    「だからどういうこと〜?!!」
    と焦らされる気持ちとか、
    出てくるご飯の描写が洒落てて美味しそうなのとか、
    その他もろもろ、
    もうこの唯一無二な春樹ワールドが
    堪らないっ♡♡笑笑

    登場する音楽のことは、
    私は全く分からないのですが、
    出てくる文学、
    ドストエフスキーの『カラ兄』や
    オーウェルの『1984』は
    読んでいるので、
    「分かる〜〜!!!」
    と鼻息荒く読んでます。

    これからどうなるのか。

    「愛」が重要なテーマなのですが、
    なんだか春樹さんが書くと
    新鮮味のある感じになるのが、
    すごいなぁと思っています。

    では!!

    4に行って参ります!!!

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    2026年04月10日
  • 1Q84―BOOK1〈4月-6月〉後編―(新潮文庫)

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    読むの止まらないです。
    さすがです。

    色々な話しが出てくるのですが、
    今回私が注目したいのは以下の3つのテーマです。

    ①男性から女性への暴力(事実婚なども含む家庭内暴力)と子供への性犯罪について
    ②新興宗教2世について
    ③一つの小説を複数人が携わり書き上げるということについて

    この『1Q84』は2009年に出版されたものだけれど、2025年の今でもまだ、①と②の話はニュースになったり、対策などが不完全な状況のままきてしまっていることだと思います。

    ①は各市がこの問題に対して、まだまだ政策を改善しようとしているところだと思います。相談窓口を設けたり、シェルターを提供したり、生活再建のサポートをしたり。ただ、まだ不完全なところも多く、随時改善しようとは試みていると思います。この作品の出版された16年前の状況よりは良くはなっているのかもしれないですが、まだまだ「昔の問題」とはなっていないのが現状だと思います。
    それをこの小説が出版された時点で、ここまで問題提起するのが、すごいことだと思います。

    ②新興宗教2世についての問題も、「安倍晋三銃撃事件」で話題に上がったり、私が個人的に新興宗教2世としての辛さなどを語る「道端ドコカ」さんポッドキャストを聴いていたというのもあり、「昔あったこと」では全くないと強く感じていることでした。現在でも新興宗教2世として苦しむ子供たちや、そういった過去をもつ大人たちがいるとは思うし、その問題に私たちはどう向き合うのか、そんなテーマを2009年に掘り下げようと試みているところに作家の力をとても感じました。

    そして③の一つ小説を複数の人が書くことについて、どうしてこんなにもタブーとされているのか、今まであまり考えたことがなかったなぁと気がつきました。映画や芝居は専門分野の違う複数の人が集まって作られるのは当たり前。漫画もアシスタントがいたり、なんなら絵画などの美術も昔から工房で弟子が手伝って描いたりするのも良くあること。
    小説という分野だけ、1人の作家が中身も文章も絶対に全て担わないといけない。中身を考えるのが得意な人がストーリーを考え、文章が技術的に得意な人がその中身に基づいて文章を書く、と言った合作はダメとされていますよね?!
    それによりたとえば芸術的に素晴らしい文学作品が生まれるとしてもタブー。なんでなんでしょうか。
    良いか悪いかの話は一旦置いておき、むしろこれからは、AIとの共作やプロット担当+文章担当などの役割分担のある作品もどんどん生まれる可能性がある訳ですよね?!
    そんなことを2009年に問題提起しているような小説を書く春樹はやっぱりすごい…と今なっている私です。

    さぁ、続きを読むのが楽しみ!!

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    2026年04月10日
  • 1Q84―BOOK1〈4月-6月〉前編―(新潮文庫)

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    春樹ー!!きたー!!!
    と叫びたい!!

    久しぶりー!!!!

    ちょっと続きを早く読みたいので、
    感想控えますが、

    もう春樹ワールド全開で最高です!!笑

    室内プールに通う30歳前後の、
    規則正しい生活を送る料理の上手い男性の主人公に、
    年上の人妻ガールフレンドがいるところが、
    もう本当に春樹すぎて、

    登場人物に向かって、
    よっ!久しぶりだな、お前!

    と心の中でつぶやいていましたね笑

    そして女性の胸の描写も、
    もう待ってました!!

    と思いました。

    あぁ、故郷に戻ってきたなぁ、
    という感情になり、
    私は春樹さんを求めていたことが分かりました笑笑

    ちょっと村上春樹を一度封印して、
    色々読んでいたというのがあり、
    もう嬉しさも100倍です。

    この、ほんっっとうに唯一無二な世界観に浸って、
    現実を忘れて、
    純粋な読書の楽しさを味わえる作品が、
    私にとっては村上春樹作品です。

    やっぱり、やっぱり。

    とくにこの『1Q84』は、
    ジョージ・オーウェルの『1984』を読んでから読むと、なおさら色々勝手に解釈したくなり楽しいです!!!

    そして確かにseaさんのいう通り、
    伊坂幸太郎の『さよならジャバウォック』が、
    時としてオマージュなのか?
    と思いたくなるほど『1Q84』に似たところがあり、
    びっくりしました!!
    それに気がついたseaさんすごいなぁ。

    私はやっぱり短編集より、
    長編派だ!!

    後5冊も文庫本続くのが楽しみ!

    ではまた行ってきます!!!
    久しぶりにテンション上がる読書です!!

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    2026年04月10日