村上春樹のレビュー一覧

  • 翻訳夜話2 サリンジャー戦記

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    サリンジャー『キャッチャー・イン・ザ・ライ』を村上春樹さんが翻訳していること、併読している『ギンガムチェックと塩漬けライム』(鴻巣友季子著)で初めて知りました。そして、本書に辿り着きました。

    村上さん、『キャッチャー』(『ライ麦畑』)を大絶賛でした。翻訳という大変なお仕事をするのですから、当然といえば当然ですが。『キャッチャー』(『ライ麦畑』)を読んだら、(どちらかでも)本書は必読だと個人的に思います。

    村上さんの翻訳を巡っての柴田さんとのお話は、とにかくおもしろい! 野崎訳『ライ麦畑でつかまえて』を読み、ちょっと理解が難しいところが、こんがらがった糸がほどけたように分かり、すっきりしまし

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    2025年07月03日
  • 走ることについて語るときに僕の語ること

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    子供が生まれてからランニングをサボっていたが、この本を読んで、また走り始めた。走っているときの感覚を的確に読みやすく表現しており、走ることへの魅力を再確認できた。走りながら街の様子や自分の心の内側を確かめていきたい。

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    2025年07月02日
  • 1973年のピンボール

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    「僕」が双子と暮らし、ピンボールを見つけ出し綺麗に別れることで直子との過去も断ち切り、(ピンボール=直子)
    鼠は「進歩や変化は破滅の過程に過ぎない」とのことを言っていたが、街をでる決心をし、現状を変えようとしていた(=破滅の道へ)

    過去をたちきり前へ進む「僕」と、
    変化を求め破滅とされる前へ進む鼠
    (同じ方向を向いてるようで2人は互いに逆方向へ)? 東と西に、右に左に、上に下に、

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    2025年06月27日
  • アフターダーク

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    とある都会の一晩を複数の視点から描いた物語。村上春樹らしいと言えばらしいが、他作品とは一風変わった空気感のある構成だった。個人的にはハッピーエンドと読み取ったが、ある登場人物の言動には疑問を感じる点もあった。本当の闇はどこに潜んでいるのか、そして我々我々がちょっとした隙に落ち込んでしまうような、そんな近いところにいるのではないか、と不安を覚えた。確かに悪と呼べるようなもの、どうしようもない仕組みが身近にはある。ただ、それはそれとして時間が過ぎ去れば夜が明ける、そんな希望を感じるお話だった。

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    2025年06月27日
  • 職業としての小説家(新潮文庫)

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    村上春樹がどのようにして小説家を志したか、どのようにして小説を書いていいのか、どう悩みどう見切りをつけ、どう心がけているのかが明らかになっていく。過去のインタビュー集に対する回答がまとまっており、読み進める中で自分の考えも整理されていき、新しいものの見方ができるように思う。もう一度、村上さんの作品を読み直したいと思える、そんな本でした。小説家とは素晴らしい職業ですね。

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    2025年06月27日
  • 国境の南、太陽の西

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    今あらためてこの本を読み返すと、心に刺さるところばかりで、畏怖をもって読み進めなければならなかった。たくさんの人が自分を通り過ぎ、決して少なくない人達を傷つけてきた。人はどこへも行けない、決して変われない。

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    2025年06月26日
  • 1Q84―BOOK3〈10月-12月〉後編―(新潮文庫)

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    1Q84のBOOK3~6の感想です。

    牛河がメインキャラ入りしているのは驚いた。
    哀れな最期だったけど・・・。
    ふかえりが出てこなくなってから途端につまらなくなっちゃった。やっぱり動いてる時が良かったね。
    青豆ぐらい激しく愛して、でもそれを受けいれる天吾・・・。
    なんでだろう、不安にならないのかな。うらやましい。すてき。

    以下はお気に入りの文引用です。
    「明日の今頃、私はどこにいるのだろう(略)でもそんなのは些細なことだ。天吾がこの世界に存在しているという事実に比べれば。」
    「説明されないとわからないのであれば、説明されてもわからない」
    「靴は、利用されるだけ利用されて今は死に瀕した哀れな

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    2025年06月26日
  • 1Q84―BOOK1〈4月-6月〉前編―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    久々のハルキ。カフカやノルウェイよりすごく読みやすくて一気読みした。
    エロさはハルキらしいなーと思う。
    青豆と天吾がどんどん重なってゆくのも好き。
    登場人物めちゃくちゃ怪しいおなー
    BOOK2のリリースが楽しみです。ふかりえかわいいー

    以下はお気に入りの文引用です。
    「こわがることはない。いつものニチヨウじゃないから」
    「飲んでしまってから水なんて飲みたくなかったことに気がついた。」
    「正しいことであれば、その気持ちが純粋であれば何をしてもいいということにはなりません。」
    「一人でもいいから、心から誰かを愛することができれば、人生には救いがある。たとえその人と一緒になることができなくても」

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    2025年06月26日
  • 1973年のピンボール

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    テネシー・ウィリアムズがこう書いている。過去と現在についてはこのとおり。未来については「おそらく」である、と。
    しかし僕たちが歩んできた暗闇を振り返る時、そこにあるものもやはり不確かな「おそらく」でしかないように思える。僕たちがはっきりと知覚し得るのは現在という瞬間に過ぎぬわけだが、それとて僕たちの体をただすり抜けていくだけのことだ。

