【感想・ネタバレ】1Q84―BOOK1〈4月-6月〉後編―(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

ふかえりはきっと特別な存在なんだ、と天吾はあらためて思った。ほかの少女たちと比べることなんてできない。彼女は間違いなくおれにとって、何らかの意味を持っている。それなのにどうしてもそのメッセージを読み解くことができない。……『空気さなぎ』、宗教集団さきがけ、リトル・ピープル、そして夜空に浮かぶ月。謎に満ちた「1Q84年の世界」を生きる天吾と青豆の運命は──。

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ネタバレ

(青豆)
「さきがけ」での暴力とリトルピープルの存在を知る
天吾は幼少期に唯一心を開いた相手

(天吾)
爆売れする『空気さなぎ』
ふかえりはどこかへ姿を隠す
リトルピープルは文字にされたことで怒っている

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2025年11月23日

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ネタバレ

面白いです。青豆パートと天吾パートが少しずつ繋がってきた。前編から変わらず青豆が好きだが何か嫌な予感がする。青豆に酷いことが起きませんように、、、

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2025年09月08日

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ネタバレ

面白い。本当に面白い。ストーリー自体がそもそも面白いのに加えて青豆と天吾に感情移入しすぎて、これは私が出会うべくして出会った小説だと思った。私はこの物語に出会うために生まれてきて、この物語と出会わなければいけなかったのだと思った。それくらい私にぴったりとハマる、人生でも1.2を争う小説だった。以下、断片的な感想を述べるとする。

・「彼女はひとりぼっちで、情愛に飢えていた。生きていく目的や意味をどこに求めればいいのかわからないまま、つかみどころのない日々を送っていた。」←分かる。分かりすぎる。家庭環境に恵まれないとこういう思考になる。

・「環が相手の男に求めていたのは、理解と思いやりのようなものだった。それさえ示してくれたなら、また時間をかけて準備段階を作ってくれたなら、身体を与えること自体はそれほどの問題ではなかったはずなのに。」←分かる。身体を許すこと自体にあまり拒否感はないけど、それだけを求められていると感じると本当に虚しくなってしまうし、結局私たちのような境遇の人間が求めてるのは「理解と受容というなの深い愛」なのだと思う。

・「視野が広く、心が温かく、ユーモアの感覚もそなわっていた」環は理想の女友達すぎて、私もこんな友達が欲しい。羨ましい。

・話が通じない奴とはどれだけ話しても時間の無駄なんだよね。小学五年生でこれが分かってる天吾すごい。

・青豆も天吾も小学五年生を機に親との関係が変わっている。青豆は小5で両親のもとを離れ、母方の叔父の家に厄介になり、天吾は小5で家出を決意し、父親と日曜日に集金しない約束をした。2人とも小5。

・青豆も天吾もソフトボールや数学に打ち込むことで自らの不遇な境遇を忘れて現実逃避していたという共通点がある。

・天吾は父親を説得してくれた女教師の名前を思い出せない。一歳半の記憶の中の父親は自分の肉親ではないかと考える。

・天吾の日曜の集金しかり、青豆の質素な生活しかり、幼少期にそうした「ハンデ」を持って生きることは子供の心を深く傷つけ、人格形成に影響を及ぼす極めて最悪なこと。ハンデなんてあってはいけない。

・子供って「みんなと同じ普通の生活」がしたいんだよね。本当にわかる。みんなと同じがいいの。はみ出るのが嫌なの。変なはみ出方させないでほしい。

・青豆こそが天吾が小3・4で同じクラスになり手を握られた、証人会の子供の少女だったのか。そこで「大きな綺麗な目、薄い唇」の伏線回収がされるのか。見事。そして男をあの世に送り出すときに唱えたあの呪文?は少女が給食で唱えていたあの文言だったのか。
 
・青豆は「その人と一緒になれなくても誰かを心から深く愛するだけで救われる」みたいに言うけど私はそうは思えない。愛するだけじゃ幸せになれない、愛して愛されなければと思ってしまう。私はどちらかと言うと愛されたい。


・これは予想だけど、天吾の本当の両親は深田夫妻なのでは。ふかえりは妹なのでは。ふかえりの着ていたパジャマの匂いに母親の姿を求めるシーンで確信した。違うかな?

