あらすじ
日々の暮らしの中で体験した愉快な話から、人生の深淵に触れる不思議なエピソードまで、小説家の頭の中の抽斗には、話題がいっぱい! 「どうして寝る前に限ってネタを思いつくんでしょうね?」と悩みつつ、つぎつぎ繰り出されるユーモア溢れるエッセイ52編。大橋歩さんのおしゃれな銅版画も楽しい人気エッセイ・シリーズ第3弾。『サラダ好きのライオン 村上ラヂオ3』改題。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ノーベル賞を受賞したら大騒ぎになるだろうから、その前に青田買いでフライングして村上先生のエッセイを調達。今年も残念ながら受賞ならずでしたが、この本は読んで正解。ま、エッセイに関しては文句なしに面白い大先生。そういえば20年来、ほっぽり出したままになっている「ねじまき鳥」にそろそろ手を出そうかな〜という気分にしてくれました。
Posted by ブクログ
村上春樹さんのエッセイに、僕は音楽を感じる。
音楽が、言葉のリズムのなかに含まれていて
心地よいのだ。ちょっと疲れていて、長い文章は
読みたくないなというときに僕は読む。
すると、少し心が軽やかになって
笑顔が昨日より増える気がする。
Posted by ブクログ
カズオイシグロさんはとても好感のもてる作家さんでした。(今週の村上春樹、引用)
好きな作家さん同士がお互いに好感をもっていたら良いです。イシグロさんは、村上春樹にどんな印象を受けたかわからないけど。
Posted by ブクログ
単なるエッセイだと侮れない、村上春樹だから膨らますことのできるストーリー。
気楽に、だらだら、ニヤニヤと読書を愉しみながらも、知的好奇心もそそられる深い世界観。
Posted by ブクログ
たまに無性に春樹のエッセイが読みたくなるけど、そんな時にはこの村上ラヂオが1番丁度いい。
長さも手軽に読めてすいすいすすむし、書いてある事も相変わらずいい意味でしょうもないような笑える事で読んでて癒される。
Posted by ブクログ
村上春樹のパーソナルな部分が好きだったら、間違いなく好きな本。移動中の電車とかで読むのが吉。
後悔に関するエッセイで、「あのとき、やろうと思えばやれたんだよな」は可能性の貯金であり、寒々しい人生にあとからジワジワ温もりを与えてくれるから後悔すべきではないって考え方に変な納得感があった。匂いとか声とかシチュエーションで、好きだったけど告白しなかった人を思い出すときのあの感じと似てる
Posted by ブクログ
枕元に置いといて寝る前に少しずつ読んでいくと毎日がほのぼのとした気分で眠れそう…そんなエッセイ集ですね。改めて感じたのですが村上春樹さんって引き出しがとにかく多いんですね。ネタに困ることはないんだそうです。
でもこんなに楽しいエッセイを書かれるのに無口でいらっしゃるそうです。そんなところがたいへん親近感を感じました。私も無口な人なので…。
無口な人、がんばって生きてください。僕も陰ながら無口に応援しています。
の1文は私の人生の心の支えになりそうです、ほんとうに。春樹さんの無口な声援忘れません。
「今週の村上」のところに某ホテルのプールサイドで海賊姿のジョニー・デップに遭遇したお話がありましたがその時デップさん、今公開中の映画の撮影中だったんでしょうかね?
Posted by ブクログ
村上春樹さんの小説は一冊も読んだことがないのに、エッセイばかり読んでいる。少し軽いタッチで読みやすいからかもしれない。これが最終巻とのことで、残念。
Posted by ブクログ
サラッと読めてよかったです!一話が3ページほどで、内容も全く緊張しないほんわかとしたお話ばかりなので、電車や空き時間でサッと読めて隙間時間のいいお供でした!
話もしっかり面白く、確かになぁと思ったり、それはどうなんだろうと一緒に考えたりしながら読んでいました。
村上春樹の人となりを少し知る事ができ、なるほど、この人ならこの作品を書けるかもなと思いながら楽しみました!
2や1もまた読んでみます
Posted by ブクログ
今回も著者が体験したことや思ったことを書いていく。日本のみでなく、いくつかの国々で生活したこともあってか、日本国内外の話についていくつか言及している。ワシントンDCに住んでいたころ、ホテルのシャワーを利用しようと並んでとき、右派ロビイストから横から割り込んで色々と言われたが、自分の後ろにいた白人男性が抗議するという経験をした。著者はアメリカ人について考えるとき、常にその二人を思い出し、力と金がすべて、あるいは公正を信じる人という図式は、どこの国にも当てはまるのだろうという。この経験から、日本にいる外国人がもしなにか困っているときは、助けるようにしている。本書はほかにも、複数の国で過ごした著者ならでは視点や洞察があっておもしろい。
Posted by ブクログ
村上春樹のエッセイ好き。
私は人と群れるよりもひとりで音楽を聴いたり読書したりする方が圧倒的に好きなんだけど、それを肯定してくれるような静かな世界が広がっている。
ジャズとか食べものとか旅行とか。
そういうものについての描写は読んでいてとても楽しい。
Posted by ブクログ
重い小説、難解な小説の後は村上春樹さんの脱力エッセイがおすすめ。中でも、村上ラヂオ2.3はかなり面白い。
・オムレツを作ろう
・献欲手帳
・死ぬほど退屈な会話
・とんでもない距離、ひどい道
・いちばんおいしいトマト
がお気に入り!
