村上春樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
村上春樹の文章は不思議なくらい読書が進む。寝る間を惜しんで、日常の隙間時間を少しでも捻出して食い入るように読んだ本に出会うのは何年ぶりだろうか。文章体や語彙が特別なわけでもないと思うのだが、とにかく切なくて、広がりを感じる文章だと思う。結果的に綿谷ノボルという存在が示した意味とはなんだったろだろうか。それは、何か大きくて機械的なものへの果てしない嫌悪感、村上春樹が近代の日本や物質主義に対して抱く率直な嫌悪感の象徴的な存在だったのではないだろうか。自分から大切な情愛を奪う、残酷で冷酷、機械的な存在としてのヴィヴァン。そこに対の存在として強調されたのが、社会の評価や合理性から離れた笠原メイ、加納ク
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購入済み
春樹噺
初期の村上春樹作品ははっきりしない
終わりでもやもやしてましたが、
最近の村上春樹作品はファンタジー?
御伽話?的なはっきりしないけど
終わりは明確で今作も村上春樹噺でした
新作をありがとうございました -
Posted by ブクログ
ネタバレこれぞ春樹ファンタジー。
p276 想像していいかな?-いいとも。想像というのは鳥のように自由で海のように広いものだ。誰にもそれを止めることはできない。
p311 これは私の偏見だが、私はハンカチを持っている男をあまり信用しない。私はそのように数多くの偏見にみちているのだ。だからあまり人に好かれない。人に好かれないとますます偏見が増える。
p341 親切さと心とはまた別のものだ。親切さというのは独立した機能だ。もっと正確にいえば表層的な機能だ。それはただの習慣であって、心とは違う。心というのはもっと深く、もっと強いものだ。そしてもっと矛盾したものだ -
Posted by ブクログ
これもまた純度100%の恋愛小説。心がぎゅっとなる。ミュウがタイトルになっているけれど、主人公こそが「スプートニク」じゃないか。地球を中心に、行き場のない想いは永遠の巡回を続ける。
いつも通り振る舞ってみせながら、すみれを失い、やがて水を失った草木のようにしなびていく主人公にえも言われぬ感情を抱く。自分自身の中に飼っている純な部分を取り出されて見せつけられるような、そんな感覚。宇宙空間に突如投げ出されたかような無防備さ。失って実感する「愛」が、一番真に感じられるのは不条理でしかない。けれど、そんな不器用な愛の形が私は好きで、そんな小説を描く小説家のことも大好きなのです。
P.s. 村上春樹を誇 -
Posted by ブクログ
ラオスに行ったことがあり、ラオスに何があるのか、と聞かれたことがあったという理由で手に取った一冊。
村上春樹の旅行記で文章も読みやすく面白い。あっという間に読み終えました。
旅について哲学を持っている著者のあとがきに感銘を受けたので残しておきたい。
本書のタイトルの「ラオスにいったい何があるというんですか?」は、文中にもあるけれど、僕が「これからラオスに行く」と言ったときに、中継地のハノイで、あるベトナム人から僕に向かって発せられた質問です。ベトナムにない、いったい何がラオスにあるというんですか、と。
そう訊かれて、僕も一瞬返答に窮しました。言われてみれば、ラオスにいったい何があるというのだ -
Posted by ブクログ
村上春樹やっぱり好きだなぁと思った作品でした。しばらく読めなくなってて、「夏帆」を読むにあたり準備体操のようなつもりで読みましたが、ノルウェイの森が大好きなわたしにはとってもよかったです。
全員が不倫とか浮気とかセックスとかしてるのはもう作風だと思ってるので(だから苦手だ、とオットは言います)それはそれで置いておいて、出てくる人の不思議な話、もっと続きが読みたいのに、と終わるその感じとかとても面白いと思いました。シェエラザードとか、えっ!?その看護学校2年の時の話はァ!?続きお願いしまぁす!!って思ってしまったし。木野の話も、木野がまたあのバーに戻れることを祈ってしまう。
出てくるどの人も、村 -
Posted by ブクログ
旅行記を読むことは時々あるが、あえて定番のイタリアやギリシャについて、それほど突飛な旅路ではない内容を手に取るのは初めてだった。きっかけは、前作で「街とその不確かな壁」を読んで、村上春樹の文章に改めて興味を持ったからだ。繊細で儚い文章を書く村上春樹であれば、同じ旅行であってもどのように感じるか率直に知りたいと思った。結果として本当に楽しめて読めたし、驚くほど読みやすくて退屈しないのが不思議で仕方がない。なぜか、ぐっと入っていける魅力がある。イタリアやギリシャという国の表情を巧みに描いてるのはもちろんだが、日本社会を「微熱社会」と表現するセンスが好きだ。日本人は喜びと悲しみの振れ幅が大きい国民と