・青豆と天吾見てると本当に幼少期って大事だなとつくづく思う。青豆がどれだけ10歳以前の暗く惨めな時代の出来事を忘れようと努力しても、「どれほど遠いところに行こうと試みても結局はそこに戻ってきてしまう」という気持ちが本当に分かる。幼少期に植え付けられた言葉や行動や生活習慣やものの考え方ってどれだけ変えよう忘れようと試みても、成人してからも尾を引いてしまうものなんだよね。その呪いは断ち切るのが困難なのだよね。

・青豆が紛れ込んだ1Q84という世界は、まさか天吾が書いている小説の中の世界…?!


という今後のストーリー展開の予想を含めた感想。とにもかくも続きが気になり、さきがけの秘密が気になり、天吾と青豆がこれからどのようにして出会うのかが気になり、程よいボリューム感もありストーリーの重要度も高く満足感のある2冊目だった。続きが楽しみだ。

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2025年08月09日

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少しずつ物語の輪郭が形を作り出す2冊目。物語の着地点はまだ見えていないものの、村上さんが当時の時事問題を軽やかに扱いながらいろいろな事を提示しようとしているのは分かる一冊。今後の展開がとても気になります。

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2025年03月30日

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青豆→「さきがけ」の事件について捜索中。老婦人が幼女にしようとしている、つばさちゃんのレイプの話など。

天吾→「空気さなぎ」が新人賞を獲得。フカエリの捜索願いを保護者である先生が出した。それをマスコミが少しずつ追い始めている。

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2025年03月06日

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天吾がふかえりにムネの形が綺麗に見えるセーターを着るようにと指示を出す。それは記者に好印象を与えるからだと。(この場合の記者は男性)
ふかえりは言われた通り夏物の、まるで出来立てほやほやのような美しいムネが浮かび上がるセーターを着て記者会見に臨む。記者は予想通り好印象で、大半の記者がふかえりに対して穏やかな記事を書いた。胸は男性にとって(女性にも言えるが)、母性の象徴ではないだろうか。子供は母親に対して結局抗わず、安心感を与える母に対して好意を持っている。記者がムネの美しいふかえりに好印象を抱いたのも、ただのエロスの象徴ではなく、母性の象徴からきたのではないだろうか。少なくとも天吾は母親に対して憧れがあり、それをふかえりに投影しているようにみえる

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2024年10月05日

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ネタバレ

少しずつ青豆と天吾の世界が交わってきましたね。

環の話は少しエグかったですね。ちょっと泣いてしまいました。
天吾の言ってた母親が宗教の女の子って青豆だったということ、いづれ繋がるとは思っていましたが、ここで一つ繋がりました。

天吾もなかなか苦労してるよなぁ。けど、その分行動力もあるし、実際自分でお父さんから権利を勝ち取ったのはすごいです。自分の経験的にそんな事一回も言えなかったです。
流石に集金の様な事はなかったけど、やめてほしい事をやめてと言えるほど強い子供じゃなかったですね。

青豆って凄いハードボイルドだと思うんですよ。亡き友の為に復讐し、酒を飲み、欲を満たし、仕事をこなす。そして男らしさが良い意味でなく、女性としての強さと芯があり、そこに生き様を感じる、これはハードボイルドと言っても良いのではないかと思います。

現状の考察ですが、青豆は今現実の1984年を生きていない。天吾は過去を自由に書き変えれると言っている。(そのままの意味ではないだろうけど)
この中で1番の神は、そもそもこの物語の作者である村上春樹が創造の神になる。つまり現状では、まだどんな世界なのかまるでわからない。夢と言われてもおかしくないし、全てが天吾の作品であるというオチもある。個人的には後者の可能性が強いです。そこは、作品を読んで自分の考察が正しいか比べるとします。