特に、村上春樹さんが学生時代、北陸を徒歩旅行した時に、農家の方がトマトをくれた話が心に残る。
能登半島の善意が沁みてくる。
太田幸司さんが決勝戦で18回を一人で投げきり、それでも0対0で決着がつかなかったあの夏の出来事だ。
春樹さんの話を読んでいると、走りたくなる。
そして
シューベルトの「アルペジオール・ソナタ」を聴きながらオムレツつくりたくなる。
Posted by ブクログ
「村上春樹」のエッセイ集『村上ラヂオ3―サラダ好きのライオン―』を読みました。
『村上春樹 雑文集』に続き、「村上春樹」作品です。
-----story-------------
「村上春樹」の抽斗(ひきだし)の中には、日々の小さな発見がいっぱい!
「小確幸」エッセイ・シリーズ。
日々の暮らしの中で体験した愉快な話から、人生の深淵に触れる不思議なエピソードまで、小説家の頭の中の抽斗には、話題がいっぱい!
「どうして寝る前に限ってネタを思いつくんでしょうね?」と悩みつつ、つぎつぎ繰り出されるユーモア溢れるエッセイ52編。
「大橋歩さん」のおしゃれな銅版画も楽しい人気エッセイ・シリーズ第3弾。
『サラダ好きのライオン 村上ラヂオ3』改題。
-----------------------
マガジンハウスの発行している雑誌『anan』の2011年(平成23年)3月30日号から2012年(平成24年)4月4日号に連載されたコラムと『GINZA』の2012年(平成24年)4月号に掲載された文章を加筆修正してまとめた、「村上ラヂオ」シリーズの3作目となる作品です、、、
「大橋歩」のイラスト(銅版画)と一緒に愉しみました… 相変わらずリズムの良い文章でテンポ良く、愉しく読めました。
■まえがき 村上春樹
■忘れられない、覚えられない
■ブルテリアしか見たことない
■愛は消えても
■真の男になるためには
■オペラ歌手のシャム猫
■ギロチンを待ちながら
■オムレツを作ろう
■裁判所に行こう
■スーパーサラダが食べたい
■献欲手帳
■死ぬほど退屈な会話
■チップはむずかしい
■知りません、わかりません
■シェーンブルン動物園のライオン
■この曲を聴くと
■僕の好きな鞄
■ああ困った、さあどうしよう
■とりあえず小説を書いているけど
■プレゼントする人、される人
■ジャズは聴きますか?
■占い師としての短いキャリア
■ブルー・リボン・ビールのある光景
■岩にしみ入る
■いわゆる新宿駅装置
■すまないな、ルートヴィッヒ
■楽しいトライアスロン
■さあ、旅に出よう
■秋をけりけり
■そうか、なかなかうまくいかないね
■自分の体で実験する人たち
■カラフルな編集者たち
■私が死んだときには
■たくさんの人の前で
■昼寝の達人
■ムンクの聴いたもの
■犬も歩けば
■コップに半分
■二番じゃだめなのか?
■猫に名前をつけるのは
■無口なほうですか?