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    2025年06月25日
  • TVピープル

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    ネタバレ

    三宅香帆の著作で人生を狂わす作品として紹介。
    だいぶご無沙汰な村上春樹でした。初出誌が生まれ年の1989年というのに親近感。

    標題作品の『TVピープル』を始め、全編不気味な雰囲気を纏っている。少し常識から踏み外した世界観から、私たちの日常生活への小さな歪みみたいなものを抉り出される感覚。

    『眠り』の舞台設定が我が身と類似点があり、1番ゾワっとした。眠りを超越し、傾向的な消費から解放され自分の時間を過ごしている。そこに自分の人生を生きているという充実感を覚える。反面、昼間の生活に対する不信感や、踏み込んだ嫌悪感を意識してしまうに至る。夫と息子の寝顔を見ながらの感情の吐露は凄みがある。

    さら

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    2025年06月23日
  • 騎士団長殺し―第1部 顕れるイデア編(上)―(新潮文庫)

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    一生をかけて何度も読み返す本リストみたいなものがあれば、
    この作品は間違いなく入る作品。

    今のところは5回ほど読んだ。

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    2025年06月22日
  • 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

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    素晴らしい なぜあれほどまでに完璧であった5人の結束がある日くずれ、4人から絶縁されるまでになったのか。その真相から紐解かれる、色彩を持たない田崎つくるの死と回生の物語。
    自分はどのような価値を持っているのか、鋭い内省と著者の言葉を失った死人への洞察から得る喪失感がひしひしと伝わってくる、また、さらにそれに対して私たちは、どう抗い生きていかなければいけないかを表現した至高の傑作。

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    2025年12月06日
  • 女のいない男たち

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    映画『ドライブ・マイ・カー』を観たあとに読んだ。この本1冊が映画になったのだなあと感じた。

    男にとって、女にはどこまでいっても理解のできない部分があるという論旨はそうなのかもなあと考えさせられた。

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    2025年06月18日
  • 走ることについて語るときに僕の語ること

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    あー好きだな。読みながら何度もそう思った。私は彼の書くエッセイがとてもすきだ。嘘がなく、かっこつけてない。

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    2025年06月17日
  • 街とその不確かな壁(上)(新潮文庫)

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    今まで私の中で村上春樹は「好きではないが、なぜか読み続けている作家」だったのだが、この作品は好きな本だと強く断言できる小説だった。これまで個人的に苦手としてきた独特な比喩、アレゴリーによる難解さと性的描写がこの作品では殆ど感じられなかった。確かにいくつかの「不確かな」辻褄やアレゴリー(それも楽しみの一つではある)は存在するものの最後には全て納得がいった。全ての意味を完全に理解した訳ではないが、自然に納得がいったのである。一度ほどけた靴紐がまた結ばれるように。あとがきをみると、第1部で終わった可能性もあったらしい。確かに第1部だけを切り取っても物語としてはありだなとは思った。しかし第2部と第3部

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    2025年06月17日
  • 神の子どもたちはみな踊る(新潮文庫)

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    6編の短編からなる短編集。文庫本の最後に、各短篇の「初出」が書いてあるが、その全体が

    連作『地震のあとで』その一~その六

    と紹介されている。
    この「地震」は、阪神淡路大震災であるが、地震が起こったのが、1995年の1月であったのに対して、6編の短編のうちの5編が「新潮」に掲載されたのは、1999年8月号から、12月号までであり、地震から4年が経過している。このタイムラグが何を意味するのかは私には分からない。
    「地震のあとで」という連作であるが、6編の短編小説に、阪神淡路大震災はメインのモチーフとして登場しているわけではない。むしろ、たいていの作品の中では、「どこかに出てくる」といった程度の

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    2025年06月16日
  • 国境の南、太陽の西

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    若い時に読んでたら、拒絶感があったと思う。
    今は、良く言葉にしてくれたな、って思う。わかる〜!と言える。

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    2025年06月14日
  • 女のいない男たち

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    面白い!!けど長編読んだ後だと短編は物足りないなあ〜〜〜
    でもやっと情事をしてるシーンを村上春樹さんの言葉で初めて読むことができたので、なるほどこう描かれるんだなと分かったのは嬉しい。

    一番好きなのは木野。ハイテクストに慣れてないのでまた考察力、理解力を深めてから読み直したいな。

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    2025年06月14日
  • 一人称単数

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    フィクションのようなノンフィクションのような。

    「クリーム」がとても好きだった。
    「そんなときは何も思わず何も考えず、ただ目を閉じてやり過ごしていくしかないんじゃないかな。大きな波の下をくぐり抜けるときのように」という言葉を大事にしたいと思った。

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    2025年06月11日
  • 雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行―

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    ギリシャ・アトス半島とトルコ一周の旅行記。

    ギリシア正教の聖地であるアトス半島の独特の空気感、トルコで生きる人々の強さのようなものが垣間見える。旅とチャイが好きなのでトルコ行きたくなりました。

    ウォータークーラーの水飲んで下痢した話が出てきて、昔の人は無菌の飲み物としてお酒を重宝したってのは本当だったんだなあと思ったけど、その後ビールでも下痢していてもうどうしようもない

    高度資本主義教徒

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    2025年06月10日