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2024年06月29日

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ネタバレ

老婦人と青豆の共通点
青豆と天吾のつながりが少しずつ少しずつ明らかになってきた。

新人作家のふかえりの感性
鋭く簡潔な彼女の返答
彼女にサハリン島の話を読む天吾
行方がわからなくなったふかえり

そして二つの月のなぞ。

何かこの先は踏み込んではいけないような
でも明らかにしたいような
そんな気持ちで読んでいる。

続編は手元にないから
手に入れなくては。

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2024年01月21日

購入済み

最高

言葉遣い、単語のチョイス、表現、いいまわし。全てが最高。
そして読み返すたびに、新しい発見がある。
村上さんの小説が、電子書籍でいつでもどこでも読める世界が素敵

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2023年05月31日

Posted by ブクログ

Audibleで聞く読書。

10年ぶりに足を踏み入れた「1Q84」の世界は、新たな発見の連続だった。

一回読んだはずだが、忘れてしまったこと。

なんとなく覚えてはいたが、改めて気がついたこと。

杏が朗読する青豆の世界。

柄本時生が朗読する天吾の世界。

交わるはずのない二人の世界が少しづつ近づいていく。

幼き時に家族と別れる決断をした青豆は、必要最低限の人間関係の中で生きてきた。

だが、数少ない大切な人と悲しい別れを経験しなければならなかった。
そのことがきっかけに、もう一つの仕事の世界に足を踏み入れることになる。

予備校で数学の教師をしている天吾にも、幼少期の辛い体験があった。
数学の世界にのめり込むこと。
結論のない文学の森に入り込むことで、これまでバランスを保って生きてきた。

二人はそれぞれの生きる現実で、抗いがたい大きな出来事に巻き込まれていく。

優れた文学作品は、それを読むこと自体が人生の追体験になる。

世界を魅了し続ける村上春樹の世界に浸る幸せを感じる。

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2023年05月28日

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※性的な内容を含みます

性的な内容は苦手な人もいると思うのでレビューでは書かないようにしてるけど、村上春樹の小説はちょっと油断するとすぐそういう話が出てくるから触れないわけにいかない ^^;

谷崎潤一郎とか村上龍とか金原ひとみの文学的などろどろ性描写は全然大丈夫だし、最近だと村田沙耶香『世界99』のSF的性描写も(吐き気はしつつも)その飛び抜けた世界観は楽しめた

それなのになぜか村上春樹の性描写には一番嫌悪感を覚える
天吾が乳児のときの母親の回想シーン(何度も出てくる!)とか、少女つばさちゃんへの性虐待のシーンとか、本気で本を閉じようかと思った

たぶん、使ってる単語と、医学的なレベルでの精緻な描写がダメなんだと思う
PG12レベルくらいで読みたいw

そこ以外はその精緻な描写に惹き込まれ、登場人物とその背景が出そろい、物語が大きく動き出したところでBOOK 1(前編後編)が終わった!

!Content includes sexual themes!

I think some people might be uncomfortable with sexual content, so I usually avoid writing about it in reviews. But in Haruki Murakami's novels, such topics come up quickly if you let your guard down, so I can't just ignore them.

I have no problem at all with the messy and literary sexual depictions by authors like Junichiro Tanizaki, Ryu Murakami, or Hitomi Kanehara. Recently, I could even enjoy the sci-fi sexual depictions in Sayaka Murata's World 99, despite sometimes feeling nauseous, because of its wildly imaginative world.

Yet, for some reason, Haruki's sexual depictions evoke the strongest sense of disgust in me. Especially the recurring flashbacks of Tengo's mother when he was an infant, the sexual abuse scenes of the girl Tsubasa, and honestly, I seriously thought about closing the book.

I think what bothers me is the choice of words and the medically precise level of detail in the descriptions—I wish it was more like PG-12 level content!

Aside from that, I was drawn in by the meticulous descriptions; the characters and their backgrounds were well established, and the story really started to move forward—that's where Book 1 (parts one and two) ended!