■愛欲の根っていうか
■高いところが苦手
■貧乏そうに見えるのかな
■とんでもない距離、ひどい道
■信号待ちの歯磨き
■こういう死に方だけは
■ワシントンDCのホテルで
■想像の中で見るもの
■濡れた床は滑る
■ひどいことと、悲惨なこと
■いちばんおいしいトマト
■椰子の木問題
■あとがき 大橋歩
意外と面白いのが、エッセイの後に描かれている『今週の村上』という僅か2行の文章、、、
「肉食系女子とか、草食系男子とかはあるけど、魚食系おばさんとかはないんですかね。」とか、
「犬の名前ではポチというのがわりに有名だけど、ポチっていったい何のことなんだろう?」とか、
どうでも良いけど、ちょっとクスっと笑えるんですよね… 実は毎回の愉しみでした。
本来のエッセイでは、
『献欲手帳』の、「エネルギー手帳」をつくって、街角にバイクマシーンを並べて発電をしてもらい、健康増進とクリーンエネルギーの両立を目指そうという提言?や、
『この曲を聴くと』の、音楽が意識をスルーして何かに直結しているという意見… 何かをしていると意識せずに思い出す曲や、ある曲を聴くと思い出すシーンってありますもんね、
『岩にしみ入る』の、『アリとキリギリス』は元々『アリと蝉』だったけど、北方のヨーロッパでは蝉は馴染みのない虫で意味が理解できないことからキリギリスになっちゃったという逸話… そもそも、この物語はギリシアで作られたのを初めて知りました、
『さあ、旅に出よう』の、旅の荷物を減らすために、捨てても良い服を持っていくという意見… これ、私も実践してました、
等々が印象に残りましたね… 「村上春樹」作品は、エッセイや紀行を中心に何冊も読んでいるせいか、どこかで読んだことあるなぁ、と感じる作品も多かったですね。
Posted by ブクログ
「草食系男子」というけれど、身近には思いつかない。それこそ「サラダ好きのライオン」くらい矛盾した言葉で、どうせ羊の皮をかぶった狼じゃないの?と思ったりする。
それはともかく、村上春樹さんにとっては、眠れない夜はサラダ好きライオンくらい珍しいそうです。
『アンアン』連載エッセイ3巻目。
Posted by ブクログ
こんなにくだけた、ほとんど役に立たない内容なのに最後まで読んでしまうんだからすごいです。作家としての技量とか迫力が感じられます。全然力が入っていないのに。ほんとうに不思議です。
「ラヂオ」とうタイトルの通り、空いた時間に気楽に読むのに最適なシリーズです。連載が終わってしまったようなので、第4弾が出版されそうにないことが残念です。
Posted by ブクログ
村上春樹さんのエッセイは好きで、『村上ラヂオ』の2と3が特にお気に入りです。音楽、お酒、国内外の作家など様々なジャンルに関するエピソードがあるので、いろいろと学びがあります。本書を読んで、「木山捷平全詩集」が欲しくなりました。
軽く何か読みたいな〜というときにおすすめです。
Posted by ブクログ
村上さんの著書は、長編しか読んだことが無かったのですが、ふと手にした「村上ラヂオ」。とうとう3巻まで読み終えてしまいました。寂しい・・・。 エッセイも良いですね。飾らない素の村上さんを(多分)知ることができて。 またどこかで、連載してくれないかな・・・。
Posted by ブクログ
若い女性が、村上春樹のエッセイを、どのような思いで読んだのだろう。作者も「まえがき」で、「両者のあいだには共通する話題なんてほとんど存在しない(はずだ)」と書いている。
オジサンが面白く書いているエッセイと読むのか、内容が意外と重いので、大作家が人生を語っていると読むのか。
語り口の軽さに反して、内容は重い。「愛は消えても」では、遭難救助の順を幾度も譲って自身は亡くなったアメリカ人男性の話題を取り上げて、親切心について考察する。
「裁判所に行こう」では、裁判員制度で裁判員が量刑(死刑を含め)まで決める事に疑義を呈している。
Posted by ブクログ
結局最新刊まで怒涛の勢いで読んでしまった村上春樹エッセイ。
自由で軽やかで、大袈裟でなく本当に心が楽になりますわ。
”今週の村上”とかいうエッセイの最後に添えられてる一文、しょうもなくてすっとぼけで愛おしすぎる…。
ほんのわずか恐妻家?と思わせる文があったりするのもくすっと笑わせてくれます。
そしてなんといっても「私が死んだときには」がもうめちゃめちゃ良かった。
私も外国の墓石に刻んである墓碑銘を読んでまわりたい。
墓碑銘って、美して潔くてきっと不思議な魅力がある。
「何ひとつ思うな。ただ風を思え」って私も刻みたい。
カポーティ読もう。
Posted by ブクログ
村上春樹は、初期の頃、すごく読んでたけど、人気が海外まで広がった頃から全く読まなくなって、もう20年以上ぶりにエッセイを読んだ。やはり、読みやすい。すっと頭に入る文体で、いまの話なのに、昔読んだ小説を思い出して、ちょっと懐かしかった。また、村上春樹を読んでみようかな。
Posted by ブクログ
良い感じに力が抜けていてゆるゆる読めました。
テレビも出た事ないし、ラジオもやったことないっておっしゃってましたが、後に村上radioという番組持たれました。楽しい番組です。
村上春樹は小説より翻訳やエッセイの方が好みだと改めて感じました。サラダバリバリ、食べたくなります。
大橋歩さんの挿絵も好きです。
Posted by ブクログ
141p
トルーマン・カポーティの短編「最後のドアを閉じろ」の最後の一行
「何ひとつ思うな。ただ風を思え」Think of nothing things,thing of wind.
この言葉を念頭に「風の歌を聴け」のタイトル。