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2025年11月02日

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1を読んでから数か月か、経つ。
本を開くと、数か月前の状態が鮮やかによみがえる。

青豆の物語と、天吾の物語は、まだそれぞれで進行しているような感じ。

青豆は、彼女に特殊な仕事を依頼してくるマダムの過去を知る。
マダムが保護した女児は性的な虐待を受けていた。
青豆が手繰っていくと、あの宗教団体「さきがけ」がいる。

一方、天吾の方は、ふかえりの小説『空気さなぎ』のリライトを完成させ、編集者小松の目論見通り、ふかえりに新人賞を受賞させる。
作品はベストセラーになり、世間の注目を集める。
それは、ふかえりを保護してきた戎野先生の意図にも沿ったことであったらしい。

この先、「さきがけ」が二つの物語を重ねていくポイントとなるのだろうというのは分かるが…
二つの月、リトルピープルという謎、そして青豆がいる「1Q84年」という世界の謎は、まだ解けない。

Book2を読むことができるのは、いつになるのかねえ。

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2025年08月09日

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物語が動き出します。ここから読むスピードもあがってきます。登場人物の接点も垣間見れ、次の展開が気になります。
何気ない生活風景を描くのが本当に上手いと思う。

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2025年07月23日

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ネタバレ

(全巻同じレビューを入れています)

・・・
なんだか本作、キャラの作り・彩りが他の作品より豊富かつ精緻であったと感じました。

・・・
一番感じたのは天吾。
天吾は、これまでの村上作品でいうところの「僕」に当たると思います。

たいてい「僕」は文筆・広告関連、或いは飲食関連を生業にしつつ、音楽好き・思想や文学をそらんじ、気怠く生きつつも(あるいは彼なりに模索をしつつ)女性と交わりつつ、そして世の中のフシギと対峙し、最終的に大団円を迎える、みたいな感じでした。そんな彼ですが、不思議とどういう背格好かとか、そういうのは記述がなかったんですよね。まあそれはそれで味がありました。自分を重ねて読むこともできました。

でも今回の天吾は家族構成、身体的特徴(柔道耳!)、大柄でスポーツも数学的センスも(実際は音楽センスも)あり、とにかく器用であることなど、非常に細かい設定であったと思います。よくも悪くも、自分を投影するキャラではなく、外から眺めるべき主人公でありました。

・・・
もう1人の主人公青豆はややラフな作りこみで、彼女の家族の話は余り描かれず、むしろ柳屋敷の女主人やタマルなど、遊び友達の中野あゆみなど、周囲の際立ったキャラとともに物語を彩り深いものにしていたと思います。

もう1人、やはり出色のキャラは牛河でしょう。本作で一番印象深いトリックスター(という程ではない!?)だったかと。実は司法試験合格者とか医者の家の子だとか。こういうのは初めて読んだときに記憶に残りませんでした。

でも彼のこと、他の作品でどっかで読んだ気がしたけどどこで見たんだろうと、気になって仕方なく、googleで検索したら『ねじまき鳥クロニクル』 (1994)で出ていました。そうそう、「僕」の元を離れた奥様の兄の綿谷ノボルの秘書としてでした。

・・・
その他、ふかえりの育ての親の戎野先生、編集者の小松など、かなりエッジのたったキャラが自然な形でそのポジションを占めていたと思います。

あと、17歳で文学賞を受賞したふかえり、あれは綿矢りささんが高校生で芥川賞を受賞したことの影響じゃないかとか、さきがけ・あけぼのってのもオウムの影響じゃないかとか、諸々想像させるところがありましたね。

・・・
もう一つ。終わり近くまで殆ど考えませんでしたが、タイトルについて。

本タイトル、もちろんかのディストピア小説の『1984』を承けたものでありますが、本作は「9」「Q」になっており、一種のパラレルワールドへ迷い込んだという設定です。実際にはパラレルではないとの説明がありましたが。

で、天吾と青豆は会えそうで会えないすれ違いを、結構延々と、最後の最後まで繰り返すのですが、最終巻の第三巻に至ってまだ会えないところで、私気づきました。
そう、この物語は年末までに終わらねばならない。なぜならば、タイトルがそうだから。85年を跨がないように、タイトルが84年となっている。

実は第一巻は4-6月、第二巻`は7-9月、第三巻は10-12月とサブタイトルが振られています。そしてキチンをけりをつけるべく、収束していったことに感心した次第です。

上手く表現できませんが、何というか、タイトルの制約を内容に反映させた?ような作りが面白いと思いました。

・・・
ということで村上作品でした。いやー長かった。10日間弱、読むのにかかりました。

ところで、私の初めて読んだ村上作品は『ノルウェイの森』(1987)でした。そして帯には『究極の純愛』とか何とか書いてあったと記憶します。

そこから20年を経て上梓された本作、これもまた『究極の純愛』と呼んでも良い作品であったと思います。

堪能致しました。

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2025年07月07日

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青豆と天吾のつながりが明らかになって、2人の物語も交わりはじめている。2人はいつ再会するのか、リトルピープルとは何か、ふかえりはどうなるのか、続きが気になる。

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2025年06月12日

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面白い。天悟と青豆ふたりの主人公がそれぞれの世界ですこしづつ真相に近づき始めている。
まだまだ謎は多く、この広げた風呂敷をどうここから畳んでいくのか楽しみ。

ただねじまき鳥クロニクルのように広げるだけ広げて特に解決もさせないまま放り投げることもあり得るな。。(笑

カルト教団が出てくるけどすごいオウム真理教のことを連想させた。当時の事件の時を自分は生きていなかったから改めて歴史として知っておかなくてはと思った。

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2025年05月06日

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少しづつだが二人の物語が交差してきた。
天吾と青豆の過去が繋がってきた。
リトルピープルは形のない存在とふかえりは
言っていたのだが、その正体を知ることはあるの
だろうか今後が楽しみです。
宗教の存在が特に物語に強く反映されています。
舞台背景も、現実で起こった事件とか団体をモチーフにしている節があります。
二つの月とリトルピープル、lunaticとinsane、
さまざまなワードが出てきますね。


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2025年01月11日

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読みやすい。あと自分がいる世界が分かんなくなる話とか、自分が1番怖いのは自分自身とか、過去の蓄積で成り立つ現在とか登場人物同士で交わされるテンポはいいけどちょっと深めの会話の内容が読んでておもろい。ただやっぱし性的描写が多い。オーウェルのビックブラザーネタが織り込まれてるのもよい。

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2024年11月10日

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注!
内容に触れていますが、あえてネタバレ設定にしていません。



『BOOK1後編』は、面白さが加速する。
いや。ストーリー自体は『BOOK1前編』と同じく、天吾は10歳上の人妻にタマを弄ばれているだけだし、青豆は相変わらずあゆみと男漁りだ(^^ゞ
ただ、その合間、合間に、少しずつ、少しずつ、話が進み、その話と話が噛み合っていく感じが、読んでいて楽しい。

村上春樹は、その辺りが本当に上手い。
ぶっちゃけ、村上春樹っていうのは、あくまで人気作家であって。世間で言われているような大作家や文豪みたいなタイプの作家ではないように思う。
昔もそうだけど、ネット等情報が反乱する今みたいな世の中では、ひとたび「それがすごい」となれば、猫も杓子も長いものには巻かれていればいいとその情報になびくことで、「すごいそれ」はさらに評価が上がっていく。
今の世間にある村上春樹の評価の大半はそういうものだ。

これから村上春樹を読んでみよう思っている人、あるいは、小説の面白さに目覚めていろいろ手を出している中で著者の本を手に取った人は、村上春樹だって、所詮は数いる作家の一人にすぎなくて。
仮に、村上春樹の小説が面白くなかったとしても、無理して「すごく面白かった」なんて感想を書く必要なんてないんだと頭に入れた上で読んだ方がいいように思う。
(もっとも、「面白かった」と書いた方が、面白くなかったのに「面白かった」と書いた多くの人たちから「いいね」は貰えるんだろうけどさw)

いや。それは、村上春樹を決してクサしているのでない。
というのは、村上春樹が書く小説というのは、今の小説の主流である、読者に至れり尽くせりすぎるエンタメ小説というのとはビミョーに違うのだ。
現在、多くの人に読まれている作家の小説のように、読者の気持ちに寄り添ってきたりはしないし、読者が求めている通りのどんでん返しや伏線回収の展開なんてこれっぽっちもない。
合わない、わからない、つまらないと感じる人がいるのは当然のことだし。
世間の評判通りに、面白い、すごい、著者はここで書いているのはこういことだとわかったからって、そんなのエラくもなければ、カッコイイことでもない。
世間の評判や権威を頭から一切取っ払って、自分なりの価値基準で読んだ方が村上春樹が持つ、稀有と言っていい物語る才能を楽しめるように思うのだ。

この人は、物語を語ることが異様なくらい上手い。
それは、そもそも、その才能に長けているというのはありつつ。
著者が、読者を物語に引き込ませるために、なるべく読者の気持ちをざわつかせないように表現や展開を抑えて書いているからのような気がする。
読んでいて、物語の内容に気持ちがざわつかないから、読者はストーリーに集中出来るのだ。
そこは本当にすごい才能だと思う。



そういえば、「BOOK1前編」の感想で、この『1Q84』は、“たんなるラブストーリー”だということは頭に入れて読んだ方がいいよ、と書いたんだけど。
それは、「BOOK1前編」の冒頭、首都高からハシゴを降りてしまったことで1Q84の世界に行ってしまった青豆が、たまたま見かけた警官が自動拳銃を持っていることに驚くという伏線が全くストーリーに絡んでこないことを見ても明らかだろう。
ジョージ・オーウェルの『1984年』的な管理社会の恐怖的な要素は「BOOK1」を書いている時点で、著者の頭の中から自然にテーマから外れていったんだろう。

それによって、『1Q84』はジョージ・オーウェルの『1984年』とは何の関係もない小説になったけど。
でも、むしろ読みやすくていい小説になったように思う。

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2024年05月02日

Posted by ブクログ

徐々に色々なものが繋がり始めていることが分かってきて、ワクワクしました!

全体的に考えたらそれほど大きく物語は動いていないのかもしれませんが、繊細な描写でひとつひとつが映像になって頭に流れて、満足度は高かったです。
青豆、天吾それぞれが最初とは明らかに違う状況にいること(当たり前ですが)、どんなことをどんなふうに考えているか、それがここではない世界1Q84を形作っているように思えました。
ここではない世界だけど、登場人物たちはきっと同じ1Q84を感じ取っていて、色々な人の視点から見えるそれが何なのか想像が膨らみました。

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2024年03月23日

Posted by ブクログ

この物語は、暴力と支配について描かれているのだと、唐突に理解した。それによって、この物語はジョージ・オーウェルの描く薄暗いディストピアにつながっている。
これは、1984を読んだ後でなければ分からないことだった。ビッグブラザーに対するリトルピープル。そして、夫から精神的な暴力を受けた後だから、これが暴力と支配についての物語だということが雷のように私の頭に降ってきた。
暴力というのは、見た目がどうであろうと、支配を目的として行われる。
ふかえりの、「リトル・ピープルからガイをうけないでいるにはリトル・ピープルのもたないものをみつけなくてはならない。」という言葉に、椎名林檎の「ありあまる富」を思い出した。誰にも奪えない、盗めない価値について。

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2024年02月28日

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作者は1984のビッグブラザーの対比として、1Q84のリトルピープルという名前をつけている部分が興味深かった。
リトルピープルは実在の何かを比喩したものなのか、小説から出てくるような空想の存在がこの1Q84の中には存在するのか気になった。
青豆がつばさちゃんと会ったあと人間は人生の奇妙さについて思いを巡らせている部分が好き。確かに私たちの存在意義は何なのかという気持ちになる。
いったいさきがけはどんな団体で中では何が行われているのか?
ふかえりの両親との関係は?
天吾のいる世界はどちら側なのか?
気になる
チェーホフのサハリン島について読んでみたくなった。

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2023年11月09日

Posted by ブクログ

最近気がついたのだが、登場人物の息遣いや指の動きなど克明に描写されていて集中して読んでいると目の前にいるかのような錯覚を覚える。物語に重厚感を与えることにも役立っていそうだ。

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2023年07月05日

Posted by ブクログ

前編に比べると話の展開にスピードがあり、テンポよく読めました。天吾と青豆が間接的に絡んできて、果たしてこの2人は同じ世界線で生きているのかと興味深く読み進められました。
リトル・ピープルとは何者なのか、ふかえり・つばさはどうなったのか、少しずつ核心に近づいてきて続刊が楽しみです。

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2025年09月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

少しずつ物語が進んできた
天吾が書く物語が1q84の世界っぽい
月が二つある時点で
青豆がいる世界は既にそっち側なのか
警察と銃撃戦の事件
警官の装備が朝見たものと変わっていたのは
過去の出来事が変わっていっていったのは
タクシー降りる直前
あの瞬間にそっち側の世界に行ったっぽい
マダムに依頼された最初の仕事の時点にはまだ「さきがけ」は存在してなかったのか?
リトルピープルはなんなのか?
ふかえりはどこにいったのか?
ちょっと面白くなってきたので続き読むことにした。

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2024年12月10日

Posted by ブクログ

登場人物の深掘りと徐々に物語が動き出していく回。
不思議で意味不明な世界観だけど、面白い。
ただ文章がまどろっこしく癖があるので人を選ぶと思った。

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2024年07月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

約10年ぶりの再読。やはり面白い。
そして性的な描写が多い。青豆はさきがけに近づいていく。天ごはふかえりを通してリトルピープルに近づいている。青豆とてんごは幼い頃時を共にした仲。運命が絡み合いそうで合わない。
何かが何かの伏線になっているようでなっていないようで、しかし、自分でもこうするだろうなという感情移入ができるところが村上春樹のすごいところ。

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2024年07月07日

Posted by ブクログ

おもしろくなってきたーーー
作者と編集が色々頑張って描いたのかなぁ、っていう文章なのかなと感じました。
定期的に入る設定、条件の説明がかなり繰り返されますが、作者は説明が必要という脳みそにはなかなかならないと思うんですよね。(違うかもだが)
それにしても、天悟と青豆を交互にかきながら物語をびみょーーーーーに交差させていくの、すごいとしか言いようがないですね。
どっちかの話を書いて分割してたら書けないような構成だなと思います。

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2023年12月12日

Posted by ブクログ

少し読むのが疲れてきた。
まだまだわからないことばかり…
軽めの本を間に挟んでから続きをさがしにいこう…

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2023年11月03日

Posted by ブクログ

遅ればせながら、村上春樹のこの名作を読んでます。
物語は、主人公の女性「青豆」と男性「天吾」の視点から交互に進行します。彼らはそれぞれの偶然の出会いから、その後の人生に大きな影響を与える出来事に身を投じていきます。
相変わらず、描写は独特であり、物語の雰囲気を繊細に表現してます。また、登場人物たちの心の揺れ動きや内面の葛藤も丁寧に描かれていて、共感できる部分も多いです。リアリティとファンタジーの融合していて、非常に引き込まれる作品です。まだ、物語の全容がわからないので、これからの展開が楽しみです。

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2023年07月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2010年(第7回)。10位。
青豆には警察官のあゆみというナンパ友達ができた。天吾はふかえりを特別な存在と考えたが、ふかえり失踪する。リトル・ピープルって何?青豆と天吾は再会するんだろうなぁ。続きがきになるので読むのだが、ちょっと読むと眠くなるのだ。個人の好き嫌いなので仕方ないのだ。

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2023年06月19日

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